サイクルガジェット ロードバイクが100倍楽しくなるブログ

ロードバイクとミニベロを徹底的にユーザー目線で解説するブログ &YouTubeチャンネル。面白さ国内No1を目指します。大学生の娘と運営。インプレ、イベントレポ、安全で楽しいサイクリングのコツ、メンテのノウハウ、海外記事&動画の翻訳も。ねとらぼ、産経サイクリスト、MarkeZine等で連載も。

2015年12月

5年以上愛用してきたダホン(Dahon)のMu P8を廃車にし、次期ミニベロとして「タイレルのCSI」を購入すると決めた件の続き。 タイレルは完成車でも買えるし、フレーム単体で購入も可能。コンポーネントを何にするかで迷ったのだが、まず候補にあげたのが「SRAMのフォース」 ...

5年以上愛用してきたダホン(Dahon)のMu P8を廃車にし、次期ミニベロとして「タイレルのCSI」を購入すると決めた件の続き。

タイレルは完成車でも買えるし、フレーム単体で購入も可能。コンポーネントを何にするかで迷ったのだが、まず候補にあげたのが「SRAMのフォース」。


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※ミニベロLOVE2015の写真(ついているのはタイレルのFSX)


カンパニョーロを選ばなかった理由

ちなみにカンパニョーロではなくSRAMを選んだのは、コストとアフターパーツの入手のしやすさ(カンパと比較しての話)。カンパニョーロは故障や保証対応のときのパーツ入手に、時間がかかると聞いた。

あと、カンパニョーロはそもそもが高い。コーラスとデュラエースの価格差があまりないのも気になる。


周囲の意見を聞くと、「絶対にカンパニョーロでなくちゃ嫌ってこだわりがない限り、積極的にカンパニョーロを選ばなくていいと思うよ」という意見が多数を占めたってのもある。


この時点で、カンパニョーロは選択肢から外した。


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※電動のアテナEPS


SRAMでほぼ決心は着いた

次にSRAMとシマノの比較である。BOMAのRefale(リファール)ではアルテグラ(6800系)を使っていて、性能になんの不満もないので、タイレルのCSIも同じものにしておくか、グレードを落として105に落ち着かせるのがもっとも無難な方法。

価格と性能のバランスで言えば、シマノのコンポーネント一択なのだろうが、「それでは当たり前すぎて、つまらないなぁ」と思ったから、あえてこれまで使ったことのないメーカーを選ぼうと思ったのだ。


REDはデュラエースよりも高価なので、そもそも選択肢にはなりえない。ということで、消去法でひとつ下のフォースではどうかと考えた。


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※フォースのメカデザインって得も言われぬ美しさがある……


フォースで決まりかけたその瞬間、異変が起きた

注文書に「SRAMのフォース!」と書いて、意気揚々とショップに赴き、大将に手渡す。

(´・ω・`) 本当にSRAMでいいんですか?


( ´ー`)  はい!フォースでお願いします


(´・ω・`) 一応価格を調べてみると…デュラエースとほぼ同価格になりますが


( ´ー`)  う……そう言われるとちょっと心が揺らぐ…


(´・ω・`) ロードバイクはアルテグラを使っているわけだし、個人的な意見を言わせてもらうと、同じ予算であればコンポーネントのメーカーは揃えておくのが後々良いかと


( ´ー`)  うーん……でも同じアルテグラで揃えるってのも芸がないし


(´・ω・`) 何を弱気なことを言っているんですか。フォースを検討したんだから、ここはデュラエースでしょう!


( ´ー`)  デュ、デュラエースですか……


(´・ω・`) 純粋にマシンとして評価するなら、デュラエースって最高だと思います。趣味の世界に絶対はないし、最後は乗り手が決めることではありますが、私だったらデュラエースをオススメしますね


( ´ー`)  デュラエースは、私にとって豚に真珠が過ぎるのではないかと思うんですが、いかがなものでしょう?


(´・ω・`) そんなことないです(笑)。自己満の世界に豚もへったくれもありません


( ´ー`)  一晩考えさせてください……



ということで、注文書はいったん保留とし、帰宅して頭を冷やし、改めてどのコンポーネントにするかを冷静に考えた。


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※デュラエースねぇ…真剣に考えたことなんて、一度もなかったな……


重要な意思決定なので、ゆっくり熟考できる場所が必要だ。風呂に湯を張り、1時間ほどあーでもない、こーでもないと妄想を広げ、翌日ショップを再訪した。


( ´ー`)  一晩考え抜いて、CSIに載せるコンポーネントを決めました


(´・ω・`) …どれにしますか?


( ´ー`)  ……さんざん悩みましたが……


(´・ω・`) ……(ゴクリ)……


( ´ー`)  シマノの…


(´・ω・`) ……シマノの……?


( ´ー`)  デュ、デュラエースでお願いしますっ!


(´・ω・`) よく言った(笑)!



というわけで、どんでん返しでデュラエースに決定しました。まさかロードバイクではなく、ミニベロに先にデュラエースを積むことになろうとは、自分ですら想像できなかった。

デュラエースにした最大の理由は、「アルテグラだと、(ブログの)ネタ的に面白く無い」からに尽きる。アルテグラとデュラエースを所有すれば、じっくり比較インプレしたり、経年劣化を比べることもできるだろう。つまり、ブログのために身を切ってみたというわけです(笑)。


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※まさか、自分がデュラエースを持つことになろうとは……これも運命(さだめ)である

合わせてお読みいただきたい

【ミニベロ買い替え大作戦 その1】 ダホンのMu の次に買うミニベロがついに決まりました



あ、ちなみに電動ではなく、ワイヤーです。さすがにDi2の予算は出ないので。


というわけで、賽は投げられた。もう引き返すことはできない。納車は2016年1月下旬!

自転車で遠出するとき、基本的にすべての荷物は自分で運ばねばならない。 主に使うのが、サイクルジャージの「バックポケット」ではあるが、ロングライドにもなるとさすがにバックポケットに全部詰め込むことはできない。(防寒具等)荷物が増える冬場であればなおさらだ。 ...

自転車で遠出するとき、基本的にすべての荷物は自分で運ばねばならない。

主に使うのが、サイクルジャージの「バックポケット」ではあるが、ロングライドにもなるとさすがにバックポケットに全部詰め込むことはできない。(防寒具等)荷物が増える冬場であればなおさらだ。


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いつも視聴させていただいている「 Global Cycling Network 」の動画に、「サイクリングにでかけるときの上手な荷物収納方法」というものがあったので、翻訳して紹介しよう。


How To Pack For A Bike Ride – GCN's Guide To What To Take On A Ride





サイクリングって、意外に荷物が多い

ジャケット、レインカバー、補給食、タイヤレバー、パッチ、予備チューブ(2本)、財布、現金、携帯電話(スマホ)、とそのケース、携帯ポンプ、マルチツール、日焼け止め、スーパーマルチツール、ID、それを入れるボトルケース、ボトル……などだ。

ぱっと見、すごく多いような印象を受けるかもしれないが、収納のコツさえつかめば、100キロ程度のライドであれば手ぶらででかけられるよ。


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ジャージのポケットに詰め込み過ぎない

バックポケットがパンパンになるほど荷物を入れてはいけない。落下するリスクがあるし、荷物の重みでジャージが下に引っ張られて走りにくい。量も重量もほどほどにしよう。


サドルバッグを活用する

サドルバッグは大小様々なサイズ展開がされている。大きめのものを使えば、かなりの荷物が入るのではあるが、見た目がスマートではないので、「あえてコンパクトなサドルバッグを使う」という人も少なくない。

このへんは好みで決めていいだろうが、極端なスモールサイズは実用性が低いのでオススメしない。


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※自分のサドルバッグは小さめだけど、「チューブ2本、タイヤレバー、パッチ」は入ります


動画で紹介されているサドルバッグはこぶりなほうに入るものだけど、「パッチ、予備チューブ2本、タイヤレバー、マルチツール」が(キツキツではあるが)ちゃんと入る。これだけあれば、パンク修理には対応できる。ちなみに自分もまったく同じモノをサドルバッグに入れてあるよ。


そうそう、予備チューブはサランラップで包んでおこう! 裸のままでサドルバッグに入れていると、擦れていつの間にか穴が空いたり、劣化してしまうからね。自分は、チューブ1本づつ、サランラップでしっかり隙間なく巻いて保護しているよ。


サドルバッグに入らないモノをバックポケットに入れる

レインジャケットで携帯ポンプを包み、真ん中のバックポケットに入れる。かさばるものを真ん中に詰めることで、バランスが良くなる。

ちなみに自分は、携帯ポンプはバイクのフレームに装着させてある。硬くて長いものをバックポケットに入れたくないのと、どうせ常に携行するのだから、バイクにくっつけておくほうが持ち忘れの心配がなく、好都合なのだ。


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もしも適当な財布を持っていなければ、スマホとスマホケースの間に紙幣を滑りこませておくという方法もあった。「硬貨のお釣りをもらったら、入れる場所ないじゃん…」と突っ込まずにはいられないが、まあこういう方法もあるということで(笑)。

現金は100均のコインケースとかジップロック袋が無難かつ安い方法だが、動画で紹介されていた驚きの方法が、「20ポンド(3,600円)くらいの紙幣をハンドルのキャップを外し、ハンドルバーの中に突っ込んでおく」だった。

クラシカルな方法なので、今これをマネる必要はないと思うが、まあ生活の知恵だね。

Endcap

※たぶん、自分はマネはしない(笑)。


サイクリングにスマホを持って行く場合、汗・雨&落下から守るため、防水ケース等に入れておくのが良いだろう。ジップロック袋でもいいし、なければコンビニのビニール袋でもOKだ。


自分は以前はコンビニのビニール袋かジップロックに包んでバックポケットに突っ込んでいたが、TOPEAK ライドケース(iPhone 5/5S 用)を買ってからは、ハンドルバーに装着している。


地味に重要なのが「IDカード」。万が一事故などのトラブルに見舞われた場合、氏名、住所、血液型、緊急連絡先などが書かれたIDは常に持っている方がいい。自分は財布の中にIDカードをプラスチックカバーに包んで濡れないように保護した上で入れてある。


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CHUMS のエコ スモールウォレットを愛用中

合わせてお読みいただきたい

【自転車乗りには常識だと思うが】 万が一に備えて、オレサマが実践している緊急対策

ソロで事故って、身元確認できなかったら、「マジで死ぬんじゃね?」と思う



補給食やID、カギ等の小物は両サイドのバックポケットに入れるとスッキリ収まり、走りやすいだろう。夏場であれば、日焼け止めはかさばらないし、持参してもいいかもしれない。(自分は荷物を減らしたいので、出発前に塗っておしまいにしている)


クラシカルな運び方

レトロな方法も紹介されていた。実際にプロもやるらしいのだが、プラスチック製のボトル上部をカットし、ツール缶として使う。チューブやタイヤレバー、マルチツール等のかさばる(&そこそこ重い)モノはフレームにくっつけてしまう手もあるのだ。

ビニール袋で包んで、押しこめば雨水にもやられないし、けっこうな量を運べるよ。小さいサドルバッグを使いたい方は、併用してもよいのではないだろうか?


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TOPEAK(トピーク) トライバッグも併用してます(ロングライドでとても重宝する)



以上、サイクリングにでかけるときの上手な荷物収納方法でした。

「オススメのロードバイクって何かな?」と訊かれる機会が増えてきた。アドバイスを求めていただけるのはウレシイ反面、この質問はすごく回答に困る。(たぶん、ローディあるあるだと思う) なぜなら、「なんとも答えようがない質問」だからなのだ。ロードバイクは最低でも1 ...

オススメのロードバイクって何かな?」と訊かれる機会が増えてきた。アドバイスを求めていただけるのはウレシイ反面、この質問はすごく回答に困る。(たぶん、ローディあるあるだと思う)

なぜなら、「なんとも答えようがない質問」だからなのだ。ロードバイクは最低でも10万円はしてしまう高価な買い物なので、何がオススメできる(できない)なんて、軽々しく返事できない。


で、この質問を受けたとき、自分が必ず伝えることが3つある。


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※イベントに出ると、人様のバイクを穴が空くほどガン見するよね…



【ロードバイクを選ぶときの鉄則 その1】 すべては用途しだい

ウェブの質問&回答サイトでもたびたび登場する質問であり、検索キーワードでも常にボリュームが多い。それだけ、車種選びで悩む人が多い証拠だと思う。

ただ、結論からいうと、万人にマッチしたロードバイクなど存在しない。使う人と目的次第でオススメは変わる。レースに出て速く走りたいのか、マイペースでツーリングしたいのか、通勤でも使いたいのか、全部をまんべんなくしたいのか、それによっていかようにも変わるからだ。


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自動車をイメージすればすぐ分かると思うんだけど、「オススメの車ってなんでしょね?」って訊かれても、漠然としすぎてて質問された側は困るはずだ。


ポルシェやフェラーリは高価でものすごいパワーを出せるし、マシンとしては間違いなく車の世界のトップに入るだろう。だけれど、それをふつうの主婦には勧められない。すべてはその人の用途と目的次第なのだ。ロードバイクもまったく同じ。


逆説的に言えば、「オススメのロードバイクを教えて」ってアバウトに訊いただけで、「これがいいよ。これにすべきだよ」って言われたら、その助言は鵜呑みにするべきではない。


用途をイメージしておくことで、質問されるほうも「だったらアルミでいいよ」といった素材の話や、「であれば、20万円前後のカーボン完成車で選ぶといいよ」とか「ロードバイクでなく、クロスバイクでいいんじゃね?」などと回答もしやすい。イメージは具体的であればあるほど、質問される側もより的確なアドバイスができる。


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※もてぎのエンデューロ会場にて


もしも具体的に用途が思い浮かばないのであれば、逆の視点から考えて、「しないこと」をハッキリさせる、でもOKだ。「ロードバイクを買ったことがないんだから、実際に使ってみないと、わかんないじゃん」って言い分もあるだろうしね。


たとえば、「少なくとも、レースに出て競い合うような乗り方はしない」とか、「輪行はぜったいしない」って絞り込みの仕方もある。


ただし、走っているウチに、「輪行したい」とか「やっぱレースに出たい」という欲望が湧いてくる可能性は無きにしもあらずだが(笑)。


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※仲間に誘われてエンデューロを体験するまで、自発的にやろうとは思わなかった(今は大好き)



【ロードバイクを選ぶときの鉄則 その2】 迷ったらデザインで決めよう

ここでいうデザインは、フレームのデザインね。(ホイールは後で交換できるので)

このフレーズ、ロードバイク購入前に聞いたときは「そんな無責任な!」って思った。「デザインで決めていいだなんて、そんなわけないでしょう! さてはあなた、手を抜いたアドバイスをしていますね!?」と訝しんだものだった。


しかし今なら言える。「完全に同意する」と。


名の通ったメーカーのバイクであれば、似た価格帯のものならどれに乗ってもよいものだ。アルミか、クロモリか、カーボンかってことすら二の次でよい。そのデザイン(カラーを含め)が好きかどうか、どの角度から見ても惚れぼれできるかで選んでぜんぜん構わない。


不思議なもので、自分が気に入ったデザインのバイクには乗りたくなる。値段ではなく、カッコよさで決めてOKだ。


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※フレームもシャマルミレも、最終的にはデザインに惚れて踏み切った


自分がロードバイクに乗りだしたことで、二人いる弟もマネして乗っているんだけど、2人には「コンポで妥協はしてもいいが、デザインだけは一歩も譲るな」とアドバイスした。


結果、一人はジャイアントを、もう一人はスペシャライズド(どっちもアルミ)を購入し、シアワセなロードバイク・ライフを過ごしている。スペシャライズド買った真ん中の弟なんて、トライアスロンに出まくっているほどハマっているしね(笑)。


デザインは完全に主観の世界なので、人がどうこう言おうが関係ない。他人の好みに動じてはならない。いくら他人がカッコイイと感じようが、乗る本人がそう思えなければ意味が無い。


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※左が弟のジャイアント



逆にデザインさえ惚れることができれば、ぶっちゃけアルミでもカーボンでも構わないと思う。バイクの見た目はそれくらい大事。


あと、どんなに経験者であっても、全てのロードバイクを乗り比べた経験があるわけでもなく、コンポーネントだって「シマノしか触ったこと無い」って人も少なくない。よって、絶対的なアドバイスがデキる人はかなり限られてくる。


自分だって、カンパニョーロとスラムの使い勝手を訊かれても、所有していないので答えられない(笑)。


【ロードバイクを選ぶときの鉄則 その3】 フレームだけでなく、ホイールもね

完成車の場合、ホイールは廉価版(いわゆる鉄ゲタ)ホイールがくっついてくるものだ。自分はフレームから組んでいったのだが、予算的に厳しい方は完成車から始めるのがよいと思う。

さて、オススメのロードバイクは?と自分が訊かれたら、声を大にして言うであろうことは、「ホイールもゆくゆくは交換するといいよ」だ。「ロードバイク=フレーム(&コンポ)選び」ではなく、ホイールも含めたトータルで考えるべき。だって、ホイールってむちゃくちゃ走りに影響するんですもの。


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合わせてお読みいただきたい

カンパニョーロのアルミクリンチャーホイール、ZONDA(ゾンダ)を1年ちょい使った感想



自分はカンパニョーロのクリンチャーホイール「ゾンダ」から始め、1年半後の2015年夏に同じくカンパニョーロの「シャマルミレ」にアップグレードした。ざっくり18万円前後もするので、「フレームが買えるじゃん!!」と驚愕されるかもしれない。


しかし、それだけの価値がホイールにはあるのだ。「べつにレースに出るわけじゃないから、高級ホイールは不要」と考える方は多いが、結論を下すのは早い。ツーリングやポタリングだって、よいホイールの効果はふんだんに感じられる。


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よいホイールはいつまでも回り続ける。少しの力でびっくりするほどスイーーーーーーーーっと転がってくれる。平地巡航でも、ヒルクライムでも、ダウンヒルでも、ストップ・アンド・ゴーの多い市街地でも、ホイールの恩恵は受け続ける。勝ち負けを競うレースには一切出場しない自分が言うのだから、そこは間違いない。


シャマルミレは、2015年でもっとも高価な買い物になってしまったが、このホイールにしたことで、ロードバイク・ライフの幸せ度が2.5倍くらい増した。「シャマルミレにして本当に良かった」としみじみ思っている。


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※お世話になっているショップの大将も、ゾンダとシャマルのオーナーである


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9ヶ月間悩んだ末、カンパニョーロのアルミクリンチャー『シャマル ミレ(shamal mille)』を買うと決めた理由


シャマルミレ(Shamal Mille)で100キロ走ってきたので、インプレッションするよ(シェイクダウン編)


カンパニョーロのアルミクリンチャー、「シャマルミレ」で2,000キロ走ったインプレッション



ロードバイクオールカタログ2016



ロードバイクって、何を買おうかな、どのメーカーにしようかなと迷う間が楽しいものだ。皆さまにおかれましても、悔いのないロードバイクをお選びくだされ。

自転車製品ではないのだが、1ヶ月前に購入したウォーキングシューズ、メレル(Merrell)の「ジャングルモック」が舌を巻くほど秀逸だったのでご紹介したい。 ジャングルモックの公式ページ ジャングルモックをあまりにも気に入ったので、後日、購入した「オッシュ ...

自転車製品ではないのだが、1ヶ月前に購入したウォーキングシューズ、メレル(Merrell)の「ジャングルモック」が舌を巻くほど秀逸だったのでご紹介したい。


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ジャングルモックの公式ページ


ジャングルモックをあまりにも気に入ったので、後日、購入した「オッシュマンズ原宿店」を再訪して接客してくださった店員さんにお礼を述べ、店内を撮影させていただいた。


ジャングルモックのどのへんが素晴らしいか、ご紹介しよう。


モック式シューズって、「本当に使えるの?」という疑問があった

靴ヒモのないモックシューズって、これまで普段履きにしたことはなかった。というのも、「ホールドがイマイチで、カカトがスコスコと抜けるのでは」という不安があったから。家の近所専用の下駄代わりにするならありだけど、下駄に1万円も払うのはちょっとなぁ…って思ってた。

そもそも来店したときは、いわゆるふつうのスニーカー。ニューバランスかアシックスにでもしようかなって気持ちだった。


それが、どれを試履してもしっくりこなかったので、店員さんに勧められるまま、「そんなにおっしゃるなら…」とジャングルモックに足を通してみた。もちろん、モックシューズのイメージは良くなかったので、期待はしていない。


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※下の段がジャングルモックです

ところが、立ち上がった瞬間に「むむっ!?なんだこれ」って思い、数歩歩いて「これにしよう」と決心した。それくらい快適なシューズだった。


ホールドはしっかりするのに窮屈感が全くなくて、めちゃんこ歩きやすい。フワフワなクッションがあるわけじゃないんだけど、ほどよく衝撃を吸収してくれる。すべてがちょうどいい、のだ。


脱ぐ、履くがカンタン

店員さんがおっしゃるには、ジャングルモックは「京都の街を旅行で訪れて歩くのに最適なシューズ」ということ。ずいぶんとピンポイントな用途提案である。


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そこで、なぜに京都旅行?って尋ねてみた。




「寺院や仏閣を訪問すると、何度も靴を脱いだり履いたりを繰り返すでしょう?」


「ええ、土足で入れない場所は多いですしね」



「ジャングルモックは紐がないので、サッと脱ぎ履きができるんです。いちいち靴紐を締め直す手間がないんですよ」



なるほど。たしかに脱ぐのも履くのもやりやすい。お年寄りにとっては、前かがみになって紐を結ぶ作業は回数が重なるとシンドイ作業であろう。成人であっても、面倒だと混じることは想像できる。


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店員さん
「しかも、丸1日歩きまわっても疲れにくい、快適なウォーキングシューズでもあるんです。この2つがジャングルモックの最大の特長です」


ちなみにジャングルモックは世界中で1,200万足も売れているベストセラーなんだとか。メレルの中でも、もっとも長きにわたって売れ続けている定番シューズなんですって。


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歩く場所を選ばない

ベストセラーウォーキングシューズと謳うだけあって、とことん歩きやすい。仕事で都内をけっこうな距離歩きまわるんだが、足にかかるストレスが明らかに減った。


ジャングルモックを買う前はジョギングシューズを普段履きにしていたんだけど、けっこうな短期間でアッパーのメッシュが裂けてくるのよね。ジョギングシューズを仕事でつかうのはよそうと考えて、しっかりしたウォーキングシューズにしたいって思ってたので、バッチリだった。


ソールはしっかりした造りで、滑ることもなく、グリップも問題ない。日常ユースにこんなにマッチしたシューズって、これまで出会ったことなかった。ジャングルモックを買って1ヶ月以上経つが、仕事もプライベートもこれしか履いていない。


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自転車の輪行のときに重宝する

公式サイトの商品紹介には、「アフタースポーツの快適性を追求した、メレルナンバーワンの人気モデルです。 スッと履けるフィット感が心地よく、長時間歩くときも疲れを軽減。 撥水性に優れ、汚れにも強いピッグスキンレザーを採用しています」と書かれている。


ジョギングやサッカー等、走る系のスポーツをする方なら、アフタースポーツの快適性がどういうものかはおわかりだろう。運動後の疲れたときって、キッツキツのシューズは脚が悲鳴を上げるよね。


そんなときって、ややルーズな履き心地のシューズが欲しくなるものだが、ジャングルモックはそういう意味でも適していた。


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※ロングライド後の車の運転が快適で助かる



2015年は、車で秩父や箱根などの遠方に輪行して、1日かけて周回するって楽しみ方を発見したんだけど、行き帰りにも使ってみた。きつすぎないホールド感が疲れた脚にも心地よく、車の運転も快適だったよ。

撥水性もそこそこあるので、雨の日に染みこんでこないのも丸。(ジョギングシューズを普段履きにしていた頃は、雨が振るとあっという間に水が染みこんで、ソックスがすぶぬれになって辛かった…)


ただし、徐々にゴムは伸びてしまう宿命らしい

とまあ、ほぼ文句のないジャングルモックなんだけど、購入前に店員さんに懸念をお伝えした。

「買ってしばらくは快適なのかもしれないけど、いつかゴムがゆるくなって、カカトがスコスコ抜けたりするのではないか?」


つまり、シューズの寿命が短いのではないかと危惧したのだ。



「たしかにゴムはいずれ緩くなります。これはモック式シューズの宿命ですね。ですので、サイズはややタイト目なものをオススメするようにしています。そうしておけば、多少ゴムが伸びても履き続けられますよ」


とのことだ。


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あと、もうひとつ店員さんにいただいたアドバイスとして、

「綿のソックスではなく、ウール素材のソックスと組み合わせると、快適性が向上します。とくにメリノウールは見た目は厚手なんですが、汗を吸収しつつ水分を揮発させやすいので、むしろ快適なんですよ。私は夏でもメリノウールソックスを履いています」


というものもあった。後日、綿ソックスとウールソックスの両方で試してみたんだけど、店員さんのおっしゃるとおり、ウールソックスのほうが断然履き心地が良かったね。


ちなみにメレルは1981年生まれなので、今年で34年になる。1970年代に創業者となるランディ・メレルさんがカウボーイブーツを自宅で創りだしたことがメレル誕生のキッカケ。


オーダーメードなので、注文から納品まで半年かかったにもかかわらず、口コミで人気が広がっていったそうな。アメリカのアウトドアブランドって、こういう”ガレージで生まれた”的なストーリーが多いよね。(メレルの歴史は公式サイトが詳しい


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ベーシックで奇抜なところは何もないジャングルモック、ジーンズにもチノパンにも合わせやすいデザインだと思う。さすがにサイクルウェア&ジャングルモックの組み合わせは違和感があるが、なーに、どうせ車の中は人に見られることはないので構わない。


ということで、歩きやすいウォーキングシューズが欲しい方は、メレル(MERRELL)の「ジャングルモック」を候補に入れることを激しくオススメするよ。


店舗情報

オッシュマンズ原宿店

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-14-29

Tel. 03-3478-4888

営業時間 : 11:00~21:00 / 年中無休


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※竹下通りのすぐそば。原宿駅の目の前という絶好のロケーションです


夜、自転車を走らせるシチュエーションは意外に多い。 日の短い冬の季節はもちろん、夏場だってロングライドに出かければ、帰宅時はライトが必要なくらい暗くなってしまうこともある。自転車通勤しているのなら、季節に関係なく、夜間走行をせねばならない。 夜の上手な自 ...

夜、自転車を走らせるシチュエーションは意外に多い。

日の短い冬の季節はもちろん、夏場だってロングライドに出かければ、帰宅時はライトが必要なくらい暗くなってしまうこともある。自転車通勤しているのなら、季節に関係なく、夜間走行をせねばならない。


夜の上手な自転車の走らせ方は知っておくべきなので、Global Cycling Network で発見した、有益な動画を翻訳して共有しますね。


How To Ride Your Bike At Night – Guide To Lighting + Reflective Clothing






1.見える&見られるようにする

最低限、自分の走っている道を見通せる明るさ確保のためにライトは必須。さらに、他者から自分が見えるようにするのも大事である。ここでいう他者とは、車やオートバイだけではなく、他のサイクリストや歩行者、すべてが含まれる。


ライトは明るさの強度、形状等、さまざまなバリエーションがあるが、常識的に言えば明るければ明るいモノほど見やすいし、見られやすい。


とはいえ、ライトは3個も4個も買うものではないと思うので、少々お高くても良い物を2個(フロント用とリア用)選ぶことをオススメする。点で光るタイプよりは、面で光るほうがよりベターだ。


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リフレクターと蛍光色のウェア

他者に「見られやすくする」ために、ウェアにも気を配りたい。明るいカラーリングで反射するウェアがよい。夜間に目立つには黄色やオレンジ系がベストだが、仮に持っていないとしても、慌てて買う必要はない。


リフレクターが付いているだけで、車のヘッドライトには反応してくれる。また、いくら明るいカラーかつ蛍光色のウェアを来ても、真っ暗闇では意味は無い。「目立つウェアを着ているから、ライトは不要!」という考えは間違っている。いかなるときも、ライトは必須なのだ。


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※ロードバイクにリフレクターは付けていない人が多いと思うので、そういう方はリアフラッシャーが必要。ちなみに使っているのは「Bikeguy トライスター レッド」。小さいけど、かなり明るいよ。

ただ、これだけだとやや不安なので、「LEZYNE(レザイン) STRIP DRIVE REAR」を買い足して、シートステーに取り付ける予定。


真っ暗な道を走るとき

周りにまったく光がなく、己のライトしか頼れるものがないとき、見られるためのライトと見るためのライトの2種類を持っていると便利。

たとえば、夜の荒川サイクリングロードは街の光も届かず、路面が一切見えない。見られる用の小さなライトしかないと、路面の穴、亀裂を見落として、タイヤが「ガタンッ」と落ちて肝を冷やすし、最悪の場合は車止めに激突してしまうかもしれない。


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※昼間は避けれても、夜間はこういうの見落とすよね (ハンドルがガタってなってビビる…)


サイクリングロードの車止めには、反射板がつけられていることが多いが、光が当たって効力を発揮するわけなので、こちらのライトの照射が弱いと充分に反射してくれないわけ。


Global Cycling Network的には、真っ暗闇を走る場合は、最低でも「400ルーメン」のライトが必要。「800ルーメン」あれば、初めて走る道であっても、自信を持って走れる明るさを確保してくれるそうだ。


ちなみに自分の「owleye(オウルアイ) ハイラックス30」は150ルーメンなんだけど、街中を走る分にはこれで充分。ただ、たしかにトンネル内や漆黒の田舎道だとちょっと心細いね。


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産経サイクリストに書かせていただいたLEZYNEのライトのインプレ記事もどうぞ

レザインの最新ライトを試用インプレッション 1500ルーメンは車のヘッドライト並の明るさ!

レザインのコンパクトなライト2モデルをテスト 市街地ライドには300ルーメンで十分


あと、ライトの取り付け角度は、「やや下を向く」ようにしよう。対向車(&人)に対して、眩しくしてしまわない配慮である。


ヘッドマウント

ヘルメットにヘッドライトを取り付けてしまう方法もある。これにはメリットがふたつあって、「1.目線とライトが同じ方向を向く」と、「2.格段に目立つ」である。

ハンドルバーに900ルーメン、ヘッドマウントに400ルーメンのライトという二刀流体制であれば、ほぼ究極のライトの組み合わせの完成だ。


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※これはアクションカメラですが、イメージとしてはこんな感じ


知らない道はなるべく走らない

よく知らない道を夜間に走るのはオススメしない。ランドマークも見つけにくく、迷いやすいし、トラブルに遭遇したときに対処がしにくい。


個人的にも、自転車で通勤する道はココと決めて、なるべく慣れ親しんだルートで帰宅するよう心がけている。


不思議なもので、何年も都内を走りまくっているうちに、



「駒込から西ヶ原に向けて走る、旧古河庭園を過ぎた滝野川消防署前の道は、一見平面に見えるのだが、じつは雷おこし状に荒れているからケツを上げてやりすごすのがよい」


とか



「御茶ノ水から駿河台下交差点に向かう下りの明治大前付近は、路面が盛り上がっているとこが連続してハンドルがとられやすいから、しっかりハンドルを握ろう」


とか



「駿河台下交差点を過ぎた直後にあるバス停直前には、大きめの穴が開いていて危険だったが、最近の工事で埋められたので今は安心」


などと頭にインプットされていくものなのだ。こういう情報は、繰り返し走らないと気が付かない。



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以上、Global Cycling Network による、「夜間の上手な自転車の走らせ方」でした。これから数ヶ月は暗い時間帯が多い季節が続くので、お気をつけてくだされ。

2010年10月に買ったダホンのミニベロ、Mu P8を、先日ついに手放した。使えるパーツ類はオクサマのボードウォークに載せ替え、いまのとこ自分の自転車はロードバイク(BOMAのリファール)のみ。 ロードバイクで出かける程でもない場所とか、ちょいと駐輪する必要がある ...

2010年10月に買ったダホンのミニベロ、Mu P8を、先日ついに手放した。


使えるパーツ類はオクサマのボードウォークに載せ替え、いまのとこ自分の自転車はロードバイク(BOMAのリファール)のみ。

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ロードバイクで出かける程でもない場所とか、ちょいと駐輪する必要がある場合、実用性に欠けるロードバイクはなにかと不便。よって、どうしてもミニベロは自分専用のモノがほしい。


問題は、次に何を調達するかだ。すでにオクサマには「買ってもよい」と許可はもらってあるので、大手を振ってメーカーと車種を絶賛検討中。まあ、ほぼタイレルのCSI で決まっているんだけど…。


丸5年、ダホンの折りたたみ式ミニベロを使った経験を踏まえて、次もダホンを買うか?と問われたら、「NO」である。


べつにダホンが嫌いということではない。むしろ、リーズナブルなミニベロを作るメーカーだと思っている。知人にオススメのミニベロを教えてと訊かれれば、迷わずダホンを推す。

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ただ、自分が次に買うミニベロは、ダホン(&他のフォールディングミニベロ)にしないというだけだ。その理由を以下にまとめてみる。(裏返すと、なぜタイレルCSI を選んだかという理由でもある)


1.折りたためないフレームが絶対条件

「折りたためることがメリットなのに、それを手放すってどういうこと?」と思われるかも知れないが、折りたためることはデメリットでもある。


Muでは何度かヒンジ部分からの異音に悩まされ、そのたびにショップでグリスアップしてもらったり、増し締めしてもらって対処してきた。その苦労を今後も味わうのは嫌なのだ。


あと、そもそも今回の買い替えは、ヒンジの劣化が最大要因なので、より長持ちするフレームにしたかったというのもある。折りたためる利便性を得ることでフレームの寿命が短くなるのであれば、折りたためないほうがよい。

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折りたためないことで輪行に手間取るだろうが、たいした苦労ではない。それに、車で運ぶにしても、トランクにオクサマのボードウォークを、リアシートにホイールを外した状態のタイレルを乗せれば、2人でミニベロ2台を乗せて出かけるのは楽勝。それに、家の保管はここ数年畳まない状態でリビングにおいてあるくらいだしね。


折りたためるメリットと、折りたためないことで得られるメリットを天秤にかけた結果、後者がベターと判断した。

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2.軽さは譲れない

自転車において軽さは正義なので、重いミニベロには乗りたくない。理由1に関連するが、「折りたためる=ヒンジやボルトやネジが増え、重くなってしまう」のだ。


お金に糸目をつけないのであれば、サドルを骨抜きモノにするとか、(デュラエースの)スプロケット、チェーンに替えるとか、タイヤをより細くするとか、カーボンフォークにするとか、方法はあった。


しかし、費用対効果が低すぎるので除外した。Muもかなり軽量化はがんばったが、最終的に辿りつけたのは、8.3キロほどまで。


個人的には8キロを切らせたいので、であれば一体型のふつうのフレームにするのが手っ取り早い。

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3.ドロップハンドルで乗りたい

これは折りたたみとは無関係だが、次はブルホーンではなく、ドロップハンドルにしたい。理由は、ドロップハンドルのほうがより快適&ラクに長距離を走れるから。


ブルホーンも複数の持ち方ができるので、バーハンドルに比べたら格段に優れているんだけど、やはりドロップハンドルのほうが下ハンもあったりしてポジションが変えやすいのよね。


ドロップハンドル >> ブルホーンバー >> (ストレートの)バーハンドルという順番になる。

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※こちらはダホンのMu Elite



次に買うミニベロでも、100キロオーバーのツーリングには行くつもりだし、秩父や奥多摩でヒルクライムもしようと思っている。夏に参加したツールド妻有は来年も行く予定だけど、それにミニベロで出るのも悪く無い。こういう使い方をするとなると、やはりドロップハンドルにしたくなるのだ。


あと、ドロップハンドルにすることで前傾姿勢が強まるので、ヘッドが折りたためてしまうミニベロだと、ヒンジにかかる体重負荷が気にならないこともない。これも間接的に「折りたためないミニベロ」を選ぶ理由だ。


4.キャリパーブレーキにしたい

Muで地味に不満だったのが、Vブレーキだったこと。何度かキャリパー化も検討したのだが、Muのフレーム構造的に困難すぎて断念した。Vブレーキの不満は2つある。


ひとつは、コントロール制がキャリパーに及ばないこと。制動力は問題ない(というか、むしろありすぎる)のだが、ブレーキシューを当てながらのスピードコントロールがしにくい。

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※こちらは、キャリパーにカスタマイズしたダホンのMu(お世話になってるショップの大将の私物)

下りじゃコーナーなどを通過するとき、ガツンと効かせるのではなく、ちょっとだけスピードを落としたいときの微調整はしにくい。BOMAのリファール(refale)のキャリパーブレーキと比べると…月とスッポンとまでは言わないが、圧倒的な差がある。


もうひとつは、(パンク修理等のために)ホイールを脱着するときに外しにくく、ホイールを戻したあとにレバー位置がズレて微調整が必要になること。これがかなり自分にはストレスだった。


キャリパーブレーキであれば、レバーをひねるだけ。しかし、Vブレーキはめんどい。(1)ブレーキレバーを左右から握ってシューをリムに当てつつ、(2)ブレーキケーブルをウリャっと外す。

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この一連の動作をすると、3回に1回はブレーキシューがズレて、リムに片当たりするハメになる。で、これを微調整するのが神経を使うのだ。さほど難しい作業ではないが、ど素人のオクサマに「やれ」と言っても、ぜったいできないと思う。


スキルのある人ならなんてこと無いのだろうが、自分はこれが嫌い。ロードバイクのキャリパーブレーキのコントロール性能と脱着のお気軽さを知ってしまった今、もはやVブレーキにしようとは思わない。


次のミニベロは折りたためなくするのだから、なおさらホイール脱着は簡便であってほしいのだ。よって、キャリパーブレーキは外せないマスト条件。


ちなみに、女性で、メカには詳しくなくて、手を汚したくなくて、「でも、輪行で楽しみたい」って方には、Vブレーキではなく、キャリパーブレーキのマシンを自分なら薦めるよ。



以上の理由で、次に買うミニベロは「タイレルCSI 」に決めました!



まだフレームが決まっただけなので、コンポーネントやホイールを選ばなくっちゃ…。さて、なにを選ぼうか…(と同時に、価格面でオクサマをどう説得しようか)



自分のプレゼン能力が、意外な形で問われようとしている…!(笑)



続編はこちら >> 【ミニベロ買い替え大作戦 その2】 タイレルのCSIに積むコンポーネントをSRAMのフォースに決めたつもりが、まさかのどんでん返しが待っていた



折りたたみ自転車&スモールバイクカスタム2016



※ミニベロを所有していても、ついつい手を伸ばしてしまう雑誌がコレ(笑)。色んな意味で、目の毒です(笑)。



あわせてお読みいただきたい

タイレルFXとダホンのボードウォークを徹底比較してみたYO!

25万円以上で買える、オレサマがほしいミニベロはこの4台だ

Mini LOVE 2015に行ったら、次に買いたいミニベロが見つかった

【高級ミニベロ】ワイズロード大宮で、タイレルFXに試乗させてもらった!

このところ、立て続けにミノウラの三本ローラー「モッズローラー」のことを書いた。ミノウラの方にお尋ねして、三本ローラーをどのようにメンテナンスするのが良いのかとか、騒音を抑えるためのコツを教えていただいた。 ※下にダンボール、上に毛布を敷き、その上にモッ ...

このところ、立て続けにミノウラの三本ローラー「モッズローラー」のことを書いた。


ミノウラの方にお尋ねして、三本ローラーをどのようにメンテナンスするのが良いのかとか、騒音を抑えるためのコツを教えていただいた。

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※下にダンボール、上に毛布を敷き、その上にモッズローラーを乗せます

合わせてお読みください

三本ローラーを静かに使う秘訣をミノウラのサポートセンターに教えていただいた

ミノウラのサポートデスクにモッズローラーのメンテ法を訊いてみた


今回は上記リンクの続きで、ミノウラさんからの「三本ローラーの騒音を抑えるアドバイス」を実践してみた結果をお届けする。


「三本ローラーと床の間にダンボールと毛布を挟むことで、騒音を減らせる」との教え通り、床に敷いて回してみた。



まずは三本ローラーの真横で音量を計測してみた。使ったのは、「Sound Level Analyzer Lite」というアプリ。

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<参考リンク>

iPhoneを本格的な騒音計に変身させるアプリ「Sound Level Analyzer Lite」(CNET Japan)



結果は、「部屋の中の音に関しては、まったく変化なし」である。それもそのはずで、三本ローラーが回ることで発生する音が減るわけではないからね。つまり、同じ部屋にいる状態だと、発生する騒音は同じ。


あくまで、床下(階下)に伝わる振動&音を減らすことを目的としているのだ。ということで、次にオクサマを階下(三本ローラーの真下)に配置し、騒音対策アリ、ナシの両パターンで耳に聞こえる音の差を感じ取ってもらった。

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ちなみに「Sound Level Analyzer Lite」は使っていない。音の差が小さすぎて、役に立たないからだ。



以下、実験の結果

(´・ω・`) 「音の変化はあった?」



( ´ー`) 「うん、ちょっとだけ音が小さくなるね」


(´・ω・`) 「具体的にどれくらい?」



( ´ー`) 
「対策なしがレベル10としたら、対策ありは……7か8ってとこかなあ」


(´・ω・`) 「ゼロにはならないんだね」



( ´ー`) 
「それはないね。2〜3割減するていどで、音は聞こえるよ」



気のせいかもしれないので、数回繰り返してみたが、「減るには減る」というコメントは変わらなかった。


というわけで、“多少だけれど、効果はあり”と判明しました。


ただし、この結果だけでもって、「マンションでも階下を気にせず、ミノウラのモッズローラーを思う存分に回せるぜ、ヒャッハー!」とはならないことをお断りせねばならない。追加で組み合わせられる対策としては、別売りの「トレーニングマット」を敷くくらいだろうか。

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騒音が気になる方は、三本式のモッズローラーではなく、(ややお高いが)「ハイブリッドローラー FG540」、もしくは固定ローラーを導入されると良いと思う。なお、より負荷をかけてトレーニングしたいなら、三本よりも固定ローラーのほうが適しているよ。



蛇足だが、12月に入ってからというもの、BOMAのRefaleを(ほぼ)モッズローラー上でしか走らせていない。何度か50キロ走ってみたりもしたが、よい運動にはなるけど、達成感はなない。


一度100キロに挑戦しようかと思っているが、途中で心が折れる自信があるので、たぶんやらない(笑)。でも、三本ローラーって(個人的に)楽しくって仕方ないのよね。周囲に言うと、変人扱いされるんだけど……。



以上、皆さまの冬の三本ローラートレーニングの参考になれば幸いです。

2015年の秋から、TOPEAKの「RideCase」 (iPhone 5/5S 用)を使い始めている。iPhoneを自転車のハンドルに固定できる専用マウントだ。 以前、ミノウラのiPhoneホルダーを使っていたのだが、両サイドから押しこむだけのホールド性能に不安を覚え、「もしも落下させたらえら ...

2015年の秋から、TOPEAKの「RideCase」 (iPhone 5/5S 用)を使い始めている。iPhoneを自転車のハンドルに固定できる専用マウントだ。


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以前、ミノウラのiPhoneホルダーを使っていたのだが、両サイドから押しこむだけのホールド性能に不安を覚え、「もしも落下させたらえらいことだ」と使用をやめてしまっていた。

※ミノウラさんの名誉のために補足すると、落下したことは一度もないし、ミノウラ製品を使っている知人も同様のコメントをしていた。(よって、個人的な心理的なモノです)

2年ほどiPhoneをハンドルにつけることはしていなかった。しかし、埼玉県南部から遠く離れた山や峠に行く機会が増えてくると、地図をチェックしたくなる回数が増える。いちいち背中から取り出すよりも、ハンドルにあったほうが好都合だということで、「RideCase」を購入することに。


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※iPhoneをはめるケースとマウントと、固定用ホルダーで構成されています



RideCaseを選んだ理由は、周囲のクチコミがデカい。iPhone5だけでなく、iPhone6を持っている人も同種の「RideCase」を使っているが、「固定力はバッチリで、落下事故が起きたことはない」と口をそろえて言う。


アマゾンのレビューを見ても、評価が高い。「iPhoneを固定するならこれ一択」とおっしゃっている方もいる。


使い方は、ハンドルバー、ステム、もしくはヘッドにマウント装着するのみ。iPhoneには専用カバーを被せる。これで終了。アーレンキー1本で短時間で終わる。


iPhoneカバー背面にある三角形状のツメがマウントに引っかかるだけのシンプルな構造だが、シンプルだけにトラブルは少なそう。


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※最初は、マウントをハンドルバーに装着していました


以下、3ヶ月間使った感想。

トラブルゼロ

クチコミのとおり、自分もトラブルは一度も起きていない。iPhoneをむき出しでロードバイクのハンドルに固定するって、未使用の人には「ツメの固定が外れて、飛んでいってしまうのでは」という怖さがあるかもしれないけど、「RideCase」なら安心できる。


田舎の峠道は舗装が剥がれていることもあって、ダウンヒルはスピードが出るし、路面からの突き上げもそこそこある。そんなコンディションでも大丈夫だった。


ただ、想定外のことがあって、最初はハンドルバーに装着していたんだけど、iPhoneの重みのせいで、iPhoneに角度と付けて取り付けても、徐々にフラットに寝てしまうの。何度締め直しても、路面の衝撃を数十分受けているうちに、気づいたらiPhoneが水平になってしまうのだ。

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徐々に動いてしまうのは精神衛生上あまりよろしくないので、マウントをハンドルからステムに移し替えた。仮に水平に寝てしまっても、サイコンがあるのでそれ以上は下がらない。


ステムに引っ越しさせてからは、問題なく使えているよ。


写真撮影がラク

ロングライドとツーリングで大活躍した。目の前にiPhoneがあるので、ちょっと写真を撮りたいとき、さっと駐車して、パッと撮影できる。写真が気兼ねなく撮れるようになったのは大きい。


ロードバイクで走ってても、カメラの出し入れが面倒だと、「まぁ、いいや…」ってあきらめることが少なくない。それがなくなったので、ツーリング中の写真撮影回数が増えたね。あと、脱着がカンタンなのも撮影数増加の一因である。


地図を見る回数よりも、写真を撮る回数が増えた。これは想定していなかったメリットだった。


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三本ローラーでもRideCaseが大活躍

「RideCase」購入の裏目的が、「三本ローラーでも使うため」だった。使用回数で言えば、ローラー上のほうが圧倒的に上(笑)。


もっぱら聴いているのは、伊集院光の『深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)と、ジェーン・スーの『相談は踊る』(TBSラジオ)。完全に個人の趣味になるが、日本広しといえど、音声コンテンツでこの2つを越える番組はないと断言したい。


あとお気に入りは、髭男爵山田ルイ53世の『ルネッサンスラジオ』(文化放送)だね。この3つは文句なしに面白い。24時間ずっと垂れ流しで放送していてくれたらいいのに。


なかでも最強のお気に入りが、『伊集院光 深夜の馬鹿力』。公式ウェブサイトは、「番組開始からこれまでずっと男女視聴者比は100:0」と謳っているが、たしかに完全に男性向け。

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深夜の馬鹿力を女性に聴かせたら、きっとドン引きするだろうなあという下品でゲスの極みな内容ばかり。ちなみにオクサマは、「テレビの伊集院光はいいけど、ラジオは大嫌い!」と取り付く島もない(笑)。


伊集院光を越えるラジオパーソナリティは日本にはいない!と個人的に敬愛しているんだけどな…。



ジェーン・スーの『相談は踊る』は、女性向け番組っぽいのだが、放送を聞いていると、男性からの相談やお便りも多く、実は男性視聴者数はけっこう多いような印象だ。


ジェーン・スーを知らない人のために解説すると、1973年生まれの音楽プロデューサー、作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。でもって「未婚のプロ」。


ジェーン・スーは芸名であり、生まれも育ちも東京都文京区の生粋の日本人のお方だ。


「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」とか、「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」等、多数の書籍を出版されてもいらっしゃる。一度聞いたら忘れられないタイトルの付け方が秀逸で舌を巻く。

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※たまに、馬鹿笑いしすぎて落車しかけ、あわてて停車することも(笑)


『相談は踊る』は、『深夜の馬鹿力』のような(男性向けな)下品さはなく、かといって上品かつ無難に建前だけを語るような軟弱なトーク番組でもない。体当たりで視聴者の相談に向き合うジェーン・スーの真摯な姿勢がすごく好感が持てる。いや、尊敬すらする。


相談者のバラエティはすごく豊かで、高校生男子もいれば、50代主婦からの相談もあるんだけど、老若男女に支持されるストライクゾーンの広いコンテンツってなかなかないと思う。フリートークはうまいし、ゲストとの絡みも巧み。多才なお方である。


『ルネッサンスラジオ』は、髭男爵の自虐ネタが炸裂しまくるトーク番組。人間のカッコ悪さ、腹黒さ、みっともなさを隠さず開けっぴろげにしている姿が大好き。髭男爵に引きこもり歴があるのはわりと有名だと思うんだけど、髭男爵も「ヒキコモリ漂流記」という書籍を出版されている。


本人が中学生のときに引きこもり生活に陥り、その後大検を取得で大学へ進学するも、2年足らずで失踪、上京して芸人になり、借金から債務整理して最終的にブレイクして復活する…までの自叙伝だ。

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このお三方に共通するのは、自分のハダカを見せることを怖がっていないどころか、己の弱さやコンプレックスさえもパワーに変換しているってことかしら。カッコつけていないことが、逆にカッコイイ。


あとは、気分によってGlobal Cycling Network の動画を観ているかな。ただ、(コケる可能性のある)三本ローラー上で動画をじっと見つめるのは危険な行為なので、あまりオススメしない。動画を再生する際は、自分は映像は観ず、音声だけで楽しんでいる。



トピークの「RideCase」のインプレッションなのに、いつの間にかお気に入りラジオ番組を無駄に熱く紹介してしまっていた……。申し訳ない。



閑話休題。最後に、トピークの「RideCase」を使う際の注意点をば。



バイクをひっくり返すときにマウント位置に注意しよう

「RideCase」を使う方に注意いただきたいのが、バイクをひっくり返すときに、取り付けホルダーに荷重がかからないようにすること。角度をつけすぎていると、ホルダー先端が地面に接して負荷がかかってしまう。(最悪、バイクが自立しない)


輪行するときにこのことに気づいたんだけど、ヘタすると壊してしまいかねないからね。よって、角度はあまりつけ過ぎないくらい(平行に近い状態)でちょうどいいような気がする。

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※今はマウントをステムに、ホルダーは水平にしています


このへんはサドル位置、ブラケット位置に影響されるので、ご自身のバイクに装着するときは、要チェックである。バイクをひっくり返すときは、サドルと両ブラケットの3点でバイクを支えるようにしてくだされ。


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以上、トピークのTOPEAKのRideCase (iPhone 5/5S 用)のご紹介でした。

iPhone 6(6S)用のRideCaseはもちろんあるし、iPhone 6 Plus用もワイズの店頭で見かけた。(さすがに6 Plus用はデカすぎるのではと感じるが…)

自分の愛用ミニベロ、ダホン(Dahon)のMu P8のフレームの痛みが激しいので、パーツをゴッソリとオクサマのボードウォークに換装する計画のその後。 ※左が自分の愛車、Mu P8で、右がオクサマのボードウォーク コトの経緯はこちら ダホンのMuのパーツ一式を、オクサマのボ ...

自分の愛用ミニベロ、ダホン(Dahon)のMu P8のフレームの痛みが激しいので、パーツをゴッソリとオクサマのボードウォークに換装する計画のその後。


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※左が自分の愛車、Mu P8で、右がオクサマのボードウォーク

コトの経緯はこちら

ダホンのMuのパーツ一式を、オクサマのボードウォークに移植することにした



作業は、5年来お世話になっているショップにお願いした。で、完成した新ボードウォークがこちら。


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Muからボードウォークに移植したパーツの一覧

  • ホイール(A-class のFOLEX Pro  ※サイズは406)
  • リアディレイラー(6700系アルテグラ:10速)
  • 軽量シートポスト(KCNCのアルミ製)
  • チェーンリング&クランク(KCNC)
  • Vブレーキ(シマノのショートV)
  • タイヤ(シュワルベのデュラノ)
  • ヘッドパーツ


ピンクのフレームに、ブラックのシートポスト、白いホイール、イエローラインのタイヤという組わせが違和感ある……。男性が乗っているのか、女性が乗っているのか、一見ではわからないかもしれないが、これはこれでカッコイイのではないだろうか。


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折りたたみは違和感なし

ブルホーンハンドルは使わず、バーハンドルのままなので、折りたたみ性能は以前と変わらない。パッと折り畳めて、さっと車に積める。折りたたみのやりやすさを考えるのであれば、ブルホーンはやや犠牲になるし、ドロップハンドルならなおさらである。


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Muより気持ちいいかもしれない

試乗してみたのだが、めちゃくちゃ快適。アルテグラのリアディレイラーは2年半使ったモノだが、大将によれば「ぜんぜん状態は良かったよ」とのこと。スパスパ動作して、やはり105よりレバーの動きが軽い印象だ。


そしてなんといっても効果絶大なのが、ホイールとタイヤだ。A-class のFOLEX Proとデュラノの組み合わせは実によく回転し、滑らかに路面を転がる。FOLEX Proのフリー音は騒々しいのだが、個人的に好きな音なのでむしろGOOD。


ペダルも軽い軽い。質の良いホイールとタイヤに勝るカスタマイズはないのではないだろうかとつくづく感じる。


さらに、Muのアルミフレームはガッチガチに硬く、しなりなど一切なかったのだが、ボードウォークはクロモリのおかげでしなやか。段差や継ぎ目の衝撃をス~ンといなしてくれる。ロングライドならボードウォークのほうがいいかもしれないって思った。ハードな乗り方はしないオクサマには、クロモリフレームのほうが向いているはずだ。

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かなりの軽量化に成功

ホイール、タイヤ、シートポスト、チェーンリング&クランク交換による軽量化の効果はデカイ。持ちあげた瞬間に、「軽い!」ってなった。今度正確に計量してみるけど、印象としては、1.5キロは軽くなったのではないだろうか。


バイクが軽いだけで、「遠出しようかな」って気持ちになるね。以前のボードウォークであれば、オクサマは「70キロまでが限界。それ以上はちょっと厳しい」と話していたが、新ボードウォークであれば、100キロも問題なく走れるような気がする。


ヘッドパーツはMuのモノを移植

ヘッドパーツはMuのモノも移植した。ボードウォークのは5年経っていてかなり傷んでいたので、一度交換してまだ新しいMuのモノを使うのがよかろうという大将の判断だ。


ハンドルを切ってみたら、なるほどたしかにスムーズになっている。こういった判断はプロでないとできない。ありがたい限りである。


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※中のパーツなので、写真でお見せできませんが……


ブルホーン化とSPD化は断念

個人的には、ブルホーン化&SPD化をしたかったのだが、あくまでオクサマのミニベロなので、自分が好き勝手にいじれないのが辛い(笑)。


「ビンディングペダルで走ろうよ」と再三誘っているのだが、「ペダルと足を固定するなんて狂気の沙汰だ!死んでもやらない!」と頑なに拒んでいる。ビンディングペダルのほうがむしろ安全だと思うんだけどなあ…。

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自分が軽く走った翌日、オクサマに乗ってもらおうとおもったんだが、朝起きたらスローパンクしてた……。


5年以上、一度もパンクしなかったボードウォークが、タイヤ交換した直後にパンクした。つまり、(それまで履いていた)マラソンレーサーとKOJAKの耐久性は、それだけ偉大だったということだ。


よって、普段使い用であれば「KOJAK」をオススメする。パンクリスクが増えても、走行性能を追求したい方は「デュラノ」がよいだろう。


KOJAKに比べれば、デュラノは細くて軽いので、確率的にはパンクしやすいタイヤではある。とはいえ、頻度は1年に1~2度ていど。今回のパンクはたまたまのタイミングであろう。


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※修理し終わったと思ったら、息子が乗って行ってしまった……。


というわけで、オクサマのインプレッションは後日お届けしますね。

ロードバイクのブレーキは消耗品だし、大きな負荷がかかる場所なので、遅かれ早かれ消耗する。ブレーキパッドは定期的な交換も必要だ。ただ、メンテナンスの仕方によっては長持ちするだけでなく、パフォーマンスを向上させることも可能だ。その方法をGlobal Cycling Network ...

ロードバイクのブレーキは消耗品だし、大きな負荷がかかる場所なので、遅かれ早かれ消耗する。ブレーキパッドは定期的な交換も必要だ。


ただ、メンテナンスの仕方によっては長持ちするだけでなく、パフォーマンスを向上させることも可能だ。


その方法をGlobal Cycling Network(GCN)の動画で解説していたので、翻訳しながらご紹介します。



How To Improve The Performance Of Your Brakes





ブレーキパッドの摩耗

まず、キャリパーを広げ、ホイールを外す。でもってブレーキシューを外す。シマノであればネジで固定されているが、「カンパニョーロにはネジはない」そうな。


ブレーキパッドには溝があり、溝が浅くなればなるほど効きは悪くなる。何もしないまま乗り続けると、終いには(金属製の)台座が露出してしまい、リムと接触してしまう。


これはなんとしても避けなければならない。リムを傷つけてしまうと、ホイールがパーになってしまうからね。


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ブレーキパッドの溝が充分にあっても安心してはいけない。パッドの表面がピカピカしていたら、それはおそらくブレーキのかけ過ぎによって熱を持ったリムの温度で溶かされたせい。これが見つかったからといって、慌てる必要はなく、サンドペーパー等な優しくこすってあげればよろしい。


最後に、パッドに金属片が刺さっていないかも確認しよう。目に見えるかどうかの小さな金属片は、不可抗力でリムに拾われて、パッドまで運ばれてしまう。もし見つけたら、取り除いてあげよう。


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ブレーキパッドのコンパウンド

リムの材質が変われば、ブレーキパッドの材質もマッチしたものに交換しなければならない。わかりやすいのが、アルミのクリンチャーからカーボンリムホイールへ交換したとき(もしくはその逆パターン)。


ブレーキパッドは、(保障の問題もあるし)メーカー指定のモノを使うほうが賢明だろう。仮に「(サードパーティ製の)高級ブレーキパッドにアップグレードしたい」場合、動画に登場する元プロのサイモンさんいわく、



高価なブレーキパッドを使ったこともあるけど、僕はあまり差は感じられなかったね



と話している。まあ、この辺の感じ方は人それぞれなので、そういう意見もある、くらいに思ってもらえればよいだろう。


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※奥の黒いのが普通のクリンチャー用ブレーキシューで、手前の青いのがシャマルミレ用のブレーキシュー

なお、自分の場合、ホイールをカンパニョーロの「ゾンダ」から「シャマルミレ」に交換したとき、同じアルミクリンチャーホイールだったにもかかわらず、ブレーキパッド交換を余儀なくされた。


シャマルミレのリムは、ふつうのアルミクリンチャー用パッドではなく、専用のものを使わねばならない決まりだった。こういったこともあるので、ホイールを換えるときは、正しいパッドを使えているかはショップのメカニックさんに確認したほうがよい。


パッドがダメになるくらいならまだしも、誤ったパッド選択でホイールを傷つけてしまったら、目も当てられないもんね。


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ブレーキパッドのアライメント

ブレーキパッドを新品に交換したら、パッドの面が正しくリムにあたっているかどうかのアライメント調整をしよう。ブレーキの性能を充分引き出し、安全に走るために欠かせない。


リムに対し、パッドがキレイに面で当たること。リムの上に寄りすぎても、下に寄りすぎてもダメ。ちょうど真ん中に当たるようにしよう。


もしパッドが鳴く場合、進行方向(つまり前方側)の面が後方よりもちょっとだけ先に当たるよう角度をつける。アーレンキーで台座を緩めて、角度調整する。


個人的にこの作業が苦手で、なかなか狙った位置に合わせることができない。非常事態を除いて、自分は必ずメカニックさんにお願いすることをマイルールにしている。命を乗せるパーツなので、専門家に頼んでいるのだ。


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ブレーキケーブル

ブレーキレバーをどれだけ引いたらパッドがリムに当たるようにするかは個人の好みもあって、正解はない。ただ、ひとつだけ確かなのは、ブレーキパッドが摩耗するに連れ、リムに当てるために長い距離を引く必要がある。


調整は簡単で、ブレーキにあるダイヤルでおこなう。とは言え、摩耗がいよいよひどくなってくると、ダイヤル調整でも対処できない。そんなときはアーレンキーでブレーキケーブルをゆるめ、ブレーキパッドを中に(リムに向かって)押し込み、ネジを締め戻す。


この作業も少々慣れが必要だろう。個人的には、この作業もあまり好きではなく、ブレーキに関することはなるべくプロに頼むように自分はしている。要は、自分の技術をあまり信用していないのだ(笑)。


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ブレーキキャリパー

キャリパーも経年劣化してしまうパーツだ。とくにバネがそれに当たる。摩耗がひどくなると、摩擦が増してバネがブレーキレバーを押し戻せなくなってしまうことがある。


ケミカルでなんとかしようとした経験はサイモンさんもあるそうだが、「一度として、戻らなくなったキャリパーブレーキを生き返らせることに成功しためしはない」そうだ。よって、ダメになったキャリパーブレーキはおとなしく交換するのがよいだろう。


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以上、ブレーキのパフォーマンスを向上させるためにできること、でした。


くどいようだが、自分でブレーキをいじることに不安を覚えるのであれば、その直感は多分正しい。素直にプロのお世話になろう。


自分でもできるようになりたければ、やり方をメカニックさんに教わるとよい。ちゃんとしたお店であれば、喜んで教えてくれるはずだよ。

Raphaスーパークロス野辺山のレポートの3回目、今回が最終編。 今回は東洋フレームさんの「カーボン&スチールのハイブリッド」なシクロクロスに試乗させていただいた話を中心に書きます。 TOYOのシクロクロスバイク クロモリで有名な、メイドインジャパンの東洋フレ ...

Raphaスーパークロス野辺山のレポートの3回目、今回が最終編。

今回は東洋フレームさんの「カーボン&スチールのハイブリッド」なシクロクロスに試乗させていただいた話を中心に書きます。


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TOYOのシクロクロスバイク

クロモリで有名な、メイドインジャパンの東洋フレームさん。1973年創業なので、2015年時点で42年の歴史がある。


東洋フレームさんがどういう会社かは、公式サイト内の「東洋フレームとは」を読むのがベスト。自社のものづくりとこだわり、“よい自転車を作るぞ”という意気込みがヒシヒシと伝わってくる。


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※すごく綺麗な光沢


経営者の思い」のページはさらに熱い。とくに創業者の石垣允顕さんの言葉は熱すぎて熱を帯び、ディスプレイを通じて届いてきそうな勢いだ。


さて、こちらがシクロクロス全日本チャンピオン竹之内悠(たけのうちゆう)さんが実際に使っている、本格シクロクロスの「CARBON Cr-Mo HYBRID CX」。完成車で80万円(税抜)。


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本場ベルギーでの過酷なシクロクロスレースをノートラブルで走る。「レース機材としての完成度、信頼性は世界トップレベルを保証致します」とサイト内で断言していることからも、ハンパない自信と誇りが伺える。


カーボンとスチールのハイブリッドなフレームが存在することを知らなかったので、「CARBON Cr-Mo HYBRID CX」を見て驚いた。ちなみにカーボンはトップチューブとダウンチューブに、スチールはシートチューブ、シートステー、チェーンステーに使われている。ヘッドはスチールで、フォークはカーボン。


カーボンチューブはTOYOオリジナル仕様で、GRAPHITE DESIGN社製のモノを使っているそうな。なお、もしカーボン部分が破損してしまっても、パイプ差し替えの修理で対応可能である。お高いフレームなので、修理可能なのはありがたい。


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※シクロクロス全日本チャンピオン竹之内悠選手


カーボンとスチールを組み合わせたフレームのキモは、「カーボンを使用して計量化を図りつつ、スチールの乗り味とバネ感はそのまま」という点にある。つまり、両者のイイトコどりをしたモデルなのだ。


ただ、口頭で説明を聞いても、乗ったことがないのでピンと来ない。「試乗してみますか?」とオススメいただいたので、軽い気持ちで走らせてもらったのだが……。


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舗装路で軽くダンシングして、スピードを上げてみたのだが、フレームの後ろ(スチール部分)がグッとしなるのがよくわかる。そして、ただしなるだけではなく、反発力を推進力にしてくれるような感覚が味わえた。フルカーボンのロードバイクでは味わったことのない感覚で、すごく気持ち良い。


「フレームが生き物のような感覚」とでも言えばいいだろうか。


石と砂利が混じった傾斜面でも走らせてみたが、(ワイドなシクロ用タイヤのお陰もあるが)ガツガツした感触をうまくいなしてくれているせいか、乗り心地もよい。レースモデルなのに、である。ロードバイクのポジションで、マウンテンバイクのように悪路を走らせるのは、新鮮だ。


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※シクロクロスに電動デュラエース!


コンポーネントは電動のデュラエース。シクロクロスって泥だらけになるから、電気仕掛けのコンポーネントは不向きなのではないだろうか?洗浄しにくいとか、故障しやすいとかないのだろうか? そんな疑問をぶつけたところ、「シクロクロスはむしろ電動コンポーネントが向いている」とのこと。え、そうなんですか?


理由は、「ワイヤーはケーブル末端から砂が入り、そのメンテナンスに手間取るから」だそうな。その点、電動であればその苦労から開放される。「シクロクロスこそ、電動コンポーネントを使うべきですよ」とおっしゃっていた。へぇぇぇぇ、そうなんだ。電動コンポーネントがシクロクロスに適してのは初めて知った。


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※シクロクロス初心者にも、わかりやすく説明してくださる竹之内選手。初日のレース後に、脚に違和感を感じて2日目にDNSだったそうで、この日はブースでお客さん対応されていたとのこと。


ところで、(お話途中でわかったのだが)東洋ブースでお話していた方が、実はシクロクロス全日本チャンプの竹之内悠であることが判明。Veramclassic ekoi に所属されていらっしゃる、バリバリのトップレーサーだ。


シクロクロスは勉強不足なので、竹之内悠というお名前も、お顔も存じあげなかったのだ。てっきり東洋の社員さんだと思っていたのが、とんだ失礼をしてしまった……。

ただ、言い訳するわけではないが、竹之内悠さんは身長170センチでアスリートとしては小柄なほう。ジャンパーとジーンズ姿だったので、服の下の肉体美はわからなかったのだ。竹之内悠さんは気さく&親切に教えてくださった。改めてお礼を申し上げたい。

竹之内悠さんご本人のブログはこちら。ウィキペディア情報はこちら



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※クロモリ&カーボンのシクロクロスって、街乗りで使ったらどんな感じだろう?


キンダーガーデンレース

最後にキンダーガーデンレースの模様をば。スタートゲートにUCIのマークが見えるが、大人と同じスタートポジションからである。けっして、UCI認定のキンダーガーデンレースではない。


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で、年齢もバイクも差があって、勢い良くすっ飛んでいく子供もいれば、よちよち歩きでストラーダと歩くお子さんもいる。その姿が悶絶死するほど可愛かった。後ろからご両親らが追いかけてサポートするんだけど、家族愛を感じる美しい光景である。


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このように、Raphaスーパークロス野辺山は、ロードバイクでのツーリングとはひと味違った、家族&仲間ぐるみで楽しめるステキなイベントだ。シクロクロスをされる方であれば、次回からエントリーされてはいかがだろうか?


合わせ読んでいただきたい

Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (前編)


Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (中編)

前回に続き、Raphaスーパークロス野辺山のレポートをば。 レースや会場の様子はすでに書いたので、今回は出展していらっしゃったブースの方々にお聞きした話を書きますね。 まずは楕円リングで有名なROTORのブースへ。 楕円リングのROTOR(ローター)はシクロクロスで ...

前回に続き、Raphaスーパークロス野辺山のレポートをば。

レースや会場の様子はすでに書いたので、今回は出展していらっしゃったブースの方々にお聞きした話を書きますね。


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まずは楕円リングで有名なROTORのブースへ。

楕円リングのROTOR(ローター)はシクロクロスでも使えるの?

ダイアテックプロダクツ社の方とお話したのだが、自分も使わせていただいているROTORのQ-Rings は、シクロクロスでも使われているようだ。それは知らなかった。


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楕円リングの長所をひとことで表すと、「脚の疲労を軽減させつつ、出力をアップさせる」である。


楕円リングが使われているシーンは、ロードレースとトライアスロンがほとんど。とくにトライアスロンの選手は楕円リング使用率が高いそうだ。理由は、バイク後のランを走るための脚を残しておく必要があり、それには楕円リングが最適だから。

楕円リングのメカニズムを説明すると、もっとも力のかかるのがクランクが4時の方向を向いているときで、歯数数が最大になる。6時以降の踏み込みの力が不要な場所では、歯数が減ることでラクに引き足を12時に持ってこられる。


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※画像引用元はダイアテックプロダクツ公式サイト



力が必要なところでペダルが重くなり、そうでない場所では軽くなることで、常に安定したトルクをかけられるわけだ。真円リングだとどうしてもバラつきが出てしまうらしい。

トルクが安定することのメリットとして、「タイヤがスリップしにくくなる」が挙げられる。泥や土や草を走るシクロクロスなんて、舗装路のレースとは比べ物にならないほどトラクションが大事。



シクロクロスでの普及率はロードレースやトライアスロンよりはまだ低いそうだが、徐々にユーザー層は広がっているとのこと。


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※こちらはBOMAのブース


ROTORのQ-Rings って、素人が使ってもよいの?

ホビーライダーの自分が愛用させていただきながらこんなことを言うのもナンだけど、プロとか実業団ではない一般ライダーがROTORのQ-Rings を使うのは背伸びをし過ぎなのではないか?「自分には、豚に真珠じゃないかなあ」という意識がじつはずっとあった。


そのへんの疑問をダイアテックプロダクツさんにぶつけたら、「それは誤解です! じつは一般ライダーの方々にこそ、楕円リングは適しているんですよ」と回答された。


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楕円リングを回すにはたいした技術はいらず、すぐに慣れるのは自分も体感していることなので、おっしゃることは分かる。



「より少ない出力&スムーズなペダリングで快適に走れるということは、すなわちごく普通の脚をお持ちのホビーライダーさんに適しているんです」


「女性の方にもオススメできますよ。ツール・ド・フランス等でプロが使っているのを見て、”楕円リングはプロ専用であって、自分には関係ない製品だろう”と誤解される方がいらっしゃいますが、逆なんです」


と力説されていらっしゃったよ。



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プロ専用機材だと勘違いしている方はまだ少なくないそうで、そのへんの誤解を解くための啓蒙活動をされているそうな。その言葉をお聞きして、自分も安心できた(笑)。


なお、自分もすでに丸5ヶ月ROTORのQ-Rings を使い続けているが、大満足している。三本ローラー、都内&埼玉南部の平地、秩父等のヒルクライム&ダウンヒル、どんなシチュエーションでも快適に走れるよ。


楕円リングの形状から、フロントのギアチェンジがギクシャクしそうな印象を持たれるかもしれないが、「たいていのフレームで問題なくシフトチェンジする」とのこと。実は使用前は自分もそれが不安だったんだけど、ノープロブレムである。



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まぁ、シマノ純正のスムースさと完全に同じかと言われると、断言できないけど、操作のしにくさを感じたことはない。

なお、シクロクロス用に、「Q-RINGS / QXL for CYCLO CROSS」という楕円リングがある。自分が使っているのは、シマノの4アーム用のモノ。


「楕円リングとはどういうものか」の詳細解説は、ダイアテックプロダクツさんの特設ページがわかりやすい。


今回、実際に泥だらけになって走っている様子を見て、「シクロクロスって骨太でたくましくってカッコいい!」って思った。選手のバイクを観察した限りでは、カンチブレーキは少数で、ディスクブレーキが主流だとわかった。おおよそのイメージでは、8:2でディスクブレーキだった気がする。


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※こちらはディスクブレーキ



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※こちらはカンチブレーキ


展示されているシクロクロスバイクは、ピナレロ、BMC、キャノンデールなどのメジャーブランドだけでなく、PAXとか東洋も展示されていたね。個人的にはキャノンデールのバタ臭いロゴが、シクロクロスの泥とマッチしててカッコいいって思った。


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※キャノンデールのシクロクロスがかっこ良く思えるのはなぜだろう




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※ピナレロもシクロクロス出しているんだ~


ちなみに価格は30万円前後(完成車)が多いようだ。自分が検討中のミニベロ、タイレルのCSIとほぼ変わらない価格なので、「ミニベロをやめて、シクロクロスに行ってしまうって手もあるか…」と一瞬考えてしまったよ(笑)。



後編に続きます。



合わせて読んでいただきたい

Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (前編)

Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (後編)

 

11月28日、29日に長野県の野辺山で開催された「Raphaスーパークロス野辺山」の取材をさせていただいた。 行ってきたのは29日の二日目のほう。生まれて初めてのシクロクロス観戦なのでドキドキである。 八ヶ岳の美しい山々に囲まれた滝沢牧場 中央道の長坂ICで降りて向 ...

11月28日、29日に長野県の野辺山で開催された「Raphaスーパークロス野辺山」の取材をさせていただいた。

行ってきたのは29日の二日目のほう。生まれて初めてのシクロクロス観戦なのでドキドキである。


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八ヶ岳の美しい山々に囲まれた滝沢牧場

中央道の長坂ICで降りて向かう。信号もほとんどないので道はスイスイだ。休憩時間を含め、埼玉県から3時間半で到着した。この日は好天に恵まれて、風もほぼなく、サイクリングには絶好の日和だった。


駐車場にはすでに大量の車が停められていて、ローラーでアップしている選手もチラホラ。


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※プレス枠として、ビブも着用しつつ撮影


会場である滝沢牧場は、レースの状況をリアルタイムで伝えるDJの方の実況と、明るいBGMで包まれている。


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※予想以上のすごい人出


シクロクロスの勝手なイメージとして、「眼光鋭い猛者たちが、無言で斬り合う修羅の国」的な殺伐とした雰囲気を想像していたんだけど、実際はぜんぜん違って、自転車と野外音楽フェスが合体したような感じ。


しかも、家族連れがすごく多い。キッズレースも行われているので当然ではあるんだけど、穏やかな、ピクニック感もある。


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※ポカポカ陽気で気分がよい!


真剣なレースなんだけど、和気あいあいな雰囲気

パーツやバイクメーカーのブースもたくさん出展されていて、最新シクロバイクやパーツを見学することもできた。会場は八ヶ岳の牧場につき、周囲にコンビニ等は当然ない。それを見越してちゃんと食事や飲み物のコーナーも多数用意されていた。


コーヒー、スコーン、キッシュという定番メニューはもとより、本格的なソーセージプレート、ハンバーガー、やきいも、もつ煮込み、うどんといった暖かいメニューも充実。


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来場者の方々の中には、テントやバーナー等を持ち込んでいる方も多く、自分らで食事を作ったり、バーベキューを楽しんでいらっしゃった。シクロクロスのレースだけではなく、1日かけてイベントそのものを楽しむ術を心得ていらっしゃるようだ。



バイクラックまで組み立てているところを見ると、チームでの出場も多いのだろう。(実際、お揃いのジャージはあちこちで見かけた)


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レースしている選手たちは真剣だし、ドーピングした選手の名前を掲示するコーナーもあって、「さすがUCIレースだな」と思わされた。でも会場全体からは悲壮感は微塵もなく、とにかく楽しさと華やかさ一色。


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※お客さんが歩いている真上をドカドカと駆け上がっていく選手たち


さて、まず観戦したのは10時スタートの、「C3」だ。


事前に知人からは、「シクロクロスはロードレースと違って、観戦に向いている」と聞かされていた。理由は、周回なので何度も選手を間近で見られること、それとスピードが遅いので走る様子が手に取るように分かること、だそうだ。


で、実際に言われたとおりだった。凸凹道やぬかるみがあるコーナーはあるし、坂道はあるし、全体的なスピードは(ロードレースに比べて)ゆっくり。


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※コーナーリングは難しそう



ちなみに「コースマップ」はこんなかんじ。


選手のゼェハァする息遣い、ギアチェンジの音、ブレーキシューの鳴る音もよく聞こえる。ジャパンカップのクリテリウムは昨年観戦したので比較すると、舗装路を走るトッププロは速すぎて、なにがなんだかわからない。


それはそれで「速いな~さすがプロは違うな~」と感心できるんだけど、5~6周したころには、徐々に飽きてくる。シクロクロスはその点、じっくりと眺めて観察できる。


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泥にタイヤを取られて滑る選手がいたり、轍にフロントホイールが入って四苦八苦しながら抜ける選手がいたり、バイクを降りて障害物を飛び越えるのに手間取る選手がいたり、クリートに泥が詰まって数秒ロスしてしまう選手がいたり。


小さな障害が全員に常に起きているのだ。そして、それが目の前によーく見える。こりゃ面白い。


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※マウンテンバイクで走る選手もちらほら


ちなみにオクサマは、「ロードバイクって、速すぎて一瞬で観戦が終わってしまうからつまらない」という理由でこれまで誘っても観戦についてこようとしなかった。


ジャパンカップもさいたまツール・ド・フランスクリテリウムも「どうぜものすごい人混みだし、速すぎてワケわらないし」というのが彼女の言い分だ。


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たしかに一般人の感覚からすれば、ロードレースってそういうものなんだろう。「フルームが来ているんだよ!キッテルとかサガンも来日しているんだよ!サッカーで言えばクリスチャーノ・ロナウドとかメッシクラスの選手なんだよ!そんな選手、なかなか拝めないよ!」って力説してもムダだった(笑)。


そのオクサマをして、「シクロクロスって見てて飽きないし、楽しそう。自分も乗ってみたいかも」とまで言い出すほど。シクロクロスを実際にやるには、かなりの体力が必要なのは間違いないので、今すぐ始めるわけにはいかないけど、シクロクロスの観戦は面白いってことは間違いない。


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興味深かったのが、女性と男性は別々のレースなんだけど、レースそのものは同じコースを同時に走っていた。時間の関係なのかどうかはわからないのだが、コースの長さが充分にあって、同時進行させても問題ないのかもしれない。


シクロクロスがこういうものなのか、Raphaスーパークロス野辺山限定のローカルルールなのかは不明である。


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※メカトラブルにより、リタイアされた選手


オクサマは「女性がロードレースをする様子」を観るのも初めてだったんだけど、目をキラキラさせて、「脚の筋肉質なラインがキレイ!」と連呼していた。たしかかっこ良い体躯の選手は男女問わずに多かったね。

Raphaスーパークロス野辺山名物のカウベルを使った応援も面白かった。威勢よくカラカラカラカラカラカラと鳴らす音がそこらじゅうから聞こえてきて、選手に「回せ回せ!」、「がんばれ!後ろから来てんぞ!」、「パパ、がんばってーーー」と激励を送る姿も、真剣勝負ではあるのに、どこか牧歌的でなんだかよかったね。




観戦しながら、「シクロクロスって、大人の運動会なんじゃないか」と思った。


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自転車を担いで、脚で走っている選手もけっこうな数で見たのだが、メカトラブルだった。泥を走るシクロクロスはふつうのロードレースとは比べ物にならないほどトラブルがある。自分が確認した限りでは、リアディレイラーがもげてしまっている選手がほとんどだった。


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※メカトラブルもなんのその、意地で走る選手


メカトラに遭った選手に「右側にコケたの?」と訊いてみたら、「コケなくてもリアディレイラーが外れてしまうのはよくあること。泥を噛んだ勢いで外れてしまった」と話していた。ということは、どんなテクニックがある選手でも、メカトラリタイアする危険性はあるわけだ。


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※レースが終わると、こんなに汚れます


参考までに、産経サイクリストとシクロワイアードの記事リンクを付けておくね。Elite等のレース結果等は下記記事が詳しい。

産経サイクリスト

「Raphaスーパークロス野辺山」初日UCIレースの男子は竹之内、女子はジェイコブスが制覇

ザック・マクドナルドが念願の大会初勝利 「Rapha スーパークロス野辺山」2日目


シクロワイヤード

野辺山シクロクロス一般カテゴリー 高原で繰り広げられた熱き戦いDay-1

野辺山シクロクロス一般カテゴリー 高原で繰り広げられた熱き戦いDay-2

中編&後編に続きまます。


合わせて読んでいただきたい

Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (中編)

Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (後編)

 

いよいよ冬シーズンの到来だが、みなさまは真冬でもサイクリングされる派だろうか? 自分が住む埼玉県南部(川口市)は、冬でもほぼ雪はふらないし、比較的サイクリングはしやすいエリア。最も寒い時期でも日中の気温は5~6度で、最低気温はマイナスになるかどうか…くらい ...
いよいよ冬シーズンの到来だが、みなさまは真冬でもサイクリングされる派だろうか?

自分が住む埼玉県南部(川口市)は、冬でもほぼ雪はふらないし、比較的サイクリングはしやすいエリア。最も寒い時期でも日中の気温は5~6度で、最低気温はマイナスになるかどうか…くらい。よって季節を問わず走る派である。

冬のサイクリングってけっこう落とし穴があって、自分も何度か痛い思いをしたことがある。「ロードバイク初心者の方々が冬にやってしまいがちなミスの避け方(How To Avoid Common Winter Cycling Mistakes)」という動画がGlobal Cycling Networkで紹介されていたので、翻訳して紹介しますね。




【冬サイクリングでやりがちなミス 01】一番大切にしているバイクで走ってしまう

冬のハードなコンディションで走るときは、安めのバイクで走るほうがよいとのこと。うーむ、つまり複数台数を所有する前提で話が進められているわけか(笑)。

これは地域差にもよると思う。動画撮影場所であるイングランドは冬はウェットコンディションが多いのだろう。冬だからウェットになりやすいかどうかは読者の居住地によるので、雨天後のときに乗るとかしないかぎり、あまり気にしなくてよいのではないだろうか。
※ちなみにロンドンを例にとると、年間降水量も日数も10月~1月が最も多い。

ただ、「雨が降りそうだけど、それでもサイクリングしよう」ってなったときは、高価なBOMAのリファール(refale)ではなく、アルミのミニベロであるMuを選ぶようにはしている。


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※Dahon(ダホン)のMu P8は2015年末に手放し、タイレルのCSIとダホンのEEZZ D3 を追加した(3台体制)

◇ 雨天でもなるべく快適にロードバイクで走るための8つのコツ

【冬サイクリングでやりがちなミス 02】洗車を怠ってしまう

寒い中を走って帰宅すると、一目散にシャワーに駆け込みたくなるが、なるべくならシャワーを浴びる前にロードバイクの掃除をしよう。

お湯を使えば手がかじかむこともないし、比較的ラクにキレイにできる。とくにチェーンやディレーラー等の稼働するパーツは念入りに汚れを落とそう。

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まあ、毎回ホイールを脱着する必要はなく、ウェスで空拭き&チェーンルブを挿す…だけで十分。

◇ 【ロードバイクの洗車法】 丸洗い式だとイッキにキレイになって気持ち良いですよ

【冬サイクリングでやりがちなミス 03】ライトを持たずに走る

冬は日が落ちるのが早い。17時にはもう暗くなってしまう。これが夏だと19時を過ぎてもまだ明るかったりする。よっぽど帰宅時間が読めているのでない限り、冬はライトを持参すること。

もちろん、フロントとリアの両方が必要だ。意外に重要なのがリアのほう。追い抜いていく車両に自分の存在をアピールするためである。ライトがあれば、日が暮れることを気にせず、途中でコーヒーブレイクを入れることもできる。

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【冬サイクリングでやりがちなミス 04】マッドガードを付けずに走る

これは冬に限った話ではないが、ウェットなコンディションで走ると水しぶきが盛大に上がり、後続に迷惑をかけてしまう。

動画が撮影されたのは(雨の多い)イギリスなのでこういう解説がされているのだと思うが、もし濡れた道を走ることをしないのであれば、マッドガードのことは忘れてもいいと思う。

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※こういうヤツ


実際、自分もマッドガードを使ったことはないし、必要性を感じたこともない。ただ、雨天決行型のロングライドイベントに出る方は、脱着型の簡易式マッドガードは持っておくと便利だとは思う。

【冬サイクリングでやりがちなミス 05】不十分な服装で出かけてしまう

走り出しは「ちょっと寒いかな」くらいがちょうどいい。なぜなら、しばらくすれば身体は暖まってくるから。とはいえ、冬の季節は気温低下に備え、予備のレイヤーは持っておきたいところ。

このとき注意すべきなのが、「暖かい厚手のジャケット1枚よりも、薄手のジャケットやベースレイヤー等、複数枚のウェアのほうが温度調整がしやすい」であるという点。気温や体感温度に合わせて1枚脱いだり、1枚羽織ったりできるようなレイヤリングでいこう。汗をかきそうになったらアウターのジッパーを広げて風を入れ、身体を意図的に冷やしてコントロールする。(汗をかいてからだと寒いだけなので、体が火照ってきたタイミングで行うのがコツ)

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※気温一桁度で走るなら冬用アウターは必須

◇ 【風邪を引かない!】 冬を乗り切るサイクリングウェア着こなし術10選

【冬サイクリングでやりがちなミス 06】タイヤをチェックしない

タイヤに石や砂利やガラス片が乗っかっていないか、くるくる回してチェックする癖をつけておこう。もしタイヤに引っかかっていたり、タイヤの中に潜り込もうとしていたら、叩いて落とす。これでパンクリスクを減らすことができる。

タイヤの中に潜り込んだ石や金属破片は、その日のパンク原因にはならなくても、次回のライドのときにチューブに到達してパンクさせることになるかもしれないから。
バイクを洗浄したときはもちろん、ライドから帰宅したときや、カフェで休憩するときの前後にも見るのがいい。ほんの数秒で終わることだ。

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「さあ、出かけよう」とミニベロをスタンドから降ろしたら、スローパンクしてたことに気付かず、慌てて修理…ってこともある。

◇ 自転車版!タイヤメーカーまとめ 【海外編】

【冬サイクリングでやりがちなミス 07】シューズカバーを履かない

冬の自転車で何が辛いって、手足の先の間隔がなくなってしまうことだ。指先は冬用グローブで対処できるが、見落としがちなのが足の指先。カンペキな防寒対策をしても、足の指が凍えるだけでギブアップしてしまいそうになる。よって、シューズカバーはしておいたほうがいい。シューズの上から被せるようにして履くのだが、あるとないとでは雲泥の差。

動画内ではプロのノウハウとして「つま先をアルミホイルで包む」という方法も紹介されていた。これは…やってみて実感したことだが、シューズカバーとの組み合わせで行う”プラスアルファ”のノウハウであって、単体だけだと真冬はしのげない。

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※(着地回数の多い)左足のつま先から破損してくる

【冬サイクリングでやりがちなミス 08】間違ったタイヤを選択してしまう

昨今のタイヤはどのサイズや種類を選んでも、十分な耐久性を持っている。が、冬季期間はちょっとだけ太め&厚めのタイヤを履くのもアリ。空気圧にも充分な注意を払う必要があって、濡れた路面では10~15PSI(0.69~1.0BAR)ほど下げたほうが良いとのことだ。

あと、太いタイヤのほうがエアボリュームが増えるので、低めの空気圧でも乗り心地が失われにくく、かつグリップも得られるとのこと。

冬の屋外パンク修理ほど辛い&寒いものはないと思うので、冬は何としてでもパンクは避けたいところである。

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【冬サイクリングでやりがちなミス 09】ツールと予備が不十分なままでかけてしまう

冬のパンクやメカトラベルはマジでキツイ。パンク修理は慣れた人でも5分は必要。初心者だと20分かそれ以上かかることもある。これを寒い吹きさらしの道端で行うのは非常に骨の折れる作業である。

装備を持っていても辛い(寒い)作業が待ち構えているのに、それを持っていなかったら…トボトボと押して帰宅することを想像するだけで、風邪を引いてしまいそうだ。 予備タイヤはせめて1本(できれば2本)。タイヤレバーとマルチツール、あとはパッチを携行すべし。

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サドルバッグに加えて、トップチューブバッグを使うと荷物を持たずに済む。
なお、ハンドポンプはシートチューブにつけてあります。


ちなみに、自分の人生初のパンク修理は、2012年の真夏の荒川サイクリングロードだったのだが、汗だくになりながら45分(!)かけてやったよ…。冬でなかったのが不幸中の幸いだが、脱水症状で倒れるかと思った(笑)。

この辺の記事も参考にどうぞ(^^)

◇ 寒い冬サイクリングを快適に楽しむ7つのコツ&プラスアルファ

◇ 冬の自転車通勤をより快適にするコツ8つ+アルファ

◇ パンクしないタイヤが2019年に出そうだけど、いますぐ使えるパンクしないコツを紹介するよ


いつも楽しませていただいているサイクリスト御用達動画サイト、Global Cycling Networkで、冬の季節に役立つ記事を見つけた。 冬における正しい(&暖かい)サイクリングウェアの10個の着こなし術が紹介されていたので、自分の経験も踏まえて翻訳&紹介しますね。 Top ...

いつも楽しませていただいているサイクリスト御用達動画サイト、Global Cycling Networkで、冬の季節に役立つ記事を見つけた。

冬における正しい(&暖かい)サイクリングウェアの10個の着こなし術が紹介されていたので、自分の経験も踏まえて翻訳&紹介しますね。


Top 10 Tips For Winter Clothing - How To Dress For Cycling In Winter






1.ウィンドブレーク・ジャケットを携行する

動画に登場するサイモンさんは元プロ選手。イングランドでトレーニングしていたときは通年でオールシーズンタイプのウィンドブレーク・ジャケット(つまりウィンドブレーカーですね)をバックポケットに入れていたそうだ。厚手のものでなければ、バックポケットに収まる。


ウィンドブレーク・ジャケットは寒い季節にだけ使うものではなく、夏でも高地での長いダウンヒルや急な雨に遭遇したときに体を冷やさないために便利。あと、故障やパンク作業をするとき等、じっとしていなければならないときは汗が引いて寒くなる。そんなときも、1枚羽織るものがあるだけで暖が取れる。

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※raphaさんにお借りしたクラシックソフトシェルジャージ。真冬でもむちゃくちゃ快適なサイクルジャケットだった。

合わせてどうぞ

>> Rapha の冬用アウター、『クラシックソフトシェルジャケット』のインプレッション(試着編)


>> Rapha の冬用アウター、『クラシックソフトシェルジャケット』のインプレッション(実走編)



2.冬こそアイウェアを着用する

「冬の寒さとアイウェアって関係なくね?」と感じるかもしれないが、どっこい関係ある。

虫や埃、小石から目を守ってくれるだけでなく、(冬の乾いた空気による)目の乾燥も防いでくれる。あと、裸眼だと風圧がけっこうキツイ。ヒルクライムならまだしも、ダウンヒルを裸眼でかっ飛ばすと顕著。(コンタクトレンズを無くしたってケースも知ってる)

クリアレンズであれば昼夜を問わずに使えて、季節も時間帯も選ばない。もちろん、ちゃんとしたメーカーのアイウェアであれば、見た目はクリアであってもUVカット機能は備わっている。(個人的には価格と性能面でOGKをオススメしたい)

ちなみに自分は調光レンズをタイプを愛用している。今年の夏にOGKカブトの「Corazza-II」に買い換えたのだが、調光タイプを選んだ。交換レンズをつけたり外したりするのが(フレームに負荷を与えてしまうようで)好きではないので、1枚のレンズでどのシチュエーションでも使えるモノにしている。

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※上がCorazza-IIです。下はそれまで使っていたシマノのアイウェア。レンズ面積がすごく違う。


3.シューズカバーの有無で雲泥の差

冬の寒いライドで辛いのが、手先とつま先の冷え。通常、冬対策はアウターやインナーを冬用にすることから始めるもので、ついつい身体の先っちょの対策は後回しになってしまいがち。しかし、身体の先っちょ対策こそ冬対策の極意。うれしいことに、シューズカバーはけっこう安価なのでおサイフに優しいのだ。この1枚があるかないかで雲泥の差だよ。

自分は、夏用のメッシュ状のシューズの上にシューズカバーをするだけだが、問題なく冬を乗り切れている。

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※ガムテープで補修しながら使い続けています。


先っちょ関連で言うと、手足の指先以外にも「耳」の防寒も必要なことがある。ただ、耳が寒いと感じるかどうかは個人差があるようで、自分は厳寒期でもまったく気にならない。

よって、冬でもサイクルキャップとヘルメットしか使わない。ちなみにオクサマは真逆で、「ニット帽をかぶらずに走るなんて信じられない・・・どういう耳をしてんの」と言う。

自分がどっちのタイプか、見極めてから耳対策をされたほうがいいだろう。


>> 「冬も自転車で走るよ!」と意欲満々のオクサマのために、冬用ウェアを買いに行きました


4.べースレイヤー(インナーウェア)にこそ投資する

サイクリングウェアって、一事が万事高価。自分もサイクリングを始めた直後は、「半袖のペラペラな夏用ジャージが1万円とか、どんだけボッタクってんの!?」って憤っていたものだった。

まあ、専用設計されている(&ロット数が少ないのもある)サイクリングウェアの価格には今は慣れてきたんだけど、それでも高いことに変わりはなく、気の向くままにホイホイ買い換えることはできない。


よって、「限られたお小遣いを、いつ何に投資するか」が重要になってくる。そしてお金をかけるべきはベースレイヤーだ。いくら高機能で防寒性の高いアウターを着たところで、ベースレイヤーがダメだとすべてが台無し。防寒性能が高く、速乾性があり、汗がこもらないベースレイヤーを着ていただきたい。効果はてきめんである。

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※真冬のライドで、専用ウェアの有り難みを痛感する。


あちこちでさんざん語られていることとして、ユニクロのヒートテック(&類似商品)は日常生活では便利だが、サイクリングには役に立たないので注意。数年以上の経験があるサイクリストには常識ですね。

サイクリング専用ウェアは、高いだけあってちゃんとその用途に適した造りになっている。

自分は2種類のベースレイヤーを使い分けていて、ひとつはモンベルの「ジオライン EXP.ラウンドネックシャツ」と「ジオライン M.W.ラウンドネックシャツ」。気温10度前後であればこれをベースに着用する。

5℃かそれ以下の真冬は、裏起毛付きの「アンダーアーマーコールドギア」に切り替える。本当に寒い12月下旬~2月中旬の間は、「コールドギア」のお世話になりっぱなし。少々値は張るが、買って損しないインナーウェアだ。


5.服と服のスキマに注意

サイクリングウェアは、たいてい手足がやや長めの構造になっている。理由は、手足を伸ばした状態を強いられるライディングポジションに、最適にフィットするように作られているから。(逆に言うと、立って歩くことは想定していない設計)

サイクリングウェアを試着するとき、ただ「気をつけ(直立)の姿勢」をして突っ立っているだけだと間違ったサイズを選ぶ危険がある。腕を前に伸ばしたり、お尻を後ろに突き出したりして、実際の走行ポジションをとり、袖や裾が短すぎないか、十分な長さがあるか確認しよう。グローブと袖の間に隙間があったりすると、それだけで寒い思いをする。

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※やや長めを選ぶ方がいい
 

同じことはビブショーツやジャケットにも当てはまる。くれぐれもスキマができないかどうか、皮膚が冷気に晒されないか・・・をチェックしていただきたい。冬用グローブを選ぶときも、手首の部分がやや長めになっているモノを選ぶのも手だ。


>> 冬用サイクリンググローブの洗い方、乾かし方、メンテ法をリッケル(ROECKL)社の中の人に教えていただいた

>> ROECKL(リッケル)の冬用サイクリンググローブが最強に使いやすい


6.冬用サイクルウェアの重ね着にはコツがある

寒くなると誰しも重ね着でしのぎたくなる。正しく重ねれば効果的だが、間違ってしまうと逆効果。ありがちなミスとして、たとえばつま先が寒いとき、ソックスを重ね着してしまい、シューズがキツくなってしまうパターン。これでは快適なペダリングできなくなる。

この場合、重ね着すべきは「シューズカバーの重ね着」だ。当然ながら上にかぶせるシューズカバーはやや大きめのものである必要がある。なお、着用する順番は、「薄いほう」が先。逆だとゴワゴワして動きにくい。

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※3シーズン目に入るシューズカバー。まだまだ現役。


お手軽でコスパの良い防寒法もあります(^^)

>> 冬のロードバイクの足元防寒に、アルミホイルが超役に立つ


7.蛍光色のウェアで目立つ工夫を

冬の日照時間は短いので、どんなに気をつけていても、薄暗い中で走らざるを得ないこともある。クルマや歩行者から「視認されやすい服装」でいることが、安全につながるのだ。

さらにあると便利なのが、ヘッドライトを反射するリフレクター。遠目からでも「サイクリストがいるぞ」とドライバーはわかるので、これも事故防止に欠かせない。自転車って、公道ではちっぽけな存在なので、サイクリストが考えるよりはるかにクルマから見落とされやすい。

あと、ライトは前だけでなく、リアにも取り付けましょう。(むしろリアのライトのほうが重要だ ※クルマは後ろから近づいてくるので)

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※明るい都内の夜道であっても、反射材は必要。


8.サイクルキャップ等の被り物

自分は季節に関係なくサイクルキャップをかぶる派だ。べつに防寒目的ではなく、キャップがある方が頭とヘルメットが快適に密着してくれるから。ふつうのサイクルキャップだけだと冬は耳が冷えてしまうので、耳をカバーするタイプに切り替えるのもアリ。

こういうかんじのモノ


自分はなぜか耳の冷えには強い(鈍感なだけ?)ので、真冬でもサイクルキャップで過ごしている。耳の冷えに強い人弱い人、個人差が激しいようで、オクサマは激弱である。ちなみに、(サイクリング用ではない)ただに厚手のニット帽はヘルメットがフィットしないので、オススメしない。

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※年がら年中使っているサイクルキャップ


9.ウィンドストッパー素材のアウター

近年の技術進化のおかげで、風をシャットアウトしてくれるウィンドストッパー素材が気軽に買えるようになってきた。アウターはもちろん、グローブやタイツ、ヘッドウェアなどあらゆるウェアに使われ始めている。


質の良いウィンドストッパー素材でできたアウターがあれば、5℃程度の気温であれば、ベースレーヤー1枚とアウター1枚の計2枚で走れてしまったりする。「たったの2枚で真冬のサイクリングができるの?」と思うかもしれないが、できてしまうのだ。(こういう瞬間に、人類の進化と文明の進歩を痛感する)


自分も、「アンダーアーマーコールドギア」と「冬用アウタージャケット(5度対応)」だけで走ることが多い。それでも寒い場合は、ウィンドブレーカーを羽織っているね。南関東の冬であれば、じゅうぶんこれで乗り切れる。

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>> 「冬も自転車で走るよ!」と意欲満々のオクサマのために、冬用ウェアを買いに行きました


10.あれもこれもと着こみ過ぎない

初心者サイクリストの超あるあるネタとして、「出発前にホカホカに着込みすぎてしまい、走りだして間もなく汗だくになってしまい、速攻で脱ぐハメになる」がある。

感覚的な表現になるが、走る前は“ちょっぴり寒い”くらいでちょうど良い。走行中は発汗するので体温が上がる。汗をかくスピードと、蒸発していくスピードがシンクロすると、ウェアが湿らずに長時間快適でいられる。(よって、信号待ちとかで停止中はやや冷えるけど)

ヒートテック、綿シャツ、セーター、ダウンジャケットで走ってしまい、翌日見事に風邪をひいてしまったことのある自分は、初心者だったとはいえ本当にアホだったと思う。どうか、重ね着はほどほどに。そして素材選びにはご注意ください。


以上、冬における正しいサイクリングウェアの10個の着こなし術でした。病気とは無縁の、楽しい冬サイクリングをお楽しみください。


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>> 冬のサイクリングで犯してしまいがちなミス


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ロードバイクのギアチェンジなんて、わざわざ習うまでのこともないだろ?と考える人は少なくないだろう。 しかし、ギアの使い方の上手い下手は確実にあって、マスターしている人は「より快適&ラク」に走ることができる。プロのように1秒を争うような乗り方をしていない人で ...

ロードバイクのギアチェンジなんて、わざわざ習うまでのこともないだろ?と考える人は少なくないだろう。

しかし、ギアの使い方の上手い下手は確実にあって、マスターしている人は「より快適&ラク」に走ることができる。プロのように1秒を争うような乗り方をしていない人でも、プロのコツは参考になるだろう。


Global Cycling Network に「プロのようにギアチェンジするコツ」という動画を見つけたので、翻訳して紹介しますね。


How To Change Gear Like A Pro





ケイデンス

ケイデンスは個人の好みと能力にも左右されるが、一般的には「70~100回転(分)の間に維持する」のが望ましい。よって、この範囲内のケイデンスをキープできるギアの選択をすればよい。「いくつのギアを使う」ではなく、「70~100回転(分)で走れるギアはどれだ」って考え方のうがわかりやすいかも。

「斜度が何%であれば、39−13Tで走るべき」等といった、万人に当てはまるギア比というものはない。個人の脚力と能力は変わるからだ。人を真似るのではなく、ケイデンスキープをするにあたってもっとも漕ぎやすいギア比を選ぼう。



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チェーンリングは50−34T、リアは11−25Tが一般的

ふつうの脚力を持つ一般的なローディであれば、チェーンリングは50−34T(コンパクトリング)、リアは11−25Tでいいだろう。それだけあれば、トップギアにいれたとき、53−12Tと等しいギア比で回すことができる。


ちなみに自分もこのギア比にしているね。チェーンリングは大きい方が見栄えは良くなるけれど、ノーマルチェーンリング(52−39T)でヒルクライムするのはけっこうな脚がないとキツイよ。


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※自分のはフロント50-34T、リアが11-25です。ヒルクライムのときだけ、28Tが欲しくなります。


NGなギアチェンジ

やってはいけないのは、「ペダルを強く踏み込みながら、同時にシフトチェンジする」こと。たとえば、登坂の途中で苦しくなって、ケイデンスが落ちてからギアを落とす、、、ようなパターンだ。登坂では、脚が回らなくなってきてからギア操作するのではなく、早め早めのシフトチェンジを心がけよう。


もうひとつ、アウター(フロント)×インナー(リア)、あるいはその逆はチェーンラインがナナメになり、負担がかかるのでできればしないほうがいい。いわゆるたすき掛けと呼ばれるチェーンラインだ。チェーンラインは、なるべくチェーンステーに対して平行になるようにしよう。そのほうがチェーンもスプロケットもチェーンリングも長持ちさせやすい。


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レースでのアドバイス

坂を猛スピードで下った直後に急な登坂が待ち構えている場合、アウター×トップギアでぶん回したまま登坂に突っ込むと、とたんにスピードダウンしてしまう。

フロントギアをアウターからインナーに落とすかタイミングの見極めが難しいが、Global Cycling Network的には「坂を下ってから、上りに差し掛かるまでの間にフロントをインナーに落とし、軽くなり過ぎないようリアのギアをシフトアップさせつつ、登坂に突入と同時に下りの勢いを活かしたままで加速するべし」とのことだった。


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ギアのメンテナンス

プロもやっていることだが、ギアの操作を快適に保ち、長持ちさせるベストな方法はやはりこまめな掃除だ。ライドのたびにブラシでゴシゴシこする必要はないが、ディグリーザーでこまめに汚れを落とすこと。疲れきってどうしようもないとき以外は、自分はなるべく帰宅直後にメンテナンスしてしまう。

どうせ後でシャワーを浴びるのだから、指先や腕がグリスで汚れようが関係ない。シャワー>>メンテナンスの順番になってしまうと、とたんに億劫になってしまうよ(笑)。疲労と睡魔に襲われても、せめてチェーンをウェスで拭き取るくらいはしておきたいね。


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※すべての掃除は私の役目です…


身の丈にあったマシンを使おう

ノーマルクランクのほうが、本格的に見えてカッコイイ。それは間違いない。しかし、プロでもコースプロファイルによっては、コンパクトリングで出場することはある。見た目ではなく、自分自身の能力と体力に見合った機材を使うことが、快適なロードバイクライフには欠かせない。

身の丈に合わないギア比のメカを使っても、走ってきて気持ちよくないし、すぐに疲れてしまう。どうしても、他人が使っているマシンを見て、「なにを!こっちだって負けないぞ!」と力んでも意味は無いのだ。


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6時でシフトチェンジ

なお、GCNの動画の中身ではなく、個人的なシフティングのコツとしてやっているのは、「脚が6時のときにシフトチェンジする」だね。


この位置だと、脚がスムーズに回せて、ペダリングのジャマにならない。一番気持ち悪いシフトチェンジの場所は、その逆の3時45分。不快なことこの上ない。「ん?」と思う人は試しにやっていただきたい。言わんとしている意味がわかると思う。


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以上、皆様のシフトチェンジ・ライフのお役に立てば幸いです。