食事と栄養には気を気を使っているサイクリストは多いと思う。


ハードなトレーニングをしたり、真剣なレースに出場する方々であれば、なおさらだ。


自分も、運動前後の食事量とその内容は考えながら食べているが、プロサイクリングチームの選手らは、いったいどんなモノを食べているのか?


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チームスカイ(の栄養士やコックさんたち)への取材をGlobal Cycling Network が行なっていたので、興味深く拝見させていただいた。



Pro Cycling Team Nutrition Secrets With Team Sky





栄養摂取の目的は?

「まず第一に運動によって失われた栄養素を補充するという意味で、十分な炭水化物を摂取させる。これがまず第一の目的」


「次に第二の目的として……まあ、第二とは言いつつも同じように重要なのがタンパク質の摂取。トレーニングやステージレースで酷使した肉体の筋肉の回復をために、質の高いタンパク質を食べさせる」


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※栄養士のジェームズ・モートンさん


「最後に、水分の補給も同じく重要。栄養素だけでなく、失った水分もなるべく時間を開けずに摂取させている」


ステージレースではどんな食事を提供しているのか?

「胃に負担をかけさせないことが重要。よって、牛肉のステーキは適していない。よく使うのは魚と鶏肉だ」

「炭水化物として、必ず4種類用意する。米、じゃがいも、パスタ、キヌアの4つだ」


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※シェフのヘンリク・オレさん

キヌアとは耳慣れない名称だが、ウィキペディアによると…


ヒユ科アカザ亜科アカザ属の植物で、アカザやホウレンソウは近縁である。南米アンデス山脈の高地アルティプラーノにおいて、数千年前より食用に栽培されている擬似穀物(英: Pseudocereal)であり、トウジンビエ、シコクビエ、キビ(黍)、アワ(粟)、ヒエ(稗)などと同様に、雑穀に分類される。


つまり、キビのことだね。


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「どれを食べても構わない。そこは選手の好みと気分で選ばせている。と同時に野菜も豊富に取り揃えて、バランスよく食べさせている」


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デザートは?

プロ選手といえど、ときどきはデザートも食べるのではないだろうか?チームスカイの選手たちも、たまには自分たちを甘やかせるようなこともするのではないか?

しかし、シェフはこう語る。


「ときどきティラミスを作るとはあるんだが、選手たちのプロ意識が高すぎて、あまり食べてもらえない(笑)。大抵の場合はヨーグルトだけで済ませることが多い。ただ、たまには好きなスイーツを好きなだけ食べてもらうこともある。チームの士気も上がるしね」


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栄養補給は3つのTがカギになる

何を食べるかも重要だが、じつは「いつ食べるか」も疎かにできない。タイミングがずれていると、せっかくの栄養素も十分に身体に届かないことがある。

チームスカイの栄養士さんは、「3つのTが重要だ」と語る。


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「3つのTとは、タイミング(Timing)、タイプ(Type)、トータル(Total)だ。長年のキャリアでわかってきたことだが、何をどれくらい食べるかよりも、いつ食べるかのタイミングの重要性が高い」


たぶん、栄養のことでもっとも軽視しがちなのがタイミングだと思う。運動後の30分以内にタンパク質を摂るのが大事だってよく言われているけど、そうそう都合よく鳥のささ身や豆腐を準備できないよね。


自分はオクサマのススメでプロテインを飲むようにし始めた。プロテインなんて、ボディビルダー専用の飲み物としか思ってなくて、「なにを大げさな・・・」ってずっと拒否していたんだが、騙されたと思って飲んでみたら効果てきめん。


まず空腹感が減るし、翌日の疲労が明らかに少ない。しかも、何がいいって水に溶かして一気飲みするだけの手軽さ。これが自分は最大のメリットだと思っている。泊まりのイベントにも持っていけるし、場所を選ばず飲むことができる。


まあ、お世辞にもオイシイとは思わないけどね(笑)。



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それにしても、チームスカイの選手のデザートがヨーグルトだけとは……さすがプロの肉体管理は徹底している。