センチュリーライドとか、100キロごえのヒルクライムライドのようなロング系イベントに一泊二日で仲間と参加するのは、控えめに言って最高に楽しい。
普段の生活では絶対に味わえない絶景の数々は、わざわざそれ目的で出かけるだけの価値がある。
ただ、走る距離が長く、そして険しくなるとどうしても仲間との体力差がはっきり露呈してしまうものでもある。
そんなとき、仲間としてどう励まし、助けてあげるのがよいか?Global Cycling Network で「Suffering? 6 Ways To Help Your Mates Survive A Tough Ride(厳しいライドで仲間を助ける6つの方法)」という動画が公開されていたので、翻訳紹介してみよう。
自分の経験でいうと、両方向の会話をしようとせず、一方的な声かけのほうが効果的のように思う。なぜなら、苦しんでいる側は「声を出す余裕すらない」こともあるから。(走りながら喋るって、意外に体力を使うものだ)
返事を求めるような会話をするんじゃなくって、「いいよいいよー」とか「その調子だよ」とか声かけにとどめるのがよいかなと。(自分が嬉しかったのはそっちのほう)
優しい、控えめなトーンでの励ましがもっとも効果的で、内容は基本的にはポジティブなものにしたい。
「あと500メートルで坂が終わるよ」
「エイドステーションまであと3キロだよ」
といったかんじ。抽象的な言葉よりは、数字で具体的に示してあげると励みになる。
体力でやや劣る仲間をアシストする場合、サポート側は相手がギリギリなんとか維持できるくらいのペースで牽いてあげるのがベスト。
※こまめに後方確認
キツすぎても千切れるし、かといってゆるすぎてもアシストの意味がない。ほどほどのペースを見極めて、互いの間に距離が開かないように注意しつつ前を走るのって、じつは意外に難しい。これがうまい人だと、後ろは何も考えずにひたすら前の背中だけを無心に追いかければよい。
この「何も考えずに」ってのがキモでして、それだけで時間を忘れられるし、精神的にすごく助かる。結果、「あ、苦しかった坂をいつの間にかクリアできた…!」ってなる。
補給はちょっとづつこまめに取るのが基本。イベントのエイドステーションだけをアテにしてもいいのだが、食べたいときに都合よく現れてくれるものではない。普段以上の強度でもがいていると予想外にカロリーを消費し、やたら早く空腹感が襲ってくることも。
※さすがに食べさせるまではしなくていいけど…
あと、エイドステーションは常に等間隔で設けられているわけではなく、あるポイントだけ1.5倍走らされる…ってことはままる。
ちょっとしたコツとして、最初のエイドステーションで提供されている飴とかチョコ、クラッカー、笹餅などを(お代わりが許されているなら)余計にもらい、バックポケットに入れておく、がある。(終盤できっと必要になる)
ただ、やはり保険のつもりでジェル1個とカロリーメイト一箱くらいをあらかじめ用意しておくことをお勧めする。結果食べなければそれでよし。大した荷物にはならないはずだ。
尿意を催さない=しっかり給水していない証拠でもあったりするわけで、2時間以上尿意を感じなければそれはそれで問題。
尿意を感じなくても、いったん路肩に停まっておしっこをしてみよう。エイドステーションであればまず間違いなく簡易トイレが用意されている。
無理にでもおしっこをひねり出すだけで体の緊張感は解けるものだし、精神的にもスッと楽になったりする。あと、単純に排泄したぶんだけ体も軽くなる。
※男性は最終手段がありますが…
万が一エイドとエイドの間で尿意に襲われたら?
男性であればわりとカジュアルに草むらに駆け込むことができるが、女性だとそうもいかない。やはり、エイドステーションでは「べつに尿意はないけど」って場合でも、無理してトイレに立ち寄っておこう。
走りながらやってもよいが、バランスを崩しやすいので、しっかり(あと安全に)やるのであれば路肩に停まっておこなおう。
※上級者なら走りながらでもできちゃう
首、肩、腕、腰、太もも、ハムストリングス等を低めの負荷で伸ばしてあげよう。
イベントでは基本的に何も背負わず走ることができるが、保険の補給食とか下山時に着るつもりのウインドブレーカーとかが入っていて、それなりに重量になっていることもある。
サポートする側が代わりに持ってあげることで、数百グラムかうまくすると1キロほど軽くできるので、登りが楽になる。
あと、”背中を押してあげる”のも一つの方法だ。アシストする側が並走し、手のひらを相手の腰に添えてあげる。バランスをとるのが難しいので、ちょっと経験が必要ではある。
このとき、力を入れて押す必要はない。手を添えてあげるだけでも十分に効果はある。
ただ、エマさんいわく、「手を添える方法は最終手段にしたほうがいい」とのこと。手でアシストを受けると、助けられている側のメンタルは二度と復活することはないそうな。精神的に相手に依存してしまうのだろう。
それはなんとなくわかる気がする。休み休みでも自力で走り切る(登り切る)のってすごく大事だし、本人の自信にもなるものだ。それが、ちょっとでも他人の体力を借りたとなるとチートしてもうた…感は残るし、厳密には自力で完走した気持ちになれないと思う。なので、できれば手を貸す以外のサポートでクリアできるように持っていきたい。
以上、Global Cycling Network の「Suffering? 6 Ways To Help Your Mates Survive A Tough Ride(厳しいライドで仲間を助ける6つの方法)」翻訳紹介でした。
経験者、体力に勝る人にサポートしてもらえるのは、うれしいし心強いものだ。ちょっとの声かけとか、横で並走してくれるだけでもすごく支えになる。
ヒルクライムに慣れていなかったころ、一番助かったのは、登る前にざっくりしたコースプロフィールを教えてくれる経験者の存在だった。
「序盤はきついけど、最初の2キロをクリアしたらあとは一定の緩い坂が頂上まで続く。いきなり急坂が現れるからって、ビビる必要はないよ」
と言われれば、「そうなんだ。じゃあがんばれそうだ」って思えるし、その逆で
「延々と緩めの坂ばかりだけど、最後の3キロが一気に斜度が上がる。最初ラクだからといって飛ばしすぎないように。最後の一踏ん張りの余力を残しながら登ろう」
と知らされれば、「じゃあペース配分を考えて走ろう」って気を引きしめられる。
なんの情報もないまま登る坂ほど心が折れるものはない。経験者はそのことをよーくわかっているのだと知ってから、初めて登る仲間がいれば積極的に情報共有するようになった。
というわけで、皆様のお役に立てばこれ幸い…。( ◠‿◠ )
あと、こんなアンケートもやってます。今後の記事制作の指針にさせていただきたく、ご協力いただければ幸いです。※所要時間1~2分
★ツイッターアカウントはこちら\(^o^)/<最近記事を常にお届け!
★サイクルガジェットストア
普段の生活では絶対に味わえない絶景の数々は、わざわざそれ目的で出かけるだけの価値がある。
ただ、走る距離が長く、そして険しくなるとどうしても仲間との体力差がはっきり露呈してしまうものでもある。
そんなとき、仲間としてどう励まし、助けてあげるのがよいか?Global Cycling Network で「Suffering? 6 Ways To Help Your Mates Survive A Tough Ride(厳しいライドで仲間を助ける6つの方法)」という動画が公開されていたので、翻訳紹介してみよう。
コミュニケーション
意思の疎通は基本中の基本。苦しんでいる相手には言葉でサポートしてあげるのがまず第一。ただ、あまりにも片方が元気すぎてハイテンションな様子を見せすぎてしまうと、相手は凹むし心が折れそうになる。あと、単純にうるさい(笑)。自分の経験でいうと、両方向の会話をしようとせず、一方的な声かけのほうが効果的のように思う。なぜなら、苦しんでいる側は「声を出す余裕すらない」こともあるから。(走りながら喋るって、意外に体力を使うものだ)
返事を求めるような会話をするんじゃなくって、「いいよいいよー」とか「その調子だよ」とか声かけにとどめるのがよいかなと。(自分が嬉しかったのはそっちのほう)
優しい、控えめなトーンでの励ましがもっとも効果的で、内容は基本的にはポジティブなものにしたい。
「あと500メートルで坂が終わるよ」
「エイドステーションまであと3キロだよ」
といったかんじ。抽象的な言葉よりは、数字で具体的に示してあげると励みになる。
ペーシング
スピードはあまり変えず、ペースを一定に保つ。長いイベントであればあるほど、序盤で飛ばしすぎないように。体力でやや劣る仲間をアシストする場合、サポート側は相手がギリギリなんとか維持できるくらいのペースで牽いてあげるのがベスト。
※こまめに後方確認
キツすぎても千切れるし、かといってゆるすぎてもアシストの意味がない。ほどほどのペースを見極めて、互いの間に距離が開かないように注意しつつ前を走るのって、じつは意外に難しい。これがうまい人だと、後ろは何も考えずにひたすら前の背中だけを無心に追いかければよい。
この「何も考えずに」ってのがキモでして、それだけで時間を忘れられるし、精神的にすごく助かる。結果、「あ、苦しかった坂をいつの間にかクリアできた…!」ってなる。
補給食と水分補給
苦しいときは、食べる&飲むことを忘れてしまうことがある。食べない(&飲まない)とますます調子が狂い、さらに苦しい…という負のループになるものなので、サポート側はしっかりリマインドしてあげよう。補給はちょっとづつこまめに取るのが基本。イベントのエイドステーションだけをアテにしてもいいのだが、食べたいときに都合よく現れてくれるものではない。普段以上の強度でもがいていると予想外にカロリーを消費し、やたら早く空腹感が襲ってくることも。
※さすがに食べさせるまではしなくていいけど…
あと、エイドステーションは常に等間隔で設けられているわけではなく、あるポイントだけ1.5倍走らされる…ってことはままる。
ちょっとしたコツとして、最初のエイドステーションで提供されている飴とかチョコ、クラッカー、笹餅などを(お代わりが許されているなら)余計にもらい、バックポケットに入れておく、がある。(終盤できっと必要になる)
ただ、やはり保険のつもりでジェル1個とカロリーメイト一箱くらいをあらかじめ用意しておくことをお勧めする。結果食べなければそれでよし。大した荷物にはならないはずだ。
おしっこをする
冗談のように聞こえるかもだが、わりとマジ。走ることにだけ集中しすぎていると、おしっこに行くことすら忘れてしまうことがある。尿意を催さない=しっかり給水していない証拠でもあったりするわけで、2時間以上尿意を感じなければそれはそれで問題。
尿意を感じなくても、いったん路肩に停まっておしっこをしてみよう。エイドステーションであればまず間違いなく簡易トイレが用意されている。
無理にでもおしっこをひねり出すだけで体の緊張感は解けるものだし、精神的にもスッと楽になったりする。あと、単純に排泄したぶんだけ体も軽くなる。
※男性は最終手段がありますが…
万が一エイドとエイドの間で尿意に襲われたら?
男性であればわりとカジュアルに草むらに駆け込むことができるが、女性だとそうもいかない。やはり、エイドステーションでは「べつに尿意はないけど」って場合でも、無理してトイレに立ち寄っておこう。
ストレッチ
ストレッチもリカバリーの有効な方法。劇的な変化があるわけでもないし、疲れが消えるわけでもないが、血流が良くなって一時的にはスッキリする。走りながらやってもよいが、バランスを崩しやすいので、しっかり(あと安全に)やるのであれば路肩に停まっておこなおう。
※上級者なら走りながらでもできちゃう
首、肩、腕、腰、太もも、ハムストリングス等を低めの負荷で伸ばしてあげよう。
背中のアシスト
いろいろやってもうまくいかない場合もある。そんなときの最終手段が、ボトルや補給食や荷物(ウインドブレーカー)を代わりに運んであげること。イベントでは基本的に何も背負わず走ることができるが、保険の補給食とか下山時に着るつもりのウインドブレーカーとかが入っていて、それなりに重量になっていることもある。
サポートする側が代わりに持ってあげることで、数百グラムかうまくすると1キロほど軽くできるので、登りが楽になる。
あと、”背中を押してあげる”のも一つの方法だ。アシストする側が並走し、手のひらを相手の腰に添えてあげる。バランスをとるのが難しいので、ちょっと経験が必要ではある。
このとき、力を入れて押す必要はない。手を添えてあげるだけでも十分に効果はある。
ただ、エマさんいわく、「手を添える方法は最終手段にしたほうがいい」とのこと。手でアシストを受けると、助けられている側のメンタルは二度と復活することはないそうな。精神的に相手に依存してしまうのだろう。
それはなんとなくわかる気がする。休み休みでも自力で走り切る(登り切る)のってすごく大事だし、本人の自信にもなるものだ。それが、ちょっとでも他人の体力を借りたとなるとチートしてもうた…感は残るし、厳密には自力で完走した気持ちになれないと思う。なので、できれば手を貸す以外のサポートでクリアできるように持っていきたい。
以上、Global Cycling Network の「Suffering? 6 Ways To Help Your Mates Survive A Tough Ride(厳しいライドで仲間を助ける6つの方法)」翻訳紹介でした。
経験者、体力に勝る人にサポートしてもらえるのは、うれしいし心強いものだ。ちょっとの声かけとか、横で並走してくれるだけでもすごく支えになる。
ヒルクライムに慣れていなかったころ、一番助かったのは、登る前にざっくりしたコースプロフィールを教えてくれる経験者の存在だった。
「序盤はきついけど、最初の2キロをクリアしたらあとは一定の緩い坂が頂上まで続く。いきなり急坂が現れるからって、ビビる必要はないよ」
と言われれば、「そうなんだ。じゃあがんばれそうだ」って思えるし、その逆で
「延々と緩めの坂ばかりだけど、最後の3キロが一気に斜度が上がる。最初ラクだからといって飛ばしすぎないように。最後の一踏ん張りの余力を残しながら登ろう」
と知らされれば、「じゃあペース配分を考えて走ろう」って気を引きしめられる。
なんの情報もないまま登る坂ほど心が折れるものはない。経験者はそのことをよーくわかっているのだと知ってから、初めて登る仲間がいれば積極的に情報共有するようになった。
というわけで、皆様のお役に立てばこれ幸い…。( ◠‿◠ )
あと、こんなアンケートもやってます。今後の記事制作の指針にさせていただきたく、ご協力いただければ幸いです。※所要時間1~2分
★ツイッターアカウントはこちら\(^o^)/<最近記事を常にお届け!
★サイクルガジェットストア
コメント