市民の63%が自転車に乗る街、コペンハーゲン ~サイクリストが多い5つの理由~
デンマークの首都、コペンハーゲン。北ヨーロッパを代表する世界都市で、市名はデンマーク語の"Kjøbmandehavn"に由来する。「北欧のパリ」とも称されるそうで、なんだかすごく気品の高い響きだ。 コペンハーゲンには、サイクリストがむちゃくちゃ多い。なんと、63%もの ...
デンマークの首都、コペンハーゲン。北ヨーロッパを代表する世界都市で、市名はデンマーク語の"Kjøbmandehavn"に由来する。「北欧のパリ」とも称されるそうで、なんだかすごく気品の高い響きだ。
コペンハーゲンには、サイクリストがむちゃくちゃ多い。なんと、63%もの市民が日常的に自転車に乗っている。
なぜコペンハーゲンはサイクリストに愛されているのか?他の都市が学べることは何か?
Global Cycling Network が「コペンハーゲンから学べる5つの理由(5 Keys To The Perfect Cycling City)」を紹介していたので、翻訳してご紹介したい。
コペンハーゲン市内のバイクレーンは454キロもある。ちなみに市の面積は88.25 km2。こじんまりした首都だ。
東京都の大田区が60.42 km2。さいたま市が217.5 km²。(街ではないが)猪苗代湖が104 km2。岐阜県各務原市、岐阜県可児市がそれぞれ87 km²。千葉県船橋市が85 km²ほど。
※日本はまだまだ
コペンハーゲンのおおよそのサイズがつかめたと思う。 454キロという自転車レーンの長さもハンパではなく長い。
ためしに日本の市町村と比較すると…さいたま市は10年かけて200キロにする目標らしいが、現在は34キロ。ちなみに面積は217.5 km²。さいたま市の面積はコペンハーゲンの2倍以上。なのに、整備された自転車レーンの距離は13分の1。まったく勝負になっていない。
※でも、荒川サイクリングロードは素晴らしい環境
2014年の記事になるが、(元東京都知事の)「舛添氏は2020年までに自転車レーンの整備計画を120kmに伸ばす方針を示し、2月18日に発表した新年度予算案で、調査費など2000万円を計上した」らしい。
さて、この計画は現知事に引き継がれているのだろうか…。 (それどころではない気もするが)
とまあ、日本とは比較にならない距離の自転車レーンが整備されている。市の面積と距離から想像するに、街中を血管のように網羅しているのではないだろうか。
ただ、彼らの試算によると、「市民が1キロ自転車で走るごとに、1クローネ(デンマークの通貨)のゲインが社会に還元される」とはじき出している。ちなみに1クローネは約16円(2017年3月7日時点)。
コペンハーゲン市民の1日の自転車走行距離を合算すると、その距離なんと120万キロ!単純計算で1,920万円の還元が毎日もたらされていることになる。これはすごい額だ。
面積がほぼ船橋市と同じなので、自転車移動で十分なのだろう。
※ジュースを作ってます(笑)
自転車タクシーもあるし、ペダリングパワーでミキサーを回す人もいる(笑)。
なお、コペンハーゲンでは雪が降っても平気で乗るそうで、まさに365日稼働する市民の足となっている。
とはいえ、2016年にレンタルバイクで走られた合計距離は360万キロもある。十分に、市民の足として活躍していることがわかる。
これ、すごいんだけど、コペンハーゲンでは電車内に自転車をそのまま積み込むことができて、しかも無料。フェリーやバスに乗せることもできるので、組み合わせて使うことで用途がぐっと広がる。
個人的には、公共交通機関に柔軟に乗り入れができるのは一番羨ましいと感じた部分。日本での鉄道インフラは世界に自慢できるほど素晴らしいけど、細かなルールは存在するし、自転車をそのまま電車に積み込むなんて、一部の観光トレインを除いて夢のまた夢。
ただし!日本は全国どこに行ってもキレイに舗装された道路がある。そのおかげで、23cの細いタイヤのロードバイクで、パンクの心配をせずにどこにでも行ける。外国人に言わせると、「こんなに道路が整った国はない」とも言われるし、日本が誇るべき国家力だと思う。日本のサイクリストは、知らず知らずのうちに恩恵を十分に受けているのだ。
以上、コペンハーゲンにサイクリストが多い5つの理由でした。オランダが世界最強の自転車国家だと思っていたけど、デンマークも負けず劣らずステキな街ですね。
コペンハーゲンには、サイクリストがむちゃくちゃ多い。なんと、63%もの市民が日常的に自転車に乗っている。
なぜコペンハーゲンはサイクリストに愛されているのか?他の都市が学べることは何か?
Global Cycling Network が「コペンハーゲンから学べる5つの理由(5 Keys To The Perfect Cycling City)」を紹介していたので、翻訳してご紹介したい。
1.インフラストラクチャーを整備する
サイクリストに愛されるには、「走りやすい道が整っている」が大前提。コペンハーゲン市内のバイクレーンは454キロもある。ちなみに市の面積は88.25 km2。こじんまりした首都だ。
東京都の大田区が60.42 km2。さいたま市が217.5 km²。(街ではないが)猪苗代湖が104 km2。岐阜県各務原市、岐阜県可児市がそれぞれ87 km²。千葉県船橋市が85 km²ほど。
※日本はまだまだ
コペンハーゲンのおおよそのサイズがつかめたと思う。 454キロという自転車レーンの長さもハンパではなく長い。
ためしに日本の市町村と比較すると…さいたま市は10年かけて200キロにする目標らしいが、現在は34キロ。ちなみに面積は217.5 km²。さいたま市の面積はコペンハーゲンの2倍以上。なのに、整備された自転車レーンの距離は13分の1。まったく勝負になっていない。
※でも、荒川サイクリングロードは素晴らしい環境
2014年の記事になるが、(元東京都知事の)「舛添氏は2020年までに自転車レーンの整備計画を120kmに伸ばす方針を示し、2月18日に発表した新年度予算案で、調査費など2000万円を計上した」らしい。
さて、この計画は現知事に引き継がれているのだろうか…。 (それどころではない気もするが)
とまあ、日本とは比較にならない距離の自転車レーンが整備されている。市の面積と距離から想像するに、街中を血管のように網羅しているのではないだろうか。
2.市政の取り組み
コペンハーゲン市長は積極的にレーン整備を進めている。でも、インフラ整備には莫大なお金がかかるし、長期的な開発計画が必要になる。よって、「はい、そうですか」とすぐにマネできる施策ではない。ただ、彼らの試算によると、「市民が1キロ自転車で走るごとに、1クローネ(デンマークの通貨)のゲインが社会に還元される」とはじき出している。ちなみに1クローネは約16円(2017年3月7日時点)。
コペンハーゲン市民の1日の自転車走行距離を合算すると、その距離なんと120万キロ!単純計算で1,920万円の還元が毎日もたらされていることになる。これはすごい額だ。
3.自転車の多様性と多岐にわたる用途
コペンハーゲン市内の自転車はバラエティ豊か。ロードバイクとかママチャリだけでなく、業務にも使われている。郵便配達、清掃員、警察官等も仕事で自転車移動をするそうな。面積がほぼ船橋市と同じなので、自転車移動で十分なのだろう。
※ジュースを作ってます(笑)
自転車タクシーもあるし、ペダリングパワーでミキサーを回す人もいる(笑)。
なお、コペンハーゲンでは雪が降っても平気で乗るそうで、まさに365日稼働する市民の足となっている。
4.バイクシェアシステム
レンタルバイクの整備もかなり進んでいて、観光客にも利用されているとのこと。ただ、ほとんどのコペンハーゲン市民すでに自分の自転車を持っているので、わざわざレンタルする人は逆に少ないという現象も起きている。とはいえ、2016年にレンタルバイクで走られた合計距離は360万キロもある。十分に、市民の足として活躍していることがわかる。
5.自転車以外の移動手段との高い親和性
自転車って、べつにコペンハーゲン市内だけで完結するわけではなく、市外に通勤する人もいれば、市外からコペンハーゲンに入ってくる人もいる。そこで重要になるのが、バスや電車との組み合わせて使えることの重要性。これ、すごいんだけど、コペンハーゲンでは電車内に自転車をそのまま積み込むことができて、しかも無料。フェリーやバスに乗せることもできるので、組み合わせて使うことで用途がぐっと広がる。
個人的には、公共交通機関に柔軟に乗り入れができるのは一番羨ましいと感じた部分。日本での鉄道インフラは世界に自慢できるほど素晴らしいけど、細かなルールは存在するし、自転車をそのまま電車に積み込むなんて、一部の観光トレインを除いて夢のまた夢。
ただし!日本は全国どこに行ってもキレイに舗装された道路がある。そのおかげで、23cの細いタイヤのロードバイクで、パンクの心配をせずにどこにでも行ける。外国人に言わせると、「こんなに道路が整った国はない」とも言われるし、日本が誇るべき国家力だと思う。日本のサイクリストは、知らず知らずのうちに恩恵を十分に受けているのだ。
以上、コペンハーゲンにサイクリストが多い5つの理由でした。オランダが世界最強の自転車国家だと思っていたけど、デンマークも負けず劣らずステキな街ですね。