中古ロードバイクの売買はさほど珍しいものではなくなってきました。メルカリやヤフオク!のようなC2Cもあるし、中古品を専門で扱うリアル店舗もあります。もはや市民権を得た感じ。

Global Cycling Networkに「Tips For Buying A Used Or Second-hand Road Bike(中古のロードバイクを買うときのコツ)」という動画がありました。海外だと店を介在させない直のやりとりのもポピュラーなのでこういう動画の需要があるのかなと。

中古ロードバイク を買うときに役立つ情報だったので翻訳して(自分の意見も添えつつ)紹介します。



目次


元オーナーと直に話す

なぜ売ろうと思ったのか質問する。売却の理由は?どれくらい乗ったのか?そもそも自身がサイクリストなのか?(←ココ重要)

自転車が趣味じゃないのに、サイクリストじゃないのに、めちゃくちゃ高価なバイクを売ろうとしていたら……ちょっと不自然すぎるので疑うか追加質問したほうがいいです。あり得ないほど得をする掘り出し物って存在しません。ぬか喜びして飛びつかないこと。

もちろん「乗るつもりで買ったけど、いろんな事情で結局乗らなくなったから売ることにした」って可能性もあります。その辺はケースバイケース。そういう情報は直にオーナーと会わないとわからないので、会うことなく購入を決定しないほうがベターでしょう。

ブレーキシューの減りとリムの汚れ

シューのすり減り具合でどれくらい乗っていたかがわかります。シューだけでなく、ホイールのリムの磨耗も同時にチェックすること。

バーテープの摩耗具合

完成車状態からあった元々のものなら、あまり乗ってない証拠。個人的意見ですが、メンテナンスの歴史とか、ちゃんと手入れをしていたかは”バーテープの状態”に現れると思ってます。バーテープがきれいな人は部屋も整理整頓していそうな気がします。 

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シートポストを抜いてみる

長期間放置したアルミフレーム&アルミシートポストだと、固着して抜けないことも。買ったあとでシートポストを動かせないとわかるのは問題なので、とりあえず動かせるかどうかはチェックしましょう。仮に抜けなくても、よほどのひどい状態でない限りショップなら抜いてもらうことはできますが。

シートポストがカーボンだと、トルクを掛けて締めすぎたせいで破損仕掛けていることもあります。やはり一度抜いて状態を確認しておきたいです。つまり、オーナーに会うときにはアーレンキーセットを持参する必要があるということです。

ケーブルの摩耗具合

「フレームのヘッドの横」と「アウターケーブル」が接触する部分の摩耗具合を見ます。アウターケーブルがフレームに触れた状態で乗り続けると塗装が剥がれてくるもので、ここを見るだけでもどれくらい乗ったか一発で分かるもの。大切に管理していたオーナーならクリアシートかパッドを付けているはずです。

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※養生していれば問題ないことがほとんど

ケーブルを交換した時期

アウターとインナー、シフターとブレーキ、それぞれのケーブルをいつ交換したか?あるいは一度もしていないか?を確認します。知っておくことで次回の交換時期の目安もわかります。この質問に答えられないとしたら…あまり良いサインではないでしょう。

タイヤの交換歴の有無

買った状態のままなのか、1回でも交換したことがあるのかをチェック。新品二近くても数年放置してたって場合はゴムが劣化していることもあります。インナーチューブもしかり。

ホイールのリム面の劣化

リムブレーキタイプなら、リム面が凸凹していないかチェックします(指で触ればわかる)。そんなに乗っていないバイクなら、リム面の劣化は少ないはず。なお、ディスクブレーキのバイクならローターの磨耗をチェックしましょう。

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チェーンは伸びていないか

チェーンチェッカーがあれば一発で確認できる。なかなか普通の人は持っていないので、わざわざそれだけのために買う必要はないかも。まあ、チェーンは交換できますし。これも「どれくらい乗っていたか」の証言と照らし合わせて確認すれば良いでしょう。

カセットやチェーンリングの摩耗具合

破損や欠けがないかはもちろん、変速したときに歯飛びしないかも見ます。磨耗が進むとカセットの歯が薄くなっていきます。歯飛びするかどうかは手でクランクを回すだけだとわからないこともあるので、実際に乗ってみるのがベスト。

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ボトムブラケットの下

忘れやすい場所ですが、ボトムブラケット周辺も目視チェックします。遠慮なくひっくり返させてもらいましょう(縦に持ち上げるだけでOK)。ボトムブラケットが無事でも、ケーブルガイドが割れていたり、ケーブルが傷んでいることはあるので。

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チェーンステーに小キズがついていないか

チェーンが当たって細かな傷ついていないかのチェック。まあ、傷ついていたとしても深刻な問題にはなりえなくって、単なる見た目の話。普通に乗っていれば不可抗力でチェーンが当たることはあるし、輪行のためにホイール脱着すればどうしてもチェーンステーには薄い傷はついてしまうものなので、神経質にはならなくて良いかと。

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オリジナルじゃないパーツが付いていた場合

カスタマイズが施されていて、ホイールやサドルが新しくなっていれば、(好みに合えば)それはラッキー。カスタム歴はオーナーに聞けばわかるはずです。 

サドルやホイールが新しくなっているのは喜ばしいですが、フォークが標準のものでなかったら「事故歴の可能性がある」ので身構えたほうがいいです。そういう意味で「メーカーの出荷スペック」は事前に予習しておきましょう。5年以内のバイクならネットで情報が見つかるはずです。 

フォークってまず交換することはないし、劣化するほど乗り込むことも一般サイクリストだとないので、交換されていたら高い確率で「必要に迫られてやった」と考えるのが無難です。そのことは率直にオーナーに質問するべし。納得できる回答が返ってこなかったら、そのバイクは選ばないでおきましょう。 


……と、こうやって元オーナーの話を聞きながら「バイクの歴史」を総合的に判断します。買ったあとですぐに交換が必要そうな部分があれば、値引きの交渉材料に使ってもいいでしょう。つまりバイクの状態を正確に把握することは、自分のためでもあります。


上記が動画内で語られていたことで、個人的に追加確認したいポイントは以下3つ。

保管場所はどこだったか?

屋内だったか?(屋外だったら一眼見てわかるけど)

固定ローラーで使っていたか?

個人的な好き嫌いですが、固定ローラーはどうしてもフレームに負荷がかかるので、トレーニングで使われていたフレームをあえて買おうとは思いません。三本ローラーは許容範囲。

雨天で乗ることがあったか

レースでガンガン使ってきたバイクであれば、少々の雨天決行はあるものなので、そこはちょっと気になるかも。まあ、オーナーがちゃんとメンテナンスしてきたってことであれば問題はないですが。 


再びGlobal Cycling Networkで語られていたことに戻ります。
ここからは「実際にバイクに触れながら」チェックするポイント。

ヘッドのベアリングのガタ

ぐらついていないかのチェック。バイクにまたがって、フロントブレーキかけた状態で前後にゆする。フレがあればカクカクとした軋みを感じられるし、ひどいと目視でもわかるほど。

ボトムブラケットのガタ

ボトムブラケットにガタ付きがないかは、クランクを握って横方向に揺らして確認できる。カクカク動けば丸ごと交換することになる可能性大。

ホイールのベアリングのガタ

タイヤを握って横方向に揺らしてみる。グラグラ来ていたらベアリングの調整か交換が必要になる。

ホイールが「True」か?

「True=本物かどうか」という意味ではなく、ストレートか?フレていないか?という意味。ホイールを回して真正面から見たり、(リムブレーキモデルなら)ブレーキシューを目印にしてグラつきをチェックします。フレていたらうにうに動くので一発でわかります。

もちろん、フレていてもショップで調整してもらえばいいだけの話。ただ、コストはかかるのでその辺は値引きできないか交渉してみましょう。

ディスクブレーキのホイールでも同様にスピンさせてチェック。ローターが斜めになっていたりするとシューに触れてチッチッと音がします。

事故歴があったかどうかを見分ける方法

オーナーに聞けばわかることですが、「家族の所有物を処分するので詳しいことはわからない」かもしれません。そんなときにチェックできるポイントはいくつかあって、

1 リアディレイラーに傷がある

落車があればまず間違いなくリアディレイラーに傷がつきます。ちなみに自分のパナモリは後ろから娘に突っ込まれたことがあって、そのときについた傷が残っています。(動作に問題はないです) 

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2 サドルの横にほつれ、破れがある

落車するとサドルも地面に触れます。サドルのこの部分は破損しやすいです。普通に走っていてもサドルは磨耗していくものですが、ピンポイントで目立つようなら落車を疑うこと。

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※とくにこの位置

3 バーテープ、シフターに傷がある

ここも落車時に地面に必ず当たる。普通に使っていて局地的にバーテープが破れることはないし、シフターに傷がつくこともないです。

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※シフターの先っちょの傷は風でバイクを倒してしまったときのもの

とはいえ、傷があった=そのバイクはダメ!ってことではなく、フレームに影響を与えない軽い落車ってこともあるし、なんなら立ちゴケでもそんな傷はつくものです。むしろ完全な無傷の中古バイクってまず見つからないはず。なのであまり過敏になりすぎるのもどうかと思います。

最後に、深刻なダメージが予想される「買うべきではないフレーム」について。パーツ類は交換すればリフレッシュできても、骨格であるフレームはそうはいきません。フレームに問題があったら、他の全てが良くても却下です。

ハンドルを90度以上回してみる

事故で正面から強い衝撃が加わると、ハンドルがぐるっと回転して(ジャックナイフですね)フレームにぶつかります。ハンドルとトップチューブが交わる点に傷や凹みの形跡がないかチェックします。

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※トップチューブに当たるまでハンドルを回します

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※接触する部分を確認しましょう(左右両方!)

フレームの長さが左右で違わないか?

アルミやクロモリの金属フレームの場合、リアエンド~トップチューブの先端までの長さを両サイドからメジャーで測ります。目視で歪みは見抜けません。もし長さが左右で違ったら何らかの理由で曲がっているので、そのようなフレームはいくら安かろうが、どんなに憧れのフレームであろうが、買ってはダメ。

実際に試乗させてもらう

最後に、実際に乗せてもらいましょう。スニーカーで構いません。フレームサイズやハンドル幅の確認もできるし、バイクの最終チェックにもなります。

異音が発生しないか?ブレーキはきくか?ハンドルやBB周辺にグラつきは感じないか?軽くたちこぎしたり、前後すべてのギアを変速してスムーズに動くか、歯飛びしないか確認すること。不具合があれば、ちょっと走らせるだけでわかるものです。


以上、中古バイクを買うときの参考になれば(^o^)


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