プロロード選手のリッチー・ポートは、トレーニングやクールダウン、ケガからのリハビリにスイミングを取り入れているらしい。子供の頃から水泳が好きだったせいか、自然にそういうスタイルを生活に取り入れているとのこと。

ちなみにリッチー・ポートは、オーストラリア、タスマニア州ローンセストン出身の自転車競技選手。ロードレース好きな人であれば、まず知らない人はいないであろう。BMC・レーシングの前はチーム・スカイに所属していた。

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※左がリッチー・ポートです(すげえスリム…)

ジムに通っている方であれば、プールが併設されている場所も多いだろう。気になる方は、リッチー・ポートの水泳トレーニングを試されてはいかがだろうか? 「Four Swimming Sessions For Cyclists With Richie Porte」という動画がGlobal Cycling Network で紹介されていたので、翻訳してみよう。



Threshold(しきい値)セッション

時間を決めて、その間を全力で泳ぐトレーニング。リッチー・ポートは父親と競争することがあるそうだが、だいたい30分と設定しているらしい。一人で泳ぐよりも、誰かと競うい合うほうが限界まで力を振り絞れるものなので、あえて競争式にしているらしい。

力の出し具合は、瞬間的に出すのではなく、タイムトライアル的な取り組みがいいそうだ。決められた時間内を、なるべく一定のパワーで泳ぎ、オールアウトする感じ。
※Threshold (スレッショルド)とは、閾値(しきい値)と呼ばれる。

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※丁寧に説明するリッチー・ポートに好感

リッチー・ポートのウォーミングアップ

  • 100メートル自由形 × 2本
  • 50メートル背泳ぎ × 2本

リッチー・ポートのメインセッション

  • 100メートル自由形 × 4本
  • 50メートル自由形 × 4本

ちなみにリッチー・ポートは100メートルを90秒で泳ぎ続けるそうな。

エンデュランス・セッション

雨でトレーニングができない時は、彼はプールで泳ぐ。時間は1時間で4キロほどをノンストップで泳ぐとのこと。

ただ、これは一般人がマネるのはちょっと無謀。リッチー・ポートのアドバイスは、、、

まずは自分のスキルと経験に相談して始めよう。最初は500メートルからでもいい。トレーニングを重ねていくうちに、2キロは泳げるようになるはずだよ。


トレーニングの目安

ウォーミングアップ
  • 100メートルの自由形 × 1本
  • 50メートルを足を閉じて泳ぐ(つまり腕だけで) × 2本

メインセッション
  • 200メートル自由形 × 1本
  • 50メートルのキックボード × 2本
  • 200メートル(足を閉じて) × 1本
  • 50メートルの平泳ぎ × 2本
  • 200メートル自由形 × 1本
  • 50メートルの背泳ぎ × 2本

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※Pullbuoyという道具を足に挟んで、腕の力だけで泳ぐ

持久力トレーニングなので、長時間ずっと同じ力を出し続けることがポイント。慣れるに連れて、同じ時間で徐々に距離を伸ばしていけるようになる。

リカバリーセッション

レース本番の翌日とか、ハードなトレーニングをした後に、リッチー・ポートはプールに行くらしい。で、そこでリカバリーセッションをする。

僕が好きなセッションなんだけど、ざぶんとプールに飛び込んで、気の向くままに軽く泳ぐんだ。クロールでも平泳ぎでもなんでもいい。楽しく泳ごう。


リッチー・ポートのリカバリーセッション例

ウォーミングアップ
  • 200メートルの自由形 × 1本
  • 50メートルのキックボード × 2本


メインセッション
  • 50メートルの自由形 × 3本
  • 75メートルの自由形 × 1本
  • 75メートルの自由形 × 1本


ウォームダウン
  • 50メートルの背泳ぎ × 2本
  • 100メートルの平泳ぎ × 1本

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療養セッション

リッチー・ポート本人も、肺とか肩甲骨の骨折からの復帰のために、療養スイミングセッションを取り入れたらしい。

ケガからの復帰にスイミングを取り入れるには、事前にお医者さんに相談の上で決めてほしいんだけど、一般的に水泳はリハビリに適している。体重がかからないので関節や筋肉に優しいからね。

リッチー・ポートの療養セッション例

ウォーミングアップ
  • 100メートルの自由形 × 1本
  • 50メートルの背泳ぎ × 2本

メインセッション
  • 50メートルのキックボード × 2本
  • 100メートルの自由形 × 1本
  • 100メートルの平泳ぎ × 1本

ウォームダウン
  • 100メートルの背泳ぎ × 1本
  • 100メートルの自由形 × 1本

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※ビート板を使うのもアリ


以上、リッチー・ポートの紹介する、「サイクリスト向けの水泳トレーニング4選」でした。自分はトレーニングジムには通っていないが、これを見てちょっとやってみたい気分になった。

ただ、スイミングって準備してプールまで行くのが億劫なのよね…(^_^;)


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