自転車にハマったのが2010年。当初は「サイクリングってどんな格好でやればいいの?」と戸惑い、よくわからないまま見よう見まねでやっては失敗する…ことを繰り返してきた。

詳しくは「サイクリングのファッションって何を着ればいいの?自転車歴6年のオッサンが時系列で己のダサい服装を振り返る」をお読みいただきたいのだが、サイクリストの知識ゼロだったので、そりゃもう酷い格好で乗っていた。

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※見るたびに死にたくなるほどダサい写真

最初はサッカーのユニフォームやジャージで走って好奇の眼差しを浴びた。セーターとダウンジャケットで走って大量の汗をかいて風邪をひいたこともある。思い出すだけで、今でも頭を抱えたくなる。

3年経ってようやくサイクルジャージの袖に腕を通し、インナーパンツを履くことを覚え、アームカバーやレッグウォーマーを利用する習慣が身についた。

個人的には「まあまあサイクリストっぽい格好が板についてきたんじゃないか」とは思っているのだが、最後の砦の「ある商品」にだけは、まだ手が出せていなかった。

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※禁断のビブショーツについに手を出してしまった…

それはビブショーツ。通称、ピチピチモッコリ。自転車を初めて7年…ついにビブショーツを購入したことをご報告します。(←履いたとは言ってない)

ビブショーツを7年以上避けていた理由

理由はハッキリしてて、恥ずかしいから。そしてみっともないから。40半ばのオッサンが体のラインを晒すなんて、ふつうはしないじゃないですか。もっとはっきり言うと、股間(とお尻)の形状が露骨に見えちゃうのがイヤだったの。

水着(ウェットスーツ?)のまま街中を歩くような気がして、どーしても抵抗があった。もちろん、自意識過剰なのはわかっている。オッサンなんて誰も見ていないし、気にしないことも承知している。しかし、「誰がなんと言おうと、恥ずいものは恥ずい」という羞恥心を拭去ることができなかった。

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あと、「自分の身体(プロポーション)に自信がない」ことも着れなかった理由でして、要するに中年オヤジの下腹部の膨らみがみっともないって思ったから。お腹が割れてて、筋肉質な体格なら、もっと早く着用に踏み切っていたはず。

サイクルショートパンツでしのぐ

ビブショーツを着る勇気はないので、代わりに使ったのがサイクリング用のショートパンツ。上はサイクルジャージ、下はショートパンツという出で立ちで過ごしてちょうど4年になる。この組み合わせはとても安心感があった。

腹の出っ張りもいくばくかごまかせるし、醜い股間を晒すこともない。電車輪行も安心して行うことができた。このファッションでずっと過ごそう、生涯ビブショーツには手を出さないでおこう、そう誓っていた。

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しかし、徐々に「あれ?このままではマズいのでわ…」と、違和感を覚えることになる。

レース会場ではむしろマイノリティ

年に何度かエンデューロイベントとか、ヒルクライムイベントに出場するんだけど、レース会場で自分がマイノリティであることを痛感させられる。だって、99パーセントがビブショーツなんですもの。

吊り下げ式なのか、腰までのモノなのかはわからないが、とにかく男性も女性もほぼ漏れなくピチピチなウェアを着用していらっしゃる。

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そんな中で、一人サイクルパンツで走っていると、自分が異端児のような、往生際の悪いおバカさんのような、情けない気持ちにさせられるのだ。

自分より体型が太めの方が自信を持って上下バッチリキメていらっしゃるのを目の当たりにすると、もう1人のダークな自分が耳元で「いい歳してビブショーツすら着れないのかよ。ダッセ」と囁いてくる。

そんなことを何度か繰り返すうちに、「遠くない将来、ビブショーツと向き合わねばならない日がやってくるだろう…」とゆっくりと決心を固めたのであった。

ショップに出かけてみたものの、高すぎて買えず

ある日、「今日こそ買うぞ!ビブショーツ!」と覚悟を決め、仕事帰りに都内のウェアショップに出かけてみた。

実際にビブショーツを手にとってみたのだが、これが高い。単品で12,000〜15,000円ほどもする。上下で揃えたらいっきに25,000〜30,000円に達する。これはキツい。

自分は(機材には投資するけど)ウェアは消耗品だと考えており、なるべくお金を使いたくないタイプ。インナーショーツは半年くらいの周期でパッドがぺったんこになるので買い換えているんだけど、ジャージは「着れるだけ着続ける」って決めてて、3年前に買ったサイクルジャージを今も大事に使っている。滅多なことでは捨てない。(言い代えると、ジャージを買いたくない)

よって、「たかがビブショーツに1万円以上払うのはちょっとな…股間のパッドも1年くらいでダメになるだろうしな…」と気持ちが萎えてレジに持って行けず、スゴスゴと退店した。

そのとき、「ビブショーツを履かない人生も、それはそれで悪くはない。人の真似はせず、己の信じる道を進んでもよいのではないか」といったんは思いかけた。

彩湖で出会った読者の方のアドバイス

その数日後、彩湖でお会いした当ブログ読者の方に「ビブショーツって高いですよねー」って悩みをぶつけてみたところ、「海外通販を利用しては?」とアドバイスいただいた。

なるほど、今はwiggle、CRCなど、いろんな通販サイトがある。人づてに聞いた話ではかなりお買い得で、時期によっては「マジで!?」ってなるくらいのディスカウントがされることもあるそうな。

wiggleは日本語対応しているし、モノも安いし、信頼できる通販サイトって教えてもらい、「じゃあ自分も」と思ってその日の晩にサイトを見てみた。

そしたら、dhbというwiggle独自ブランドのビブショーツが5,999円という破格でフツーに売られているではないか。特別価格とか限定割引ではなく、これが通常価格っぽい。しかも送料込み。なんだこの安さ。
※wiggle内では、値段はわりとコロコロ変わる印象。数週間開けてアクセスしたら、値段がいろいろ上下している。そういうものなのかな。
サイズの適合だけが不安だったが、サイズ表もあったので安心して選ぶことができた。ちなみに自分は身長172センチ、体重69キロで、それに合うサイズはSだった。日本だとたいていMを選ぶので、このあたりの海外サイズは注意したほうが良いだろう。

dhb、モノはしっかりしてますね

ということで、初めてのwiggleでのビブショーツ購入は3分であっけなく終了。2週間ほど待って、届いたのがこちら。

左右で異なるカラーリングがアクセントとなっている。シックではあるが、地味すぎないちょうどいいバランスのデザインではないだろーか。ブラック生地にした理由は、「どんなウェアでも合わせやすい」から。

触感した限りでは、パッドの質も良さげ。これで5,999円はコスパ良い。都内のショップにあった高すぎて買えなかったモノ(パールイズミとかルコックとかカステリとか)と、クオリティでは大差ない気がする。

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試着した感想

さっそく、すっぽんぽんになって試着。

まず思ったこと、

「やだ…なにフィット感…気持ち良すぎるんですけど…。肩紐で吊られているから激しく動いてもズレないし、これでペダリングしたらさぞかし快適に違いないわ…」

である。

とにかくフィット感がやばい。サイズ感もピッタリで申し分なし。両肩から吊り下げられているので腰の締め付け感がぜんぜんない。しかも、お腹の肉も飛び出さなため、気持~ち「シュッとした」シルエットに見えるのもグッド(笑)。吊り上げ式ってこんなに楽チンだったのか。もっと早く知りたかった。

ただ、この姿でいきなり外に出る勇気はないので、三本ローラーで(心の)慣らし運転をしてみました。

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オクサマに撮影してもらったんですが、「気持ち悪い、あー気持ち悪い。その格好で外に出るなんて正気の沙汰じゃないわ。キモっ」と終始つぶやいていました。

「でも、ロード系のサイクリストって、みんなこういう格好しているじゃないの」と言い返したら、「他の人はシュッとしているからいいの。あなたが気持ち悪いの」って言い返されました。すでに心が折れそう…。


dhbのビブショーツのインプレッションは次回に続きます。


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