160キロ走るセンチュリーライドのような超ロングライドイベントは、自分の限界に挑戦することとほぼ同義。走りきった後の達成感は大きい。その代わり、体力配分を考えずに闇雲に走るのはあまり賢いことではない。
せっかく走るのであれば、息も絶え絶えになりながら走るよりも、快適に走りきりたいもの。そのほうがきっとよい思い出にもなるし、「また参加しよう」と思えるはず。
ということで、Global Cycling Network による「超ロングライドイベントを楽しむための4つの戦略(4 Key Strategy Points for Sportives & Gran Fondos)」を翻訳してお届けしよう。
イベントの高揚感に流されると、つい「いつもより強めに踏んで」しまうもの。自分より速い集団に付いていこうとするのもよくあるミス。周囲のペースに流されず、ペースの自己管理をしっかりと。
男性ライダーは、「女性ライダーに抜かれると、なんか負けた気がしてムキになってしまう」傾向があるので、なおさら自制いただきたい。
※自分調べ(笑)
全行程の半分、もしくは三分の二まではペースを守り、そこからゴールに向けて(可能であれば)徐々にペースを上げてみること。あと、集団イベントならではのメリットとして、トレインを組んで互いに風よけになってすすめることがある。負荷を集団で分散して走れば、ソロで走るよりも楽&速く走ることができる。
ただし、ここでも張り切りすぎて先頭を引っ張り続けることのないように。
4,230メートルの獲得標高がどれだけえげつないものか、山を登り慣れた人はピンとくると思う。ちょっとやそっとの体力では登りきれないハードさ。ツールド妻有もそうとうにキツいけど、それでも獲得標高は2,500メートル。
>> 【イベントレポート】 ツールド妻有2016に張り切って参戦してきたよ(前編)
>> 【イベントレポート】 ツールド妻有2016に張り切って参戦してきたよ(後編)
登りでは人のスピードに惑わされず、自分の快適に回せるケイデンスとスピード、テンポを維持すること。序盤の登りで「この程度の坂、ねじ伏せてやるわ!フハハハ!」って調子こいていると、割と早い段階でグロッキーになるのでご注意を。
坂でくじけないためのユニークなコツが紹介されていて、それは「300~400メートル先の目標物までがんばって、そこを過ぎたらまた別の目標を見つけて歯を食いしばる…」を繰り返すというもの。目標は木とか看板とか電信柱とか、なんでもよい。
延々と続く坂道をいつ終わるともわからないまま登るのは、無間(むげん)地獄、阿鼻(あび)地獄に近い責め苦。こんな些細な事で、心が折れにくくなるものなのだ。これ、自分だけではなく、ふつうに皆やっているんだなって思ってほっこりした(笑)。
やってはいけないのが、食べたことのない補給食をイベント当日にぶっつけ本番で試すこと。サイクリング専用のエナジージェルとかエナジーバーはおおむね高価で、普段はなかなか口にできない。イベントにあわせてとっておきのエナジーバーを食べて、「まずい…」となるだけで済めば問題ないが、消化器が驚いてきちんと消化してくれなくなることもある。食べ慣れたものを持参しよう。
※意外に美味しかった(笑)
イベントの1~2日前は、意識して炭水化物を多めに摂取しておくと、カーボローディング効果も期待できる。イベント当日朝の朝食はいに負担をかけないよう、なるべく軽めに。脂肪や脂分は避けておく。シリアル、トースト、オートミール、果物…あたりがベストチョイスである。
>> プロのロードレーサーのサコッシュには何が入っているのか?(2014年ジロ・デ・イタリア編)
>> プロのロード選手は、レース中のバックポケットにどんな補給食を入れているのか?
>> 【チームスカイとベルキンの場合】 ツール・ド・フランスに出場する選手は何をいつどう食べているのか?
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あと、もうひとつのコツとして、ドカ食いではなく、少量の補給食をこまめに摂取するほうが効率がよく、胃への負担も少ない。水でも工夫はできて、タダの水分ではなく、電解質入りのドリンクにすれば、塩分やミネラルも水分補給と同時にできる。
目安としては、1時間毎に炭水化物ドリンクを750ミリリットルと90グラムの炭水化物を摂取するのが良いとのこと。
イベント全行程の100キロを目標にすると長すぎるので、コツは「いくつかのピース(20キロを5つにわけるとか)に分割してしまう」こと。5回目標地点を設けることで、小さな達成感を味わえる。
あと、イベント主催者のウェブサイトにはたいてい高低差付きの全ルートが公開されているはず。それをプリントアウトしてもっておき、補給ポイント等でときどき確認することで、「あぁ、この先もうちょっと坂を登れば、あとは下りだから休めそうだ」とか、「ゴール点前にもう一つ峠が控えているから、セーブ気味のペース配分で行こう」って判断がしやすくなる。
以上、Global Cycling Network による「超ロングライドイベントを楽しむための4つの戦略(4 Key Strategy Points for Sportives & Gran Fondos)」をお届けしました。
せっかく走るのであれば、息も絶え絶えになりながら走るよりも、快適に走りきりたいもの。そのほうがきっとよい思い出にもなるし、「また参加しよう」と思えるはず。
ということで、Global Cycling Network による「超ロングライドイベントを楽しむための4つの戦略(4 Key Strategy Points for Sportives & Gran Fondos)」を翻訳してお届けしよう。
超ロングライドイベントでのペース配分
超ロングライドではペース配分がとても大事。限りある体力をうまく使ってゴールまで目指さなければならないので、序盤で張り切りすぎると途中でヘタってしまうし、最悪のケースだとDNF(did not finish:途中棄権)にいたることも。イベントの高揚感に流されると、つい「いつもより強めに踏んで」しまうもの。自分より速い集団に付いていこうとするのもよくあるミス。周囲のペースに流されず、ペースの自己管理をしっかりと。
男性ライダーは、「女性ライダーに抜かれると、なんか負けた気がしてムキになってしまう」傾向があるので、なおさら自制いただきたい。
※自分調べ(笑)
全行程の半分、もしくは三分の二まではペースを守り、そこからゴールに向けて(可能であれば)徐々にペースを上げてみること。あと、集団イベントならではのメリットとして、トレインを組んで互いに風よけになってすすめることがある。負荷を集団で分散して走れば、ソロで走るよりも楽&速く走ることができる。
ただし、ここでも張り切りすぎて先頭を引っ張り続けることのないように。
超ロングライドイベントでの登り方
ロングライド系イベントであれば、ほぼ漏れなく登り(山とか峠)がある。平坦路だけのロングライドもあるかとは思うが)。動画内ではMaratona イベントの高低差が表示されているが、獲得標高はなんと4,230メートル!!大小7つの峠越えをしなければならない。4,230メートルの獲得標高がどれだけえげつないものか、山を登り慣れた人はピンとくると思う。ちょっとやそっとの体力では登りきれないハードさ。ツールド妻有もそうとうにキツいけど、それでも獲得標高は2,500メートル。
>> 【イベントレポート】 ツールド妻有2016に張り切って参戦してきたよ(前編)
>> 【イベントレポート】 ツールド妻有2016に張り切って参戦してきたよ(後編)
登りでは人のスピードに惑わされず、自分の快適に回せるケイデンスとスピード、テンポを維持すること。序盤の登りで「この程度の坂、ねじ伏せてやるわ!フハハハ!」って調子こいていると、割と早い段階でグロッキーになるのでご注意を。
坂でくじけないためのユニークなコツが紹介されていて、それは「300~400メートル先の目標物までがんばって、そこを過ぎたらまた別の目標を見つけて歯を食いしばる…」を繰り返すというもの。目標は木とか看板とか電信柱とか、なんでもよい。
延々と続く坂道をいつ終わるともわからないまま登るのは、無間(むげん)地獄、阿鼻(あび)地獄に近い責め苦。こんな些細な事で、心が折れにくくなるものなのだ。これ、自分だけではなく、ふつうに皆やっているんだなって思ってほっこりした(笑)。
超ロングライドイベントの食事&補給
あらゆる戦略や戦術も、体内にエネルギーがなければ実践できない。ガス欠(ハンガーノック)にならないよう、適度に補給すること。やってはいけないのが、食べたことのない補給食をイベント当日にぶっつけ本番で試すこと。サイクリング専用のエナジージェルとかエナジーバーはおおむね高価で、普段はなかなか口にできない。イベントにあわせてとっておきのエナジーバーを食べて、「まずい…」となるだけで済めば問題ないが、消化器が驚いてきちんと消化してくれなくなることもある。食べ慣れたものを持参しよう。
※意外に美味しかった(笑)
イベントの1~2日前は、意識して炭水化物を多めに摂取しておくと、カーボローディング効果も期待できる。イベント当日朝の朝食はいに負担をかけないよう、なるべく軽めに。脂肪や脂分は避けておく。シリアル、トースト、オートミール、果物…あたりがベストチョイスである。
>> プロのロードレーサーのサコッシュには何が入っているのか?(2014年ジロ・デ・イタリア編)
>> プロのロード選手は、レース中のバックポケットにどんな補給食を入れているのか?
>> 【チームスカイとベルキンの場合】 ツール・ド・フランスに出場する選手は何をいつどう食べているのか?
>> 【RAPHA CYCLE CLUB TOKYOを取材してきた】 おいしいコーヒーと、チームSKYも採用する補給食を賞味した
あと、もうひとつのコツとして、ドカ食いではなく、少量の補給食をこまめに摂取するほうが効率がよく、胃への負担も少ない。水でも工夫はできて、タダの水分ではなく、電解質入りのドリンクにすれば、塩分やミネラルも水分補給と同時にできる。
目安としては、1時間毎に炭水化物ドリンクを750ミリリットルと90グラムの炭水化物を摂取するのが良いとのこと。
超ロングライドイベントを助けるメンタルアプローチ
100キロを越える長距離イベントに初参加するとき、「経験したこともないのでペース配分もわからんし、どのへんでバテてしまうのかもわからん」といった気になるかもしれない。イベント全行程の100キロを目標にすると長すぎるので、コツは「いくつかのピース(20キロを5つにわけるとか)に分割してしまう」こと。5回目標地点を設けることで、小さな達成感を味わえる。
あと、イベント主催者のウェブサイトにはたいてい高低差付きの全ルートが公開されているはず。それをプリントアウトしてもっておき、補給ポイント等でときどき確認することで、「あぁ、この先もうちょっと坂を登れば、あとは下りだから休めそうだ」とか、「ゴール点前にもう一つ峠が控えているから、セーブ気味のペース配分で行こう」って判断がしやすくなる。
以上、Global Cycling Network による「超ロングライドイベントを楽しむための4つの戦略(4 Key Strategy Points for Sportives & Gran Fondos)」をお届けしました。
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