今回は乗り出して早5ヶ月になるクロモリバイク(パナソニックのFRCC22)のロングタームインプレッションです。すっかり気に入ってしまって、FRCC22にばかり乗っているせいで、ミニベロロードのタイレル(CSI)に埃がかぶってしまっている状態です(笑)。

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クロモリロードバイクの新たな発見がいくつかあったので、まとめてみました。

パナソニックのクロモリロードバイク(FRCC22)のファーストインプレッション

クロモリロードに乗るようになって起きた8つの心と行動の変化

目次


新たな発見その1「洗車が抜群にしやすい」

洗車がすごくしやすい!です。パイプが細いので表面積が少ないってのがまずひとつ。拭き取る面積もごくわずか。さらに、パイプ径がシンプルな円状&ストレートで汚れの有無がすぐ確認できるのも良いです。フレームを下から覗けば、一目で汚れの有無が確認できます。

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※シートステー、チェーンステーがまっすぐなせいで、即効で拭き取りが完了してしまう…。

しかもBB周りはスカスカなので隅々まで指が通りやすく、汚れをサッと拭き取れます。ボリュームのあるカーボンロードのBBだと、マッチョでカッコいいんですが、そのぶん掃除に手間取るってのはあります。エアロロードだと空気抵抗低減のために後輪とシートチューブの隙間がなく、掃除するにはホイールを外さねばならないのが、クロモリだとそのままで問題なし。

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※カーボンは掃除はしにくい

掃除しやすい形状のおかげで、カーボンロードの頃は億劫だった洗車への抵抗感が薄まりました。

ただし、錆対策の意識はかなり上がりましたね…。雨天に数回見舞われたときは、帰宅後は入念に水拭きをします。錆予防の意味も兼ねて、ワコーズのラスペネも買いました。

新たな発見その2「意外にも電車輪行しやすい」

洗車頻度は上がった代わりに減ったことが「電車輪行」でして、実はずーっとしていませんでした。なんとなく「重い=辛い」って意識が働いたせいです。

が、4ヶ月過ぎたとき、やむを得ない状況(往復自走はキツい目的地)でトライしてみたところ、あれ?って拍子抜けするくらい楽だったのです。

理由は以下の通り。

1 フレームが細くてストレートなので輪行バッグにスポッと入る(引っかからない)
2 厚みが抑えられて全体の容積が低く、バッグ本体がやや小さめに見える(改札通過がちょっぴり楽) 3 重量バランスが均等(?)なのか、自立させやすい
4 カーボン時代より1.5kgほど重くなっているのに、不思議と担ぎやすく、歩きやすい

1〜3は理解できるものの、4はなぜだ?って考えたところ、「容積が小さくなっており、担いだときに身体に密着させやすいから(たぶん)」という結論に至りました。重量を肩でしっかり支えられている感覚があります。

厚みがないぶん、特急や新幹線輪行時の座席後ろに設置するときも若干やりやすいのではないかなという期待もあります。ということで、今後はFRCC22でも積極的に輪行していくつもり。

新たな発見その3「カーボンとは違った感情が芽生える」

購入前、いろんなクロモリのオーナーさんから

「クロモリはいいよー、一生モノだよ」
「今持っているバイクをすべて処分するとしても、クロモリだけは手放すつもりはないね」

という話を聞かされていました。

クロモリにだけ感じる愛着とかあるんかいな?ただの素材の差しかないのになぜだろう?って思っていたんですが、私も今まさに同じ気持ちでして、「あ、そういうことか…」と分かってきた気がします。

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で、ようやくその理由を言語化できる言葉が見つかりました。それは「カーボンは電化製品で、クロモリは家具」に対する気持ちに似ているかなと。どっちも生活を快適にしてくれる財産なのですが、所有者のそもそもの向き合い方がやや異なる印象。

喩えるなら、カーボンロードは「スマホ、食洗機」で、クロモリは「桐ダンス」でしょうか。


◇ 電化製品(カーボン)
  • 生活をガラッと変えてしまう強烈なインパクト
  • とにかく便利!なかった頃の生活には戻れない
  • 値段とスペックが比例している
  • 新しいテクノロジーで進化していく
  • いつかは買い替えるものである
  • 無意識に「寿命は何年かな」って考える
  • 手放すときは「下取り価格」を考える

というかんじかなと。


それに対してクロモリ(家具)は、

◇ 家具(クロモリ)
  • 生活インパクトはたいしたことない
  • 便利だけど、代替品はいくらでもある
  • 値段とスペックが必ずしも比例するわけではない
  • 進化しないというか、そのままであることに価値がある
  • 滅多なことでは買い換えないし、壊れない
  • 無意識に「一生モノかな」って考える
  • 手放すときは「誰に受け継いでもらうか」を考える

な気がしています。

どちらが良い、悪いって話ではなく、感じ方が根本的に違うような。私も6年ほど乗って愛着のあったBOMAのRefaleを手放すときは「さらば、友よ…」って気持ちもあったものの、正直に言うと「それはそうと、一番高く売却するにはどうすればいいかな…」って算段もしてましたからね。 

クロモリにはそういう感情が一切湧かないのは、家具へ向ける感情に似たものを感じているから…のよーな気がします。実際、我が家には私が1996年に結婚したときに両親から譲り受けた地味で古びた桐タンスがあって今も現役。24年間使ってそれなりに傷はついたし、子供たちが幼かった頃はポケモンシールだらけにされたりもしましたが、使用上はまったく問題無く、頑丈でびくともしないです。 これを買い換えることはないだろうし、下取りするくらいなら誰かに使ってほしいです。

同様に、これまた親から譲り受けた食卓テーブルは一枚板からできていて、ゴツくてガッシリしていて重厚感がハンパない。どちらも生涯使い続けることになると思います。

見た目とか性能とは別次元の愛着とでもいいますが……クロモリバイクはずーーーっと大切に手放さない確信がありますね。


以上3点が「新しい発見」です。

5ヶ月間乗ってみての感じ方の変化はないの?という問いに対しては、「購入直後のまま何も変わらない」です。とにかく乗りやすくて疲れにくい。ニッケルを混ぜたカイセイNi-Cr-Moチューブ(8630R)はメーカー曰く「アルミに近い硬さとクロモリの中でもトップクラスの軽さ」でして、硬さ、粘り、引張強度が強くなった素材。通常のクロモリよりもパイプ自体の強度を増すことで肉厚を薄くして軽量化させています。

字面からは乗り心地が良いように聞こえませんが、ザラついた路面の振動を程よく押さえ込んでくれて、身体への負担が少ない。ロングライド後も腕や肩はへっちゃらです。

何か尖った特徴があるわけではない…からこそ、オールラウンドに楽しめるかなと。さすがに峠をガンガン駆け上がるぜ!って乗り方には向いてないものの、淡々と登るなら快適。

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特筆したいのはやはり下りの安定性で、しっかりタイヤが路面に追従してくれるので安心してコーナーに入っていけます。カーボンだと軽すぎて「バイクもろともすっ飛んでしまうのでは…」って恐怖感があったのが、今は皆無。そういう意味では、FRCC22でヒルクライムするのは大好き。クロモリだからって理由で坂を避けることはまったくないです。


ということで、クロモリを一家に一台!おすすめします(^^)


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