サイクルガジェット ロードバイクが100倍楽しくなるブログ

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カテゴリ: カスタマイズ

ESRのパーサーのカスタマイズに昨年から勤しんでおりましたが、ようやく完了しました。(105リアディレイラーとシフターの入手に何ヶ月もかかった…) タイヤ交換に始まり、三ヶ島の脱着式ペダル交換、ショートサドル導入、ハンドルのカットをおこない、ついにリアディレ ...
ESRのパーサーのカスタマイズに昨年から勤しんでおりましたが、ようやく完了しました。(105リアディレイラーとシフターの入手に何ヶ月もかかった…)

タイヤ交換に始まり、三ヶ島の脱着式ペダル交換、ショートサドル導入、ハンドルのカットをおこない、ついにリアディレイラー&シフターを11速化しました。

2022-12-24 15.40.00

>> ペダル → 三ヶ島の脱着式ペダル「Compact Ezy」をパーサーに導入してみた

>> タイヤ → 【ミニベロの簡易カスタム】タイヤ交換だけでサイクリングのクオリティがバク上がり)で25Cのパナレーサーミニッツに

いくらかかったか、走ってみた感想はどうか、等をまとめてみようと思います。

目次


11速化用のパーツ入手に3ヶ月かかった

9月に発注して、全部揃ったのが年末。
パーツ類はこんな感じです。

リアディレイラー

105(R7000)のシャープ&筋肉質な見た目がGOOD。
ノーマルのアルタスのもっさり感が消えました。

2022-12-24 15.39.52

サムシフター

シフトアップは押しても引いても操作可能。
親指で押し込むほうが操作しやすい印象(人差し指で引くのはやや硬い)です。

2022-12-24 15.40.19

カセット(11-34T)とチェーン

元は12-32T(8速)。
トップが1枚増え、ボトムも1枚増えたことに。

2022-12-24 15.40.13

フロントはいじらず(いじれず)

元は53Tで、そのままです。フロントを多段化する予定はなく、メカニックさんにも構造上むずいのを確認しています。

11速化にかかった費用

工賃込みで34,000円ほど。

それに加え、ペダルで1万円、タイヤで1万円、ショートサドルはいただきものなのでタダなので……合計55,000円ほどになります。

カスタマイズにかかった費用としては許容範囲内かなと。(なのか?w)

11速化したESRのパーサーで走ってみた印象

すでにロードバイクで慣れ親しんだ11段なので、特別な驚きはないです。

が、いくつか如実に感じた部分もありまして、

最適なギアが選べて巡航が楽になった

→ややワイドだけど8速のときに比べたら十分にクロスレシオなので
→距離に対して疲れにくくなった
→80kmくらいまでなら快適(ミニベロで100kmはそもそもきついですが)

軽いギアが1枚増えたおかげで急坂もらくらく

→パーサーで峠に行くつもりはないけど、土地勘のない場所で急坂に遭遇しても安心


ちなみに、歯数構成はこう変化しました。

  • before:アルタス(12-32T:8速) 12-14-16-18-21-24-28-32T
  • after: 105(11-34T:11速)     11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T

シフト操作が気持ち良い

→変速音が小気味よく、ムダに操作してしまいたくなる

2022-12-24 15.40.30

8段のアルタスは操作感が「ジャッコン!ガシャコン!」ってかんじだったのが、「シャキ! チャキッ!」になって気持ち良いです。105でなんの不満もないどころか、大満足です。

ロングケージになったマイナスは感じない

SSに比べてもっさりするかなと思っていたんですが、杞憂でした。
GSだと意識する瞬間はないですね。

2022-12-24 15.40.05

重さはどうなった?

ノーマルで11.4kgがカスタム後どうなったかというと……測っていません(笑)。

軽さを追求していないし、追求しようがないので、期待していません。が、タイヤ交換もしているし、100~150gは軽量化できている気はします。

パーサーのカスタマイズは終了

フロントを2枚にすることはないし、市販されている中でパーサーに対応するディスクホイールはないっぽいので、無理して探すこともしません。

もしかしたらどっかにあるかもしれませんが、怪しげな商品に手をだしてまで軽量化にこだわるつもりもないので。

あ、でもキックスタンドを取っ払ってしまおうか…とは考えています。ロードバイクでスタンド無しに慣れているので、ミニベロでやっちまっても問題ないかなと。

結論、11速化してよかった

8段を11段にし、タイヤを25Cにしたことで「より遠くに行ってみよう」という気になります。これまで家の近所の40~50km用マシンだったのが、80~100km用ツーリングマシンに格上げしました。

あと、見た目の変化も気分をアゲてくれる要因で、やっぱリアディレイラー交換っていいですね。コンポーネントの主役といえばリアディレイラーですから……。

まあ、リアディレイラーTシャツやパーカーを作ってしまうほどのリアメカフェチなので、この癖は私特有かもしれませんが。

2016-07-28 14.55.01 HDR

1泊の輪行旅マシンとしても使ってみたいので、今年はパーサーで出かける機会が増えそうです。


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ESRのパーサーはコスパの良い良質のミニベロです。 浜名湖をミニベロで1周したときも、じつに快適に走れました。 ただ、長距離を乗っていると、徐々に使い勝手の悪い部分が目につき始めます。 具体的には「ペダル」で、純正のプラスチック製は剛性が低く、踏み降ろ ...
ESRのパーサーはコスパの良い良質のミニベロです。

浜名湖をミニベロで1周したときも、じつに快適に走れました。

ただ、長距離を乗っていると、徐々に使い勝手の悪い部分が目につき始めます。

具体的には「ペダル」で、純正のプラスチック製は剛性が低く、踏み降ろしたときにたわむ感触があります。

5~10km の サイクリングなら問題はないのですが、50km を越えてくるとパワーが抜けてしまっている感覚がストレスになります。

あと、脱着も折りたたみもできない直付けなので、輪行やトランクに積むときにちょっとジャマになります。

解決策として、浜名湖サイクリングの直後に三ヶ島のペダル「Compact Ezy」を買ってみたので、以下レビューしてみます。

2022-09-10 16.59.29

目次


三ヶ島ペダル「Compact Ezy」はまあまあ高かった

なんと、定価13,200円もします。

ペダルに1万円以上か…とひるんだものの、そこは信頼できる三ヶ島なのでOKとしました。 

2022-09-10 17.01.28

重量は302g。

シマノの両面SPDペダル『PD-M520』が380g、同じくシマノの『PD-ES600』だと279gで、これはSPD-SLに匹敵する軽量モデル。なので、302gは十分に軽いです。フラットペダルなのでクリートもないですし。

三ヶ島ペダルは埼玉県所沢市の会社です

十数年も埼玉県民だった私ですが、所在地は知りませんでした…。
わりと地元だったんだ…。

本社所在地は埼玉県所沢市糀谷1738で、わかりやすく言うと「狭山湖のちょい北」にあります。


※オフィスと工場なので、ここで買えるわけではありません

日本国内生産のこだわり

MKSペダルは全て「ADC6」というアルミ素材を採用しています。

アルミダイキャストの生産量のうち、およそ90%以上(ほとんどが自動車部品)といわれている一般材「ADC12」と比べ、成型が難しく高い技術を要するが、耐衝撃性・耐食性に優れている。そのため、MKSペダルは壊れにくく丈夫なボディとなっている。
引用元は公式HP

なるほど、価格の高さの理由が垣間見えた気がします。


ウェブサイトを読んでて知ったのですが、プロ競輪選手の足元を支える唯一のメーカーが三ヶ島製作所です。

日本の競輪は、主催する公益財団法人が定めた厳しい基準をクリアし「NJS認定」を受けた部品しか使用することができない。競輪用自転車ペダルに認定されているのは現在、三ヶ島製作所・MKSペダルのみ。約2,400人(2018年現在)すべてのプロ競輪選手の足元をMKSペダルが支えている。

競輪の世界は何も知らない私でも、「プロが使っている=最大の安心」ということはわかります。ということで、迷いなく購入しました。

Compact Ezyはコンパクトで無駄のないデザイン

軽量(302g)&薄型ボディで、押出アルミワンピースボディです。 手に取っただけで、美しいと感じるし、手間がかかっている製品なのは一目瞭然。

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派手さはなく、カラーもシンプルですが、ペダルはこれくらいでちょうどいいです。

もっとも気に入ったのが、MKSオリジナルの簡単脱着機構「Ezyシステム」による、工具なしで脱着できること。これで輪行や車載がしやすくなります。

Compact Ezyの装着方法

アーレンキーの穴はなく、取り付けには薄型のペダルスパナ(レンチ幅15mm厚さ3.2mm以下)が必要です。持っていなかったので、これのために一つ用意しました。

2022-09-10 17.01.50


あと、走行中にペダルが抜け落ちないよう「Ezyストッパー」というリング状のパーツを差し込む必要があります。

2022-09-24 10.39.23

「ほんとに必要?なくても大丈夫じゃない?」と思ったので、まずはストッパーなしで走ってみることに。

Compact Ezyを使ってみての感想

1.脱着は簡単

軸の部分を押し込んで、ペダルを抜き差しするだけ。超簡単です。

2022-09-19 13.16.59
これが…

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

2022-09-19 13.16.52
こう!


専用の袋も付属されるので、それに入れておけば紛失の心配もありません。

脱着式のペダルって便利な反面、めっちゃ紛失しやすいので注意が必要です。

輪行準備を整え、颯爽と電車に乗り込んだものの、ペダルを置き去りにしてしまい、目的地で気づいたときには走行不可能……というトラブルを複数のミニベロユーザーさんから聞いたことがあります。

脱着式ペダルはくれぐれも紛失せぬようにせねば。

2.踏みやすい

走りはじめて数回転で「これはいい!」と思いました。
踏んだパワーが逃げないし、回転もスムーズ。

やや小型ではあるのと、ビンディングではないので、足の裏を置く位置を微調整することはありますが、じつに使いやすいです。

2022-09-10 17.09.32

薄型なのでバイク全体のシルエットも引き締まった感があり、デザイン的にも文句なしです。

ペダル交換だけで、見栄えってけっこう変わるものですね。まあ、それにく付くのはオーナーだけなので自己満要素高めですが(笑)。

3.走行中に抜けそうになって焦る

10km ほど走り、慣れてきた頃に「あれ?右足なんかぐらつくなぁ」と違和感を覚え、ふと足元を見たらペダルが外側に移動して抜けかけていました。

Ezyストッパーは無くても問題ないっしょ、などと舐めていたせいですね。
走行中にペダルが抜けていたら危なかったです。

靴がペダル軸を押してしまい、ストッパーがないと、いとも簡単に抜けてしまうのです。

帰宅後、すぐ付属のスペーサーを付けました。

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今思えば、よく抜けずに30km も走れたな…と驚くほど。

単に運が良かっただけなので、Compact Ezyを購入する方は、Ezyストッパーは装着マスト!と覚えておいてください。

脱着部分のアダプターが破損したら?

長期間使えばアダプターがダメになる可能性はありまして、ちゃんと「Ezy専用アダプターセット」が売られています。

ということは、このEzyアダプターセットを購入し、2台目、3台目のミニベロに装着すれば、ひとつのEzyペダル本体を複数台で使いまわせるのです。なるほど~~、これは便利。

あと、US-S Ezyという2つ穴クリート両面ビンディングペダルもあります。
これも脱着OKタイプです。

将来的にこれも買って、ちょい乗り時はCompact Ezyを使い、ロングライド時はUS-S Ezyで走る…ようにしようかなと思っています。

引き続き、パーサーのカスタムに励む予定です(^^)


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ESRの20インチミニベロ「パーサー」で走るのが面白すぎて、最近はロードバイクよりもこっちでサイクリングすることが増えています。 走行距離もスピードもハンデのあるミニベロが、なぜこんなにも楽しいのか? 理屈だけでは語れないミニベロの魅力について、改めて気づ ...
ESRの20インチミニベロ「パーサー」で走るのが面白すぎて、最近はロードバイクよりもこっちでサイクリングすることが増えています。

走行距離もスピードもハンデのあるミニベロが、なぜこんなにも楽しいのか?

理屈だけでは語れないミニベロの魅力について、改めて気づいたことがあったのでまとめてみます。

2022-08-11 13.05.44

目次


タイヤを交換するだけで走りが劇的に改善する

純正タイヤ(KENDAの20x1.5)をパナレーサーのミニッツライト(20x1.25)に交換しまして、あまりに走りが激変したのでこんなツイートをしました。



スポーツタイヤに交換するメリットは2つ。

まず「見た目がかっこよく」なります。

2022-08-06 14.25.29

太めでもっさり感があったシルエットが、ダイエットで体が引き締まったかのようなルックスになります。タイヤしか替えてないのに不思議。

純正は太さのせいで「451の20インチ…?」と見間違えそうになるんですが、細めにすると「あぁ、やはり406だったか」と思えるという…細いタイヤへの交換あるあるです。

次に、なんといっても「走行性能が激変」します。
まるで違う自転車に乗っているかのよう。

KENDAの20x1.5は頑丈で安心感がある一方、走りはいまいち。
巡航スピードも上がりにくく、長距離サイクリングする気になれません。

このせいでずっとパーサーに乗ることを避けていました。
実は2年間ほど保有してたのに、累計でも100km走ったかどうか…レベルだったんです。

2年で100kmってほぼ置物やんけ!ぜんぜん使ってないやんけ!ってかんじですが、まさに家でオブジェ化してました。

このままにしておくのももったいないってことで、使い慣れたパナレーサーのミニッツライト(20x1.25)に交換し、「正解だった…!」とほくそ笑んでおります。

タイヤはコストに対して得られるメリットがでかい

これ!なんです。
最大のメリットは。

メカパーツ類に比べてタイヤは安い!
前後で1万円もしません。それで得られる効果が大きい。

2022-08-06 12.16.45

快適に走るのが最優先なら、タイヤ交換に勝るカスタムはないです。

細かなパーツ類の交換は二の次になる

コンポーネント、サドル、ペダル、クランク、ホイール…等、カスタムしたい箇所を挙げればキリがないですが、そのどれもが「タイヤ交換したら、なんかどうでもよくなった」気がします。

予算の問題というわけではなく、「すでに楽しいから急いでカスタムする必要はない」という考えですね。

まあ、リアディレイラーとカセットはいずれ11速化するつもり。

2022-08-14 10.11.58

単に見た目のかっこよさを求めて、105にします(;´∀`)
8段のALTUSは性能は問題ないけど、デザインがちょっとアレかなと。

ホイールの軽量化も合わせて…という欲もあるものの、フロント75mm幅の20インチ(406)ディスクブレーキが市場にほぼ存在しないため、ここは諦めています。

ライトの台座も付けてしまった

パーサーで走るのがあまりに楽しくなってしまったので、ライトの台座も設けました。

これまでは日中に近所をちょろっとしか走らなかったのでライトが不要だったのが、今後は旅&輪行にも連れ回すつもりなので。

ボトルケージも装着

そういえば、ボトルケージがないまま2年経っていたことに気づきました。
いかに走っていなかったかの証拠ですね(苦笑)。

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ただ、ケージとハンドルポストの隙間が小さくて、ふつうに抜き差しするボトルでは干渉してしまいます。そこで、コアラボトルを選択。

つかんで上にエイッと引っ張るタイプなので、パーサーにおあつらえ向きです。

ステムバッグも付けた

バイシクルクラブ5月号の付録「ステムバッグ」を、EEZZ D3からパーサーに付け替えました。
ワイヤーロックと空気入れを入れています。

2022-08-14 10.11.48

>> 「フタ付き特大ステムバッグ」のレビュー(バイシクルクラブ5月号の付録)

大型サドルバッグも装着

チェアリング用にTopeakのBackloaderの 6Lを付けてみました。
ミニベロにも似合います。

2022-08-14 10.11.38


ほんの数週間前まではパーサーで遠出するなんて考えてもいなかったのに…。
今はどこに輪行しようか妄想を膨らませています。

タイヤ交換をキッカケに自転車への愛着が増すこともあるんですね…。


ということで、ミニベロに限らず、自転車にちょっと不満があるとか、走りに満足できていないなら、スポーツタイヤに交換してみましょう!という提案でした。

ただ、今後はパーサーばかりに乗ることになり、3速ギアしかないダホンのEEZZ D3に乗る機会が激減しそうです…。


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R8050系アルテグラ(Di2)歴が3年半を越えました。 もうそんなに経ったか~という気分ですが、相変わらず快調に作動し続けており、不満はまっっっったくのゼロ!Di2って本当に快適ですね。 とはいえ、バッテリーの劣化具合とか、雨天での故障する or しないとか、気に ...
R8050系アルテグラ(Di2)歴が3年半を越えました。

もうそんなに経ったか~という気分ですが、相変わらず快調に作動し続けており、不満はまっっっったくのゼロ!Di2って本当に快適ですね。

とはいえ、バッテリーの劣化具合とか、雨天での故障する or しないとか、気になる方もいらっしゃるかも。ということで、3年半を振り返ってロングタームインプレをしてみます。

2018-10-20 17.09.00

導入前&直後の記事は下記を参考にどうぞ(^^)

>> 6800系アルテグラを卒業し、Di2(アルテグラR8050)を導入することにしました

>> R8050系アルテグラ(Di2)実走インプレッション(白石峠編)

目次


今もかっこいいアルテグラのデザイン

リリースされてもうすぐ4年になるR8050系ですが、古さを感じさせません。というか、今も普通にイケてるデザインだと思うんですよね…。

いや、正直言えばR8100系で12速&セミワイヤレス化した「R8150」も気になるっちゃ気になります。でも冷静に考えてもう1段ギアがほしいと思わないし、今のままで十分だし、そもそも現物をまだ一度も見たことがないので物欲がわかないってのもあります。

2018-10-20 17.10.34
※2018年秋にBOMAのRefaleで使い始めました

逆に言えば、実物を見てしまったら欲しくなるのかも知れないけど(笑)。
品不足の現状だと、当分お目にかかる機会はないかなと。

バッテリーの持ち時間はとても良い(劣化もなし)

毎週末走っていますが、2ヶ月に1回充電するかどうか…。
呆れるくらいバッテリーの持ちは良いです。

2018-10-20 17.11.07

さすがに3年半も経つと劣化してくるんじゃ?iPhoneだって2年過ぎたらバッテリーが減るスピードが一気に上がるし…と覚悟していたものの、劣化を全然感じません。

充電ペースが上がった印象もなく、まるで新品のときのママかのようです。
よって買い換える必要もないし、予備の必要性も感じないですね。

ただ、私の走っているのは湘南エリアの海沿い&三浦半島が中心で平坦が多く、フロントをインナーに落とす回数はごく限られています。フロントディレイラーの動作のときにけっこう電力を要するので、山岳地域にお住まいのDi2ユーザーはきっともうちょい早い充電ペースかと思います。

雨天や水による故障歴はゼロ

基本は雨天時は走りませんが、不可抗力で何度か雨天走行はしています。台風のような土砂降りの中を走ったこともあります。

が、そのせいで動かなくなったことは一度もありません。数え切れないくらい洗車もしてて、そのたびに水はバシャバシャかけてますが、不具合もゼロです。

防水性に関しては完璧じゃないかと思います。
さすがに完全に水没させたらアウトのような気もしますが、どうなんでしょう(試しませんがw)。

変速の不調はほぼゼロ

「ほぼ」であって完全にゼロではないです。ワイヤーを使わないので基本的にはズレは発生しないはずなんですが、やはり長期間使っていれば「渋くなった?」と感じることも。

2018-10-21 15.25.21 HDR
※落車でちょっとずれて、微調整してもらった記憶はあります

過去にリアディレイラーを調整してもらったのは1~2回あったかどうかレベルなので、基本的にはメンテナンスフリーです。

チェーン落ちした経験は記憶にない

(もしかしたら1回あったかもだけど、たぶん)ゼロです。
じつに安定しており、常に同じ動作を繰り返してくれます。ジャムったこともないです。

とにかく動作は安定しており、正確極まりないです。

変速のカスタマイズはパドルシフト風のまま

納車してしばらくは機械式と同じレバー操作で使っていたんですが、パドルシフト風にカスタマイズしてみた結果、完全にこっち派になりました。もとに戻すつもりはないです。

>> Di2のシフターをパドルシフト風にカスタマイズしてみたら、サイクリングが劇的に楽しくなった



右でシフトアップ、左でシフトダウン…と直感的に操作でき、厚手の冬グローブでも押し間違いがなく、実に良いです。あまりに良いので、XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discにも同じカスタムを施してます。

Di2ユーザーにはオススメしたいシフト構成です。

気をつけていること2点

不満ゼロ!買ってよかった!なR8050系アルテグラなんですが、

  • 輪行時にレバーに負荷がかからないように注意
  • 目的地到着後、後輪装着時はギアの位置を確認

…という、機械式にはない気の使い方をしています。

レバーに軽くでも負荷がかかると、スイッチが入って変速してしまいます。押しっぱなしだとバッテリーを消費し続けるので危険。まあ、これはアルテグラに限った話ではなく、すべての電動コンポで言えることですが。

知らない間に1~2段変速してしまっていることが多いので、後輪装着時に「リアディレイラーが動いてしまっていないかな?」とレバーをカチカチして確認しています。

電車輪行だとほぼなにもないんですが、起きやすいのは車での輪行でして、両輪を外してひっくり返してリアシートに載せて運ぶので、どうしても何かの拍子にレバーが押されてしまうのです。

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※運転中に「ピッ」って聞こえると「あ、レバー押されたな」って気づきますw

まぁ、たいしたことではないので手間とは感じません。

それ以上のメリットしかなく、かなり気に入ってるので、引き続きR8050系アルテグラ(Di2)は愛用し続けるつもりです。


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こないだ、弟のシクロクロスを借りてサイクリングしてみました。 コンポーネントを見ると、機械式ディスクブレーキです。機械式ディスクブレーキって、エントリーグレードのロードバイクとかミニベロでしか見かけません。なんとなく「効きがイマイチ」という先入観がありまし ...
こないだ、弟のシクロクロスを借りてサイクリングしてみました。
コンポーネントを見ると、機械式ディスクブレーキです。

機械式ディスクブレーキって、エントリーグレードのロードバイクとかミニベロでしか見かけません。なんとなく「効きがイマイチ」という先入観がありまして、

2022-01-02 14.13.58


「効きが悪いのかな?引きは重いのかな?」

と思いつつ、アスファルトのオンロードで走らせてみたところ、なんのなんの…まったく問題なしでした。

機械式ディスクブレーキにはデメリットもあるけど、ちゃんとメリットもあるのでそこを理解して使うのならアリかなと。

というわけで、改めて機械式の良し悪しをまとめてみました。

目次


機械式ディスクブレーキのメカニズム

ワイヤーで稼働するという点で、リムブレーキと同じ。
キャリパー形状が異なるだけです。

ブレーキレバーを引くと、ワイヤーがキコキコと上下に動き、パッドが開いたり閉じたりします。
当然ですね。

2022-01-02 14.14.50

機械式ディスクブレーキのメリット

1.運用がしやすい

油圧に付き物の「エア抜きができていない→エア噛みが発生→ブレーキが効かなくなる」が起きません。物理的なワイヤーなので、慣れ親しんだリムブレーキやVブレーキと同じメンテナンス方法です。

出先で油圧が故障したらお手上げになるとこも、機械式ならなんとかなります。

2022-01-02 14.14.20
※TRP SPYREとスラムの組み合わせ

(経験したことはないけど)油圧で落車→(当たりどころが悪く)ブレーキが故障して引けなくなる……って事象はまれに起きるそうで、その点でも機械式は気楽でいいなと思います。

2.コストパフォーマンスの良さ

油圧だとメンテナンススキルや専用工具が必要で、なかなか素人は手を出しにくいです。
よってショップでお金を払って…となります。

1~2年に1回と思えばまあ必要経費と割り切ることもできますが、実際は安くないし、その場でちゃちゃっと…ではなく数日預かってもらうことになるので取りに行く手間もあります。つまり面倒&カネがかかる。

2022-01-02 14.13.54

その点、機械式はパーツ調達が容易だし、交換にかかる費用も低く済みます。

3.レバーを握ってもブレーキパッドがくっつかない

ブレーキパッドのクリアランスの自動調整がないので、ホイールを外した時にレバーを握ってもピストンが出て圧着することがありません。この安心感は大きいです。

輪行等でホイールを脱着する際、油圧はどうしても気を使います。「レバーを絶対に握るなよ…握ったらオシマイだぞ…」と呪文のように唱えつつスペーサーを挟んでますが、そのたびに軽い緊張感を味わってます(笑)。

機械式はスペーサーを入れる必要もなく、ホイールを抜いてそのままでOK。
これは気楽で良い!です。

油圧ディスクで電車輪行をするつもりはないですが、機械式なら気軽に持ち運びできそう。
※ローターへの気配りは必要ですが

ただし、(油圧のように)ブレーキパッドは自動で調整されないため、こまめな調整は必要になります。まあ、許容範囲です。

機械式ディスクブレーキのデメリット

1.油圧式に比べてブレーキの引きがやや重い

XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discで油圧式ディスクブレーキを使っているので、その恩恵は受けまくってます。

レバーを引く

油圧の原理で増強されてパッドに伝わる

軽いタッチでも高い制動力を発揮

2021-09-25 11.08.41

とくにダウンヒルでは、リムブレーキに比べて圧倒的な差を実感します。
ヒルクライムでは毎回「油圧ディスクブレーキ、ありがとう…!」と感謝しまくりです。

2.オフロード走行には不向き

とくにダウンヒルはシンプルに指が負けてしまい、引けません。
がっつりダウンヒルしたいなら油圧一択でしょう。

でも、MTBやグラベル用途で使う予定はないし、オンロード用と割り切るつもり。
なので、機械式でも問題なしです。

実際に機械式ディスクブレーキで走ってみてどうだったか?

クロモリのシクロクロスでオンロードを走った感想ですが、リムブレーキと比べて何も劣ってませんでした。

効きも十分だし、レバーの引きの重さも「軽くはないけど、リムと比べてなら重くはない」です。

機械式ディスクブレーキ独特の、握り初めに『スポンジをぐに~っと押しつぶすような感覚』があって、「リムならではのダイレクトな操作感に乏しいな」って思ったんですが、10分も走ったら慣れました。

ガツン!と効くこともないので、逆に言えばコントロールしやすいかも、と感じたほどです。何度もアップダウンして操作感を確かめましたが、ほぼネガが見つかりませんでした。

まあ、小1時間のサイクリングだったので、これが100km を超えるようなロングライドだと指の疲労がたまるのかもしれません。

機械式も油圧式も見た目のかっこよさは大差なし

どっちがカッコいいかは主観によりますが、個人的には「見た目はリムブレーキよりディスクブレーキのほうがカッコいい」と思う派です。シンプルにメカメカしいからです(笑)。

幸いにして、遠目からでは機械式か油圧式か見分けがつきにくいので、機械式でもルックスはスポイルされません。

2022-01-02 14.14.34

油圧の不安が消えることでの開放感

油圧ディスクブレーキのXELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discでは、まだ1回も電車輪行したことがないし、今後もする気はゼロ。

その理由は「1.ローターがむき出しになる不安」と「2.油圧ホースのトラブルの不安」と「3.ブレーキパッドの圧着リスク」の3つです。

機械式にすることで2と3が消えるとなると、かなりハードルが下がった気分になれます。ローターさえしっかり保護すればいいだけなので、機械式なら積極的に輪行しようかなと思えてきますね。

もし今後ロードバイクを追加することになり、ディスク式のフレームしか選べない時代になったら、あえて時代の流れに逆行し、機械式ディスクを選択してみようとさえ考えています。


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XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discのホイールを、BORA ONE(35mm)→「SHAMAL ULTRA DB(シャマルウルトラDB)」に交換しました。 いきさつは別記事にしてありますので、今回は実際に走ってみてどうだったか?のインプレを書いてみます。 目次 シャマルウルトラDBっ ...
XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discのホイールを、BORA ONE(35mm)→「SHAMAL ULTRA DB(シャマルウルトラDB)」に交換しました。

いきさつは別記事にしてありますので、今回は実際に走ってみてどうだったか?のインプレを書いてみます。

2021-08-21 13.02.56

目次


シャマルウルトラDBって、どんなホイール?

シャマルは、いわゆる「アルミ製ハイエンド・ホイール」と言われています。元々リム用ホイールだったのが、2018年にディスク用もリリースされました。

以前、私もリムロードに乗ってた頃に「SHAMAL MILLE(シャマルミレ)」を6年近く愛用していました。硬くてレーシーな味付けと言われてますが、私はそのシャキッとした硬さが好みでした。

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見た瞬間に「かっこいい~」と思って調べてみたら、すでにディスコンになっていて、今はもう買えません。あるいは、市場在庫から探すしかないです。たった数年で消えてしまうこともあるんですね…。


公式サイトの「シャマル」を見ると…

ディスク用はSHAMAL CARBON DB、リム用はSHAMAL ULTRAがあるのみ。シャマルミレもなくなってしまったし、ディスクでSHAMAL ULTRAは選べません。

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シャマルというブランド名が失われるのは残念ですが、代わりに「SHAMAL CARBON DB(シャマル・カーボンDB)」というのが生まれました。ただ、エンデュランス用なのでキャラが変わってしまいましたが。

シャマルウルトラDBのスペックなど

2WAY-FITである

クリンチャーとチューブレスが使えます。

まあ、当面はチューブレスを試す予定はないものの、用途が広いことはありがたいです。クリンチャーとして使っても、とくに使用上の違いはないので、困ることはありません。

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ちなみに、チューブレスを使うつもりがない理由は、(リスクは低いけど)パンクしたときの復活が難しい&面倒だから。グリップの良さと乗り心地の良さはよく耳にするので、試したい気持ちもあるんですけど。

22mmのワイドなリム幅

17Cなので、25c のタイヤと組み合わせます。

個人的にずっと23c の細身が好みだったんですが、まあ時代の流れもあって細いのは選択肢が無いし、タイヤのバリエーションも25c のほうが豊富ってこともあり、ワイドでいいか!となりました。

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指定タイヤ幅は25~50mm。今回は25c のコンチネンタルのGrandPrix 5000(グランプリ 5000)を試してみました。使うのは初めてのタイヤです。

ぺったんこなスポーク

アルミ製の「きしめん的」なエアロ・スポークがかっこいい。太いと戦闘力がアップした気分になります。反応性と空力性能に優れているそうな。

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BORA ONEの細いステンレススポークは上質さを感じましたが、太くなることでいかにも走りそう!な雰囲気が出ます。
※エンジンはそのままですが(^_^;)

前後がG3組みである

ディスクホイールの特徴で、前後のスポークの貼り方が対称になるので、フロントの迫力が増します。これはディスクロードのメリットと言うか、特徴ですね。

よーくみると、フロントとリアのG3組みが逆になってます。フロントは負荷のかかるブレーキキャリパー側が2本で組まれているのに対し、リアはブレーキよりも負荷のかかるであろうスプロケット側に2本が配置されてます。

ベアリングはセラミックUSB(ウルトラ・スムース・ベアリング)

カンパホイールのベアリングのグレードは一番上がCULTで次がUSB。
CULTはフルセラミックなのでグリスを使いません。

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USBは…といいますと、ボール部分はセラミックだけど受け軸部分は金属です。

CULTはここがカーボンだそうですが、まあ自分にはその違いなぞ気付けるわけがないので、USBで十分すぎます。BORA ONEもUSBでなんの不満もなかったですし。

重量は1,557g

ディスクでクリンチャーでこの重量はかなり優秀だと思いました。

チューブラーのBORA ONE(50mm)が1,265g なので、300g ほど重くなりますが、チューブラーとの比較なのでそこは致し方ないかなと。

価格は19万円ほど

税込みで約19万円だったのを「展示品の現品だから」ということで、2割引の15万円弱で買いました。

シャマルウルトラDBのデザイン

G3&太いアルミスポークのせいで、パット見ですぐ「シャマルだ」とわかるルックス。

リムでもディスクでもシャマルか~、別メーカーのでも良かったかもな~、という気持ちもゼロじゃなかったですが、やはりこのデザインが好みなので、連チャンでお世話になることに。

リムハイトが低くなってしまったので、横から見たインパクトはやや薄まった印象ではありますが、装着して「やっぱかっこいい…」と思いました。

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たまたまですが、XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discの黒基調のフレームに白ロゴのみ…というステルス戦闘機のような渋さと、これまた白黒のシャマルウルトラDBのカラーがマッチします。まるでこの組み合わせになることが運命だったかのように…。

というのが冗談として、でもかなり様になっているんじゃないでしょうか。

シャマルウルトラDBで300km 走ってみた感想

よいとこ1:「重さを感じない」

300g も重量増になったのに、重さのハンデをあまり感じません。あれ?っと良い意味で驚きました。まあ、もともとこのクラスの重さのホイールをずっと使っていたというのもあるかも。

よいとこ2:「加速が良い」

硬さのおかげだと思うのですが、信号待ちのスタートからスピードに乗るまでがスムーズ。ストレスなく加速してくれます。

よいとこ3:「坂の反応が良い」

峠にはまだ行ってませんが、神奈川県内の短めの坂、富士五湖周辺の坂ではスイスイ登れました。登坂で力をかけるときのやりやすさは、BORA ONEよりよい印象です。

50mm ハイトのBORA ONEは、理由はよくわかりませんが「めっちゃヒルクライムしやすい」とは感じなかったです。軽いのになぜ?と不思議です。シャマルウルトラDBなら快適に登れるかも?と期待してます。
※今度ヤビツ行ってきます

よいとこ4:「硬さの不快感はない」

シャマルに乗り慣れているので、違和感はないだろうなって予想していたとおり、べつに硬さの不快感はないです。むしろ「ぜんぜん快適ちゃう?」と感じたくらい。

これは25c のタイヤも影響している気はします。

よいとこ5:「横風の影響が少ない」

シャマルウルトラDBのリムハイトは、前が25mmで後ろが27mmなので、約半分。前後で2ミリ違います。

風の強い海岸沿いを走ってみたら、風のヌケが良く、快適に流せました。「やっぱ50mm って風の影響あったんだな…ぜんぜんちゃう…」と改めて感じました。50mm に慣れたつもりではいたんですけど、強風時はさすがに差を感じますね。

そうでもないとこ

まだ見つかっていないです(笑)。

平坦路メインで300km しか走ってないので、もうちょい乗り込んだり、峠で上り下りを試してみようと思います。まあ、坂はシャマルウルトラDBの得意分野でしょうから、心配はしていません(^^)

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1年ほど使ったチューブラーホイール「BORA ONE(50mm)」を、シャマルウルトラDBに交換します。 チューブラーから、慣れ親しんだクリンチャーへ戻ってきた格好です。 ※さようなら、BORA ONE… XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE DiscとBORA ONEの組み合わせは、ビジュア ...
1年ほど使ったチューブラーホイール「BORA ONE(50mm)」を、シャマルウルトラDBに交換します。

チューブラーから、慣れ親しんだクリンチャーへ戻ってきた格好です。

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※さようなら、BORA ONE…

XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE DiscとBORA ONEの組み合わせは、ビジュアル的には文句のつけようがないかっこよさでしたが、色々ありまして。。

ということで、チューブラーを辞めるに至った経緯、シャマルウルトラDB(SHAMAL ULTRA DB)にした理由などを書きます。

目次


チューブラーを辞めた理由

4つあります。

1.乗り心地に劇的な何かを感じたわけではなかった

乗る前にさんざんチューブラーの良さを聞かされていたので、期待値が異常に高かったのかもですが、「言うほど変わるか…?」と首を傾げました。良いのは良いんだけど、めちゃくちゃ差があるわけではないと言うか…。

チューブラー→クリンチャー→チューブラー…と乗り比べもしたんですが、あまり違いを見いだせなかったです。ちなみに使っていたのはビットリアのRUBINO PRO(ルビノ プロ 25c)でした。品質は十分に高いタイヤのはず。

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タイヤやホイールに非はなく、単に私の足が鈍感なだけでしょう。あとは、限界ギリギリまで攻めるような走り方をしないので、ポテンシャルを引き出せていないだけだと思います。

これまでクリンチャーに大きな不満があったわけではないので、「大差ないなら、チューブラーにこだわる理由はないかも」と思いました。

2.運用がやはり面倒

これは大きいです。まあ、結局1回も交換作業をしていないんですが、作業をイメージしただけで億劫になりました(汗)。

シーラントを定期的に補充し、1~2年サイクルでリムテープを交換し、ホイール表面のテープ汚れを取り除き、カーボン地の表面が傷つかないようていねいに扱い…という工程が多すぎて、運用する気力が萎えました。

買った当初は「慣れるっしょ」と思ってましたが、そうはならなかったです。

3.パンクの不安で遠出しなくなる

家で交換するなら、のんびりマイペースでやればいいですが、外でパンク→交換作業になったらヤダなぁ…と思いながら乗ってました。シーラントが入っているので確率的には低いですが、しない保証はありません。

応急処置的に剥がして新品に替え、帰宅後にテープを張り直す…だけなんですが、これも想像しただけでめんどさMAXに感じまして。

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結果、なんとなく遠出する気分にならず、自宅周辺の50~80kmコースを走るばかり。

せっかくの高性能バイクなのに、タイヤが足かせになって、走るエリアが狭まるのは本末転倒では?という気分になっていきました。

4.タイヤの単価が高い&選択肢が少ない

わかっていたことでしたが、単価が高めですね。

「チューブ内蔵=予備チューブが不要」ではあるものの、それを加味しても高いです。 気軽に交換できないし、一度剥がしたら付け直すのめんどうだし。パンク1回で即交換だし…。

あと、選択肢も少ないです。昨今のチューブレスの流行&安定のクリンチャーという流れに反するシステムなので、ここは致し方なしです。

クリンチャー&DBモデルを探す

このままではせっかくのXELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discがホコリをかぶってしまう!そんなもったいないことはできない!ので、クリンチャーに戻すことを決意。

まずはBORA ONE を売却して元手を作りました。

クリンチャーのディスクホイールを物色して、最終的にシャマルウルトラDBを選んだのですが、他に検討したモノもあります。

  • ZIPP→高いので却下(憧れでしたが…)
  • フルクラム→価格はOKだけど、デザインが気に入らなかった
  • MAVIC→価格はOKだけど、デザインが気に入らなかった
  • CORIMA→超かっこいいけど、高いので却下
  • Rolf PRIMA→価格とデザイン、どっちも気に入ったので最後まで迷った

あと、同じカンパニョーロでは「シャマル・カーボン DB」はもちろん検討しました。価格は税込みで20万円を切るので、シャマルウルトラDBとほぼ同価格。十分に射程圏内でした。

ただ、エンデュランス系ってのが気になったのと、(同じG3組みなのに)デザインが惚れきれない…。あと、乗り味的にBORA ONEと大差ないんでは…と考えて外しました。

で、検索しまくって見つけたのが「シャマルウルトラDB」です。

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見た目もかっこいいし、元々リムブレーキのBOMAとパナモリで(シャマルミレですが)5年半愛用してて、性能がピカイチなのはわかっていたし、太いスポークのG3組みは相変わらずかっこいい。しかもお値段が税込19万円前後。

「これだ!」ってなりました。

ちなみにスペックはこんなかんじ。

  • リム:17C 2WAY-Fit 22.2mm
  • スポーク:アルミ、ストレートプル、21本-G3パターン、アルミニップル
  • ハブ:カーボンボディ(F)、アルミボディ(R)、アルミオーバーサイズフランジ、USBベアリング

2WAY-Fit で、今っぽいです。そして当然のごとくワイドリム。指定タイヤ幅が「25~50mm」なので23c が使えないですが、25c を使うので問題なし。

重量は「1,557g」と劇的に軽いわけではないし、なんならリムタイプのシャマルミレ(1,480g)よりちょい重いですが、まあディスク用だしってことで受け入れます。

いや~、結局慣れ親しんだシャマルに帰ってくることになったけど、クリンチャー&ディスクの選択としてはなかなか良いのでは、と満足してました。

しかし、調べるうちに、ネットでほぼ売られていない事に気づきます。「品切れ?にしては不自然だな…」と調べるうちに、「どうやらディスコンっぽい?」という予感が。

で、ショップに問屋さんの在庫状況を確認してもらったら、「販売終了してますね。在庫もなかったです…」との返事が。2018年に登場して、わずか3年も続かなかったとは…人気がなかったんでしょうかね…。

暗礁に乗り上げるも…まさかのミラクルが起きる

シャマルウルトラDBがディスコンとわかって、ガックシ。

「あ~~、最初からやり直しか~、何を選ぶかなぁ……気に入らない部分もあるけど、シャマル・カーボン DBでいくか~、でもなんとなく後悔しそうで踏み切れない…」

と悶々としていたことを、知人のOさんに話したところ、数週間後に

「たまたま地元のショップに在庫があるのを見つけましたよ」

と連絡がありました。

まさか、そんな都合よく欲しいホイールが見つかるわけが…と半信半疑で紹介してもらったショップに電話すると、

「Oさんから聞いてますよ。展示品なのですが、あります。キープしておきますので、都合の良いときにお越しください。あと、展示品なので20%ディスカウントいたします」

とのお言葉が!!

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Oさん、ありがとう…完全にあきらめていたので、喜びもひとしおです。恩に着ます…。

ちなみにOさんには過去取材しています

>> あなたのロードバイクを見せてください!第68回 CARRERA ERAKLE TS 


ということで、近日中に換装してインプレいたします。


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ヒルクライムが得意ではないのですが、得られる達成感が大きいせいで峠に行くことがそこそこあります。 現在はジュニアカセット(14-28T)を使っていまして、歯数構成は「14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28」です。 クロスレシオでありつつも、28Tあるのでたいていの坂 ...
ヒルクライムが得意ではないのですが、得られる達成感が大きいせいで峠に行くことがそこそこあります。

現在はジュニアカセット(14-28T)を使っていまして、歯数構成は「14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28」です。

クロスレシオでありつつも、28Tあるのでたいていの坂ならこれで登れます。トップギアが14Tなので、レース志向の人だと踏み切ってしまうんですが、スピードを求めない(というか出せない)自分にはジュニアカセットがベストチョイス。

かれこれ6年、ずっとジュニアカセットを愛用しています。

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が、斜度25%以上の激坂になってくると、28Tだと回すのがやっと。もう1枚保険的にローギアがあると安心できるんだけど…と思っていまして、11-34T or 11-32T or 11-30T のギアを検討中。

そこで、現在(2021年5月時点)のシマノのラインナップの中から、ジュニアカセットに代わるカセットはどれか?交換費用はいくらくらいかかるか、調べてみました。

目次


デュラエース、アルテグラ、105のカセットの種類

こんなかんじです。

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3グレードともに存在するカセットは「11-28T / 11-30T / 12-25T」。

「11-25T」があるのはデュラエースとアルテグラのみ。

「12-28T」はデュラエースのみ。

「11-32T」はアルテグラと105。

ジュニアカセットはアルテグラのみ、です。

32Tがほしいなら、アルテグラか105を選ぶ

シマノの11速カセットで、32Tが存在するのはアルテグラと105のみ。
ギア比は「11‐12‐13‐14‐16‐18‐20‐22‐25‐28‐32T」です。

14T以降は2T飛ばしになり、22→25→28Tと3つ飛ばしときて、最後の28→32はなんと4T飛ばし。けっこう落差がありますね…。常用するというよりは、いざというときの最終兵器的に使うことになりそうです。

32Tカセットを使うにはGSディレイラーが必要

SSタイプのショートケージリアディレイラーが対応する歯数は11-30Tまで。32T以上はGSタイプのミディアムケージが必要となり、さすがにコスト的に厳しいです。

なんせ、アルテグラのDI2のリアディレイラーは、RD-R8050-SSでもRD-R8050-GSでも23,000~27,000円ほどしますからね…。

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なお、アルテグラと105にはワイドレシオな「11-34T」もあるっちゃありますが、ギア比は「11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34T」なので、ふつうのロングライドとかツーリングだとややストレスが溜まりそう。

11-34Tは、あくまで山決戦用って位置づけでしょうか。

30Tまでならショートケージ(RD-R8000-SS)のリアディレイラーのままOKなので、32Tのカセットはいったん見送り、交換するにしても30Tまで、でいこうかなと。

気になるワイドレシオカセットのメリットとデメリット

メリット

「激坂でもどんとこい!」という安心感に尽きます。

200kmのロングライドに峠越えを組み合わせた場合、途中で足が売り切れるんじゃないか…という不安があってなかなか踏み切れないでいるんですが、30Tがあるだけでなんとなく「行けそう」な気がします。

デメリット

1.ギア間の歯数が開いてしまい、見た目がややブサイクになる
2.重さがやや増す
3.ちょうどいいギア比が選べない

1と2は我慢できますが、3の「ちょうどいいギアがない状態」が生じる点が気になってます。

変速のたびにガクンと軽くなったり、ガツンと重くなるのがどれくらい足への負担になるのか…。1枚を保険にとっておく=常用のギアを1枚手放すってことになりますからね。

14-30Tってカセットがあったらいいのに

ロングライドやツーリングで11Tを使うことはほとんどない私は、「14-32T」か「14-30T」ってのがあるといいのにな…とは思います。

ちなみに、「14-30T」ってギアは存在しませんが、トップ側を「14-28T」、ロー側を「11-30T」で組み合わせて、独自に14-30Tに換装している方はいらっしゃるようですね。

なるほど、この手があったか。

14-28T(ジュニアカセット)と11-30Tと14-30Tの比較

こうなります。

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ギア比は、トップ側から「14-15-16-17-18-19-20-21」と並び、ロー側が「24-27-30T」です。ロー側三段が3つ飛ばしになりますが、面白いかも。(一度、やってみようかな…)

ということで、SSのリアディレイラーのままで、14-28T(ジュニアカセット)と11-30Tをがっちゃんこし、「14-30T」を試してみようと思います。

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皆さんは、クランク長を気にしたことはあるでしょうか。 私の身長は「172cm」と日本人平均ど真ん中なので、これまでまったく気にしたことがなかったです。普通に買えば、適合したものが付いてくるでしょ~って感覚でした。 でも、単純に身長だけで決まるわけではないし ...
皆さんは、クランク長を気にしたことはあるでしょうか。

私の身長は「172cm」と日本人平均ど真ん中なので、これまでまったく気にしたことがなかったです。普通に買えば、適合したものが付いてくるでしょ~って感覚でした。

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でも、単純に身長だけで決まるわけではないし、個人差もあるわけなので、本来は気にしたほうがいいのでは…と今更ながらに思ったのです。(遅い…)

最適解の計算方法は諸説あるようですが、実際のところどう判断すればいいのか…を改めて調べてみました。

目次


完成車ロードバイクのクランク長は?

ためしに、いくつかのメーカーの20万円以下の完成車ロードバイクで調べてみると…

ジャイアントの「TCR SL 1(税込み165,000円)」
→フレームサイズによって、170~172.5mm

メリダの「SCULTURA RIM 400(税込み165,000円)」
→フレームサイズによって、165~170~172.5~175mm

トレックの「Domane AL 4 Disc(174,900円)」
→フレームサイズによって、165~170~172.5~175mm

スペシャライズドの「ALLEZ E5 ELITE(170,500円)」
→フレームサイズによって、165~170~172.5~175mm

…と、165mmから175mm の間でアッセンブルされることがわかります。
フレームサイズでクランク長は自ずと決まってくるので、選択の余地はないですね。

クランクの長さはどう決める?

適切なクランク長の基準として、よく見聞きするのが「クランク長=身長の10分の1」です。瞬時に計算できてわかりやすいので、ひとつの基準にはなるでしょうが、出典は不明っぽい。

でも、本来は身長ではなく、股下の長さで決めるべき。短足かどうかも影響しますし、十把一絡げで「身長の10分の1」はやや乱暴でもあります。よって、参考程度にするのがいいかなと。

しかも、最近は「やや短めにする」トレンドだそうで、調べてみると、タイムトライアルの選手やトライアスロンの世界では「マイナス5mm」にする選手も増えているようです。平地メインのケイデンス重視ってことが影響しているのかな…。

っていうか、クランク長にも流行り廃りがあるんだ…。
まあ、タイヤやホイール幅も時代とともにスタンダードが変化するって考えれば、さほど変なことではないのでしょう。

長いクランクと短いクランク、それぞれのメリット&デメリット

長いクランクのメリット

回転軸からペダルまで長いので、テコの原理で力が掛かりやすい(=大きなパワーを発揮できる)です。シンプルな物理の法則ですね。

長いクランクのデメリット

その反面、筋肉と膝への負担が大きい(=傷めやすい)です。それに、柔軟性も必要です。

絶対的なスピードを求める、パワーに自信がある、身体が丈夫…なサイクリストには向いているでしょう。

短いクランクのメリット

  • 膝への負担が少なく、効率的な円運動を行いやすい
  • 股関節の動きが小さくて済む(柔軟性がさほど求められない)
  • コンパクトなペダリングが可能
  • (気持ちの問題ですが)空気抵抗が低くなる
  • カーブで下げた足が地面に接触しにくくなる

通常、カーブで傾けたイン側のクランクは12時にすべきなので、クランク長に関係なく心がけたほうがいいとは思います。

短いクランクのデメリット

  • パワーが出しにくい(出力が低下する)
  • トップのギアが踏みにくく(トルクを掛けにくく)なる

テコの原理で不利なので、重いギアにするほど力は出しにくくなります。

オッサンである自分は「短めのクランク」を選択してます

ということで、長いクランク=トルク重視のペダリング、短いクランク=ケイデンス重視のペダリングに落ち着くというわけです。

身長172cmの私であれば、「172mm」のクランクが適当という理屈になります。まあ、そもそも172mmクランクは存在しないので、172.5mmか170mmになるのですが、使っているのは一貫して170mm。これがもっともシックリきている(気がする)ので、替える気はないです。

オッサンになって筋力低下してくるし、それ以上に膝の負担は軽くしたい!ので、今後短くすることはあっても、170mmより長くすることはないでしょう。

クランク長の確認方法

シマノの場合、クランクの裏側に表記されています。カンパニョーロやスラムは…持ってないのでわかりませんが、たぶん書いてあるんじゃないかしら…。

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ちなみに、シマノ、カンパニョーロ、スラム、どれも「2.5mm間隔」で調整可能です。

各メーカーとグレード間で選べるクランク長は異なる

各グレードで選べるクランク長を調べてみました。

シマノ

デュラエース(R9100):165 / 167.5 / 170 / 172.5 / 175 / 177.5 / 180mm【7種類】

さすがプロ用なのであらゆる体格に幅広く&細かく対応してますね。

アルテグラ(R8000):165 / 170 / 172.5 / 175mm【4種類】

ややレンジは狭くなってますが、一般的な男性であれば十分な選択肢です。

105(R7000):160 / 165 / 170 / 172.5 / 175mm【5種類】

シマノのラインナップの中で、唯一「160mm」が存在します。
小柄なサイクリストさんは105で決まりですね。

ティアグラ(4700):165 / 170 / 172.5 / 175mm【4種類】

アルテグラと同じです。

ソラ:165 / 170 / 175mm【3種類】

選択肢は少なく、3つのみ。

クラリス:165 / 170 / 175mm【3種類】

ソラと同じで、選択肢は3つのみ。

カンパニョーロ

スーパーレコード:165 / 170 / 172.5 / 175 mm【4種類】

シマノにはある「180mm」がないですね。

レコード:165 / 170 / 172.5 / 175 mm【4種類】

スーパーレコードと同じく。

コーラス:165 / 170 / 172.5 / 175 mm【4種類】

スーレコ、レコードと同じ。

ケンタウル:不明

公式サイトにはなぜか情報ナシでした。
なお、ポテンザは2020年からディスコンです。

カンパニョーロでは最小が165mmで、シマノにある160mmが存在しませんでした。
よって、165mm~175mmの間で選ぶことになります。

最大でも175 mmまでしかなく、デュラエースでは選べる177.5mmと180mmはありません。
ちょっと意外です。

スラム

RED22:165mm / 167.5mm / 170mm / 172.5mm / 175mm【5種類】

もっとも選択肢が広いです

FORCE22:165mm / 170mm / 172.5mm / 175mm【4種類】
FORCE1:165mm / 170mm / 172.5mm / 175mm【4種類】
APEX1:165mm / 170mm / 172.5mm / 175mm【4種類】

同じです。

RIVAL22:170mm / 172.5mm / 175mm【3種類】
RIVAL1:170mm / 172.5mm / 175mm【3種類】

同じです。

APEX10:170mm / 172.5mm / 175mm【3種類】

もっとも選択肢が狭いです。

カンパニョーロ同様、165mm~175mmの間で選ぶことになります。

160mmを選びたい人はシマノの105一択

身長160cm以下の小柄な方で、なるべくショートクランクにしたいのなら、105の160mmで決まりですね。

完成車で160mmクランクを選べる仕様だと嬉しいですが、そうでないならクランクセットのみ追加購入して取り替えるか、いっそのこと、フレーム組みでいくのもありかもしれません。

廉価版ロードバイクだと、フレーム単体購入ができないことがほとんだだと思うので、無難に行くならクランク単体追加購入→交換、が無難な選択になりそうです。


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500kmほどBORA ONE(35mm クリンチャー)で走ってみたので、インプレッションを書こうと思います。 最初に結論を書いておくと、めちゃくちゃ気に入ってます。サイコーです。何もかも気に入ってます。 ちなみにこれまでのホイール歴は「ゾンダ→シャマルミレ→BORA ONE ...
500kmほどBORA ONE(35mm クリンチャー)で走ってみたので、インプレッションを書こうと思います。

最初に結論を書いておくと、めちゃくちゃ気に入ってます。サイコーです。何もかも気に入ってます。

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ちなみにこれまでのホイール歴は「ゾンダ→シャマルミレ→BORA ONE」 

ロード2台はどっちもBORA ONEで、XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discが「50mm チューブラー」。FRCC22(パナモリ)が「35mm クリンチャー」です。

ぜんぶカンパニョーロです…単純に好きなんです(^_^;)

目次


BORA ONEのバネ感のある乗り心地が衝撃的

これが1番の驚きで、乗って1分も走らないうちに「なんだこれ!!」ってなりました。

乗り心地がすごく良い…。柔らかいのではなく、「バネ感がある」かんじ。 

1.当たりはマイルドなのに力が逃げない(回すとしっかりスピードに乗る) 
2.軽さのおかげでゼロスタートからの出足がよい(低中速までスーッと自然に伸びる) 
3.踏んだ力がバネ感となって戻る(背中をそっと押されているかのよう)

細めのステンレススポークは、クロモリのフレームと相性も良いようです。

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デザインがかっこよくて、走りも秀逸。
不満な点は……いくら考えても思い浮かびません。マジで何もないです。

BORA ONE(35mmクリンチャー)とシャマルミレと比べて気づいたこと2点

1.ギアが一枚軽くなった

買った直後でハイになって、調子こいているだけじゃないか?とも思いましたが、この状態がずっと続いてます。いつも後ろを走る娘にも「巡航速度がちょっと上がってるし、とくに信号からのスタートが速くなった」と言われました。

以前と同じタイヤ、チューブを使っているし、空気圧も同じなので条件は変わりません。
よって、純粋にホイールだけの性能差を比べてられています。

ちなみに、重量はシャマルミレが1459gで、BORA ONE(35mm&クリンチャー)が1,405g。

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※これはシャマルミレです

いつものように漕いでいるつもりなのに、54gの軽量化でこんなにも変わるのか…。

2.シャマルミレは硬かった

5年半も乗っていたので慣れてはいたものの、BORA ONEに乗り換えて、いかに硬いホイールに乗り続けていたかを実感。

シャマルミレは剛性が高く、登りも下りも安心して身体を預けることができた素晴らしいホイールでしたが、やっぱ相当硬いんですね。比較してみないとわからないものです。

BORA ONE(35mmクリンチャー)のブレーキは十分にコントローラブル

「カーボンリムは、アルミに比べて止まらないかも」と心配していましたが、杞憂でした。ぜんぜん問題なしです。

せーの!でアルミリムと比べたら制動距離はやや伸びそうですが、十分にコントロールしやすく、ふつうに走る分には不安を感じることはないです。

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ひとつ嬉しいニュースとして、BORAシリーズは2018年でマイナーチェンジして、「AC3」という技術が採用されてます。リムのブレーキ面に波状の溝を入れたことで、パッドとリムの間から汚れや水分を逃がして、制動力を向上させています。
※AC3=All Conditions Carbon Control Technology(オールコンディション カーボンコントロール テクノロジー)

通常はもちろん、とくに「濡れた路面」でのブレーキ性能が向上しているそうな。

AC3化のために”より耐熱性に優れた”カーボン素材に見直されていて、前モデルに比べて制動性能が…

  • ドライコンディション:3%向上
  • ウエットコンディション:43%も向上

しています。

それにしても、ウェットでの性能向上がすごい。

なお、「AC3」はBORA ONE35&50、BORA ULTRA35と50、クリンチャーとチューブラーモデル、さらにはBORA ULTRA TTで採用されています。

シュルシュル音がエモくて( ・∀・)イイ!!

カーボンホイールならではの「ブレーキング音」が気に入ってます。

ディスク全盛で最近は聞かなくなったシュルシュル音ですが、やはり気持ちがいいですね。べつに実利はないんですが、充足感を与えてくれる音です。

ただ、カーボン用ブレーキシューの減りは早い気がします…。5,000~6,000円とアルミリム用の4倍くらいします。維持費の高さは受け入れるしかないです。

雨の中で走ったら、一発で溶けてしまうんだろうなあ…。

BORA ONE(35mmクリンチャー)のブライトカラーは派手かと思ったが、結果オーライ

むしろブライトカラーでよかったです。

クロモリには派手すぎやしないか?とも考えましたが、全然OK。ホイールがくっきりして主張しているのもギャップがあって、これはこれでアリと悦に浸ってます(笑)。

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バイクもウェアもヘルメット類もそうですが、店頭で「ちょっと派手だな…」と感じても、公道に出るとちょうどなじむものです。 迷ったら主張が強めな方で!が自分の考え方です(*^^*)

BORA ONEの35mm と 50mm を比較してどう?

50mm は横風の影響を受けやすい

元々タイレルのCSIで50mm ハイトのバトンホイールを履かせていたのでわかってはいたことですが、50mm は横風の影響を受けます。風が強い日に海岸沿いを走るときはモロに直撃するのでちょっと気をつけてます。

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35mm だと横風影響はほぼ感じません。
よって、強風の日に走るなら35mm を選びます。

スタート時の加速のしやすさは35mm

漕ぎ出しの軽さが優れているのは35mm のほう。
信号スタートでスッとホイールが回ってくれます。
50mm のほうがやや重さを感じますね。

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同じ理由で、ヒルクライムがしやすいのも35mm です。

巡航維持がしやすいのは50mm

ただ、時速35~37kmでの高速巡航は50mm のほうが断然しやすいです。このゾーンにはいると、ペダリングを止めてもスピードがまったく落ちず、「まるで背中を手で押されているかのような」感覚を味わえます。

ついつい高めのギアを選択してしまうことになり、走ってて純粋に楽しいのは50mm ですね。

まあ、自分にはこのスピードで走り続ける脚がないので、やや宝の持ち腐れ感がありますが。

見た目のかっこよさは50mm に軍配

主観ですが、見た目のかっこよさは50mm かなと。単純に面積によるインパクトの大きさです。エアロロードのようなゴツめのフレームなら、50mm が似合うと思います。

逆に、クロモリとかチタン50mm だとフレームに対して主張が強すぎてアンバランスかも?細めのフレームなら35mm がマッチするんじゃないでしょうか。

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※リビングにわざわざ運んで眺める日々…w

いや~~、自分にとって最高のホイールに出会えました。人気なのもわかるわ…履いている人が多いのも納得だわ…。「これからはずっとBORA ONEと生きる!もう君を離さない!」と決めました。

見た目と平地での高速巡行を重視するなら50mm、1本でオールラウンドに使いたいって方には35mm をオススメします。 


シャマルミレからBORA ONEに交換するに至った経緯はこちら

カンパニョーロのシャマルミレを5年半使ったのでBORA ONE(35mm&クリンチャー)に交換します


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2015年8月に買って、丸5年使ったシャマルミレを買い換えることにしました。 プラズマ電解酸化処理されてるリムがかなり禿げてきて、下地が見えてきているから…というのが原因です。リム面に凹凸ができてしまい、ブレーキシューの当たり方でシャリシャリ音がして、かなり ...
2015年8月に買って、丸5年使ったシャマルミレを買い換えることにしました。

プラズマ電解酸化処理されてるリムがかなり禿げてきて、下地が見えてきているから…というのが原因です。リム面に凹凸ができてしまい、ブレーキシューの当たり方でシャリシャリ音がして、かなり気になるのです。

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「部分的に禿げても機能的には問題ない」とはメカニックさんから聞いているし、たしかに制動力は問題ないです。ただ、見た目が貧相なのと「まあ、5年以上使い倒したし」ということで(自分で自分に)買い換え許可を下しました。

次に買うのは、BORA ONE(35mm&クリンチャー)です。


※新橋にあるアヴァンサイクルさんで購入しました(^^)

目次


選んだのはカンパニョーロのBORA ONE(35mm)

LAPIERREのXELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discで同じBORA ONE(50mm)を使っているのに、追加してしまいました…。なんでだろ?シャマルミレの良かった体験が影響してるのと、デザインも大きいですね。G3組みのリア、主張するロゴ、素晴らしい。

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クロモリにあえてセミディープのカーボンホイールを合わせる人ってあまり多くない印象で、遊び心あるコンビネーションということで悪くないんじゃないでしょうか。

あと、ステンレススポークとクロモリの相性は良いのでは?という期待もあります。

VisionやMavic も検討したんですが、どうしても見た目が気に入りませんでした。性能は申し分ないと思うんですが。

ちなみにカラーはブライトラベルを選びました。ダークラベルはもう持ってるので。 使い勝手を優先してクリンチャー。

カーボンリムの不安はなかった?

ぜんぜんなかったです。(モノにもよりますが)今どきのカーボンホイールは万能で、どんなコンディションでも使えるって思ってます。周囲の声も同様。

長いダウンヒルだと熱を持ちすぎて変形するとか、ウェットコンディションでは効きが落ちるという話はありまして、たしかにそれは事実なんですが、よっぽどハードコアな使い方をしない限り大丈夫かなと。

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タイレルのCSIで使ってるKitt Design のカーボンバトンホイールで問題が起きたことは皆無です。

富士山五合目から川口駅までの30キロを延々と下ったときは、ちょいちょい止まってリムの熱を確かめながら走りましたが、熱を持っているってかんじはなかったです。

ただ、雨天時に効きがガクンと落ちるのは体験済みで、ここだけは要注意。まあ、でも雨に見舞われるなんて年に1回あるかないかなので、問題視する必要もないと判断しました。

これで、2台のロード、1台のミニベロ、ぜんぶカーボンホイールになります。ロード始めた頃は想像もしないところまで来てしまった…。

シャマルミレとBORA ONEを比べると…

XELIUS(ゼリウス) SL ULTIMATE Discで使ってるBORA ONE(50mm&チューブラー)のほうが当たりがマイルドな印象。細かな段差、ざらついた路面でお尻に優しく、快適です。

ステンレススポークのおかげもあるでしょうが、「チューブラータイヤの恩恵」もでかい気もしてます。ホイールってタイヤの構造&幅、空気圧等の影響を受けるので、ピュアに検証しにくいのがつらいところ。

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シャマルミレが1459gで、BORA ONE(35mm&クリンチャー)が1,405gなので、54gの軽量化はうれしい。まあ、細かいことはどうでもいいよ!かっこいいから許すよ!って達観しているので、気になる部分ではないです(笑)。

シャマルミレを5年間使った感想

一言でいうと「硬めでよく進む」ホイールでした。登りはしゃきっとしてて、下りは安定してて、剛性不足を感じたことは一度もなし。

カーボンロードでもクラシカルなクロモリでも馴染む、ダークで男気のあるデザインが美しい。

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※納車直後(2015年8月)

アルミの太めのスポークがカッコよく、とくにリア21本のG3組みは萌えます。これが好きで、ずっとカンパニョーロにし続けている気がします。ゾンダ→シャマルミレ→BORA ONE…いつになったら他社のに手を出すんだろう。

もちろん、G3組みは意味があって、ドライブ側をダブルに組むことで振動を抑えて、横方向の剛性を確保しつつ、パワーが伝達しやすくなってます。

5年も飽きずに使えたのは「カッコ良さ」と「走りの良さ」が両立していたから。めちゃ満足してますし、「アルミ製レーシングクリンチャーの最高峰」って呼ばれるだけあるので、アルミクリンチャーを探してる人は候補に入れてほしいです。

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あ、それと使い勝手も悪くなかったです。スポークホールがないのでリムテープが不要。よってタイヤ交換のひと手間が省けます。ちょっぴりですが軽量化にもなるし、穴がないので剛性もアップするので良いことづくめ。

税込みで約19万円となかなかのお値段ですが、5年以上も相棒でいてくれたことを考えると、良い買い物でした。

プラズマ電解酸化処理のリムはどうだった?

通常のアルミリムよりも、ウェット・コンディションで強力な制動力を発揮する…って触れ込みのプラズマ電解酸化処理のリム、たしかに良く効きました。少々の雨はへっちゃらです。(土砂降りの豪雨だと関係なくなってしまいますけどw)

新品のときは3割増しくらいで効いていたのが、剥げてくるにつれて落ちていき、今は1割…?な感じです。あくまで感覚的な表現ですが。とはいえ、今でもZONDAの頃より制動力はあるので、不満はないです。

性能もさることながら、ダークなリムがタイヤに馴染んで超かっこいいんですよ…。

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※右のブルーがシャマルミレ用

ブレーキパッドは専用品を使います。「摩耗が通常のものより早い」と聞いていましたが、ふつうのリム用シューと同じくらい使えた気がします。ただ、単価はちょっと高めではあります。(前後セットで5,000円くらい)

ということで、BORA ONE(35mm&クリンチャー)は走り込んでからインプレしてみようと思います。


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どうも、アヤです。 私事ですが6月に20歳を迎えることができ、その3日後くらいにはYouTubeチャンネルの登録者数も1万人を達成することができました。いつもブログや動画を見てくださっている方々、本当にありがとうございます。 ※皆様のおかげです!ありがとうございま ...
どうも、アヤです。

私事ですが6月に20歳を迎えることができ、その3日後くらいにはYouTubeチャンネルの登録者数も1万人を達成することができました。いつもブログや動画を見てくださっている方々、本当にありがとうございます。

2020-07-03_08h50_46
※皆様のおかげです!ありがとうございますっ

さて、小柄な方だとロード特有の前傾姿勢にいまいちしっくりこなかったり、その姿勢で長時間走るのがきついということがあります。そこで今回は、女性である私からポジションで悩んでいる方に向けて具体的な解決策を3つ紹介します。

キーワードは「ステム、シートポスト、サドル」の3点です。

目次


まずはお金のかからない「サドル調整」を

まず一番最初に変えるべき部分は、「サドル」の調整です。サドルの調整は追加で何かを購入する必要がないので、優先的にやったほうが良いです。

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※ネジで緩めて前に移動してみよう

サドルってネジを回して緩めると、サドル自体を前後に動かせます。前後に動かす他に、角度が平行かどうかも確認しましょう。角度がどちらかに上がっているとお尻が滑るので。

もし、自分でいじるのが難しいと感じたら、ショップに持って行って調整してもらうといいです。むしろ、ショップの人に自分のポジションを見てもらってアドバイスを受けながら、サドル調整するのが1番の理想でしょう。

で、私もサドルはこれ以上前に持ってこれないって位置までハンドル側に近づけましたが、結局違和感は消えませんでした。まだ遠いのです…。

「ステム」を短いものへ変えよう

サドルを調整してもまだ納得のいかない人は、次にステムを短いものに交換しましょう。 短めのステムにすることで、ハンドル…つまりブラケットの位置がやや近くなります。腕がまっすぐに伸びきっていた人は、もしかすると改善するかもしれません。

ロードに乗ったときのポジションの理想は、真横から見たときに「胴体から腕にかけての角度が約90度が良い」って聞いたことがあります。フレームサイズが大きいと感じる方はおそらく90度をオーバーしている可能性があるので、知り合いやショップの方に見てもらいましょう。

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実は私も腕が伸びきっていて、前につんのめるようで体幹が苦しかった時期があるので、完成車で買ったときのステムよりも短いモノに変えました。

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※Before

結果、長さは2センチくらい短くなり、以前よりも「少し改善した...かな?」と感じるようになりましたが、結局ステムを変えただけですぐにポジションが改善したかと聞かれると、微妙でした。

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※after...って、だいぶ短くなりました

自分に合うポジションって、長距離走らないといまいち分からない曖昧な部分なので、感覚的に「ポジションが合っていない」と感じたらすぐにでも改善すべきです。誤魔化しながら乗っていると、そのうち体のどこかを痛めてしまったり、変な癖がついてしまうので。

シートポストを「セットバック」から「オフセット0度」に

サドル位置を変えた、ステムも短くした、でもまだ完全ではない...と感じたら、最終手段として「シートポストをセットバックからオフセット0度のに変える」という手があります。


「セットバック?オフセット?なにそれ?」


私も最近覚えた用語ですが、まずシートポストの形状にはいくつも種類あって、やや後ろに斜めがかっている「セットバック」っていうシートポストと、斜めっていなくて完全にまっすぐな「オフセット0度」っていうシートポストがあります。

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※半年くらい前まではセットバックタイプを使用(後ろくの字に曲がっているのがわかります)

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※オフセット0度に交換(ストレート)

もっと言うと、オフセットにも角度があって、オフセット10度があったり、オフセット20度があったり。なので、今回は角度がない「オフセット0度」を買ってサドルを少し前にもってきました。

完成車で買ったGUSTOも最初はセットバックのシートポストだったので、それをオフセット0度のシートポストに変えました。こうすることで、ハンドルとサドルの距離が縮まって上体が少しだけ起き上がります。

簡潔にまずお金がかからない「サドル」から調整、それでもダメなら「ステム」を短くして、それでもまだ効果がないなら「シートポスト交換」の順に調整しましょう。

この3つを全てやりきっても、まだデカイと感じるのであれば、きっとそのフレームは自分の身長に合っていないんだと思います。おそらく本当にデカすぎるパターンです。

シートピラー径を事前確認してから、購入しよう

シートポストを買う時の注意点として、シートポストのパイプの太さにはこれも種類があります。

大半のロードバイク

27.2mm(ごく稀に31.6mmがある)
※GUSTOはごく稀のバイクで、31.6mmでした

マウンテンバイク

31.6mm(ごく稀にロードバイクも)

BMX

22.2mm

ミニベロ(DAHON)の場合

33.9mmや34.9mmの太さもある

ママチャリ

25.4mm(ほとんどのママチャリに当てはまる)

昔のクロモリ

27mm

まだ他にも太さの種類はあるので、正直把握しきれないくらい太さには種類があります。だから、「シートポストを買う前に太さ(直径)は必ず把握しておくこと」は本当に重要です。初心者はやりがちなミスだし、実際に私は31.6mmなのに27.2mmの太さを間違えて買ってしまったくらいなので、ちゃんと事前に測っておきましょう。

間違えて太いものを買ってハマらなかったり、細いモノを買ってスカスカだったり...。一番やったらダメなのが、目視で決めること。数ミリの差なので、目で見て判断できる物ではありません。定規やメジャーでも正確な数字を測れる物を使ってチェックしましょう。

シートピラー径の太さを確実に間違えない方法

定規やメジャーで測るのもいいんですが、下記の絶対に間違えない方法のほうが確実です。

やり方は簡単で、あらかじめ長さは測った紙をコの字型にハサミで切るだけ。もし27.2mmに切ってハマらないなら31.6mmだし、31.6mmに切ってスカスカなら27.2mmの証拠だし。動画で紹介しているので、詳しくは動画も一緒に見てください。

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詳しくは動画にて



【誤解】ハンドルを握る位置を「ブラケット」から「前ハンドル」に変えればポジションが改善できる?

「わざわざ、ステムやシートポストを変える必要はなくって、ハンドルのトップ部分を持てばいいじゃん」

って考える方は多いかもしれません。ただ、オススメできません。

確かに、実際に上体が少し起きるので、走る分には走りやすくはなります。でもそれって、ブラケットを持っていない=ブレーキがすぐにかけられない訳で、事故のリスクも高まります。ブラケットを握っていないと、パプニングが起きた時に即対応ができなくなって、落車する危険性もあるため、出来るだけ前ハンドルよりもちゃんとブラケットを握りましょう。

ポジション改善のためにいじりすぎると逆効果

色々とポジション改善のための解決策を紹介してきましたが、やりすぎると逆にポジショニング自体が歪になる可能性があります。あーでもないこーでもないといじるのは楽しいんですけど、やりすぎると元々のポジションに帰ってこれなくなります。なのでショップの人と相談したり、わかる人に見てもらいながら調整することをお勧めします。あまりにもサドルを前に持ってきすぎてもペダルがこぎづらくなるだけですし、最悪ヒザを痛める可能性もあります。

目安は、数ヶ月(目安は3ヶ月から半年)に一回ごとにショップの人に自分のポジションをチェックして、その都度少しずつ調整する形を取る…でしょうか。今求めているポジションと、3ヶ月前のポジションだとおそらく違うはずですし、最初に購入した当時のバイクのまま今もずっと乗っている方少ないですよね?

サドルを下げたりハンドルを調整したり、色々といじって今のポジションになっているはずなので、乗りながら自分に合うポジションを見つけていきましょう。

それと、ポジションに正解不正解はないので、「自分に合った」「しっくりくるポジション」で乗る方が乗りやすいし、長距離走っても体を傷めずに済みます。自分にマッチするポジションを見つけてサイクリング楽しみましょう!

それではBIBIKE!


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7年間使い倒したシマノのSPD(PD-A600)をクランクブラザーズの「エッグビーター」に交換して3ヶ月になります。最初はパナモリロード(FRCC22)にエッグビーター3を、次にタイレルのCSIにエッグビーター1を。 エッグビーター3で1,000キロ以上、エッグビーター1で500キロほ ...
7年間使い倒したシマノのSPD(PD-A600)をクランクブラザーズの「エッグビーター」に交換して3ヶ月になります。最初はパナモリロード(FRCC22)にエッグビーター3を、次にタイレルのCSIにエッグビーター1を。

エッグビーター3で1,000キロ以上、エッグビーター1で500キロほど走ってみました。目立った変化や劣化はまだないですが、気になるのは「将来の劣化具合」。どのパーツが磨耗してくるのか…ということでして、シマノのPD-A600が頑丈&優秀すぎて7年使ってもびくともしなかったので、エッグビーターも同じように持つといいな…と期待しています。
※ちなみにPD-A600は7年間で1回もクリートを交換してません。なぜならその必要がなかったから。今も全然現役なので保管してあります。

そこでネットで検索してみまして、一番参考になったロングタームインプレッションが「MTB.guide」というYouTubeチャンネルの「Crankbrothers Eggbeater 3 Long-Term Review: Did They Become Reliable?」という動画でした。英語なので翻訳して(自分の経験も交えつつ)お伝えします。



目次


エッグビーター1〜3、どれも性能は似たようなもの

チャンネルのオーナーさんは1年間、MTBにエッグビーター3をつけて4300キロ走り、6回のクロスカントリーレースに出場してみて「どれも性能は同じようなもの」と断言しています。これは自分も100%同意。

エッグビーター「1」と「3」で違いはあるのか?レビューしてみた」でも触れましたが、エッグビーター3と2の差はほとんどなく、重量差が5gってのとウィングの素材が3のほうがやや頑丈なくらい。
※2はスチール製、3はステンレス製

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※左が3、右が1

エッグビーター1と比較しても、3が10g軽いくらいで違いはごくわずか。リリース角度が「15度か20度」で選べるのも共通。フロートの角度が6度なのも同じ。1と3を代わり番こで何度も乗り比べてみましたが、見た目の差以外は「違いが微塵もわからない」のが正直な感想です。

エッグビーターはカスタマイズ性が高い

自分は買ってから知ったのですが、スピンドルは長短2種類あって、デフォルトでついてくるのは短いほう。別売りのロングスピンドルを使えば、外側に5mm(つまり両足で1cm)ワイドに伸ばせます。

他にも「シューシールド」というクリートとカーボンソールの間に敷くステンレス製のシムのようなものも売られています。靴底を傷つけたくない人にオススメ。それとはべつにプラスチック性のシムはデフォルトで同梱されていて、クリートの高さを少し上げたい場合に差し込んで使います。

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※シムは使わずダイレクトに装着

さらに「Tread Contact Sleeve」というパーツもあって(税抜1,650円)、ボディに靴底がしっかり密着するよう隙間を塞いでくれるスペーサーですね。踏み込んだときにぐらついてパワーロスするのを防いでくれる仕組み。自分は使っていませんが、ちょっと気になっています。踏み面が安定してペダリングしやすい代わりに、リリース時に多少の摩擦が生じるのはトレードオフということで。チャンネルオーナーさんは「100キロほど走ったらTread Contact Sleeveは馴染んできたけど、摩擦はあるっちゃある」とコメントしていました。

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最後に「ゼロフロートクリート(ZERO FLOAT CLEATS)」もあります。デフォルトの6度フロートは試してみるとわかるんですが、かなりゆるいです。SPDで慣れている自分でも最初は「ガバガバやな」と不安になったほど。まあ、いったん走り出すとなんの問題もないんですが。

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しっかり走りたいロードをゼロフロートにし、ゆったりめのミニベロでノーマル版にしてみたい気持ちもあります。ペダリングスキルが高いXCライダー向けっぽいですね。今のクリートがオシャカになるタイミングで試してみたいかも。ただ、そうなるとそれぞれのクリートをつけたシューズが必要になってしまう…。しかもエッグビーターのクリートってノーマルもゼロフロートも税抜で3,270円もします。SPDの2倍以上……。

エッグビーター3のロングタームインプレッション

で、ようやく本題なんですが、チャンネルのオーナーさんが1年使ってみての劣化具合はこんなかんじ。

  • ステンレス製のシューシールドが凹む
  • クリートはかなり変形する
  • ペダルのウィングは多少摩耗したようだが使用上は問題なし


4,000km時点で分解清掃したそうで、アーレンキー1本で分解可能。30分もあれば左右の掃除ができます。中に砂の侵入はなかったのは◯。しかしスピンドル(軸)が部分的にペイントが剥がれ、錆びていたそうです。

5年の保証があるとはいえ、1年の劣化にしては早いと感じたオーナーさんがクランクブラザーズ社に写真を送って問い合わせたところ、「たしかに保証対象となりうるかもしれない。ただ、画像だけでは判断が難しい」と返事が来て、「オーナーさんが住む近くのショップまで代替品を送付するので、現物確認させてください」となり、結果的に「保証範囲です」ということで無料交換となりました。8日間ほど送付に時間がかかったそうですが、十分に満足の行く対応だったとのこと。

ただ、「エッグビーター社は1~3のスピンドルになぜ錆びやすいクロモリを採用したのかわからない」とも語っていました。
※ちなみに11のみスピンドルがチタン製

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あと、ペダルのウィングの摩耗に関しては、2,000km時点でスプリングがちょっと弱まったけれども、その後の変化はとくに無し。「軽くて、シンプルなルックス、メンテナンスしやすい構造なのは◯だけど、メンテナンスの頻度とコストが少々悩ましい…」という総評でした。さらに「摩耗はともかく、錆びが発生するのは✕」とのこと。うーむ、自分のエッグビーター3と1はまだ全然快調ですが、今後の変化に注目せねば。

概算で、もしもMTBで1年間に8,000km走るとして、4,000kmごとのリフレッシュが発生するとなると、シューシールド2個、Tread Contact Sleeve2個、クリート2個、リフレッシュキット1個…で15,000円くらいのコストになります。であれば、廉価版のエッグビーター1(税抜7,260円)をダメになるまで使い倒して都度交換…のほうが手っ取り早くて安い…という話になるかもしれません。

MTBやグラベルはしない自分の場合、もうちょっと長持ちするんじゃないかとは思います。エッグビーター1と3も引き続き長期でインプレしていこうと思います。

クランクブラザーズの「エッグビーター3」のレビュー【メリット&デメリット等】
クランクブラザーズの「エッグビーター」とはどんなペダルなのか

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スポーツ自転車に乗り出してもうすぐ10年になります。これまで使ってきたタイヤはロードもミニベロもクリンチャーのみ。3年に1回くらいの周期で「チューブラーにトライしようかな」と思ったものでしたが、ホイール一式を揃えなきゃいけない等の予算の都合やらなんやらで実現 ...
スポーツ自転車に乗り出してもうすぐ10年になります。これまで使ってきたタイヤはロードもミニベロもクリンチャーのみ。3年に1回くらいの周期で「チューブラーにトライしようかな」と思ったものでしたが、ホイール一式を揃えなきゃいけない等の予算の都合やらなんやらで実現しませんでした。

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※VittoriaのRubino Rro(25c)を選択

が、ラピエールのアンバサダーにならせていただいたの機にディスクロードに乗ることになり、だったらホイールも心機一転でチューブラーにすると決心。強制的にキッカケを作ることで人間は積極的な行動を起こせるものです。

ただ、チューブラーでパンクはしたくない……そこで対策案として「シーラントを入れる」と方法を検討してます。チューブラーにシーラントって効果があるのか不安だったので、調べてみました。

目次


これまでチューブラーを避けてきた理由

1 交換作業がめんどくさい

圧倒的にこれ。「慣れればクリンチャーと大差ないよ」と経験者の方々は口をそろえますが、パンク修理やタイヤ交換のたびにテープをペリペリと指で剥がしていく作業がちょっとなあ…という気持ちでした。親指の指紋が無くなってしまうとも言うし(笑)。

2 タイヤを1本持って走らなければならない

これもあります。なるべく荷物はミニマムにしたいのに予備タイヤを1本サドルの下に括り付けるのは美しくないかなと。

3 乗り心地の良さを実感できなかった

ショップのメカニックさんの私物(BOMAのカーボンチューブラー)を1回借りて、当時乗っていたBOMAのRefaleで10キロほど乗ってみたことはあります。感想は「たしかに軽いからスタートは気持ち良い。が、乗り心地ってそんなに変わらん気がする」でした。軽さだけのために大枚はたく気には、その時点ではなれず…。

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※もっと距離を乗らないと分からないかも…と今になって思います

でも、冷静になると大した理由じゃない

面倒だなんてプラスアルファの時間をかければ解決するし、スキル的にも数回やれば身につくレベルのことなので、怖がる理由にはならないと考え直しました。

タイヤも小さく丸めれば小型サドルバッグに入るので、バイクのシルエットもさほど崩しません。クリンチャーのチューブを2本持つのと比べても大した差ではないでしょう。

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あと、チューブラーの軽さは本当に魅力。構造上のメリットのおかげで同じモデルのクリンチャーと比べると200~250g くらい軽量(前後のセットで)。これはかなりのアドバンテージ。ある程度カスタマイズをやりきったあとに200g を切るのって至難の業ですからね。

とはいえ、チューブラーでパンクは避けたい

チューブラーを使う決心は固まりましたが、できれば出先でパンクはしたくありません。しかし、どんなに注意しててもやるときはやってしまうのがパンク。ただ、ベリベリ剥がす作業は屋外ではしたくない……そのリスクは徹底的に無くしたい…ということで、チューブラーにシーラントを入れてみようと検討中です。

チューブレスタイヤではポピュラーな方法ですが、クリンチャーやチューブラーでやっているって話はあまり聞かないので、経験談を知りません。YouTubeで調べてみたら、クリンチャーでもチューブラーでもふつうにできるっぽいですね。

例えばこのCycling Weeklyの実験動画。



バルブコアを抜き、シーラントをごく普通のクリンチャー用チューブに注ぎ込む。で、いつものように空気を入れるだけ。カンタン。

これで機能してくれるのかな?と思ったんですが、結論をひとことで言うと、『画鋲で刺しても、釘を刺してもシーラントが塞いでくれる!』です。しかも抜ける空気量はごくわずか。なにこれ、すごい。

釘穴はさすがに無理だろ?と見ていたら、余裕で塞ぐではないですか…。シーラントを入れておくことで保険になるのは確認できました。とりあえずでも帰宅できればじゅうぶんです。

クリンチャーで行けるなら、基本構造が同じチューブラーでも行けるっしょ、チューブがタイヤの中か外かの違いだけだし!と思って追加検索すると、、、案の定たくさん見つかりました。


これはシクロクロスのチューブラータイヤにシーラントを入れる様子。



医療用の注射器で針はないタイプですが、バルブにちょうどフィットして入れやすいそうな。これで20ml 入れてました。めっちゃカンタン。ただ、1本のタイヤに20ml はちょっと少ないです。ロード用タイヤなら30~40ml 入れたほうが良いでしょう。

ちなみに注射器は100円ショップで買えるので、わざわざ高いものを入手しなくてOKです。


これも参考になりました。
ツールを使わず、超カンタンで素早くシーラントを入れる方法です。



  1. バルブコア・リムーバーでバルブコアを抜く(注意:先に空気は抜いておくこと。さもないと緩めたとたんバルブコアが吹っ飛ぶ)
  2. 2オンス(60ml 弱)のシーラントを1本のタイヤに全部入れる
  3. バルブコアを装着する
  4. 空気を入れておしまい


オマケでこんなのも。



釘でMTBのタイヤを気でも狂ったかのようにぶっ刺しまくってる……。シーラントの凄さがよく分かる動画です。なんかこわいけど(笑)。

結論:チューブラーでシーラントを使ってみます

シーラントを入れることで100%パンクを防いでくれる…ことはなくても、細いピンホールくらいなら防いでくれるので、かなりアテにできそう。実際、パンクの殆どはごく小さな穴によるもので、釘を踏み抜くなんて日本の公道ではまず起きません。そう考えれば、かなり信頼できる予防法だと思います。サイドカットしたら完全アウトですが、そんなの10年で1回も経験ないですし、そもそもどんなタイヤでもカットしたらアウト。

クロモリのほうのクリンチャーでもシーラントを使ってもいいんですが、クリンチャーはパンクしてもさくっと修理できるのでそのままにします。前後で60~80ml の重量増になるのを避けたいという気持ちもあるので(笑)。


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ビンディングペダルをSPDからエッグビーター3に交換して200キロほど走ってみた。使い心地に大きな差はないのでとくに慣れは必要ないけれど、細かな部分でSPDとはちょっと違うので、エッグビーターの感想、メリット、デメリットをまとめてみる。 「エッグビーターとかクラ ...
ビンディングペダルをSPDからエッグビーター3に交換して200キロほど走ってみた。使い心地に大きな差はないのでとくに慣れは必要ないけれど、細かな部分でSPDとはちょっと違うので、エッグビーターの感想、メリット、デメリットをまとめてみる。

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「エッグビーターとかクランクブラザーズってそもそも何?」って人はこちらをどうぞ。

クランクブラザーズの「エッグビーター」とはどんなペダルなのか



目次


エッグビーターのデザインに惚れた

まるで棒のようなスッキリしたデザインが良い。自転車に乗らない人が単体でエッグビーターを渡されたらきっとなんの道具かわからないんじゃなかろうか。このデザインが気に入って交換してみたのだが、細いパイプのクロモリには似合う気がする。

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重量は280グラムなのでまあまあ軽いほう。ただ、もともと使っていたPD-A600が286グラムと、SPDの中では相当軽い部類なので実はほぼ変わらない。まあ、かっこいいから許す。

エッグビーターの取り付け方法

いちおうパッケージには取扱説明書が付いてくる。が、QRコードを読み込むタイプで日本語での用意がない。あるのはドイツ語、イタリア語、英語、フランス語、ポルトガル語、スペイン語、中国語…の7カ国語のみ。まあ、とくに難しい使い方ではないし、はめ込むだけなので不要だけど。

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まず悩むのは左右のペダルがどっちかわからない問題。なんせ見た目が瓜二つなのだ。LとかR表記はないだけで、左右のペダルはちゃんと決まっている。取付時には要注意。見分け方は「シャフトの付け根の部分に一本線が入ってる」かどうか。左ペダルは線が入ってて、右ペダルはツルッとしている。

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なお、ペダルをクランクにねじ込むときはグリスを塗っておきましょう。(そのままだと固着しやすいので)

金色のクリートのせいでちょっと気分が上がる

見た目が派手で、お~って気分になるが真鍮製なのでわりと削れやすいそうな。実際、数回走ってすぐ傷だらけになった。消耗品なのでまあよいのだが。

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※これは新品(クリートにはLとRの表記有り)

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※200キロ後(あっという間に傷だらけw)

シム(スペーサー)が付属されており、これはクリートの高さが不足する場合、靴底とクリートの間に入れて底上げするために使う。シューズとの相性があるので、「なんじゃこりゃ?」と捨ててしまわないように。

エッグビーターのキャッチ感はSPDと大差なし

装着感はSPDと大差なく、パチっと音がするし手応えもある。4面あるので探りながら装着する必要がないのが良い。適当に踏み込んでもスコンとハマってくれる。ペダルの脱着って無数に繰り返すので、こういうのってとてもありがたい。街中を走る機会が多い人にはメリットだと思う。

ただ、棒の上に足を乗せるかんじなので、クリートをキャッチする面は狭い印象だった(すぐ慣れたけど)。あまりにハマりやすくて手応えが薄くいせいか、初日は「あれ?ハマっている?ハマってない?どっち?」って脚をひねって確認することが何度かあった。

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地味に便利なのが「つま先側からでも、カカト側からでも装着できる」こと。カカトから装着するシーンなんてないでしょって思ったけど、クリートが前にずれたときは「えいっ」と足を引くように戻すと装着できて「なるほど、意味がある」と感じた。前からでも後ろからでも雑に装着できるのは、ものぐさな自分にはピッタリ。

エッグビーターのリリースはラクすぎてビビる

足首をちょっとひねるだけでヌルッと外れる。しかも音がまったくしない。SPDはそれなりにカカトに力を加えてひねる必要があったし、バチって音がしたものだったが、エッグビーターはラクすぎて怖いほど。「ダンシングでめっちゃもがいたら取れるんじゃないか?」とすら思った。しかも、バネの硬さが調整できない(シマノ等はできる)のでそのままで使うしかない。めちゃくちゃパワーがある人が本気でスプリントしたらちょっとどうかな……あまりオススメしないかも。レース志向ならSPD-SLとかLOOKのほうがベターだと思う。

いちおう、激坂で何度かもがいてみたけど大丈夫だった。(MTBで使われるペダルなのでそりゃそうだ)

エッグビーターのペダリングはケイデンス重視っぽい

いったんはめてしまえば、走行中の印象はSPDとほぼ変わらない。とういうか、何も変わらないので慣れるもへったくれもない。癖が全くなく、ビンディングペダルに慣れている人なら誰でも1回使えばすぐ馴染むと思う。

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やや太めの棒に脚を乗せているかんじなので、踏み込むというよりもクルクルとハイケイデンスで回すのが向いている。エッグビーターに乗っていたら、自然にケイデンス重視なペダリングになる気がする。

エッグビーターの3つの特徴

1.リリース角度を変えられる(15度と20度で選べる)

バネの硬さは替えられない代わりに、リリース角度を15度か20度で選べる。当然、15度のほうが外しやすい(角度が浅いので)。角度を20度にしたいなら、クリートを左右逆に取り付ければOK。200キロ走ってみて、15度はちょっと浅いかな?と感じたので、クリートを入れ替えて20度で使っている。外れることはないと思うが、登坂中に万が一でも外れたらイヤなので。

まず15度で試してみて、ちょっと不安を感じたら20度にすればいいと思う。

2.Qファクターが短い

正確なQファクターの計測ではないが、「ペダルの根本←→クリートがハマる中心位置の長さ」をPD-A600とエッグビーターとで比較したら、エッグビーターのほうが2ミリほど短かった。

  • PD-A600:55ミリ
  • エッグビーター:53ミリ

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左右で4ミリほど内側に狭まったわけだけど、個人的にはペダリングしやすくなって改善になった。

3.フローティングのせいで膝に負担がかかりにくい

フローティングなので遊びがけっこうあって、シューズがわりと動かせる。PD-A600よりもエッグビーター3はさらにフワフワと動く。これをどう感じるかは個人差があって、かっちりした装着感が好みの人には違和感しかないだろう。膝周りと足首がルーズになっているのが好きな自分にはすごく好みである。なので、「SPDは緩くて嫌い」って人は、けっしてエッグビーターを選ぶべきではない。

エッグビーターはこんな人におすすめ

  • 人とちょっと違うルックスを演出したい人
  • 単純にデザインが「かっこいい」と思える人
  • 街乗りが多い人(軽い力で外れるのでひんぱんなストップ・アンド・ゴーに適している)
  • 足首と膝周りに遊びのある装着感が好みの人
  • SPDのバネを最弱にしてもまだ固いって人(女性とか)
  • MTB、クロスカントリー、シクロクロスをする人

逆にレース志向の人、足元をがっちり固定したい人、タイムトライアル的に山を攻めることが多い人は積極的に選ばなくて良いかなと。

そうそう、エッグビーターはミニベロにはすごく似合うと思う。小さいホイールにはSPDのペダルですらゴツく見えてしまうものだが、エッグビーターはいい意味で主張しないので馴染む。ミニベロでビンディングペダルっていうとSPDがもっとも無難な選択肢になるけど、エッグビーターも十分あり。街乗りマシンにならむしろエッグビーターのほうが適していると思えるほどだ。

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※知人のタイレルCSI(うーむ、よく似合う)

なお、ダホンのEEZZ D3はいままでフラットペダルで乗ってきたけど、これを機に(いちばん安いモデルの)エッグビーター1に交換しようかなと考えているところである。


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クランクブラザーズの「エッグビーター3」を買いました。9年ほど使い続けたSPDからの交換になります。これをロードでもミニベロでも使っていく予定。「なんとなくかっこいい」ってだけの理由で半ば勢いで交換してみることにしました。 改めてどんなメーカーでどんなモデル ...
クランクブラザーズの「エッグビーター3」を買いました。9年ほど使い続けたSPDからの交換になります。これをロードでもミニベロでも使っていく予定。「なんとなくかっこいい」ってだけの理由で半ば勢いで交換してみることにしました。

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改めてどんなメーカーでどんなモデルを出しているのかを、備忘録も兼ねてまとめてみます。(買ってから調べるという泥縄的なかんじですが…)

目次


クランクブラザーズって?

  • 1997年にアメリカで誕生
  • 拠点はカリフォルニア州南部ラグナビーチ
  • デザインフィロソフィーはシンプルで、「あらゆる概念や障壁をいったん取り払い、それぞれのアイテム毎に使いやすく心地よいデザインの製品に仕上げる」
  • ペダル以外にもシートポスト、ハンドル、ステム、ホイール、ポンプ等も作っている
  • 日本ではライトウェイが扱っている
  • 本国の公式サイト(英語)
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※ペダルのラインナップ

ちなみに彼らのスローガンは「We create products to reinvent the riding experience.(ライディング体験を再発明するプロダクトを作る)」。

4面でのクリートキャッチが出来る唯一のビンディングシステムで、スタイルに応じて好みのリリース角、フロートを選べる。ペダルのラインナップは3種類(エッグビーター、キャンディ、マレット)あり、その中でエッグビーターは踏面(プラットフォーム)がなく、軽量性と泥はけを重要視したXCレース向け。 キャンディは小さめのプラットフォーム付きでクリートキャッチがしやすく、マレットは大きなプラットフォームにピンが配置されたDH用。どれもロードバイクで使う人はあまりいない。

ちなみにエッグビーターの名前の由来は(卵とかの)泡立て器に似ているから。キャンディは棒のついた飴のようだから…とのこと。

※公式サイトも公式インスタグラムも載っている画像はMTBや土&未舗装路ばかり。ロードバイクは1台も見当たらない(笑)。

エッグビーターってどんなペダル?

3つの中でもっともシンプルでベーシックなモデルで、1、2、3、11の4グレード展開。なぜか3から4ではなく11へとジャンプする。数字が大きくなるほどグレードが高い。シンプルな構造のいかげで泥つまりがしづらく、クリートキャッチが容易でMTBやCXライダーから支持されている。

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エッグビーターの1、2、3、11のグレードってどう違う?その差は?

パット見ではどれもほぼシルエットは同じで、どれがどう違うんだ?と混乱しそうになるが、構造自体は基本的に一緒。素材と重量がそのまま価格に反映されていると考えてOK。

エッグビーター1 [EGG BEATER1]

  • コンパクトで軽量なクロスカントリー及びトレイルライディング用ペダル
  • ¥7,260 (税抜) ※USの価格は59ドル99セント
  • 295グラム
  • カラー:レッド・ブラック
  • スピンドル素材:クロモリ

エッグビーター2 [EGG BEATER2]

  • コンパクトで軽量なクロスカントリー及びトレイルライディング用ペダル
  • 上位グレードと同形状でシューズ接地面調整が可能なミドルグレード
  • ¥11,670 (税抜) ※USの価格は99ドル99セント
  • 285グラム
  • カラー:グリーン
  • スピンドル素材:クロモリ

エッグビーター3 [EGG BEATER3]

  • コンパクトで軽量なクロスカントリー及びトレイルライディング用ペダル
  • オールステンレスボディ&スプリングのレーシンググレード
  • ¥16,510 (税抜) ※USの価格は139ドル
  • 280グラム
  • カラー:レッド・ブラック・エレクトリックブルー
  • スピンドル素材:クロモリ

エッグビーター11 [EGG BEATER11]

  • チタン素材を採用した最軽量のペダル
  • ¥60,340 (税抜) ※USの価格は450ドル
  • 179グラム
  • カラー:ゴールド
  • スピンドル素材:64チタン合金(ボディもウィングもすべてチタン)

※11以外はステンレスやスチールなのが11だと一気にチタンに。ただし、11にのみ耐荷重量があるので注意(体重90kgまで)

全グレードに共通する要素

インナーベアリング、アウターベアリング、使用クリート、Qファクター(52mm)、リリースアングル(15度/20度)はどのモデルも同じ。300番台のステンレス製のスプリング素材も共通となる。 ただし、エッグビーター11 [EGG BEATER11]のみスピンドル、ボディ、ウィングがすべてチタン製。
※他のモデルはステンレスやスチール

エッグビーター3より一気に100グラム軽量化できているが、そのために45,000円追加投資できるか…は財力次第。自分はさすがにそこまでは飛べず、エッグビーター3で手を売った。

SPDペダルとの重さの差

参考までに、クランクブラザーズがどれくらい軽いかの比較のためにシマノのSPDと比べてみた。公式サイトのラインナップを重い順に並べていくとざっとこんなかんじで、もっとも軽いPD-ES600で279gなので「エッグビーター3」とほぼ同じ。一番重いエッグビーター1でも295gなので、全体的にみてかなり軽いペダルだということがわかる。

  • PD-A530:383g
  • PD-M520:380g
  • PD-M8000:343g
  • PD-A520:315g
  • PD-M9100:310g
  • PD-M9000:310g
  • PD-A600:286g
  • PD-ES600:279g
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SPDとクランクブラザーズの違い

軽さのアドバンテージがあるのは良いとして、使い心地や機能性にSPDとどんな違いがあるのだろうか?ライトウェイのサイトに「Crankbrothersペダル と一般的なペダルの違いとは?」という比較ページがあった。一般的と言いつつ、実際はSPDとの比較である。引用しつつまとめてみると…

1.ステップインが簡単

クランクブラザーズは「大型スプリングが1つで、反発力が一定なので軽く入る。SPDは小型スプリングが2つあるせいで反発力が安定せず、強く踏み込む必要がある」んだとか。SPDを9年ほど使ってきて、あまり不便は感じたことはないが、比べると気づくことがあるかもしれない。

2.クリート挿入幅が広い

約1.9cmに対してSPDは1.1cm…つまり、挿入しやすいということか。

3.ステップイン面が4面でどこでも入る

適当に足を置いてもはめられるのはメリット。これがエッグビーターを選んだ最大の理由。SPDだとせいぜい2面だし、自分愛用するPD-A600は1面しかないので、たまにズルっと滑って焦ることがある。

4.ステップアウトが安心

固定力の調節
クリートの取り付け方で外れる角度を2つから設定できるので、外れやすくしても走行中の影響が無い。SPDはスプリングの強さで調節するので、緩くすると走行中に外れてしまうことがある。が、自分は走行中にSPDが外れたトラブルは皆無なので、ぶっちゃけどっちでも問題はないと思う。

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※SPD用シューズで使えます

クリート形状
クランクブラザーズは滑らかな曲線形状でスムーズに外れるのに対し、SPDは角ばっているので引っかかりがあり、外れにくい時があるそうな。たしかに、角が引っかかる瞬間はある。このへんは両者を使い比べて検証したい。

膝にやさしい
「クランクブラザーズは大型スプリングで固定~解放まで一定のテンションをかけながら動きがあるが、SPDは小型スプリングで固定状態と解放までの動きがほとんど無い」…そうだが、どれほどデメリットなのかは字面からはわからなかった。これも要検証。

固定プレート(ウィング)
「クランクブラザーズはクリート挿入部の幅が広く、膝が動かせる範囲が広いが、SPDはクリート挿入部が狭く膝の動きが制限される」らしい。SPDを使ってきて制限されている印象はなかったが、比べれば違いがわかるのかもしれない。

5.速く走れる

シューズとの接点が、SPDは2箇所だけどクランクブラザーズは4か所(クリート、固定ウィング、シューズの左右ブロック)あるから…らしいが、速くというよりはしっかりパワーを伝えられるということだと思う。踏み面の幅はクランクブラザーズが74mmでSPDが45mmである。

6.メンテナンス性が良い

5個のパーツを交換するだけで簡単というシンプルな構造ならでは。SPDはベアリングを含め30個以上の部品で構成されるので分解&組立が必要。

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※これはキャンディです

7.超軽量

「エッグビーター1は256g」なので他社同価格商品(294g)より軽いという主張だが、これはサイトの数字が間違っているかと。正確には1は295グラムなので重さは同等。が、エッグビーター2(285g),3(280g)とコストはかかるが軽量化を目指すことは可能。諭吉を6枚出せば11の「179g」が手に入る。

8.歩きやすい

クリートの厚さがエッグビーターは薄いので歩きやすいとのこと。これは選ぶシューズにもよるかなと。自分が使っているSIDIのMTBシューズだとSPDのクリートが飛び出すことはない。

エッグビーターをスニーカーで走るのは可能?

NOである。ユーザーさんに聞いたので間違いない。まあ、見るからに食い込みそうで、痛いのでやめておくべき。スニーカーでも乗れるようにしたいのなら、エッグビーターではなくキャンディにしたほうがいいだろう。仕組み的にはまったく同じで、違いは踏面があるかないかだけ。ただし、そのぶん当然重くはなる。

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※キャンディです

ということで、シンプルでメカメカしいアメリカンなペダルに交換するのが楽しみです。 使ってみたらレポートします。

<追記:レポートしました(^o^)>
クランクブラザーズの「エッグビーター3」のレビュー【メリット&デメリット等】



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ホイール交換とかアップグレードを検討するとき、誰しも一度は「ディープリムホイールはどうなんだろう?」と考えるはず。 なんて言っても、見た目が一気にかっこよくなる。もっとも手っ取り早くおしゃれしたいなら、ディープリムはひとつの手である。 自分もカンパニ ...
ホイール交換とかアップグレードを検討するとき、誰しも一度は「ディープリムホイールはどうなんだろう?」と考えるはず。

なんて言っても、見た目が一気にかっこよくなる。もっとも手っ取り早くおしゃれしたいなら、ディープリムはひとつの手である。

自分もカンパニョーロの「BORA ONE」は検討中でして。35mmか50mmか?クリンチャーかチューブラーか?でまだ迷っているが、近い将来に買ってしまうことになりそうな気がする。

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※このチューブラーホイールは我が家に眠っている…

ちなみにオクサマの承認をどう得るのか?という難関は突破できていない。いくらメカに疎いオクサマとはいえ、さすがにシャマルミレが50mmのBORA ONEにある日突然変わっていたら気づかれるのは間違いない。

さて、自分のようなディープリムホイールを買いたい人にとって、「横風は大丈夫なんだろうか?」「日常用のホイールとして様々なコンディションで使えるのだろうか?」という2点が最大の懸念だと思うが、そんな不安を解消してくれるGlobal Cycling Networkの動画がこれである。

Can You Ride Aero Wheels In Crosswinds?(横風でもエアロホイールで走れるか?)



ZIPPのスポンサード動画なのでそこは割り引いて見るにしても、ちゃんとデメリットにも触れてくれる良い動画だったので、翻訳してご紹介したい。

目次


デュープリムホイールのメリットとデメリット

デュープリムは前からの空流をスムーズに後ろに流してくれるので、ローハイトのに比べて同じパワーでより速く走れるようになる。このメリットは大きい。

しかし、前からの風にはめっぽう強いが、斜めになると大きなリムが災いして空気がぶつかり、リム周りに乱気流を発生させ、後ろに引っ張る作用が働いてしまう。さらに真横からの風を広い面で受けてしまうので、どうしてもハンドルが持っていかれやすくなる(とくにフロントホイールは)。

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ディープリムホイールを躊躇している人は、このことを知っている。ふらつくだけならまだしも、それが原因で車道側に押し出されようものなら命に関わる。自分もタイレルのCSI(451の20インチホイール)に50mmのバトンホイールを履かせているが、冬の強い北風とかが真横から当たると「うおっ」ってなることはたまにだけどあるっちゃある。700c のホイールならミニベロよりはマシだとは思うが、使ったことがないので感覚としてどの程度のものかがつかめていない。

プレゼンターのOllie さんのタイムトライアルの経験でいうと、フロントホイールがふらつくと、恐怖のせいでハンドルの荷重を抜いて上体を上げ、結果として前からの空気抵抗を受けてしまうということが起きていた。風が強い日はこれを繰り返すはめになり、ペダリングを止めてしまってタイムが伸びなかったと話していた。ちなみにOllie さんは自転車ジャーナリストでもあり、有機化学の博士号もお持ちだそうな。

ママチャリにしか乗らない人にはイメージしにくいかもだけど、実際に700cのロードバイクに乗ってて風で飛ばされ、土手にコケるってことはふつうにある。利根川のような吹きさらしの場所で強い横風が吹く日とかだと、ディープリムホイールを履いてなくても吹き飛ばされて土手に突っ込む……のは珍しくない。

2018年のツール・ド・フランス王者のゲラント・トーマス(チームスカイ)も、2015年のGent-Wevelgem(ヘント〜ウェヴェルヘム) で側道に吹き飛ばされてしまったことがある。まあ、その後レースに復帰して3位の表彰台に上がっているのはすごいと思うが…(笑)。

暴風雨のヘント〜ウェヴェルヘム 過酷なサバイバルをパオリーニが制する

コンディションによっては、デュープリムホイールが逆に災いしてしまうこともある。最悪のシチュエーションは、ゲラント・トーマスのようにバイクもろともふっとばされて落車してしまうことだが、まあめったに起きることではないのも事実。

使い勝手の良いリムハイトは何ミリなのか?

扱いに若干気を使わねばならないデュープリムホイールだが、悪いことばかりではない。Ollieさんは通年で40~60mmのデュープリムホイールを履いていて、理由は「どんな状況でも、なるべくエアロ効果を得たいから」とのこと。

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つまり、50mm前後であれば常用しても問題なさそうだ。自分は35mmハイトで考えていたけど、これを聞いて50mmも真剣に検討し始めている。

あと、最近のデュープリムホイールはかつてのようなV字形状ではなく、乱気流をおこさないよ「U字加工」が施されているので、横風に以前ほどシビアにならなくても済むようになった。

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通常の世界では風はあらゆる方向から吹くし、角度も強度も常に変わる。V字形状のデュープリムホイールは真正面からの風に対しては強かったが、角度がつくとふらつきやすいという弱点があったわけ。

そんな問題を解決すべく、ホイールデザインも最適化されてきた。それがU字デザイン。

昔:V shape(V字形状)
今:Toroidal shape(U字型の環状体:イメージはドーナツ)

Toroidal shapeのほうが横風に強い。強いというか、スムーズに受け流してくれる。1996年時点でToroidal shape のパテントをHeadとZippが持っていたが、それを開放したおかげで他社もToroidal shapeを作るようになったそうな。

さらに新世代エアロホイールが登場する

たとえばZippのSawtoothリムデザインがそれで、ノコギリの歯のようなギザギザの波型リムが目を引く。

ホイールが回転すると自ら細かな気流を生み出し、乱流の発生を抑えるとのこと。大きな乱気流が発生する前に、わざと小さな乱気流を細かく発生させ、大きくさせないでおく…というメカニズムらしい。

ZIPP公式サイトの内容を引用しよう。

開発にあたってエンジニアたちが注目したのは、ザトウクジラの水中での素早く優雅な動きでした。彼らの持つヒレ部分の特殊な形状とサメ肌の様な質感が、水中での滑る様な動きを実現していたことに着目し、4年間に及ぶ開発の末、過去最高のエアロバランスを持つ53/58mm高のノコギリ形状のリムが生みだされました。

まさか座頭鯨がホイールデザインに一役買っていたとは…。

Sawtoothというリムに加え、HexFin ABLCディンプルというゴルフボールのようなイボイボ加工がリムの内径に沿って空気の流れを生みだし、従来のホイールでは不可能だった後ろ方向へのドラッグの低減と、色んなヨー角での横風抵抗を低減させている。とにかく色んな技術が詰まったホイールらしい。

見た目の好みが分かれそうだが、空流に徹底的にこだわるなら、ZIPPの454シリーズを検討されてはいかがだろうか。ちなみにお値段は前後セットで50万円以上するが…。

日常的にディープリムを楽しみたいなら、40〜50mmハイトまでっぽい

横風に最適化されてきている昨今のディープリムホイールではあるものの、ローハイトホイールのほうが横風に関してはベターなのは間違いない。なので、そこが心配ならディープに手を出す必要はないともOllie さんも言っている。

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※さすがにこれはディープすぎるかな…

自分も完全に同意で、見た目のインパクトとかカッコよさはディープリムに劣るかもだが、カンパニョーロのシャマルミレでも十分すぎるくらいカッコいいと思う。ディープでなくてもオシャレなカスタマイズはぜんぜん可能。

シャマルミレはリム面にプラズマ電解酸化処理が施されていて、そのせいでタイヤの黒と一体化して、べつにリムハイとは高くないのになんだか高く見えてしまうって錯覚効果もあってGOOD。フルクラムのレーシング ゼロ NITE(ナイト)も同様。余談だが、プラズマ電解酸化処理とは「金属を酸化させて三層構造の結晶を作る」ことで表面硬度と磨耗の耐久性を高め、ドライ&ウエット両方のコンディションでも制動距離を減少させる仕組み。

Ollieさんのおすすめは、

  • タイムトライアルするなら:超ディープな70〜80mm
  • 日常で使うなら:ミッドハイトの40~50mm


と語ってて、経験上、50mmハイトまでがあらゆるコンディションで多目的に使うのにちょうどいいそうな。ZIPPの858はめちゃくちゃ性能は高いけど、用途がやや限定されてしまう。

ミッドハイトのホイールで走りにくいと感じるような日は、そもそも走らないようにしている」とも。

ただ、ひとつ注意点があって、身体の小さい人、体重が軽い人はディープリムホイールは避けたほうが良いかも。とくにフロントホイールの風の影響を受けやすいので走りづらくなるらしい。

ということで、BORA ONE買うかーーーー買っちゃうかーーーーという心境であります。う〜む、オクサマにどう話をもって行こうか…。タイレルのCSI買ったときのように、プレゼン資料作ろうかな…。ホイールを買い換えるべき正当な理由も論理的な説得もできる自信はないけれど。


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SHIMANO が 『GRX』というグラベルライドに最適化したコンポーネントをリリースした。 操作性、ギア構成、構造をグラベル専用に寄せており、ロード用コンポーネントをただ流用しただけではないそうな。たしかに形状もギア構成も一新されていて、あ~専用品だな~ってのが ...
SHIMANO が 『GRX』というグラベルライドに最適化したコンポーネントをリリースした。

操作性、ギア構成、構造をグラベル専用に寄せており、ロード用コンポーネントをただ流用しただけではないそうな。たしかに形状もギア構成も一新されていて、あ~専用品だな~ってのが瞬時でわかる。しかも独特の形状をしていて、こころなしかMTBっぽいデザインのような印象。

自分はまだグラベルとかダートの領域には足を踏み入れておらず、そっち方面の沼のことは知らない。知りたい気もするが、ふたつの沼にハマったら我が家の生活が破綻することは間違いなく、まだちょっと躊躇している。
※保管場所もないし…でもガレージがあれば手を出すかも…。

ただ、コンポーネントって、買う気がなくてもつい見入ってしまうし、詳細仕様を知りたくなる。だってカッコいいから。単体でもカッコいいから。

ということで、(今は買う予定はないけど)Global Cycling Networkの動画を見たり、調べまくってみたのでまとめてみます。



目次


GRXはいつリリースされた?

GRXが登場したのは2019年5月。

シマノのGRX公式サイト

2018年に「ULTEGRA RX(RD-RX805-GS/RD-RX800-GS)」というクラッチによるモード切り替えを備えたシクロクロスとアドベンチャーライド向けのリアディレイラーが登場したけど、それをさらに未舗装路向けにパワーアップさせたのがGRX。

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※メカメカしくってカッコいい…

グラベルの人気って出ているの?

GRINDURO(グラインデューロ)という、オフロード系イベントがアメリカ(カリフォルニア)にあって、自転車、アート、音楽、キャンプが大好きな、GIROのメンバーが始めたのがルーツ。北米ではひとつのムーブメントとなっていて、形成されている市場も大きい。

grinduro-top

MTB、シクロクロス、グラベルの要素が折り混ざっていて、コースには舗装路、グラベル、ダートが含まれる。れっきとしたレースなので、ちゃんとタイム計測はするし順位もつく。

海外ではマジな大会になっているそうで、ダウンヒル、ロード、シクロの元&現役プロライダーが参加したりしてる。ただ、純粋なレースって面もあるが、楽しむって要素もたくさんあって、フード、ハンドメイドバイク、音楽の生演奏、キャンプもあるお祭り的なイベントである。

これまではカリフォルニアとスコットランドで開催されていたのが、日本とカナダが新たに加わった。日本は信越・斑尾エリアの長野~新潟エリア。広大な国立公園と雄大な千曲川、点在する湖沼に囲まれ、冬は豪雪地。自然豊かで山岳エリアなのでグラインデューロにはもってこいというわけ。

2019年10月に日本での第1回目は開催済み。どんなイベントかはここを見るとよくわかる。

Grinduro Japan 2019


※イベントの様子がよく分かる

Grinduro! Japanについての紹介プレゼン



こんなイベントがあったなんてまったく知らなかった…。日本でもグラベルロードカルチャーは存在感を増しているのかも。楽しそうでやってみたいって思った。体力的に不安はあるけど(笑)。


話をGRXに戻します。

なんでGRXはフロントシングルが用意されたの?いいことあるの?

シクロクロスと同じ理屈で、グラベルではでかいチェーンリングは不要(回せない)だから。めちゃくちゃスピードを出すこともないし。中~低速で過不足なく使えるのが大事で、そこはワイドレシオなカセットスプロケットを使うことで実現する。

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フロントシングルになると操作はカンタン(右手のみ)になるし、フロント操作のタイミングを考えなくてすむ。チェーン落ちのリスクも減る。しかも、ワイヤーが1本減るのでメンテナンスもラクだし、若干だけど費用も安くもなる。

あと、チェーンリングが1枚減って、フロントディレイラーもないわけなので、重量が軽くできるのもメリット。むしろ、こっちのほうが大きいような気はする。その代わり、リアディレイラーとカセットスプロケットは大型になるので「行って来い」な気もするが。

まあ、グラベルロードで超軽量を目指す人はあまりいないとは思うが…。

GRXはギア比的に問題はないの?坂は登れそう?

フロントシングルのほうは「40T」か「42T」の2種類あって、11-40Tのカセットスプロケットで組んだ場合のギア比を計算してみる。坂ということなのでフロントを40Tにすると……

  • 40T÷11T=3.636
  • 40T÷40T=1.0

となる。

ロードバイクの典型的な例である「コンパクトの50-34Tを11-28Tで組んだ」場合の最小ギア比が「34T÷28T=1.214」なので、より軽いギア比が実現する。問題なしである。

11-40Tよりも、11-34Tのほうがふつうに走る分にはちょうどいいのではないだろうか。40T÷34Tならギア比は「1.176」とこれも悪くない。坂専用にするなら、フロント40Tで11-42T(最小ギア比は0.952!)にする手もある。

ガンガン走りたい!重めのギアもほしい!という場合だが、最大ギアがフロントシングルだと42T÷11T=3.818にとどまる。自分のロードはフロントが「50-34T」でリアが「14-28T(ジュニア用)」なので、50T÷14T=3.571。あれ?自分のジュニアスプロケットより高いギア比になる。自分は鬼漕ぎでぶん回すって走り方はしないので、このギア比で困ったことはない。だったらGRXのギア比も問題ない気がする。

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フロント1枚のぶん、合計のギア枚数が減るには減るし、ギアの間(飛び)が気になるが、そこさえ許容できれば十分アリな構成だと思う。アップダウンのある街乗りでマイペースで走るなら、個人的にはフロントシングルの42Tでリアを11-40Tくらいにしたいかも。乗ったことないので想像だけで語ってますが。

GRXってどんな特徴を持っているの?

情報を抜粋するとこんなかんじ。

最大11-42Tのカセットスプロケット

>> かなりワイド

リアディレイラーはスタビライザー付き

>>チェーンのバタつきを抑える。

外側への張り出しが少ないシャドーデザイン

>>すでにロードバイク用コンポーネントでも普及してますね。

新デザインのシフトレバー

>>ブラケットヘッドが大型化され、落差の大きいグラベルライドでも安定した操作ができる。フードには太めのライン加工が施され、握りやすい。

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※色も渋いですね

シングル対応(フロントダブルも選択可)

>>フロントシングルにはMTBコンポーネントのテクノロジー「ダイナミックチェーンエンゲージメント」が採用される。シクロクロスやトレイル用のシングルチェーンリング構成のためにデザインされた、チェーンがしっかり噛み合う特別なギア歯プロファイルを持ち、凹凸の多い地形でもチェーンが外れにくい。

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チェーンラインが外側へ2.5mmオフセットされたフロントディレイラー

リアタイヤとの広いクリアランスを確保するため。700Cで42mm幅のワイドタイヤでも干渉しない設計。

変速システムは機械式、電動式の2種類から選択可(RX800)

グラベルにも電動の波が(ある意味当然か)。

うーむ、メカ好きにはたまらないギミックが満載でよだれが出そう……。

シクロクロスのギア比と比較してGRXはどうなの?

GRXのほうがより「坂に強いギア比」を持ち、最小1.0以下のワイドギアがあるのが特徴。 フロントシングル(40か42T)の場合、ロングケージタイプを使えば最大11-42TのMTB用カセットが使用できる。フロントダブルなら46-30Tがあり、かなりのワイドレシオにできる。

GRXにグレードは複数用意されているの?

アルテグラ、105、ティアグラに相当する3グレード展開される。さらに、RX810シリーズという電動式のDI2モデルもある。

RX810(アルテグラ相当・DI2)

→2×11スピード
→1×11スピード

→2×11スピード
→1×11スピード

→2×11スピード
→1×11スピード

→2×10スピード(フロントシングルは選択不可)

既存のロード用コンポーネントと互換性があって、RX810、600は既存ロード11Sが使えるし、RX400は4700系のティアグラと組み合わせがOK。

ただし、フロントディレイラーが外側にオフセットしているのでチェーンラインがロードとは違う。よってGRXのクランクにはGRXのフロントディレーラーがマスト…ではある。

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あと、フロントシングルの場合はMTB用のカセットスプロケットを、フロントダブルの場合はロード用のそれで合わせるという決め事はある。

リアディレイラーと使用可能カセットスプロケットはこんなかんじ。

  • RX815とRX810(ノーマルケージ):11-30T or 11-34T(ロード用カセット)
  • RX817とRX812(ロングケージ):11-40T or 11-42T(MTB用カセット)
  • RX400(ミドルケージ仕様):11-30T~11-36Tまでのカセット

GRXのクランクは?

デザインは従来の4アームデザイン。2.5mm外側にオフセットされたチェーンラインのおかげでリアタイヤは広めのクリアランスを確保。よって、このぶんだけQファクター(左右のクランクのペダル取付け部の外面間距離のこと)は5mm広くなる。ちなみにQファクターはロードバイクだと146mmのところ、GRXでは151mmとなる。

RX810はホローテック II(クランクアームが鍛造技術で中空になってて、剛性を保ちつつ軽量化を図ったやつ)で、RX600は2ピース。ちなみにRX400用のクランクはなく、RX600となる。

GRXのシフターは?

Global Cycling Networkの「Shimano GRX Detailed & Demoed | The First Gravel Specific Groupset」でも紹介されていたが、シフターは完全に新しくなっており、ブレーキレバーのピボット位置が18ミリ上げられている。こうすることで下ハンでも軽い引きでコントロールができる。

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※ブラケットのパターンはこんなかんじ

GRXのブレーキは?

GRXは油圧ディスクブレーキのみ。ブレーキキャリパーはロードモデルと同等品でフラットマウント&デュアルピストン仕様。シマノのアイステクノロジーを採用したフィン付きのが標準装備されてて今っぽい。GRX用の専用ブレーキローターってのは無くて、既存のロード/MTBモデルのものを使う。(「GRX」というロゴがプリントされてはいるが)

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あと、オプションでサブブレーキレバー「BL-RX812」が追加されたのが面白い。ロードバイクでたまに見かける「ハンドルのトップ部分の補助ブレーキ」で、上ハンドルを持ったリラックスしたポジションでもブレーキ操作ができる。

ブレーキレバーはロードバイク用とは違って末広がりな形状で、指が届きやすい。(ロード用はまっすぐ下に向かうかんじ)

というかんじでGRXを紹介してみた。ギミックが多くて個人的にすごく好き。

おまけとしてグラベル特設サイトも載せておこう。(英語)

乗れる場所が関東だと極端に少ないMTBを買うことはないとは思うが、グラベルロードなら街乗りにも併用できるのでいいかも……という気がしないでもない。今持っているクロモリロードと併用運転するなら、ただのロードバイクよりも「ちょっと尖った特性がある」ほうが購入意欲をそそられるし。

  • クロモリ(FRCC22):ツーリング
  • グラベル:街乗り&田舎ライド
  • ミニベロ(EEZZ D3):ちょい乗り&輪行
  • ミニベロロード(CSI):オクサマとの専用マシン

という組み合わせも悪くない…。

ということで、引き続きグラベルロードは頭の片隅にとどめておきます。


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今乗っているロード(BOMAのRefale)はまだぜんぜん問題なく乗れているものの6年目に入り、うすらぼんやりと「次のフレームは何になるのだろうか」と考えることがある。 買い替えは1~2年先になるのだろうが、気になるのは「その頃、ディスクブレーキがリムブレーキを凌駕 ...
今乗っているロード(BOMAのRefale)はまだぜんぜん問題なく乗れているものの6年目に入り、うすらぼんやりと「次のフレームは何になるのだろうか」と考えることがある。

買い替えは1~2年先になるのだろうが、気になるのは「その頃、ディスクブレーキがリムブレーキを凌駕しているのだろうか?」ということ。

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「いやいや、ゆーても数年でリムブレーキが廃れることはないだろ…」

とは思う。

しかし、各メーカーは昨年あたりから積極的にディスクブレーキモデルを投入していて、雑誌でもよく特集が組まれたりしているので「来てるな」って空気はひしひしと感じる。(まあ、業界が盛り上げようとしてのこともあると思うけど)

「次にフレームを買い替える際、ディスクに行くか否か?」

正直言うと気になる存在だし、見た目もメカメカしくてカッコいい。べつに嫌がる理由はない。デメリットもあるがメリットだって多い。そこで、おさらいも兼ねてディスクブレーキバイクとはどんなモノなのかを独力で調べてみた。

目次


ディスクブレーキの構造とか特徴とか

いまさら感があるが、馴染み深いリムブレーキはブレーキシューでもって「ホイールのリム(外側の金属 or カーボン)を挟み込んでスピード制御する。

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対してディスクブレーキは、ホイール中心部のハブ(車軸周り)に円盤状の金属ローターが付いており、それを特殊な樹脂(あるいは金属)で挟み込んで制御する。

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回転する物体を両側から押し付けて動きを止める……という基本概念はいっしょ。で、ディスクブレーキには機械式と油圧式の2種類があしまして……。

油圧式と機械式の違い

パッドを動かすための媒体が油かワイヤーかってことでして、油圧式(ハイドローリックとも呼ぶ)は油、機械式(メカニカルタイプ)はワイヤー(ケーブル)を使う。

最近は油圧がデフォルト。車のタイヤ交換や修理で車を持ち上げる油圧ジャッキと同じ『パスカルの原理』で作動するので軽い力で強い力を生む。

仕組みとしては、ブレーキレバーを引くとリザーバータンク内のオイルがピストンよろしく押し出される。圧力は常に一定でケーブルの中で自由に動くし、液体なので摩擦はゼロ(厳密に言うとそうじゃないでしょうが)。性能的には油圧式に圧倒的な軍配が上がる。

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機械式はキャリパーのピボットアームをワイヤーで引っ張ってパッドを動かし、ローターを挟むわけだが、その構造からリムブレーキ版のデュアルコントロールレバーが使える。

構造がシンプルな機械式のほうがメンテナンスはしやすい代わりにワイヤーが長くなり、引きも重くなる。経年劣化も当然する。機械式ディスクブレーキにリムブレーキからわざわざ交換するメリットは少ない。これからディスクロードに乗ろうというなら油圧式で決まりだろう。

台座の規格、フラットマウントとポストマウントの違い

よくわからなかったのが、キャリパーをフレームに取り付ける台座の規格。フラットマウントとポストマウント2種類がある。

カンタンにいうと、フレームから台座がニョキッと飛び出しているのがポストマウント、フレームに直付け(に近い)のがフラットマウント。

フラットマウントとは
2015年にシマノが提唱した新しいディスクブレーキのマウント形式 で、MTBのポストマウントより新しい技術。ロードバイクのディスクブレーキの規格はフラットマウントタイプ。

ロード用はオフロードの大きな制動力は不要で、それよりコントロール性を重視するために小さい径のディスクローターを使う。よって、キャリパーがフレームにくっついていても問題ない。というか、小さい径のローターを使うならフラットでないと難しい。

ブレーキの制動力を決めるのはディスクローターの大きさ(直径)でして、140mm径を取り付けるにはフレームになるべくキャリパーを近づけた方がいいわけ。そんな事情からフラットマウントが開発された。
※160ミリのローターを採用するディスクロードもある

「フレームはネジが切られていない」のも特長でして、剛性確保が可能となり、トルクがシビアではなくなっている。

フラットマウントのほうがフレーム形状がシンプルになるし、キャリパーがフレームからはみ出さないのでクリアランス確保も用意となり、さらにルックスもスッキリ。

ポストマウントとは
MTBで使われている方式。大きな径のローターを装着するため、あえて取付台座がフレームから前後方向に数センチ飛び出すことで距離を確保している。ダウンヒルなど、ロードバイクより大きな制動力を必要とするMTBにはこの方式が合っている。

リアエンド幅が広い

リムブレーキ用フレームだとフロント100ミリ、リアが130ミリ。ディスクフレームではリアが135ミリか142ミリと広めになる。ローターが入るスペースが必要なのが理由ですね。トレンドは142ミリである。

クイックリリースではなくスルーアクスルが主流

ハブに強い負荷が掛かるので剛性を高めるため。フレームとフォークにネジが切ってあり、そこにシャフト(12ミリが多い)をダイレクトに貫いて固定する方式。エントリー系ディスクロードにはクイックリリース式のモノもあるが、マイナーである。

クイックリリースでありがちな「ホイールが曲がって入る」とか「固定が不十分でバイクを持ち上げたらホイールが外れた」といったミスがなくなる。

ブレーキパッドはレジンが主流

リムブレーキのブレーキシューの材質はレジン(有機)とメタルの2種類がある。最近はレジンが主流。材質指定のローターもあるので注意しよう。

レジンとは
主に有機系の材料を樹脂で固めたもので、特長としては「ガツンとこないのでスピードコントロールしやすい」「樹脂パッドなので金属ローターに優しい」「金属同士で起きやすい音鳴りが比較的静か」

フルード(オイル)の種類

ミネラル系とDOT(ドット)系の2種類がある。「オイルにまで種類があるの?選ぶのめんどくさ!」って思うかもだが、メカニックでない限り深く考えなくてよい。というのも、コンポーネントによってあらかじめ指定されているから。
※たいていはミネラル系だと思う

シマノ、カンパニョーロが使うミネラル系オイルはDOT系よりも沸点が低く、吸湿性がなく性能は安定している。DOT系は沸点が高いし、吸湿性もあるので作業にはやや気を使う。

いずれにしても定期的(1〜2年ごと)な交換は必要となる。まあ、ワイヤー式であっても交換は必要なので特にデメリットではないかもだが。

ディスクロードに対する素朴な疑問

乗ったことがない人の方がまだ多いディスクロード。知らないことで不安が増してしまうこともあるだろう。自分もそうだ。

そこでさらに調べてみたら……

ホイールを外した状態でブレーキレバーを握ったら?

輪行とかメンテナンスでホイールを外したとき、絶対にブレーキレバーを握ってはダメ。ピストンが余計に押し出されてパッド同士がくっついてしまう。くっついたら手で開けるのはまず無理で、マイナスドライバーとかでこじ開けねばならない。出先でやらかすと悲劇である。

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※スラムの油圧です(ブラケットでけぇ・・・)

これは怖い。握るなと言われても、つい何かの拍子で触ってしまって、意図せず動かしてしまうかもしれない。輪行時ならなおさらだ。

ただ、パッドスペーサーを差し込んで予防することは可能。ダンボールで代用してもいい。これだけでブレーキレバーを引いてしまってもパッドがくっつくことはない。輪行時には忘れずに。(ツール缶に常備しとくのが良いと思う)

リムブレーキ用のエンド金具が使えない?

スルーアクスルだとはめられないので、スルーアクスル用も買うしかない。まあ、リムブレーキとディスクブレーキは構造も形状もまったくことなあるので、「新たに一式買い揃えるぞ」くらいの気概は必要かなと。

逆さまにするとエアが入ってしまう説は本当?

バイクをひっくり返すと、リザーバタンク内のエアがシステム内部に入る可能性がある。が、これも逆さまの状態でブレーキレバーを握ったら……なのでそうそう恐れることはない。

しかし「故意でなく引いてしまう」可能性はあるのでいずれにせよパッドスペーサーはしておきたい。安いモノ(百円くらい)なので前後用に2個+予備で1個は買っておこう。

急激にブレーキが効いてしまって前に放り出されない?

いわゆるカックンブレーキ。クロスバイクで多いVブレーキだと急に効いてしまって冷や汗をかくことがある。

が、ロード用ディスクブレーキはMTBとは味付けが違うのでホイールがロックしてしまう心配はない。(当然限度はあるがそれはリムブレーキも同じ)

そもそもモジュレーション(レバーの引き量に対すて発生する制動力)が異なり、MTB用は握り始めからガツンとくるのに対してロードバイク用は緩やかな効きをする。

ちなみにホイールを止める仕事量はリムブレーキもディスクブレーキもほぼ同じなので、ありえない制動力を得てしまって使いこなせないってことはない。

ローターで指を切りそう

銀色に輝くローターはあたかも円盤状ナイフのようで鋭利に見えるが、エッジは面取りしてある。よってちょっと触ったくらいではシュパーっと皮膚を切ることはない。

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それより注意すべきは「熱」。ブレーキをかけると熱を持つので、ダウンヒルの直後とかはぜったい触らないように。熱いかどうか見た目ではわからない。下手をすると火傷するのでご注意を。

ディスクブレーキのメンテナンスってどうやるの?

パッドやローターに油分は禁物。チェーンに注油するときとか洗車時には注意を。

ただ、リムブレーキよりパッドの消耗は少ないのでメンテナンス頻度は低くなる。油圧式は年に1回はフルード(オイル)交換がマストとなる。

乗り方、走行距離によっては2年近く持つこともあるそうだが、命を預けるパーツなので早めの交換を心がけたい。ちなみに交換すると引きが軽く、スムーズになる。

フルードの交換頻度

1シーズンに1回やれば十分。ミネラル系のほうがDOT系よりも吸湿性が低いので長持ちしやすい。交換には技術を要するので、プロショップに任せるのが賢明

ディスクブレーキのメリット

天候に左右されないブレーキ性能

雨天や水たまりなどの路面からの水はね等の影響が少ない。雨天時にリムブレーキで走ると怖いくらい制動力が落ちるが、そこまでの激しい落ちはない。

ホイールが長持ち

リムの摩耗を気にしなくていいので、高価なカーボンホイールも安心して使える。当然持ちも長い。ホイールの選択肢も増えてきたので選ぶ楽しさもある。

外周が軽くなるので走り出しが軽くなる

アルミ・カーボンの素材を問わず、リムを薄く軽量に作ることができるので漕ぎ出しが軽くなる。同じ軽量化でも、中心部分が軽くなるよりリムのが軽くなる方が効果は感じやすい。
※重量増と相殺している説もあるが(笑)

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重心が下る

リムブレーキよりもブレーキ本体がハブにまで下がることで、バイク全体の重心も下がる。よってより安定した走りが可能になる。

レバーの引きが圧倒的に軽い

油圧の場合だが、少ない入力でも強いパワーを出力できる。手が小さい&握力が弱い女性でも楽にブレーキをかけられる。長い下り坂のような長時間のブレーキングを要するときでも握力をキープできる。

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※めっちゃ走りやすかった・・・

三浦半島でイベントに参加したとき、ディスクロード(メリダのスクルトゥーラ4000)に試乗して”レバーの圧倒的な軽さ”に心底驚いたのを覚えている。あの快適性が当たり前になったら、リムブレーキに戻れなくなるかもしれない。

FRAME主催の『三浦半島パン屋ライド』に参加して、新たな魅力を発見した

ディスクブレーキのデメリット

ちょっぴり重量増

物事にはなんでも表と裏があり、ディスクブレーキも完全無欠ではない。

まず、パーツがでかく、部品点数も増えるので重くなりやすい。ヒルクライム向きではない。実際、グランツールのレースでもヒルクライムステージではリムブレーキロードを使用する選手がほとんど。

ただ、ホイールが軽く作れるとか、重心が下がるというメリットもあるので、ある程度は相殺されるし、今後技術の伸びでギャップは埋まっていくはず。

輪行で気を使う

輪行をよくするローディ(自分もそう)にはディスクローターが「扱いづらそう…」に映る。触って怪我をするリスクはまずないと思うが、ぶつけて曲げてしまうリスクが怖い。ローターカバーは必須だろう。

スルーアクスル用のエンドスタンド、ブレーキに差し込むスペーサーなどは別途必要だが、まあそれはとくに問題ではない。

ただ、周囲のディスクロード使用者のほぼ全員が「最初は心配したけど、結局ぜんぜん気にならなくなった。ふつうに輪行しているよ」とのこと。それよりもブレーキ(油圧の場合)を握らないことのほうが重要らしい。

リムブレーキモデルのパーツが流用不可

これは言わずもがな。なにもかも専用品となるので「新しく1台組むぞ!」という気持ちでいたい。買い足すのか、リムブレーキのロードを売っぱらって乗り換えるか……いずれにせよ費用はかさむがそれもまた楽し、ではないだろうか。(趣味ってそういうもの)

自分はリムブレーキロードも所有しておきたい派なので、持つなら「買い足す」。そこで懸念しているのは、リムブレーキロードとディスクロードを併用することによる「ブレーキのタッチ」のギャップ。

乗り換えたときに都度フィーリングを寄せていかねばならないのがどれくらいのモノなのか。気にするほどのことではないのか。経験者の話を聞きたいところである。

もし自分がディスクロードを組むとしたら?

今回、ディスクロードについて調べてある程度の知識を得たおかげで、食わず嫌いな気持ちがちょっと薄れた。

予算とか家の中のスペースがない問題とか、ディスクロードに手を出さない理由はいろいろあるけど、「いつかは1台欲しい!」のが正直な気持ち。 (今んとこ予定はないけど)

やるなら「クロモリ × ディスク化」かな…。パナソニックのクロモリフレームにリムハイト40ミリ前後のちょい高めのカーボンホイール…カンパニョーロのBORAあたりを履かせてソロライド用の平地メインマシンとして持ってみたい。

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※2014年のサイクルモードにて

あと、トマジーニのサイト(アクションスポーツさん)のサイトに載ってる画像がかっこよすぎて死にそう。これはディスクじゃないけど。

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※上記公式サイトのスクショ(ちなみにクロモリではなくステンレスですが)

細身&ホリゾンタルチューブとワイドなホイールってギャップ萌えがあってすごくかっこいいと思うんですよね……。クラシカルっぽさと最新テクノロジーの融合美といいますか。慣れるまでは電車輪行はせず、自走専用マシンあるいは車載輪行限定で使う…かな…。


以上、ディスクロードを買うかな~~どうしよかな~~という人の参考になればこれ幸い。\(^o^)/


ロードバイク最新メンテナンス (エイムック)



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2018年10月末に導入したULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 の走行距離が2,800キロになった。使い始め直後の頃のインプレはすでにまとめたんだけど、さらに乗り込んでみて感じたことを追記する形でご紹介したい。 書いてみようと思ったきっかけは「えふえふぶろぐ」さんのこの ...
2018年10月末に導入したULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 の走行距離が2,800キロになった。使い始め直後の頃のインプレはすでにまとめたんだけど、さらに乗り込んでみて感じたことを追記する形でご紹介したい。

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書いてみようと思ったきっかけは「えふえふぶろぐ」さんのこの記事。

ULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 ぶっ飛び初期インプレッションッッッ!!


管理人さんにとって「人生初のULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 だった」とのことで、自分の印象とどう違ったのか興味深く読ませてもらった。さすがプロは身体のセンサーが繊細で、それを説明する知識と経験を持ち合わせていらっしゃると驚かされた。


あ~~~~~、たしかに!自分が言語化できていない部分をしっかり書かれておられる…!!


と脱帽。とくに自分が言語化できてなかったネガティブポイントの指摘はすごく的確だと思った。
※詳細はぜひ記事を読んでいただきたい

それを踏まえて、改めてULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 を5ヶ月乗り込んだので、追加インプレッションしてみたい。

目次


【シンクロモードの弱点】 アウターからインナーにギアが落ちたときの「リアの変速の遅さ」

シンクロモードだと”右手の操作だけ”でフロントディレイラーの操作もできてしまう。

登坂にさしかかり、フロントギアがインナーに落ちると、それに反応してリアが数段上がる(ことで急激にギアが軽くなることを防ぐ)仕組みなんだけど、このときのリアの反応速度がやや遅いのよね…。

実はわかっていた。わかっていたけど「こんなもんだろ…」と目をつむっていた。しかし、えふえふブログ管理人さんはしっかりと指摘しておられた。

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どれくらい遅いかと言うと、変速が完了するまでにクランクを2回転させる必要あるくらい。ガチャ(フロントが落ちる)……カン…カン(リアが上がる)の間にはっきりとしたタイムラグはある。

平地なら気にならないが、インナーに落とすのはたいてい登坂時でして、スムーズに変速させるためにペダリングのトルクをちょっと緩めねばならない。登坂時だと、わずかにスピードダウンにつながるのだ。

ツーリング志向の自分はさほどストレスではないが、レース志向の人は間違いなく気になるレベル。これは自分の想像だが、レースでULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 を使っている選手は、シンクロモードで戦っていない気がする。きっと機械式と同じようにフロントは左のレバーで操作しているのではないかと。それであればタイムラグは当然発生しないから。
※デュラエースでも同様にタイムラグがあるかどうかは未確認

ちなみに、逆の「インナーからアウターに切り替わるとき」はタイムラグはほぼなく、瞬時に変速してくれる。こっちは快適だ。

起伏変化が多くてしょっちゅうフロントディレイラーを動かすシチュエーションでは、あえてシンクロモードは封印してマニュアル操作でフロントをインナーに落としつつ、左指でリアをすぐさま追従させるように変速するようにしている。

そうそう、シンクロモードにしていても、マニュアルのように操作することは可能。なので、シンクロモードに入れっぱなしのままマニュアルライクに使うことはできる。
※いちいち切り替える必要なし

【Di2レバーの弱点】冬グローブ着用時のシフトアップとシフトダウンの操作ミス

Di2は機械式とはちょっと違う場所にシフトダウンレバーがある。機械式はブレーキレバーそのものを「おりゃっ」と内側にねじ込む。

それに対し、Di2はブレーキレバーはまったく動かず、シフトアップレバーとブレーキレバーの間にある「シフトダウンレバー」がある。

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※イボイボ加工されているのがシフトダウンレバー

これ、指の開いたグローブなら感触でアップとダウンの違いはわかるんだけど、えふえふぶろぐの管理人さんがおっしゃっていたとおり、厚手の冬グローブだと稀に押し間違えてしまう

加速するつもりがギアが軽くなって「あれっ?」ってなるかんじ。が、一回のツーリングで一度あるかないかのレベル。指がレバーの位置を感覚で覚えるので慣れれば問題にはならないかなと。

ヘッドの旋回性が良すぎてハンドルがたやすく90度横を向く

シフトワイヤーが二本ないおかげでハンドルははっきりと軽くなった。軽くなったというとちょっと誤解を招きそうだな……なんというか、張りが減って動かしやすくなったと言ったほうがいいかも。たとえるならば、ずっと巻いてたサポーターが取れて体を動かしやすくなったイメージ。

これ、とっても良いことである。コーナーの旋回もスムーズだし、坂でのダンシングでもハンドルが振りやすい。

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ただ、信号待ちでハンドルから手を放すと、ハンドルの重量でいともカンタンに横を向いてしまうことがある。それなら大した問題ではないのだが、三本ローラーでハンドルから手を離してサドルに座って一時休止してるとき、ぐるん!と90度曲がって前輪がローラーから落ちてビビったことは何度もあった。

あまりにもハンドルがスムーズに動かせることの弊害だろう。とはいえ、ハンドルの軽さのメリットのほうが圧倒的に大きい。ワイヤーのせいでけっこうなテンションがかかっていたのね・・・と電動化して初めて知った。

輪行時に「いつの間にかギアが動いてしまっている」ことがある

自分はわりと頻繁に輪行するので、電動化してこのことにはすぐ気づいた。レバーがスイッチで軽すぎるので、ちょんと触れただけでディレイラーが動いてしまうのだ。担いで歩いているうちに肩が触れてしまっているのだろう。
※機械式はシフトのストロークが長いので、無意識に変速してしまうってことはまずない。

目的地に着いてリアホイールを装着しようとしてうまくはまらず、なんで?どうして??となり、リアディレイラーがシフトダウンされていることに気づくことが何度もあった。

今はギアの位置をしっかり確かめ、リアディレイラーがトップに入っていることを確認してホイールを装着するようにしている。

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あと、フロントギアがアウターからインナーに変わってたりすると、漕ぎ出した瞬間にいきなりインナーに落ちてゴリッ!ってなって精神衛生上よくないし、危ない。念のため、フロントもちゃんとアウターになっていることを確認しておきましょう。これ、電車移動だけでなく、車移動でも起きるのでご注意を。

滅多に起きないが、「シフトレバーを押し続けた状態のままでいる」のは絶対避けましょう。電池を消費し続けてしまうので、最悪「移動中にバッテリーが切れてしまった!」ってなることも。

バッテリーを充電器に置いたまま、バイクだけ車に積んで出かけてしまいかけた

以下、おっちょこちょいな自分がやらかしかけた余談。

年末年始で帰省する前日の晩、「新年をフル充電迎えたいし、久々に充電しとくか~」とバッテリーを外して充電していた(頻度は月イチあるかないか)。

早朝に出発する予定だったため、時間節約を兼ねて夜のうちに車にバイクやヘルメット、シューズなどを積んでおいたのだが、バッテリーは未装着。車に積むためにホイールを外しておこうとして、シフトアップしたがリアディレイラーが動かない。ここでバッテリー装置されていないことに気付く。

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ホイールをそのまま外してしまってたら、バッテリーがないまま出発してしまってた可能性が高かった…。バッテリーがなければDi2は無用の長物。もちろん走れない。自分は外付けなのでまだ気付きやすいんだけど、それでも小さい部品なので無くても気づけない。

充電するのであれば、財布の真横に置くとか、車の鍵を充電器に載せておくとかして、強制的に視界に入るような仕組みを整えておこうと肝に命じた次第である。


以上、ULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 の追加インプレでした。様々なことに気づかされてくれたえふえふブログさんに感謝である。


◇ 6800系アルテグラを卒業し、Di2(アルテグラR8050)を導入することにしました 

◇ シマノR8050系アルテグラ(Di2)がやってきたので、写真多めでファーストインプレッション 

◇ R8050系アルテグラ(Di2)実走インプレッション(白石峠編) 


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スラムの12速対応の新型無線電動コンポーネント、「RED eTAP AXS」が発表された。ロードバイク界ではカンパニョーロに続くスラムの追随である。シマノもきっと時間の問題だろう。 AXSはエー・エックス・エスではなく「アクセス」と読む。よって正式呼称は「レッド・イータ ...
スラムの12速対応の新型無線電動コンポーネント、「RED eTAP AXS」が発表された。ロードバイク界ではカンパニョーロに続くスラムの追随である。シマノもきっと時間の問題だろう。

AXSはエー・エックス・エスではなく「アクセス」と読む。よって正式呼称は「レッド・イータップ・アクセス」。(長い)

USの公式サイト

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公式サイトのスクショ

個人的には素敵だなとは思うものの、あまりに高すぎて「ほしい」という気持ちさえ湧いてこない。セカンドグレードのフォース(Force)でも12段化されたらちょっとは考えるかもしれないが、今の時点では完全な高嶺の花。

が、気になる存在ではあるので Cycling Weeklyの動画を視聴したり、メーカー公式サイトを覗いて調べ、わかる範囲でRED eTAP AXSについてまとめてみた。

12-Speed SRAM RED eTAP AXS Revealed! | All You Need to Know | Cycling Weekly



※20分弱あってそこそこ長い。

目次


目次だけでも長い……(笑)

機械式(RED)も12速になったの?

NO。リア12速は電動変速専用である。機械式REDは11速のまま。 ちなみにカンパニョーロの12速は機械式で実現している。なので機械式への技術投入は時間の問題ではないかなと。

RED eTAPって前からあったよね?

YES。2016年に初代RED eTAPが誕生した。 RED eTAP AXSは 二代目に当たる。新型では新規格・新技術を採用し、グループセット内での互換性が向上している。

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※RED eTAP (初代)のリアディレイラー

RED eTAP AXSはどんな新機能を備えているの?

<トップのギアが10Tへ> 従来は11Tが最小だったのが、多段化で10Tを備える。このおかげでギア比を維持しつつフロントのチェーンリングを小型化することができた。これは軽量化にもつながる。ちなみにチェーンリングはインナーとアウターが一体化したダイレクトマウント構造である。
※新型パワーメーター「DZero」を搭載したモデルも選べる(ナシのももちろん選べるて、あとで追加するのもOK)


<リアディレイラーのプーリーケージ取付部にダンパーを搭載>
シリコンフルード内蔵のダンパー付きリアディレイラーと聞いただけで萌えてこないだろうか。チェーンの暴れを抑えてくれるそうな。この辺はMTBを得意とするスラムならではだろうか。

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<スマートフォンでのアクセス機能>
シマノのDi2用アプリ「E-TUBE」に似た、iOSとAndroid用のスマホアプリがあって、Bluetoothで接続して変速モードや変速ボタン、バッテリー残量、メンテナンス情報、ファームウェアのアップデートの設定と変更が可能。事前のユーザー登録が必要だが、SNS認証機能もある。


<変速方法のモードは3種類>
「1.マニュアルモード」
文字通り自分ですべての変速をする方法。

「2.シーケンシャルモード」
リアの変速に呼応してフロントディレーラーが自動で変速する。Di2でのシンクロナイズドシフトに相当する。シーケンシャルモードもシンクロナイズドシフトも、リアディレイラーの動きに合わせ、自動でフロントディレイラーを操作してくれる至れり尽くせりなモードのこと。リアを変速するだけでちょうどいいとこで勝手にフロントディレイラーも変速してくれる。それも、ただフロントをインナーに落とすだけでなく、ギア比率をちょうどいいところに動かしてくれる。

何にも考えずに片手操作だけで変速したいならコレ。自分は2018年10月からULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 を使っているが、常にシンクロナイズドシフトにしている。

左右の変速レバーを同時押しでフロントを動かすeTAP独特の操作法が好みでないとか、あるいは他社のコンポーネントも併用してて操作に違和感があるならシーケンシャルモードがベストかと。

R8050のインプレはこちら

シマノR8050系アルテグラ(Di2)がやってきたので、写真多めでファーストインプレッション


「3.コンペンセーティングモード」
フロントディレーラーを自分で動かしたときにリア側を自動で最適な歯数に調整してくれる


<新形状のフラットトップチェーン>
チェーンは完全な新設計。12速化対応のため幅が狭くなっている。静寂性が向上しただけでなく、強度と耐久性もアップしたそうな。インナープレートと軸にクロムメッキ処理が施されている。当然11速との互換性はない。

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リムブレーキとディスクブレーキ両方でRED eTAP AXS は選べるの?

YES。両方がラインナップされる。むしろ、ディスク化の流れを考えるとディスクロードに対応しないわけがない…とも思える。

RED eTAP AXS の変速方法は?

初代と基本は同じで、右レバーでシフトアップ、左レバーでシフトダウン(逆の設定も可)。左右レバーの同時押しでフロントディレイラーの変速。ディレイラーの変速パターンの拡張だってできる。

気になるのはタッチのクオリティだろうか。初代RED eTAPに試乗したことがあるが、シフトボタンのフィーリングが何となく安っぽく感じられた。「値段はかなり張るのにプラスチッキーだなぁ」とちょっとガッカリしたのを覚えている。

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RED eTAP AXSがどう進化しているかは気になるところだ。 動画での説明によれば「質感は向上しており、機械式に近いフィールを実現している」そうだ。

要するにギアが1枚増えただけでしょ?

NO、それ以上である。

調べるまで自分も気づいてなかったのだけど、従来のロード用のフリーボディでは使えなかった10Tを備えるのが最大の特徴。トップギアは26T、28T、33Tあって、26/10T、28/10T、33/10Tの3種類がある。

10Tの意味するところは何かと言うと、リア側でより重いギアレンジを使えるようになったぶん、チェーンリングを小型化(50/37T、48/35T、46/33Tの3種類)できているわけ。このおかげで相当なクロスレシオを実現した。

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※チェーンリングが小型化してる

ちなみにカンパニョーロの12速化は「単純に1枚足しただけ」でして、スーパーレコード(&レコード)の12速スプロケットは11-29Tと11-32Tの2つ。10Tはなく、16Tが追加されたのみ。15T、17T、19Tの間に1枚増えたことでクロスレシオにはなったが、それ以上でも以下でもない。

カンパニョーロが世界初となる12速化をスーパーレコードとレコードで実現

カンパニョーロの12速グループセット(スーパーレコード&レコード)のインプレッション動画翻訳

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※これはカンパニョーロの12速です

フロントが最大で50Tだと、巡航速度が落ちちゃうのでは?

NO。フロント50T×リア10Tの組み合わせは、じつは53T×11Tよりも重いギヤ比となり、レース等の高速巡航にも十分以上に耐えうる。

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しかも!10-28Tのスプロケットだと「10Tから17Tまで1つ刻みで変速する」ので最高にスムーズなシフティングが味わえるし、脚力にマッチしたギア比で走れる。これはすごい。うらやましい。

RED eTAP AXS の変速性能は向上しているの?

YES。ひとことで言うと、初代より「さらに速く、よりスムーズ」になった。

フロントのアウターとインナーの歯数の差が縮まったおかげでチェーンの(上下の)移動幅も小さくなったわけ。RED eTAP AXS は大小のギアの差が13T何に対し、シマノは16Tの差がある。
※スラムによると「20%の効率性のUP」になっているとのこと。

スラムの考え方としては、なるべくフロントディレイラーを動かさず、より長時間「Big ring で走ってほしい」というのがある。

いわゆる「フロントを落としたとき起きるスカッという抜け」(あるいはその逆)がなくなり、ペースを狂わされることがなくなる。

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リア側の変速性能も向上したとのこと。チェーンの暴れを抑えてくれるリアディレイラーのダンパーの恩恵も効いているのだろう。ちなみにCycling Weeklyの動画では「初代RED eTAP とシマノDi2を比較すると、明らかにRED eTAP のほうが変速が遅い」と語っていた。スラムは「初代より2倍のスピードを実現した」と語っているとのこと。

さらに!フロントギアを1枚(One-by)方式にすると、スラムのエンジニアいわく「ちょっとだけリアの変速スピードが上がるよ」とのこと。何故かというと、フロントがダブルだとシステムが「リアの操作なのか、フロントの操作なのかをギリギリまで見極めようとする」のだが、フロントシングルであればレバー操作があるやいなやリアを変速するから。なるほど、電動化だとそういう恩恵もあるということか。

初代RED eTAP のブラケットはかなり大きかったが、二代目は?

前作より小さくはなったものの、電池を入れなければならなかったりしてDi2よりはやや大きくなってしまうそうな。

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※これは初代

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※こっちがRED eTAP AXS

ただ、ボタンのクリック感は機械式に寄せたそうで、心地よい操作ができるとのこと。

初代からSRAM RED eTAP AXS になってバッテリーは変わったの?

初代と同じままで変更はない。スラムによると、「大きな改良は望めなかったし、現状で十分な持ち時間があるのでそのままで行く」と判断したらしい。

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※ACアダプターもそのまま使えます

リアディレイラーにGSとSSの2種類あるの?

NO。1種類だけ。SSに相当するショートケージがあるだけ。まあ、カセットを大きくするためにただでさえ高価なリアディレイラーを交換しなくてはならない…ってなったら気が狂いそうだが(笑)。

プロは実戦で使っているの?

2018年11月の「さいたまクリテリウム」で実機は目撃されていたらしい。2019年1月にオーストラリアで開催されたUCIワールドツアー開幕戦(ツアー・ダウンアンダー)ではトレック・セガフレードらが使っていたとの情報もあった。今後、どんどん実戦投入されていくことだろう。

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※自分が使うなら、フロント40-33T、後ろは10-28Tを組み合わせたい

混戦はしないの?ハッキングの心配は?

スラムによると「いまだかつて1件もそういった事故は報告されていない」とのことなので安心してOKかと。

FORCE は電動化するの?12速化はいつ?

スラムはまだなんの情報も出していない。フォースも「新型にむけて進行中」としか言っていないそうな。2019年4月になにかしら発表がある…かもしれない。

SRAM RED eTAP AXS の日本価格は?

フロントダブル構成のフルセット(シフター、フロントディレイラー、リアディレイラー、クランク、スプロケット、チェーン、バッテリー、ブレーキ)で…

・ディスクブレーキモデル:47万4400円 ・リムブレーキモデル:45万1500円 パワーメーターをオプションでつけるなら、7万3300円のアップとなり50万円を超える。(まじか…)
※価格は税込み



いつかお金持ちになったら買ってみたいです…(;´∀`)

参考までに、こんな動画もあったので貼っておきますね。これはこれで説得力が高いし、勉強になった…!



ハーフパンツの制作状況のご報告

昨年から少しづつ進めているハーフパンツの開発状況のご報告です。試作品を2つ作ってみて試走済みです。作ってみて初めて気づいたんですが、アパレルって意外に難しいですね。

というのも、サイクリング用なので走ったときに快適でないといけないのは当然なんですが、構造によってはお尻が張ってしまったり、ポケットの位置がしっくりこなかったりするものです。

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ポケットの幅、確度、深さもそうだし、ベルトの位置、ループの太さ、太もも部分の太さ、ポケットの内張り、バックルの形状……など、検討しなくちゃいけない要素が目白押し。そしてもちろん素材も。速乾性も備えつつ、でもカジュアルなルックスと肌触りを実現するにはどれを選べばいいんだ…とけっこう試行錯誤しました。

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あと、サイクリング用のハーフパンツなのでそれに特化した機能も設けています。それが腿の両側にあるサイドポケット。輪行で試したところかなり良さげでした。電車での移動では軽食、スマホ、スイカ、列車内での固定用バンドといった小物が増えるじゃないですか。それを収納するのにサイドポケットは便利だなと感じています。

試作品の改善点を洗い出して、2度目の試作にこれから入るところです。また追ってご報告いたします。


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現行のシマノのDi2コンポーネントであるアルテグラ(R8050)とデュラエース(R9150)が出揃って1年以上経つ。 「2019年に電動化しちゃおうっかな~」とお考え中の方々もいらっしゃると思うので、改めて両者の比較をしてみようと思う。 比較するのは電動部分のみとし、 ...
現行のシマノのDi2コンポーネントであるアルテグラ(R8050)デュラエース(R9150)が出揃って1年以上経つ。

「2019年に電動化しちゃおうっかな~」とお考え中の方々もいらっしゃると思うので、改めて両者の比較をしてみようと思う。

比較するのは電動部分のみとし、クランクやブレーキなどの非電動パーツは割愛する。

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実は自分も2018年秋にDi2化した際は、アルテグラかデュラエースで大いにまよった。タイレルのCSIで使っている1世代前のデュラエース(9000系)と揃えたい気持ちは山々だったが、いかんせん高すぎる。工賃込みで35万前後という見積もりを見て膝が震えた。

R8050なら10万円以上安くできるし、性能差はほぼない(少なくとも、自分では感じ取れはしない)とあちこちで読み聞きしたということもあり、「アルテグラでよかろう」と判断した。

R9150には乗ったことがないので比較はできないが、R8050でマジで何の問題もない。いや、非の打ち所がないと言って差し支えないほどの完成度だと思ってる。

それを踏まえて両者を比較してみますね。

目次


デュラエース(R9150)とアルテグラ(R8050)の見た目はほぼ同じだが、ちょっと違う

対応最大歯数に違いがある。フロントディレイラーがデュラエースはアウターが55Tに対応しており、タイムトライアルバイクでの使用もいける。だが、アルテグラは53Tまで。まあ、ふつうのホビーレーサーなら55Tを使うシチュエーションはまず考えにくいので、53Tまででデメリットにはならないはず。

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リヤディレイラーはある意味アルテグラがちょっと優れており、デュラエースが30Tのローギヤまでしか使えないのに対し、アルテグラではロングケージ (GS)を使うと最大34Tのロー ギヤが使える。峠が苦手で余裕を持たせたカセットを使いたい人は、迷わずアルテグラがオススメ。

デュラエース(R9150)とアルテグラ(R8050)の重量差はいかほど?

電動部分(STI、前後のディレイラー)のトー タル重量ではデュラエースのほうが131g軽い。アルテグラのフロントディレイラーが132gなので、デュラエースを選べば、これが丸々消えるくらいの軽さを実現できることになる。


別の言い方をすると、

デュラエースの「デュアルコントロールレバー」+「フロントディレイラー」+「リアディレイラー」

の3点と、

アルテグラの「デュアルコントロールレバー」+「リアディレイラー」

が2点がほぼ同じ重さ…! 


そう考えると、デュラエースの軽量化は凄まじい企業努力の結晶だと言えるだろう。価格差はこういう部分に反映されていくということだ。

デュアルコントロールレバー

ST-R8050 の価格は3万1697円(左右セット・税抜)。ブラケットの材質はCFRPで、レバー材質/アルミニウム 。レバーの仕上げはアルマイトである。リーチアジャストには対応しており、 重量は 左右セットで295g。

対するデュラエース(ST-R9150)は6万4307円(左右セット・税抜)で、セットの重量は230g。重量差は65gだ。

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※ワイヤー式よりめっちゃ細くて握りやすい

デュアルコントロールレバーの形状の見た目はほとんど同じ。ブラケットフードは両者共通なのでブラケットの握り心地も同じ。異なるのはカラーとロゴのみである。

なお、急モデルと比べるとレバーとブラケットの形状はよりエルゴノミックに刷新された。変速スイッチは大型化し、操作時のクリック感もアップしたそうな。溝が彫られたブラケットフードのおかげでグリップ感はかなり良い。ブラケット先端部にはAスイッチが用意されている。(アルテグラでは初)

リアディレイラー

RD-8050 の価格は、SSで2万4996円 (税抜)、GSで2万5561円(税抜)。対応最大スプロケットは
  • 14T-30T (SS)
  • 12-34T(GS)


対応最小スプロケットは
  • 12-25T (SS)
  • 11-28T (GS)
  • である。

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※SS(ショートケージ)です

対応最大フロントギヤ歯数差/は16Tまで。 重量は 242g (SS)、249g(GS)となる。

デュラエース(RD-R9150)は6万2041円(税抜)と2倍以上も高い。重量は204gなので38gの重量差(SSと比較して)となる。

フロントディレイラー

フロントディレーラー(FD-8050)の価格は2万1256円(税抜) 。対応トップギヤは46~53T。 チェーンラインは43.5mm。重量は132gである。(旧モデルよりも小型化が進み、10gほどの軽量化に成功)

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デュラエースのFD-9150は価格が3万8333円。アルテグラより1万7000円ほど高い。重量は104gなのでその差は28g。

スイングアーム上のローアジャスターボルトが廃止され、シフターで調整を行うようになった。本体裏のケーブルルーティング用のツメも無くなった。

改めてデュラエース(R9150)とアルテグラ(R8050)の価格差をおさらい

R9150とR8050の価格と重量の差をもう一度確認しておこう。
※すべて税抜

デュアルコントロールレバー

  • アルテグラ:3万1697円
  • デュラエース:6万4307円
価格差:3万2610円
重量差:65g

リアディレイラー

  • アルテグラ:2万4996円(SS)
  • デュラエース:6万2041円
価格差:3万7045円
重量差:38g

フロントディレイラー

  • アルテグラ:2万1256円
  • デュラエース:3万8333円
価格差:1万7077円
重量差:28g


3点の金額差: 8万6732円 これにクランクとブレーキの価格差を加えると、余裕で10万円以上の差がつく。うーーーーむ、、、価格差だけでフルセットの105(R7000)が買えてしまう・・・と考えると躊躇する人も多いかも。経済力のある人は、ぜひR9150を。そこまでシビアに重量差を重視しないよーって方はR8050で十分かなと。(私は後者です)

独断と偏見で申し上げると、ふつうのホビーライダーの方であればR8050でなんの不満もないと思う。2018年の最大の買い物がR8050だったのだが、本当に良い買い物をしたとつくづく思っている。


ULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 のインプレは別記事でしたためたので、そちらでお読みくださいませ。 ( ^^) _U~~

シマノR8050系アルテグラ(Di2)がやってきたので、写真多めでファーストインプレッション

R8050系アルテグラ(Di2)実走インプレッション(白石峠編)


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シマノのロードバイクコンポーネント、105(R7000シリーズ)が2018年9月にモデルチェンジした。完成車に多く採用される The お馴染みコンポーネントで、エントリー層の多くがここからロードバイクを始める。 そもそもの105の登場は1982年なので、今年で37年にもなる(けっ ...
シマノのロードバイクコンポーネント、105(R7000シリーズ)が2018年9月にモデルチェンジした。完成車に多く採用される The お馴染みコンポーネントで、エントリー層の多くがここからロードバイクを始める。

そもそもの105の登場は1982年なので、今年で37年にもなる(けっこう長寿…)。

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※オクサマのボードウォークに一時期5700系のを使ってました

娘は今年にロードバイクデビューする予定なので、どのコンポーネントを与えようか考えちゅう。自分が使っていた6800系アルテグラをあてがうこと昨年の暮までは考えていたが、5年も使ったし、せっかくなので新品のコンポーネントのほうがいいかなーという気もしている。

ということで、R7000系105がどんなコンポーネントなのか、備忘録を兼ねて調べてみた。

目次


シマノ公式サイトの説明は要領を得ない

まずはお約束で、シマノの公式サイトを見てみて結論から言うと、旧型と比べて何がどうなったのか、あまりに説明がなさすぎてサッパリわからなかった。

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ためしに引用すると・・・

SHIMANO 105 R7000 シリーズはこれまで以上にサイクリストにパワーをもたらし、ロードサイクリングというスポーツの魅力を高めます。 ビギナーのトレーニングに最適なアイテムから、レースで真剣に走り込むのに必要なツールまで、すべてのサイクリストをサポートする頼れる製品が揃っています。

トリクルダウンテクノロジーを採用し、さらにアクセスを追求した SHIMANO 105は、常に一歩先へとチャレンジするサイクリストに意欲と刺激を与え続けます。

説明文が抽象的すぎる・・・。

パワーをもたらす?
「トリクルダウンテクノロジー」ってなんぞ?
「アクセスを追求する」って、なんのアクセス?そもそもアクセスとは?

ロードバイク初心者が読んでも言葉が上滑りするだけではなかろうか。娘に読ませるまでもない。「トリクルダウン」という単語が気になってウィキペディアで調べたが、これまた謎の言葉であると判明。

トリクルダウン理論(トリクルダウンりろん、英: trickle-down effect)とは、「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる(トリクルダウンする)」とする経済思想であるが、立証されていないため「トリクルダウン仮説」とも呼ばれる。均霑理論(きんてんりろん)とも訳される。その後のOECDによる実証研究ではトリクルダウン理論の有効性に否定的な結果が出ている。

「トリクルダウン(trickle down)」という表現は「徐々にあふれ落ちる」という意味で、大企業や富裕層の支援政策を行うことが経済活動を活性化させることになり、富が低所得層に向かって徐々に流れ落ち、国民全体の利益となる」とする仮説である。

新自由主義の理論によれば、ジニ係数が上昇したとしても、自由競争と国際貿易によって貧困層も含む全体の「所得が底上げされる」と考えられていた。OECDによる実証研究では貧富の格差が拡大すると経済成長を大幅に抑制することが示されている。「トリクルダウン」という名称はウィル・ロジャースの発言に由来するとされる。

うむ、さっぱりわからん。
それにこの説明は、105でのトリクルダウンテクノロジーとはまったく関係ない。

その後、「トリクルダウンテクノロジー シマノ」、「トリクルダウンテクノロジー 105」で検索してもまったく解明できなかった。というか、検索結果がほぼない。完全に新種の言葉か存在自体しないではないか。

改めて、R7000系105ってどんなコンポーネント?

シマノのロードバイクコンポーネントのサードグレード。R7000は上位モデルのデュラエースR9100、アルテグラR8000に採用されたテクノロジーとデザインが反映されている。つまり、105が上位モデルに追いついたというわけだ。

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※これは前作の5800系です

アルテグラ、デュラエースと比べ、素材の違い・質感と仕上げの差、重量増などはあるものの、形状・機構は基本的に同じ。なので、ふつうにサイクリングを愉しみたいなら105でぜんぜん十分。


で、R7000系105のトピックとしては、 、、

105シリーズ初の油圧式ディスクブレーキが登場

これはでかい。手の小さい人でも使いやすいレバー形状で、リーチも見直されているそうな。

機械式のほうのブラケットも小型化

手が小さくなくても、ブラケットが小さいほうが握りやすく、操作しやすいので朗報。

スプロケットが最大34Tに対応する

山が登りやすくなってうれしい。

160mmのクランクをラインナップ

背の低い人には有難い。ユーザーも多いので良い進化。

デザインも上位モデルを踏襲

高級感が増した気がする。

リムブレーキのキャリパーのクイックリリースがアーチと一体化

スッキリしてカッコいいが、すぐ慣れるというか、そのうち目は行かなくなる(笑)。

ブラックだけでなく、シルバーカラーも選べる

クラシカルなフレーム、クロモリで組む人はシルバーが選べるのは嬉しいかなと。
 

これだけの情報でも、105(R7000)には十分な性能が備わっていることがわかる。

旧型105(5800系)と比較して変わった、進化した部分

リアディレイラー

  • 「シャドーデザイン」を採用
  • 最大34T対応(34Tのスプロケットに対応するロングケージ仕様も登場)
  • ガイドプーリーとテンションプーリーの刃先の形状は目立たないが変更されている

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※これはULTEGRA(アルテグラ) R8050 Di2 です(外に出っ張っていないのがわかる)

シャドーデザインとは MTBでは2010年から採用されていたリアディレイラーの形状で、出っ張りが少なく(=障害物にHITしにくい)、空力でも効果的。

チェーンのテンションが高めなので「チェーンが暴れにくい」というメリットがある。反面、ホイールの脱着はやややりにくい。

フロントディレイラー

・形状がコンパクトになった
※まあ、FD-5801ですでにマイチェンしていたが。

・ロングアームデザインを廃し、コンパクトな形状にアップデート
※見た目がスッキリしていですね。

・ワイヤーのアジャスト機能を搭載
※ケーブルテンションをディレーラー側で調整可能になり、メカニック的にはうれしい。

ブレーキキャリパー

・高剛性で空力に優れた新デザイン

・クイックリリースレバーをブレーキアーチと一体化
※ここの空力を云々するのにどれほど意味があるかはわからんが…。

・アルテグラ、デュラエースには搭載済みの(アーチをつないで制動力を高める)ブースターは採用されなかった
※残念ではあるが、少しは差をつけてくれないとアルテグラユーザーが納得しないだろう(笑)。

・タイヤクリアランスは最大28cまで対応
※タイヤとホイールのワイド化が進む昨今、これも地味に嬉しいニュース。

デュアルコントロールレバー

・より握りやすくなり、操作性がアップ
※ブラケットが小さくなり、手の小さな人でも握りやすい。

・ブラケットフードに溝が掘られてグリップ性能もアップ
※6800→R8000に替えた自分もその効果は感じている。シフトレバーは大型化して操作しやすい。二重でGOOD。

クランク アーム長

・最短160mmが用意された
※背の低い人にはありがたい。

・上位モデルのデザインを受け継ぐ

・旧モデルよりクランクアームの幅が太くなった
※剛性アップに寄与しているのではないかと。

カセットスプロケット

・ワイドレシオの「11-34T」が選べる

ちなみに歯数構成は以下の5種類。

  • 11-28T
  • 11-30T
  • 11-32T
  • 12-25T
  • 11-34T

32T以上のスプロケットを使う場合は、ロングケージのリヤディレーラーと組み合わせる。個人的に選ぶとしたら…11-28Tかなと。山には行かないって人は、クロスレシオな12-25Tでもいいかも。

脚力に不安のある人なら、11-32Tだろうか。ただ、ロングケージの操作感はショートケージに劣るので、そこだけはトレードオフになることを覚えておきたい。

ペダル

・肉抜き加工したことで、ペアで25gの軽量化に成功
※踏み面のステンレスプレートも配置が変わったそうだが、それが直接なにかメリットをもたらすのか否か、はわからなかった。そもそも、娘はいきなりビンディングペダルを使いはしないだろうから、しばらくは箱の中で眠ることになるとは思う。

チェーン

・クイックリンクで接続する新しいチェーン

・方向性があるので、間違えないように
※クイックリンクの再使用は不可。これは105だけでなく、なんでもそう。

・インナープレートに超低摩擦表面処理シルテックが使われている
※これ、何気にすごいんじゃ。チェーンを新調するとき、105で十分じゃん・・・って気がしている。

105(R7000)は上下のグレードと比較してどうか

それなりに本気でロードバイクにのめり込みたいなら、下位グレードのティアグラは検討外でいいかなと。105とティアグラ間のコスト差はたいしたことないので、そこは目をつむってR7000を選んでいいと思う。それに11速で揃えておくほうが、上位機種(アルテグラ、デュラエース)との互換性が担保されているのでカスタマイズの幅が確保できる。 

では、アルテグラR8000とR7000ではどうか…?上位を狙うべきか否か?

ここは迷うが、二者間の差は主に重量なので、そこが気にならないのであれば、コスト重視で105を選択してもいい気がする。娘には良いものを与えたいので、最初からR8000にしてあげようかという親心もあるにはある。ここはまだ未定。

105(R7000)で組んでからDi2化できるか?

可能ではある。後からデュアルコントロールレバーと前後ディレーラーをR8050のDi2に組み込めばいい。ただ、そこまでのアップグレードをすでに考えている人であれば、最初から一気にDi2化してもいいんじゃないかしら。 (そこそこ工賃かかるので)

まあ、娘にいきなり電動の恩恵を与えるのは贅沢が過ぎるので、どのグレードを買うにしても機械式で十分。

R7000(105)の価格はいかほど?

最後に価格をば。
機械式同士でアルテグラ(R8000)と比較してみよう。(価格は税抜き)

R7000系105

  • ST-R7000 23,450円
  • FD-R7000(直付け) 3,942円
  • RD-R7000-SS(ショートケージ) 5,222円
  • BR-R7000(前後セット) 9,296円
  • FC-R7000 15,563円
  • CS-R7000(11-30T) 5,082円
  • PD-R7000 11,613円

合計:74,168円

R8000 ULTEGRA(比較用)

  • ST-R8000 機械式STIレバー 32,989円
  • FD-R8000 機械式フロントディレイラー(直付け) 4,902円
  • RD-R8000-SS 機械式リアディレイラー(ショートケージ) 8,617円
  • BR-R8000 キャリパーブレーキ(前後ペア) 13,814円
  • FC-R8000 クランクセット(165-175mm、53-39T/52-36T/50-34T) 25,955円
  • CS-R8000 カセットスプロケット(11-25T、11-28T、12-25T) 7,697円
  • PD-R8000 ペダル(軸長ノーマル) 14,557円

合計:108,531円


税金を考慮しない価格差は「34,363円」か…。迷いどころではある。引き続き、検討を重ねたい。


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ロードバイクがスピードを追求する目的で作られた乗り物である以上、誰だって速く走れるようにはなりたいものである。レースに出る、人と勝負する・・・という走り方をしない人(自分はそう)であっても、「する・しないは置いといて、速く走れる能力は持っていたい」とは願 ...
ロードバイクがスピードを追求する目的で作られた乗り物である以上、誰だって速く走れるようにはなりたいものである。レースに出る、人と勝負する・・・という走り方をしない人(自分はそう)であっても、「する・しないは置いといて、速く走れる能力は持っていたい」とは願う。

たとえば、グループライドにでかけたとして、千切れてしまうのってイヤじゃないですか。力量に差はあるとはしても、せめて人様に迷惑をかけないだけの体力とスピードは持っておきたい。

Global Cycling Network で、「お金をかけずにロードバイクで速く走れるようになる6つのコツ(6 Hacks To Go Faster On Your Bike For Free)」という動画があったので、翻訳してご紹介してみよう。



目次


1.タイヤの空気圧を少し下げる

「下げるの?逆じゃないの?」って思うかもしれない。自分もそうだった。タイヤの空気圧を規定値までパンパンに入れ、カッチカチにしてしまうのはわりとよくあるミスではある。

たしかに硬いほうがよく回転するのは間違いないのだが、「路面が極めて整った状態であれば」という条件がつく。たとえばベロドロームのトラックとか。

2017-05-20 13.20.25 HDR

摩擦抵抗には2つの要素があるそうで、ひとつが「 ヒステリシス・ロス (Hysteresis Loss) 」というもの

ゴムなどの粘弾性体は力を加えて変形させると、粘性の働きによって変形は力より遅れて生じる。このとき消費されるエネルギーを、ヒステリシスロス(履歴損失)と呼ぶ。(参照元はウィキペディア

ヒステリシスロス(履歴損失) という単語、人生で初めて聞いた…。

タイヤは走行中、接地部でタイヤ全体がたわみ変形することや、路面の小さな凹凸により常に変形、回復を繰り返している。それによってヒステリシスロスが生じ、タイヤと路面の間の摩擦力になるとともに熱に変わる。

また、転がり抵抗はヒステリシスロスに比例する。したがって、粘性の大きいゴム、すなわちヒステリシスロスの大きいゴムを用いたタイヤは、グリップがよい反面、転がり抵抗が大きくなる。

もうひとつは、「サスペンションロス(Suspension Loss)」で、硬すぎると路面からの突き上げがそのまま跳ね返ってくる。空気圧が適度に低いとタイヤが変形し、衝撃を吸収してくれるのでポンポン跳ね上がることがない(=サスペンションロスが少ない)わけ。

ちなみにパリ~ルーベ(1896年から行われているフランスのパリからルーベまで260Kmを走るワンデーのクラシックレース)では、プロ選手は30cの太さのタイヤを履き、空気圧はたったの4Bar(60psi)しか入れないそうな。

ただ、万人に適合するタイヤの空気圧ってのは存在しない。そりゃ当然で、

  • 体重
  • タイヤの太さ
  • 道のコンディション

に左右されるから。自分がよく走るコンディションでいろいろ試行錯誤する以外に近道はない。参考までに(正しいのかどうか、絶対の確証はないが)体重70キロ&身長173センチの自分は、

  • フロントタイヤ:7.0bar(100 psi)
  • リアタイヤ:7.3bar(105 psi)

にしている。 

あと、雨天時はグリップを効きやすくするため、空気圧が少し下げて前後7.0 bar にする。

2.慣性の法則を利用する

下りから登りにアプローチするとき、なるべく勢いを利用しよう。そうすれば、多少の距離を体力を使わずに登ることができる。短い坂なら、慣性だけで登り切ることも可能だ。ただし、坂道に着く前にしゃかりきに漕ぎすぎると、疲れてしまうのでご注意を。

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ダンさん(写真右)によれば、慣性をうまく活用できていないサイクリストは少なくないそうで、それを感じるのがロングライドイベントで集団で走っているとき。

ギッチギチに人が詰まった状態で走っていると、先頭が坂道に入った途端にスピードが落ち、後続が次々にブレーキをかけなければならなくなる。
※そもそも下りを集団で走るのは相当リスキーだが、それはさておき

そうすると、せっかくの下りの勢いを殺してしまうことになり、坂を登るのに無駄にエネルギーを使わされる。そこで、ダンさんのオススメは「下りの途中で集団から横に離れて前方にスペースを作り、最小限のブレーキングだけで登りにアプローチ」する方法。そうすることで、労せず一気に先頭近くまで行けてしまうそうな。

べつにこれはズルでもなんでもなく、効率的で無駄のない走りを追求しただけである。サイクリングは戦略のスポーツなので。

3.風の方向を知る&風を受けないように工夫する

スリップストリームをすることで、2~3割ほどのエネルギーをセーブできる。このへんはロードバイクに乗る人にはお馴染みの事実だろうが、自分はしばらく「嘘だろ~。たかがひと一人の後についただけで、そんな変わるわけあるまい」って思ってた。が、自分が間違っていた。

これをやるかどうかで疲労度がかなり違う。プロでもない我々一般人がやても効果を発揮する。無風状態なら真後ろにつけばOK。ただ、斜め方向(13~14時 or 10~11時)から風が吹いている場合は、真後ろに着くのではなくちょっとポジションをずらして「対角線を描く」ようにやや斜め後ろにつく。

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※画面右から風が来ているときはこんなかんじで

角度とか位置に公式はなくって、風速、走行スピード、風の角度なども影響する。真横(9~10時 or 14~15時)に近い角度から風を受ける場合は、前の選手にかなりオーバーラップした位置取りをするのがベストになる。

あれこれ考えるよりも、実践してみること。トライアンドエラーでスイートスポットを探していけば、「ここか!」と身体が覚えてくれる。

4.チェーンラインをなるべくまっすぐに

2011~2013年に世界選手権の個人タイムトライアルで3連覇している、TTのスペシャリスト、トニー・マルティン(Tony Martin)、ジロ・デ・イタリア2017で総合優勝した同じくTTスペシャリストのトム・デュムラン(Tom Dumoulin)はTTステージで58Tのチェーンリングを使う。

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58Tってどんだけでかいねん…って呆れるが、まずパワーがむっちゃあるからというのが理由のひとつ。もうひとつ、「チェーンリングが大きいと、リアのカセットをトップにする必要がなく、大きめのギアのまま高速維持できる」のだ。そうすることで、チェーンラインが真っ直ぐに近くなり、フリクションを最小に保てる。
※たすき掛けになっていると、チェーンが滑らかに動いてくれない

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これが理想。

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※後から見ると、真っ直ぐか斜めかわかりやすい


これが斜め(あまりよろしくない)。

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ごく普通の脚力を持つホビーサイクリストなら、ノーマルの53Tではなく、コンパクトと呼ばれる50Tにしておくほうが、チェーンラインはよりストレートに近づけやすい。

5.可動するパーツの摩擦を減らす

汚れたチェーンは動きが鈍くなり、ムリに動かすため動力は大きくなる。よって、きれいに掃除するのを習慣化しよう。

なんと、きれいに掃除されたていてルブを挿していないチェーンのほうが、汚いチェーンの上にルブを追加するよりずっと摩擦は少ないそうだ。汚い状態では、いくら高価なルブも無意味。何はともあれ、きれいに掃除することが大前提なのである。

初心者の方にすごくありがちなのが、「チェーンの清掃?買ってから1回もしたことないよ」という反応。チェーン本体、スプロケットの寿命が縮まるので、ぜひ掃除してほしい…。

CIMG7050
※たまにパーツクリーナーで油を落としてます


参考までに自分の掃除のローテーションを紹介しますと、

  1. 走るたびに乾拭きする(使うのは不要になったTシャツ)
  2. 2週に1回の頻度でルブを挿す(距離にして250~300キロ)
  3. 数ヶ月に一度、パーツクリーナーで徹底的に汚れを落としてからルブを挿す(雨天走行したときも同様)

といったかんじ。

ちなみにルブはごく普通のモノを使っていて、高い商品には手を出さない。ルブは所詮消耗品なので、こまめに掃除し、こまめに挿すほうが良いと思っている。

6.夜に走る

なぜに夜?なのか理由は不明だが、ブラジルで行われた実験によると、「夜間に走るほうが速く走れる(7%ほど)」という結果が出たらしい。

実験は屋内で行われ、距離はたったの1キロなので、これだけでもって「夜間のほうが速い」と結論は出せないが…。(体調、食後なのかどうか、朝イチなのか、距離を伸ばしたらどうなるか、気温の低さなんじゃ?…とか疑問は尽きない)

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自分は雨天時の週末は走れないストレスを三本ローラーにぶつけるのだが、朝イチは体が起きていないせいか動きがだるい。元気に回せるのは夜のほう。仕事で疲れて帰宅すると、それはそれで脚が回らないが、そんなに活動しなかった日の夜が一番快調だったりする。

まあ、ひとつの参考までに。

以上が「お金をかけずにロードバイクで速く走れるようになる6つのコツ(6 Hacks To Go Faster On Your Bike For Free)」であるが、自分の経験をもとにもうひとつ加えると…。

7. レース向けの軽量タイヤに交換する

これに尽きるんじゃないでしょうか。まあ、お金をかけずに・・・という部分には反してしまうのだが、ホイールを交換するほどではないし、比較的リーズナブルな投資ではある。

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レース向けの軽量タイヤはやはり転がり抵抗が低く、びっくりするほどよく回る。現在愛用しているシュワルベの「シュワルベワン」はこれまで使ったどのタイヤよりも転がり抵抗が低く、まるで追い風を受けているのか?と勘違いするほど。

性能は圧倒的で100点満点をあげても良いのだが、寿命が短いのが唯一のネック。まあ、レース向けですからね…。そこは受け入れている。

シュワルベワン(SCHWALBE One)のインプレ ~アスピーテプロ(Aspite Pro)のインプレを添えて~

シュワルベワン(23c)を5ヶ月(2,000キロ)使ってみてのインプレッションと劣化具合


自分はレースには出ないくせに、レースモデルを使いたがるという変わった癖を持つのだが、こういう人はなにげに少なくはない気がする。レース用ってだけでテンションが上がるだけでなく、貧脚をちょっとでもカバーしたい心理が働いているせいだと思う。

以上、皆様の快適なサイクリングのお役に立てばこれ幸い。
\(^o^)/


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4年と10ヶ月使ったロードバイクのコンポーネント(6800系アルテグラ)をDi2に交換することにした。デュラエースとアルテグラで散々迷ったのだが、コスト的理由でアルテグラ(R8050)をチョイスすることに。 ということで、電動コンポーネント(Di2)の導入を決めたキッカ ...
4年と10ヶ月使ったロードバイクのコンポーネント(6800系アルテグラ)をDi2に交換することにした。デュラエースとアルテグラで散々迷ったのだが、コスト的理由でアルテグラ(R8050)をチョイスすることに。

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ということで、電動コンポーネント(Di2)の導入を決めたキッカケとか理由について書いてみます。

目次


6800系アルテグラって本当に優秀

6800系アルテグラ、もうすぐ丸5年(2014年1月購入)になろうというのに、フロントもリアもぜんぜん問題なく使えている。それにしても、シマノの品質って本当にすごいって感心する。動作はいたって快調だし、文句のつけようがないコンポーネントだ。よって、不具合とか故障が原因で交換するのではない。

まあ、もともと6800系アルテグラは完成度が高く、シマノ的にも大成功とは聞く。

経験則で言うと、「ディレイラー本体に投資するよりも、ワイヤーさえ定期的に新品に交換していればメカって気持ちよく使える」もの。ワイヤーの劣化は目視確認がしにくいので、交換が遅れがちになる。「1年に1回交換する」って自分の中で周期を作るのがいいと思う。交換すべきかな??まだいけるかな?ってグズグズ悩むより、スパッと刷新した方が精神衛生上もよい。

2016-07-24 15.35.47

満足しているにもかかわらず、コンポーネントを交換しようと思ったワケは……「単純にそろそろ変えたいなって物欲のせい」です(笑)。

ここ2年近く、「今度のコンポはどこのメーカーにしようか」ってうっすら考え続けていた。カンパニョーロもスラムも検討した。カンパではコーラス、スラムではフォース。
※最上級グレード(カンパニョーロならスーパーレコード、スラムならRED)は逆立ちしても手が届かない…

カンパニョーロの12速グループセット(スーパーレコード&レコード)のインプレッション

カンパニョーロが世界初となる12速化をスーパーレコードとレコードで実現

カンパニョーロのコーラスがカッコいいのでいっぱい写真を撮影させてもらった

【まとめ】 SRAM(スラム)のコンポーネントの価格と重量を比較しました

スラム(SRAM)のコンポーネントのセット価格は国内外でどれくらいの差があるのか?【調べてみた結果】

シマノ、カンパニョーロ、スラム、どれがベストのコンポーネントなのか?

SRAM Red eTap Wireless のインプレッション

※我ながら、呆れるほどどのコンポーネントにしようか検討しまくっている…(苦笑)。


身近なメカニックさんやサイクリストの知人、実際に使っているユーザーさんら話を聞いた結果、カンパニョーロもスラムも割高ってのと部品入手が面倒だったり、時間がかかると判明。あと、「品質をフラットな目線で比べれば、シマノの圧勝」と多くの人が口をそろえる。一度交換したら何年も使い続けることになるので、「やっぱシマノかな…」って結論となった。

機械式からDi2へ変えようと思った理由とか背景

もともとは電動化する気持ちはまったくなかった。どのメーカーを選ぼうがその気持は同じ。なぜなら、機械式の”クリック感&操作している感覚”が好きだから。

ただ、大金をかけてまで6800からR8000にバージョンアップすることには躊躇していた。機械式から機械式ってのも芸がないし、海外のインプレ記事にも「6800からR8000にアップグレードしても劇的変化はない。焦らなくてよし」って書いてあったのも心に引っかかっていた。

あなたのロードバイクを見せてください!(第2弾:Hongfu のSERAPH)」で紹介したSさんのバイク(R8000)に試乗させてもらったときも、「たしかにCyclingTips のインプレ記事のとおりだな」と感じた。もちろん、新型はとってもステキなんだけど、今の6800系も悪くないし、わずかな差でしかない印象を受けたから。だったら焦って飛びつく必要はないと考え、いったんはコンポーネント換装プランに蓋をしようとした。

ところがある日、ヒルクライム中にリアディレイラーが不調を起こし、ローギア(1速)に入らなくなってしまった。しかたなく、ダンシングを多めにして坂をクリアしたのだが、距離が長かったら脚が売り切れていたかもしれない。
※結局、ただのワイヤーの緩みと後に判明

この一件がキッカケとなって、「思い切って電動化するのも面白いかも」と気持ちがゆるぎ始めてきた。

すべてのサイクリストが激しく頷いてくれると思うのだが、電動コンポーネントが心底欲しくなる瞬間ってのがあって、それは「アップダウンが連続する山岳地域を走ったとき」である。

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レバー操作の軽さは機械式の比ではなく(なにしろワイヤーを引く力が不要で、スイッチを押すだけ)、とくにフロントディレイラーの軽さは病みつきになること請け合い。ツールド妻有に参加するたびに「せめてフロントだけでも電動だったらなぁー」って強く思う。起伏の激しいロングライドの終盤では、指先の力もなくなってくるので非常にありがたい。あと、ワイヤーがないから劣化とか伸びや劣化がなく、調整と交換から解放される。

そんなわけで、「人生は1回きり!いっちょ、電動コンポーネントで行こか」と気持ちを奮い立たせたのである。さしづめ、「命短し恋せよ乙女」ならぬ、「命短し買ったれDi2」といった趣だろうか。

電動(Di2)化にすることの不安とか恐怖

バッテリー切れのリスク、故障の可能性

精密機械かつ電気機器なので故障もありえるし、バッテリー切れを起こして道端で立ち往生…って可能性もゼロではない。まあ、シマノの公称ではフル充電で1,000キロ走れるとのことで、少なく見積もっても700~800キロは走れそう。

自分のロードバイク月間走行距離は400キロ(ミニベロ100~200キロなので合計500~600キロ)なので、月イチで充電しても余裕のよっちゃん。残量を示すインジケーターもあるし、まあ問題にはならないだろう。予備バッテリーをひとつ買い足しておけば完ぺきかなとは思うが、その必要性もなさそう。

2018-08-26 06.21.47 HDR
/これは機械式のR8000です\

なお、BOMA の Refale のフレームはDi2 設計ではないため、バッテリーはシートポストに埋め込む方式ではなく、外に剥き出しになる。個人的には、むしろバッテリーの脱着がしやすいので歓迎してるくらい。

周囲の電動コンポーネント使用者は、例外なく「電動にしたら機械式に戻れない」と口を揃える。故障して立ち往生したって経験談は誰からも聞いたこともない。いったん取り付ければほぼメンテナンスは不要だし、防水なので雨天走行でも不安なし。うーむ…いいこと尽くしではないか…。良くも悪くもパンドラの箱を開けてしまいそうでちょっと怖い(笑)。

弟がジャイアントのフラッグシップモデル、TCRアドバンスド(Advanced)SL1を買っていた

機械式ならではの操作感の喪失

ただ、電動だと楽チンではあっても、マニュアル操作ならではの操作感がなくなるかも?という不安は少し残っている。機械式コンポーネントの「自分でレバーをカチカチ操作している感&クリック音」が好きでして、それが失われるのではないだろうか。

変速スピードは電動のほうが速いだろうし、効率的なのだと思う。プロレースの世界では電動がスタンダードであることを鑑みても、きっとそうなのだろう。だが、指先でシフトチェンジすることで得られる情緒的な喜びがそこにあるのもまた間違いない。
※実際、それが好きで「あえて電動化しない」って知人も大勢いる


※機械式コンポーネントを操作しているとき、気分はアムロ・レイです(^^)

まあ、Di2 の便利さに慣れたら忘れてしまう気もしますが…(笑)。

「プロレーサーは大半が電動コンポーネントだし!」と自分の背中を押す

もちろん、電動コンポーネントだから速く走れるわけではないし、急激に何かが変わるわけではない。ただ、快適性が高いので疲労が蓄積しにくいって効果はある。

最終的にDi2を決意したのは、「だってほら、プロも使ってるし!」という自己説得。1.プロが使っている→2.それは良いものだから→3.アマチュアにとっても良いもののはず→4.だから自分も使うべき…という魔の四段論法である。

この四段論法はすこぶる便利なので、ふるってご活用ください(財布が軽くなる副作用がありますが)。

もうひとつ余談だが、オクサマは電動コンポーネントと電動バイクを混同していたという恥ずかしい過去がある(笑)。

電動コンポーネントに関する、オクサマのトンデモ勘違いに夫は腰を抜かした

ということで、11月初旬を目処にアルテグラ(R8050)への換装が終わる予定!
レビューはもちろん、換装の様子もお伝えしていこうと思います。

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