男性が読んでも勉強になる、英国の女性向けサイクリング情報メディア、『totalwomenscycling.com』で見つけた、「安全に自転車通勤するために身につけるべき7つのスキル」という記事がある。

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前回、半分を翻訳してお届けした
ので、今回は後半をば。 自転車通勤する人(&しようか迷っている人)にオススメしたい記事である。

元記事はこちら(英語)

7 Things You Need To Be Able To Do To Commute By Bike Safely

パンク修理ができるようになるべし

パンクというやつは、いつなんどき、そしてどこで起きるかわからない。急いでいるときに限ってスローパンクしていたり、とてつもない田舎道でパンクに遭遇したり。

パンクスキルは、すべてのサイクリストがいの一番に習得すべきスキル。それも、なるべく素早くできる方がいい。慣れれば5分ちょっとでできるようになるけど、初めてだと1本交換するのに20~30分かかってしまうこともザラ。

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※寒空の下でのパンク修理は地味につらいです(笑)

チューブの出し入れはたいして難しくないが、タイヤそのものの脱着で最初は難儀するだろう。どこにタイヤレバーを差し込むのか?2本め、3本目のレバー同士の距離はどれくらい開けるべきなのか?タイヤを外したはいいものの、どんなにがんばってもタイヤを元に戻せなくて泣きたくなる、無事に交換できたと思ったら、5分と持たずに再パンクが起きてパニック……等、ひとくちにパンク修理と言ってもコツはいくつもある。

屋外での修理は、風が吹いていれば風よけができる場所を、夜間であれば照明がある場所を探さねばならない。自転車を逆さまにしたいのであればフラットな場所じゃないといけないし、砂利や砂が混じらないようにコンクリートかアスファルト面でおこないたい。

あと、当然ながらポンプも持っておくこと。自転車に常時取り付けておけば忘れることもない。自分はタイレル(Tyrell)のCSI 、BOMA の Refale の両方にそれぞれポンプをくっつけている。ロードバイク用には高圧入れられる大きめのモノ、ミニベロには手動で何度もポンピングしなくてはいけない代わりにコンパクトなモノを選んでいる。

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※このポンプは今は、タイレル(Tyrell)のCSI につけています

メンテナンス系の書籍は1冊はもっておいて損はないけど、初めてのパンク修理を書籍だけでマスターするのは厳しいと思う。できれば、ショップで指導してもらうとか、先輩サイクリストにコツを教わることをオススメする。実地であれば、文章では説明しにくい、指先の置き方、力を加える角度、チューブの押さえ方…等の微妙なノウハウが学べる。

あと、タイヤによってはものすごく硬くて、馬鹿力を要するモノもあるので、外しやすい(&はめやすい)タイヤを選ぶと良い。お店の人に聞けば教えてもらえる。

ちなみに自分はロードバイク用にパナレーサーのRace L Evo3を使っているんだけど、転がり、グリップの良さもさることながら、タイヤが軽くて交換や修理がむっちゃ楽。「Lは軽いモデルだから、年間で1,2回のパンクは覚悟しておかねば」と思っていたけど、2015年6月から使い始めて、2016年の10月時点でパンクはゼロ。(※途中で1回、経年劣化でRace L Evo2から3へ交換はした)

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※こちらはRace L Evo2(超お気に入りのタイヤです)

夜間走行に慣れる

夜に車道を走る行為は、最初はけっこう怖い。昼間より見通しが悪くなるし、路面状況は確認しにくいし、でも車のスピードはむしろ上がったり、とマイナス要素しかない。

「いや、オレ(私)は明るい時間帯しか走らないから大丈夫」って人も、これから秋~冬を迎えて日が暮れるのが早いと、暗い夜道を走らざるをえないときがある。(夕方5時までに帰宅するツーリングのはずが、トラブルや疲労で遅れることはザラ)

夜間走行に慣れる(&安心感を持って走る)には、ライトが欠かせない。前方を照らすライトは当然として、地味に重要なのがリアのフラッシャー(赤い尾灯ですね)。自動車や歩行者から自分が視認されやすい状況を作っておくことが大きな安心感をもたらす。

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とくに、後ろから迫ってくる自動車やバスに見落とされ、跳ね飛ばされたら、いくらこちらが安全運転を心がけていても意味はない。自分は必ず前後にライトを装着して出かけるようにしていて、ミニベロとロードバイクの間で行き来させて使っている。

自分は1年に1回くらいのペースでライトを装着し忘れて自転車通勤してしまい、途中で「忘れたぁぁぁぁぁぁ!」って頭を抱えるときがある。そんなときは100円ショップで前後のライトを買ってその場を凌ぐ。

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※100円ショップで手に入れた尾灯(明るさも問題ない)

なお、フロントライトはすぐに壊れたけど、リアフラッシャーは100円とは思えないクオリティなので、ヘルメットに装着して、尾灯は2個体制にしているよ。2個だとかなり目立つので、ドライバーにもしっかり存在をアピールできる。

荒れた路面を通過するコツを掴む

自動車で走っていた頃は考えもしなかったアスファルトの路面状況って、自転車に乗った途端に気になり始める。ロードバイクにはサスペンションがなく、しかも高圧で細いタイヤで走るわけで、路面のヒビ、荒れ、凹凸のショックを終始受け続ける。よって、路面コンディションにあわせた乗り方を身に着けておくと良い。

凸凹ならまだしも、冷や汗をかかされるのが『砂利、濡れたマンホール(と白線)』である。こういう状況に出くわす前に迂回するなりすればよいのだが、気づいたら砂利に侵入しようとしていた場合は、そのまま通るしかない。

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そんなとき、やってはいけないのが「急ブレーキ」と「ハンドルを曲げる操作」。それをするとあっけなくスリップする。後輪のスリップであればまだ立て直せることもあるが、前輪が滑ったらオシマイ。どんなにバイクスキルがある人でも100%コケる。

慌てず、落ち着いて、重心は傾けず、ハンドルはまっすぐで、ペダリングを停めてなるべくゆっくりと通過しよう。

バイクの上でリラックスできるようになる

記事の中では、「運転中にリラックスできるようになろう」と書かれていたが、具体性に乏しかった。「リラックスして走ろうね」って言われて、すぐ実践できればよいのだが、そうもいかないだろう。

自分なりに補足してみると、リラックスは安心感と自信によってもたらされると思っていて、それが上記で示した6つのこと。それを実践できれば、おのずとリラックスして自転車通勤できるはず。

さらに加えるならば、以下の3か条も自分に課している。

  • 信号を守る
  • 天気予報をむっちゃ入念に調べる
  • 体調がちょっとでも悪ければ(寝不足とか)、電車通勤に切り替える

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以上、totalwomenscycling.comの「安全に自転車通勤するために身につけるべき7つのスキル」という記事の翻訳紹介でした。  皆様の安全な自転車通勤のお役に立てば幸いです。

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