totalwomencyclingで、「サイクリスト以外の人にはなかなか理解されないこと23選(23 Questions Non-Cyclists Ask about Cycling)」という箸休め的な面白い記事があったので、翻訳して紹介してみる企画。今回は後編である。

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>> 前編はこちら

12 どうして女性版のツールドフランスはないの?(Why is there no Women’s Tour de France?)

サッカーには女性版のW杯はあるのに、自転車はそれがない。たしかに女性版ツールドフランスがあってもいいのかもしれない。

ふつうの女性がレースに出る場合、どうしても男性とごっちゃにされてしまったり、カテゴリーだけでお茶を濁される…ことが多い。女性はどうしてもサイクリングの世界ではマイノリティ扱いされてしまう。このへんは、フラストレーションが溜まるかもしれない。

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13 マイルじゃなくて、キロを使うの?(What’s that in miles?)

日本では圧倒的にキロメートルが普及しているので、マイルをつかうことはまずない。が、海外では時と場合で両者が混在するのでややこしい。
※1マイル=1.6キロメートル

(イギリス国内では)非サイクリストはマイルで距離を認識することが多いのに対し、サイクリストはキロメートルを使うのだそうな。

理由は、キロメートルの方がたくさん走っているような気がするから…らしい(笑)。「31マイル走ったよ」よりも「50キロ走ったよ」のほうがかっこいいじゃないですかですって。なるほど。

14 どんだけ食べても太らない体質なの?(Do you have hollow legs?)

サイクリングはものすんごいカロリーを燃やす。なにしろ、走っている途中で補給しなければやってられないスポーツなのだ。ライド後にタンパク質と炭水化物を補給する必要がある。サイクリング後は「量を気にせず食べられる!」喜びがある。

ちなみに自分は食べても食べても太らない体質ではなく、走っても走っても痩せないタイプ。(しっかり食べている証拠ですね…)

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15 オレの自転車を見せようか?(Wanna see my bike?)

「自転車を持っているだけではサイクリストではない。乗って初めてサイクリストと自称できる」

…と書かれていた。一理あるかもと思いつつ、全面同意はしない。乗る距離云々は個人差である。少なくとも、「たくさん乗る=より優れたサイクリスト」という考えはしたくないものだ。

16 いくらすんの?(That cost how much?)

サイクリングは機材スポーツゆえ、お安くはない。凝れば凝るほどお財布が軽くなる。

非サイクリストはまずロードバイクの価格を聞いてぶったまげる。「たかが自転車ごときにいくらつぎ込んでいるんだ…バカか」といった目で見られる(笑)。しかし、趣味とはそういうものだと思う。

車でもカメラでもオーディオでもゴルフでもプラモデルでも時計でも貴金属でもアイドルの追っかけでも、それに興味がない人にとってはただの無駄遣い。しかし、本人が満足していればいいんじゃないでしょうか。

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※ASUSを使ってます

特定趣味には大金を惜しまず投じる人だって、他のところでしっかり財布の紐を締めてコントロールしているはず。自分も自転車機材にはケチらない人間だが、それ以外にはぜんぜんお金を使わない。

着た切り雀だし、靴は2足(ニューバランスのスニーカーとメレルのモックシューズ)しかない。お酒は一滴も飲まないので飲み代がほぼかからない。タバコもギャンブルもしない。カウンターの寿司屋なんて人生で3回くらいしか行ったことがなく、洋服は2年に1回ユニクロでポロシャツを2枚買う程度。ズボンが破れたら、近所のリサイクルショップで古着ズボンを調達する。

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※今も現役

くれぐれも勘違いしてほしくないのは、「高級ロードバイクを所有する=お金持ちではない」ということです(笑)。

17 なんで何台も自転車を持っているの?自転車なんてどれも同じでしょう?(Why do you have so many bikes, don’t they all do the same thing?)

記事では「わっはっは、断じて違うわ(Lol, no.)」としか書かれていなかったので補足すると、用途で異なるのだ。

用途もへったくれも、どっちも地面を走るだけだろうが。1台で事足りるだろうが

そのセリフはよく聞いた。オクサマから何度も浴びせられた。だからタイレルのCSIを買う前には説得用のプレゼン資料を作って Slideshare で公開したくらいで、そこまでしてようやく説き伏せることができた。

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うまく例えるのが難しいが、靴だって、鞄だって、服だってTPOに合わせて替える。それと同じでロングライドに行く時、輪行で出かけたい時、普段着でちょっとお出かけしたい時、サクッと買い物に行く時、荷物がたくさんある時、いろんなシチュエーションがあるのです。

18 自転車を家の中に保管しているですって?(You let your bike live in the house?)

そうですが何か?なんなら一緒に寝ますけど?

と答えるサイクリストは多いはず。

なにしろ大事なものなので、屋外に放置なんてありえない。みなさん、パソコンとかスマホを玄関の外にほったらかしにしますか。しないですよね?盗まれるだろうし、盗まれなくても雨風で一気に壊れてしまう。それと同じ気持ちですな。

非サイクリストからすると、「自転車=汚れたもの」なのだと思う。その認識はあながち間違いではない。なぜなら、「ママチャリ」を意識していると思うから。確かにママチャリは汚い。雨ざらしで錆だらけでチェーンはギトギトで埃と砂を駆るかぶりまくった自転車を家に入れたいとは自分でも思わない。

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※就寝前にはネットリとした眼差しで愛車を見つめる

だが、まともなサイクリストは愛車をピカピカに磨き、キレイに保っている。丁寧に扱う度合いで言えば、オーディオ機器と同じくらい。かなり大事にしているので、屋内保管にはどうか寛容な眼差しで見守っていただきたい。

19 棚にオイルとかケミカル剤がいっぱい並んでいるんですけど(Why do you have a shelf full of lube?)

バイクを正確かつスムーズに動かすためである。洗剤、ディグーリーザー、グリス、オイル、ワックス…など用途と場所で使い分けるので、いくつも持っているのである。すべてに意味がある。

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20 どうして家中に自転車パーツとか並べているの?(Why is your house full of cycling things?)

長年乗っていると、いろんなパーツが増えてくるものだ。予備のパーツや消耗品。交換したけど捨てるに捨てられないチューブ、交換されてしまったホイールとハンドル。取り外されて行き場を失ったスペーサーにステム。

細々した備品はデッドスペースを活用すると家庭内で文句を言われない。自分は階段と玄関の屋根に近いスペースを使って保管している。

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21 たかが自転車じゃん(Surely, it’s only a bike?)

それは言ってはダメなセリフ\( ˆoˆ )/

22 痛くない?辛くない?(Don’t you get hurt?)

痛むし、苦しいこともある。だがそれがいい。一日中布団の中でゴロゴロしていればラクだろうが、ずっと続けば楽しくなくなる。楽=楽しいでもないのである。多少の困難さがあるからこそ楽しい。登山しかり、マラソンしかり。

あと、サイクリングは大半の時間が楽しい。苦しい時間帯はほんのちょっと。別にわざわざ苦しむ目的で出かけているわけではない。(ヒルクライムを除く)

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以上、totalwomencyclingの「サイクリスト以外の人にはなかなか理解されないこと23選(23 Questions Non-Cyclists Ask about Cycling)」の後半を翻訳し、コメントを添えてご紹介しました。元記事には23個って書いてあったが、数えたら22個しかなかったぞ…(汗)


ちなみにであるが、ねとらぼでこんな記事を書かせていただいたら、とんでもないシェアがされてビビった。マニアックなネタなのでさほど拡散しないだろうとタカをくくっていたのだが、いい意味で期待を裏切られた。

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本気で趣味に身を投じるとは、こういうことだっ…!
我ながら真性のバカだと思う><

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