どんなに安全運転を心がけていても、ヒヤリハットな経験はするものだ。


そんな「さっきの危なかったな…」という経験は、自分だけの記憶にしておくのではなく、どんどんネットで共有してしまう方がいいと思う。


ということで、今回は「思い込みによるヒヤリハット」をご紹介したい。


サイクリストも、車のドライバーも絶対に経験しているはずだ。


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状況としてはこんなかんじ。サイクリストのあなたが車道を走っているとしよう。

  1. 信号のある交差点にさしかかろうとしている(直進するつもりで)
  2. 右斜め前には、車が平行して走っている
  3. 信号は青。余裕を持って通過しようとする
  4. 右斜前の車が「左折のウインカー」を出してきた
  5. あなたは「おっと、先に車を(左に)行かせるためにスピードを落とそう」と考える


ここまではよくあること。


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※思い込み、怖い

しかし、あなたは勝手に「ドライバーは信号で左折する」と決めつけてしまっていないだろうか?その車は、手前のファミレスの駐車場に入ろうとしているかもしれないというのに……。


信号で曲がるはずと勝手にイメージして、(車と接触しない程度に)スピードを落とさずに交差点に突っ込み、車の左折と入れ違いざまにひらりとかわそう……として、イメージとは違う手前で目の前に曲がられるとすごく焦る。


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そこで気づくわけだ。「あ、手前のファミレスに入りたかったのか」と。


ドライバーがウインカーを出すタイミングは人それぞれで個人差があるので、勝手に解釈しないでおきましょうという話だね。


ギリギリまで出さないのも困り者だが、十分すぎるほど手前からウインカーを出す人もいる。ドライバー的には良かれと思ってやっていることもあるので、一概に責めることはできない。


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こういう別パターンもある。

  1. (サイクリストの)あなたが脇道から本線に合流しようとする
  2. 本線を走る車が、右から近づいてくる
  3. ウインカーを出しているので、「ああ、左折するのか。じゃあ自分には関係ない」と安心して合流する
  4. 車はもう一つ奥の信号で曲がるつもりだったので、「なんで合流してくるんだ!」とクラクションを鳴らす


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お互いのスピードが早かったりすると、あっけなく接触事故になってしまう。サイクリスト側には、「だって、ウインカー出してましたよね?」という言い分があるのだろうが、ドライバー的には「そうだよ、1個先の信号で曲がるつもりだったんだよ」……と曲がる場所の認識が異なるわけ。


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中には、スピードを落とさず、本線側に膨らむように曲がってくる横着なサクリストもいる。あれは実に危険。


サイクリストは「大丈夫」と思っているのだろうけど、ドライバー側の意見として言わせてもらうと、「そのスピードで曲がりきれなかったら、車の前に飛び出してしまうよ。車がスピードダウンしてくれると都合よく決めつけるのは危険だよ」って思う。


このような、些細な認識のズレが事故の元になる。公道を走るときは「たぶん大丈夫」と楽観的に考えるのではなく、「かもしれない」と少し臆病でいるくらいがちょうどいい。


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どうか、皆様も安全運転でお過ごしください。


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