個人的に、現時点でもっとも気になるロードバイクコンポーネント、それは「SRAM RED eTap ワイヤレス グループセット」である。なんなら、9100系デュラエースよりも気になる存在だ。(当然、高嶺の花なので、ネットで見たり読んだりするだけ)
昨年の8月時点でシクロワイアードさんが、「2人の店長が語るSRAM RED eTap インプレッション」という記事を出している。写真も豊富で、読み応えのあるコンテンツ。
※左の黒い四角がバッテリー(フロントディレイラー、リアディレイラーそれぞれに備わる)
ただ、現物を拝んだことがないので、どんな動きをするかとか、臨場感がいまいち伝わってこない。そこで、Global Cycling Network のインプレッション動画(「NEW SRAM Red eTap Wireless Groupset」)を視聴し、翻訳することにした。
プロレースでもすでに実戦投入されているので、さぞかし信頼性は高いのだと思うが、実際SRAM RED eTapどうなのだろうか。以下、80キロほどドイツを走り、検証してきた結果である。
が、コメンテーターのサイモンさんは「個人的には自分の手にピッタリで、よいサイズだ」と言っていた。
※たしかにブラケットの直径がずいぶん細い気がする
慣れてしまえば、「一方のレバーで軽くし、もう一方のレバーで重くする仕組み」は、かなり直感的でわかりやすい。レバーそのものはワイヤー式のRed のそれよりもちょっとだけ大きくなっており、指でしっかりと捕まえることができる。
しかも、変速時は「カチッカチッ」という音がして、クリック感も指に伝わってくるので、「操作している!」感が味わえる。(←これ重要ですね) 。ちなみに、フロントディレイラーを操作するには、左右のレバーを同時にクリックさせる。
スピードに乗ったスプリント、負荷をかけた状態での変速性能も問題なし。うーむ、素晴らしい。
ちなみに、変速時に電動ならではの「ジッ、ジッ」という音が動画でもかすかに聞こえてくる。最初は違和感があるかもしれないが、すぐに心地よい音色に変わるような気がする。
高価な電動コンポーネントを買うとなれば、一般のサイクリストはいろんな心配をするはず。レースで使えるのか、年間を通じた使用に耐えうるのか、雨にさらされるブルペではどうか、泥や砂にまみれるシクロクロスでは使用しても問題ないのか。
SRAMの開発陣は、どんな環境でテストし、市場投入に至ったのだろう。
結論としては、SRAM Red eTap はどんな環境でも安心して使えるコンポーネントであるとのこと。
アウター>>インナー、インナー>>アウター、どっちからどっちに変速を繰り返しても、「えっ!そんな速いの?」って驚愕するスピードだった。ヒルクライムする人は激しく同意すると思うんだけど、ワイヤー式で登り降りを繰り返していると、終盤に差し掛かったころには、「指が痛くて、フロントディレイラーを動かすのがもうイヤ…」ってなってしまう。
※ワイヤーが飛び出していないので、見た目もスッキリ
ワイヤー式である以上、物理的に指でレバーを押し込み、メカを自力で動かさねばならない。それはティアグラだろうが、デュラエースだろうが、同じこと。(入れる力の大小はあるけどね)
電動コンポーネントで自分が最も羨ましいのが、フロントディレイラーの操作である。フロントだけ電動化したい…って山に行くたびに思っている(笑)。
これまで、電動コンポーネントはシマノのデュラエース、アルテグラのDi2か、カンパニョーロのEPS(スーパーレコード、レコード、コーラス)の中から選ぶしかなかったが、SRAM RED eTap も選択肢に加わってウレシイ限り。
お金に余裕のある方は、1セットいかがでしょうか…(*^^*)
私はデュラエース(ワイヤー)を引き続き愛用します・・・。
※追記(2017年2月25日)※
スラム RED eTap WiFLi 最大32Tまで対応するリアディレイラーが追加(シクロワイアード)
↑
ロングケージバージョンも登場して、なんと32Tにも対応していますよ(コメントにてご指摘いただきました。ありがとうございました!)
昨年の8月時点でシクロワイアードさんが、「2人の店長が語るSRAM RED eTap インプレッション」という記事を出している。写真も豊富で、読み応えのあるコンテンツ。
※左の黒い四角がバッテリー(フロントディレイラー、リアディレイラーそれぞれに備わる)
ただ、現物を拝んだことがないので、どんな動きをするかとか、臨場感がいまいち伝わってこない。そこで、Global Cycling Network のインプレッション動画(「NEW SRAM Red eTap Wireless Groupset」)を視聴し、翻訳することにした。
プロレースでもすでに実戦投入されているので、さぞかし信頼性は高いのだと思うが、実際SRAM RED eTapどうなのだろうか。以下、80キロほどドイツを走り、検証してきた結果である。
ブラケットは小ぶりで握りやすい
従来のワイヤー式ブラケット同様、あるいはそれ以下のサイズで握りやすいとのこと。手の小さい(指の短い)人には朗報だ。逆に、むちゃくちゃ手が大きな人は、「ちと小さいな…」と感じるかもしれない。が、コメンテーターのサイモンさんは「個人的には自分の手にピッタリで、よいサイズだ」と言っていた。
※たしかにブラケットの直径がずいぶん細い気がする
使用歴8ヶ月のユーザーの声
サイモンさんはこの日が初めてSRAM Red eTap に乗ったのだが、女性プロチーム、Team Velocio Sram 所属のローレン・ロウニーさんの声も聞いてみよう。すでに8ヶ月も使用しているので、良し悪しは把握しているはず。私が初めて使ったのは、実はレースでなの。ツアー・ダウンアンダーのクリテリウムだったわね。試合開始前の20分位で操作方法を頭に入れなくちゃいけなくって(笑)。
でも、使ってみたらあっという間に慣れちゃった。とくに何も考えず、直感的に操作できたのよ。
初めてロードバイクのコンポーネントに触る人は、少々困惑するかも
ドロップハンドルのロードバイクを触ったことのない人に、SRAM Red eTap の操作方法を説明するのはちょっと骨が折れるかもしれない。が、ロードバイク歴がある方であれば、何の問題もないだろう。(そもそも、生まれて初めてのロードバイクでSRAM Red eTap を選ぶ人はいるのだろうか…)慣れてしまえば、「一方のレバーで軽くし、もう一方のレバーで重くする仕組み」は、かなり直感的でわかりやすい。レバーそのものはワイヤー式のRed のそれよりもちょっとだけ大きくなっており、指でしっかりと捕まえることができる。
しかも、変速時は「カチッカチッ」という音がして、クリック感も指に伝わってくるので、「操作している!」感が味わえる。(←これ重要ですね) 。ちなみに、フロントディレイラーを操作するには、左右のレバーを同時にクリックさせる。
感動的な音速の変速スピード
電動コンポーネントのメリットは、なんといっても「変速が鬼のごとく速い&確実(正確)」であること。ワイヤー式だと、動き出したチェーンをしっかりカセットスプロケットの歯の上に乗せるのに、指先でわずかな微調整をしなくてはいけないときがある。しかし、SRAM Red eTap は音速。そして確実。魔法のごとき快適さを堪能できるのだ。スピードに乗ったスプリント、負荷をかけた状態での変速性能も問題なし。うーむ、素晴らしい。
ちなみに、変速時に電動ならではの「ジッ、ジッ」という音が動画でもかすかに聞こえてくる。最初は違和感があるかもしれないが、すぐに心地よい音色に変わるような気がする。
SRAMのエンジニアに質問してみよう
お話を聞いたのは、SRAMのグローバルエンジニアリング&デザインドライブトレインディレクターのスコット・マクラーレンさん。高価な電動コンポーネントを買うとなれば、一般のサイクリストはいろんな心配をするはず。レースで使えるのか、年間を通じた使用に耐えうるのか、雨にさらされるブルペではどうか、泥や砂にまみれるシクロクロスでは使用しても問題ないのか。
SRAMの開発陣は、どんな環境でテストし、市場投入に至ったのだろう。
屋外のフィールドテストで試す前に、5年間は屋内実験室でテストを重ねてきたんだ。5年という期間は信じられないかもしれないね。なぜなら、自転車パーツの開発にそんな長時間かけるのは通常ではあり得ないからね。
まずは大きなバッテリーを積ませて、屋外、屋内いろんな環境でテストした。雨、砂塵、落車ダメージ、かなり過酷な状況に晒してもみた。さらに、気温も高くしたり、寒くしたり、湿度が高い環境でも試したり。
数年で少なく見積もっても100個以上のテストシステムを作って試したんだ。
結論としては、SRAM Red eTap はどんな環境でも安心して使えるコンポーネントであるとのこと。
フロントディレイラー変速性能が衝撃的…これはヤバい
サイモンさんがヒルクライムでのフロントディレイラー性能を試していたんだけど、もうね、マッハのスピード。アウター>>インナー、インナー>>アウター、どっちからどっちに変速を繰り返しても、「えっ!そんな速いの?」って驚愕するスピードだった。ヒルクライムする人は激しく同意すると思うんだけど、ワイヤー式で登り降りを繰り返していると、終盤に差し掛かったころには、「指が痛くて、フロントディレイラーを動かすのがもうイヤ…」ってなってしまう。
※ワイヤーが飛び出していないので、見た目もスッキリ
ワイヤー式である以上、物理的に指でレバーを押し込み、メカを自力で動かさねばならない。それはティアグラだろうが、デュラエースだろうが、同じこと。(入れる力の大小はあるけどね)
電動コンポーネントで自分が最も羨ましいのが、フロントディレイラーの操作である。フロントだけ電動化したい…って山に行くたびに思っている(笑)。
SRAM Red eTap に弱点はあるのか
細かいことだが、SRAM Red eTap にもできないことがあって、それはカセットスプロケットは28Tまでしか使えないという点。それ以上は変速しないのだ。あと、油圧式のブレーキは展開されておらず、いまのところワイヤー式のみ。今後の電動化の展開は?
当前ながら、SRAM社は「ノーコメント」を貫いたが(そりゃそうだ)、今後は下位グレードのForceやRivalにも横展開されるかもしれない。これまで、電動コンポーネントはシマノのデュラエース、アルテグラのDi2か、カンパニョーロのEPS(スーパーレコード、レコード、コーラス)の中から選ぶしかなかったが、SRAM RED eTap も選択肢に加わってウレシイ限り。
お金に余裕のある方は、1セットいかがでしょうか…(*^^*)
私はデュラエース(ワイヤー)を引き続き愛用します・・・。
※追記(2017年2月25日)※
スラム RED eTap WiFLi 最大32Tまで対応するリアディレイラーが追加(シクロワイアード)
↑
ロングケージバージョンも登場して、なんと32Tにも対応していますよ(コメントにてご指摘いただきました。ありがとうございました!)
コメント
コメント一覧 (8)
私は「走る200万」と呼んでます(装備類込み込みで何と6.3kg)
操作感聞いたら「ムフ、ムフムフ…♡」と、まともな言語になってませんでしたので意訳すると「異次元コントロール」ということらしいですσ(^_^;)
なんといってもシフターのワイヤリングが不要ってところが良いですよねぇ。
クロモリのオーダーフレームにコレ付けてる方がいて、なるほど!と感心しました。
電動に関していえば、むしろ非力な女性にこそ恩恵がありそうですし、新デュラのシンクロシフトはビギナーに優しいシステムじゃないかと思ってます(シンクロシフト、私も欲しい….)
FSAも電動コンポ出してきましたし、シンクロシフトはアルテグラにも対応するかも?という予測も出てますから、今後はミドルグレードにも幅広くカバーされそうな気がします。
だって楽なほうが良いですもん。
eTapですが、32T対応のロングゲージRDが先日発表されています。もう死角はないですね(笑)
タイレルFXにこれをつけています
ツーリングに使ってますが、疲れた時の変速が楽チンです
取り付けも簡単でした
http://www.cyclowired.jp/news/node/219908
なんと・・・32T対応がすでに出ているですって・・・まさに死角なし!
お値段も死角なしですが(笑)
タイレルとか、クロモリにつけていらっしゃる方もいるだなんて、いろんな意味でカスタイマイズの世界は広いのだな~と感心します。
早く私もバトンホイールの続報を書かねば…!
タイレルのバトンホイール化(セラミックベアリング仕様)期待しております(^^ゞ
バトンホイールの期待がすごく高いので、それにお応えしなければ・・・という気持ちがわいてきています(^^)