ロードバイクは基本的にスタンドを有しない。街乗り用の廉価版アルミロードバイクの中には、スタンドもデフォルトで装備された完成車もある。が、例外と考えたほうがいい。ロードバイクとはスタンド無しで扱うものである。理由は極力軽量化のため。

スタンド無しだなんて、困る。どうやって自立させればいいの?

コンビニとかトイレ休憩できないよう…

という不安もあるだろうが、実際なんとかなってしまうもの。ダホンのMuに乗っていた頃、軽量化のためにスタンドを撤去してしまったが、べつに困ることはなかったし、今乗っているロードバイクもミニベロもスタンドは無いけれど、何の問題もない。

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なぜなら、壁とか樹木とか柵等、バイクを立てかけられるモノは世の中にいっぱいあるから。ただし、バイクを立てかける方法にも上手い下手は存在するもので、ヘタな方法だとバイクが倒れてしまうこともある。

Global Cycling Network
で、「スタンドの無いロードバイクを壁に立てかける8つの方法」という動画を紹介していたので、翻訳しつつ紹介してみますね。


8 Magnificent Ways To Lean Your Bicycle




1 ハンドルバー・リーン(Handlebar Lean)

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初心者がやってしまいがちなのが、ハンドルバーだけを支点にして立てかけてしまう方法。一点だけで立てかけると、風の影響を受けやすいし、不安定。

ちょっとしたはずみでヘッドがくるっと90度曲がり、最悪倒れてしまうことがある。倒れなくても、壁にフレームが接触して、傷がついてしまうこともあるのでご注意をば。

2 アップサイドダウン(Upside Down)

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街中での駐輪でコレをする人はまずいないが、メンテナンスやタイヤ交換時にひっくり返してしまう方がときどきいらっしゃる。両ブラケットとサドルの三点で支えるので安定性はよいが、反面、ブラケットとサドルが汚れたり、傷ついてしまうこともある。

やるのであれば、路面がきれいな場所限定になるだろうか。ちなみに、エンデューロ会場で、バイクスタンドが満杯になってしまった場合に、仕方なくひっくり返して自立させているパターンは何度か目撃したことがある。キレイなコンクリート面であれば、一つの方法ではある。

3 フェンスバー・フック(Fencebar Hook)

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ハンドルバーの片方を、柵に引っ掛けてしまう方法。これ、できる場所は限られるけど、かなり安定はする。柵が高すぎても低すぎてもダメで、前輪がちょっと浮き上がるくらいがちょうどいい。

ただし、フォークが柵に接触することにはなるので、乱暴に引っ掛けるのではなく、ゆっくりとフレームにやさしくやってあげてほしい。

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4 バックホイール・リーン(BackWheel Lean)

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経験者が好んで使うワザ。後輪を壁とか樹木に持たれかけて自立させる。 パット見、「え?これでバイクが自立するの?すぐに倒れるんじゃないの?」と心配になってしまうが、不思議とこれで倒れない。

なお、前輪だけで同じことをしようとしてもうまくいかないのでご注意あれ。

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5 フロント・リア・コンボ(Front Rear Combo)

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自分が最も多用する方法がコレ。ハンドルバーとサドルの二箇所を支点にして壁に立てかける。1のハンドルバー・リーン(Handlebar Lean)よりもはるかに安定するのでオススメ。

ハンドルとサドルがうまく壁に当てられない場合は、オプションとして「ハンドルとリアのタイヤ」の二箇所を支点にするパターンもありだ。

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6 シート・レスト(Seat Rest)

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ハンドルバー・リーン(Handlebar Lean)の逆バージョンで、サドルだけを支点にして持たれかけるやり方。これもあまり安定しないので、個人的にオススメしない。無風であっても、ちょっと角度の付け方を間違えると前輪がぐるっと回転してバイクが倒れる。

ロードバイクを停める際は、二箇所以上の接触ポイントを使って固定すると覚えておいてほしい。

7 フロア・レイダウン(Floor laydown)

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バイクを倒しておく方法。バイクスタンドが用意されないイベント会場(ヒルクライムとか)でよく見かけるが、一般道でこれはしないほうがよい。単純に周囲の迷惑だし、大切なバイクを踏みつけられるリスクもある。

ツールド妻有のスタート会場では、多数の参加者が一挙に押し寄せるので、全員が寝かせていた。マナーを心得て、バイクの価値を理解しているサイクリスト同士であればこういう駐輪方法もさほど不安はない。

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あと、公園の斜面とか河川敷の土手であれば、バイクを寝かせて休憩することもかまわないだろう。言うまでもないが、バイクの右側(リアディレイラーがあるほう)は上を向かせましょう。

TIPSとしては、地面に倒す側のペダルを12時の方向に向けてあげること。そのほうがバイクが固定されやすく、ふらふらしない。動画内では、6時側を向いていたが、やや不安定になってしまう。

8 バイク・バイク・リーン(Bike Bike Lean)

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バイクとバイクを均等に傾けて、「人の字」を描くように互いに持たれかけて自立させる方法。あまり長時間この状態で駐輪しておくのは得策ではない。他の方法よりも不安定なのは間違いない。

給水とか、トイレに立ち寄るほんの数分だけ…といった使い方が好ましい。

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※マットさんがいちいちドヤ顔を決めるのが、いい意味でイラッと来て良い味を出している(笑)。ぜひ動画を観ていただきたい。


以上がGlobal Cycling Network で紹介されていた、スタンドが無いロードバイクを立てかける方法だったのだが、「フロント・リア・コンボ(Front Rear Combo)」に並んで自分が多用している方法が紹介されていなかった。

それが「ペダル・リーン」である。
※正式名称であるかどうかはわかりません。自分の造語です(笑)。

ペダル・リーン(Pedal Lean)のやり方

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※ペダルだけで自立させます

縁石を利用して自立させる方法で、左側のペダルをチェーンステーに並行にするかんじにポジションさせ、ペダルを縁石に乗せるように置く。後輪が地面に接していれば、ペダルが動くことはないのでわりとしっかり自立してくれる。

とはいえ、この方法も短時間の駐輪に限定した方がいい。ロードバイクだとこの方法でも安定しているが、ホイールが小さくて、ヘッドが回転しやすいミニベロではあまりオススメしない。この方法でタイレル(Tyrell)のCSI を固定したとき、ちょっと目を離したスキに倒れかけて冷や汗をかいたことがある。
※あわやフレームに傷がつくとこだった…

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※雨天後に走ったので、汚れまくりですね(^_^;)

それ以来、「ペダル・リーンはロードバイクでしか使わない!(しかも短時間)」って心に決めている。


※こんな動画も作りました

以上、スタンドの無いロードバイクを壁に立てかける8つの方法と言いつつ、8+1の合計9つの方法のご紹介でした。
ヽ(´エ`)ノ

他にも方法があったら、ぜひコメント欄で教えていただきたい。

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