株式会社ジゴスペックさんから、スポーツアイウェアの「AirFly(エアフライ)」をご提供いただきました。「AF-301」のC-302WV(ワイドビュー)というモデルです。

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AirFly は、

1.眼鏡の産地で有名な福井県鯖江市発
2.ノーズパッドがない鼻がスースーする独特のフレーム

として自転車雑誌等で何度も見たことはあるものの、使っている人に会ったことはなかったです。

「どんなアイウェアなのか?」
「ノーズパッドがなくてどう支えるのか?」
「メリットや特徴は?」

などををお伝えします。



目次


鯖江発のオンリーワンスポーツアイウェア「AirFly(エアフライ)」

AirFly(エアフライ)は、メガネの聖地、”鯖江”で生まれたスポーツアイウェアです。れっきとしたMADE IN JAPAN。 ちなみに、鯖江市は若狭湾の東、福井市と越前市の間にある人口68,000人の小さな街です。

なんと、国産メガネの95%が鯖江市で生産されているとのことで、びっくり。

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社名は「株式会社ジゴスペック」(〒916-0017 福井県鯖江市神明町2-2-18)。メガネを想像させない社名ですね。

…っていうか、ジゴって何だろ…?


由来を代表の吉村さんにお聞きしたら、

「ジゴスペック」という名前の由来は、“ジゴ”は古代のラテン語で“頬骨”という意味で、エアフライはサイドパッドを頬骨のくぼみにのせてフィッティングする仕様のため、ジゴスペックという社名を付けました。

と教えて下さいました。

なんで鯖江がメガネ産地なのか

100年以上前の明治38年(1905年)、福井市生野町は冬になると雪に埋もれる貧しい農村だったそうです。1905年っていったら、日露戦争の時期です。

増永五左衛門という人が、「ふるさと生野の暮らしをよくできないものか」と着想したのがメガネ作り。雪深い村が冬の農閑期にも収入を得ることができる手段として考えたわけですね。大阪から職人を招き、イチからメガネづくりを習得して今の姿になった…と。

その後、現在の福井市から鯖江市をまたがる地域に広がり、鯖江はメガネの一大産地となりました。

昭和56年(1981年)には、堅い&軽い&金属アレルギーが起きない「チタン」を使ったフレームの研究開発に乗り出し、鯖江が世界で初めてメガネフレームの開発に成功しています。

余談ですが、福井県眼鏡協会が運営する「めがねミュージアム(福井県鯖江市新横江2-3-4)」って場所もあります。地域を上げての一大メガネ生産地ですね。 

最大の特徴は「ノーズパッドがない」独特のフレーム

いきなりAirFly ができたわけではなく、最初はノーズパッド無しメガネ「NEOJIN ネオジン」が先に生まれて、その後「スポーツでもずれないスポーツアイウェアを」ってことでAirFlyが生まれた…というのが順序です。

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※レンズがあるのみ…!

「ノーズパッドがなくて本当に大丈夫なの?」
「掛け心地は問題ないの?」
「ちょっとの振動でずれたりしない?」

という不安がないと言ったら嘘になります。
実際、どうなんだろう…?

この3年半、ずっと愛用しているOAKLEYの「Jawbreaker(ジョウブレイカー)」は最高で非の打ち所がないアイウェアなんですが、唯一「ノーズパッドが低く、目とレンズのスキマが薄い。油断するとすぐ曇る」という不満がありました。

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「AirFly(エアフライ)なら解消してくれるかも…!」と期待が膨らみます。

どういう構造で「AirFly(エアフライ)」は固定されるの?

ノーズパッドが無いかわりに、両脇にサイドパッドが設けられています。

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サイドパッドは三菱ケミカル社製エラストマーで、眼鏡フレームにも使われるチタンも使われています。程よくしなり、絶妙な曲げやすさを実現してます。

サイドパッドは固定ではなく、顔の形状に合わせて動かしてフィットさせるんですが、回転移動も平行移動もできます。

これを「頬骨に乗せる」ことで、ホールドされる……んですが、頬骨に乗せるという概念が想像できず、本当にこれでOKなの?って半信半疑の気持ち。

なんせ、人生で頬骨を利用したことはないし、意識すらしたことのない骨ですから(汗)。

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※独特な形状だなぁ…

あと、サイドパッドの先っちょではなく、「面で支える」ほうが安定するそうで、マラソンやテニス等、上下運動が激しいスポーツならややタイトめに調整するのがGOODとのこと。

ちなみにこの構造、世界5つの国と地域で特許を取得しています。なので固定力は問題ないと信じてます。

ノーズパッドがないことでどんなメリットが?

AF-301」のC-302WV(ワイドビュー)を実際に装着してみました。

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※汚い髭面ですみません

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なるほど…これは…新感覚です。
あたかもレンズが目の前で浮いているよう…。


第一印象は、

1.まるで掛けていないかのような最高のフィット感

レンズが完全に浮いているので「装着している」感が薄いです。しかも、頬骨にちゃんと乗る…!のが新鮮です。人生で初めて頬骨を使いましたが、まったく問題なし。重さも感じません。

装着したまま、数時間ほどPC作業してみましたが、存在を忘れそうになります。
これはすごい。

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2.鼻が低い人でも問題なし

典型的な「平たい顔族」の私には、非常に助かります。Jawbreaker(ジョウブレイカー)のような西洋人向けの設計だと、無理やり自分の顔を合わせにいく必要がるのが、自然体の自分でいられます。

あと、私の鼻はたぶん左右対称ではなく、ややアンバランスな形状をしてます。ふつうにかけると左右でずれるため、ノーズパッドをいじくり倒して強引に並行にする…ってことを過去はしてました。これをしなくて良いのはデカイです。

3.鼻骨への圧迫感を排除し、長時間装着がストレスにならない

まだ走ってないのでわかりませんが、部屋にいるだけで鼻がスースーして気持ち良い。早くでかけたいです。

調子に乗ってずっと掛けながら家で過ごしてみましたが、ぜんぜん疲れません。1日中装着していられる自信があります。ここまでストレスフリーなアイウェアって、お目にかかったことがない。

4.鼻汗で滑ることもなく、ズレにくい

走行中に汗をかくと、鼻がむず痒くなりますよね?信号待ちでアイウェアを外して鼻の汗を手で拭う…こともなさそう。

左右のツルとサイドパッドの4点で支えるので、むしろ安定しています。顔をブンブンと振ってもまったくズレません。

テニス、野球、ランニングの使用にも耐えうるんですから、自転車なら余裕でしょう。

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しかも、よーく見ると、ツルとサイドパッドには滑り止め防止のスリットが入ってます。配慮が細かい…!

5.視界内でのチラつきがなく、クリアで広々とした視界

目の前にはレンズしか無いので、視界は広々です。

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※これはOAKLEYの前に使ってたカブトのアイウェア(フレームもゴツい)

ノーズパッドの存在は、慣れれば視界にあることすら忘れるものですが、改めて意識するとたしかに存在したんですね…。

6.通気性がよく、曇りにくい

…と期待してます。
まだロードバイクで使ってないので、ここは改めて検証します。


さらに、女性ならではのメリットもあります。

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1.鼻に痕がつかない

おっさんの私は気にしたことはないですが、女性には歓迎される機能でしょう。

2.メイクやUVクリーム剥がしも起きない

お化粧に影響がないのは嬉しいはず。

3.まつげが長い人もOK(やや前に出して掛けられる)

顔とレンズの間に、スキマを作りやすい構造のおかげです。

あえて自転車用ではないモデルを選んでみた

AF-301」のC-302WV(ワイドビュー)を試させてもらったんですが、じつは自転車モデルではありません。

AF-301」のC-302WV(ワイドビュー)はゴルフ、野球、テニス、釣りに適している偏光レンズモデルです。視界は広いほうが好きなので、こちらにしてみました。

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個人的に、反射光を防ぐ偏光レンズが視界がくっきりして好きなんです。

偏光レンズは地面や壁や水面、木々の葉っぱら照り返された反射光をカットしてくれるので、ゴルフでの芝目を見たり、釣りで水面下の様子を伺うのにも適しています。

なお、自転車専用に大型の調光レンズを組み込んだ「AF-301BK」というモデルもあります。BK=BIKEって意味です。前傾姿勢でも目の前にレンズがくる仕様で、サイドからの風の巻き込みも抑えてあります。(こっちも気になる存在です)

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※サイズ感はこんなかんじ


インプレ記事はこちら(^^)

ジゴスペック社の「AirFly(エアフライ)」を実際につかってみてのレビュー



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