いよいよ冬シーズンの到来だが、みなさまは真冬でもサイクリングされる派だろうか?

自分が住む埼玉県南部(川口市)は、冬でもほぼ雪はふらないし、比較的サイクリングはしやすいエリア。最も寒い時期でも日中の気温は5~6度で、最低気温はマイナスになるかどうか…くらい。よって季節を問わず走る派である。

冬のサイクリングってけっこう落とし穴があって、自分も何度か痛い思いをしたことがある。「ロードバイク初心者の方々が冬にやってしまいがちなミスの避け方(How To Avoid Common Winter Cycling Mistakes)」という動画がGlobal Cycling Networkで紹介されていたので、翻訳して紹介しますね。




【冬サイクリングでやりがちなミス 01】一番大切にしているバイクで走ってしまう

冬のハードなコンディションで走るときは、安めのバイクで走るほうがよいとのこと。うーむ、つまり複数台数を所有する前提で話が進められているわけか(笑)。

これは地域差にもよると思う。動画撮影場所であるイングランドは冬はウェットコンディションが多いのだろう。冬だからウェットになりやすいかどうかは読者の居住地によるので、雨天後のときに乗るとかしないかぎり、あまり気にしなくてよいのではないだろうか。
※ちなみにロンドンを例にとると、年間降水量も日数も10月~1月が最も多い。

ただ、「雨が降りそうだけど、それでもサイクリングしよう」ってなったときは、高価なBOMAのリファール(refale)ではなく、アルミのミニベロであるMuを選ぶようにはしている。


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※Dahon(ダホン)のMu P8は2015年末に手放し、タイレルのCSIとダホンのEEZZ D3 を追加した(3台体制)

◇ 雨天でもなるべく快適にロードバイクで走るための8つのコツ

【冬サイクリングでやりがちなミス 02】洗車を怠ってしまう

寒い中を走って帰宅すると、一目散にシャワーに駆け込みたくなるが、なるべくならシャワーを浴びる前にロードバイクの掃除をしよう。

お湯を使えば手がかじかむこともないし、比較的ラクにキレイにできる。とくにチェーンやディレーラー等の稼働するパーツは念入りに汚れを落とそう。

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まあ、毎回ホイールを脱着する必要はなく、ウェスで空拭き&チェーンルブを挿す…だけで十分。

◇ 【ロードバイクの洗車法】 丸洗い式だとイッキにキレイになって気持ち良いですよ

【冬サイクリングでやりがちなミス 03】ライトを持たずに走る

冬は日が落ちるのが早い。17時にはもう暗くなってしまう。これが夏だと19時を過ぎてもまだ明るかったりする。よっぽど帰宅時間が読めているのでない限り、冬はライトを持参すること。

もちろん、フロントとリアの両方が必要だ。意外に重要なのがリアのほう。追い抜いていく車両に自分の存在をアピールするためである。ライトがあれば、日が暮れることを気にせず、途中でコーヒーブレイクを入れることもできる。

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【冬サイクリングでやりがちなミス 04】マッドガードを付けずに走る

これは冬に限った話ではないが、ウェットなコンディションで走ると水しぶきが盛大に上がり、後続に迷惑をかけてしまう。

動画が撮影されたのは(雨の多い)イギリスなのでこういう解説がされているのだと思うが、もし濡れた道を走ることをしないのであれば、マッドガードのことは忘れてもいいと思う。

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※こういうヤツ


実際、自分もマッドガードを使ったことはないし、必要性を感じたこともない。ただ、雨天決行型のロングライドイベントに出る方は、脱着型の簡易式マッドガードは持っておくと便利だとは思う。

【冬サイクリングでやりがちなミス 05】不十分な服装で出かけてしまう

走り出しは「ちょっと寒いかな」くらいがちょうどいい。なぜなら、しばらくすれば身体は暖まってくるから。とはいえ、冬の季節は気温低下に備え、予備のレイヤーは持っておきたいところ。

このとき注意すべきなのが、「暖かい厚手のジャケット1枚よりも、薄手のジャケットやベースレイヤー等、複数枚のウェアのほうが温度調整がしやすい」であるという点。気温や体感温度に合わせて1枚脱いだり、1枚羽織ったりできるようなレイヤリングでいこう。汗をかきそうになったらアウターのジッパーを広げて風を入れ、身体を意図的に冷やしてコントロールする。(汗をかいてからだと寒いだけなので、体が火照ってきたタイミングで行うのがコツ)

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※気温一桁度で走るなら冬用アウターは必須

◇ 【風邪を引かない!】 冬を乗り切るサイクリングウェア着こなし術10選

【冬サイクリングでやりがちなミス 06】タイヤをチェックしない

タイヤに石や砂利やガラス片が乗っかっていないか、くるくる回してチェックする癖をつけておこう。もしタイヤに引っかかっていたり、タイヤの中に潜り込もうとしていたら、叩いて落とす。これでパンクリスクを減らすことができる。

タイヤの中に潜り込んだ石や金属破片は、その日のパンク原因にはならなくても、次回のライドのときにチューブに到達してパンクさせることになるかもしれないから。
バイクを洗浄したときはもちろん、ライドから帰宅したときや、カフェで休憩するときの前後にも見るのがいい。ほんの数秒で終わることだ。

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「さあ、出かけよう」とミニベロをスタンドから降ろしたら、スローパンクしてたことに気付かず、慌てて修理…ってこともある。

◇ 自転車版!タイヤメーカーまとめ 【海外編】

【冬サイクリングでやりがちなミス 07】シューズカバーを履かない

冬の自転車で何が辛いって、手足の先の間隔がなくなってしまうことだ。指先は冬用グローブで対処できるが、見落としがちなのが足の指先。カンペキな防寒対策をしても、足の指が凍えるだけでギブアップしてしまいそうになる。よって、シューズカバーはしておいたほうがいい。シューズの上から被せるようにして履くのだが、あるとないとでは雲泥の差。

動画内ではプロのノウハウとして「つま先をアルミホイルで包む」という方法も紹介されていた。これは…やってみて実感したことだが、シューズカバーとの組み合わせで行う”プラスアルファ”のノウハウであって、単体だけだと真冬はしのげない。

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※(着地回数の多い)左足のつま先から破損してくる

【冬サイクリングでやりがちなミス 08】間違ったタイヤを選択してしまう

昨今のタイヤはどのサイズや種類を選んでも、十分な耐久性を持っている。が、冬季期間はちょっとだけ太め&厚めのタイヤを履くのもアリ。空気圧にも充分な注意を払う必要があって、濡れた路面では10~15PSI(0.69~1.0BAR)ほど下げたほうが良いとのことだ。

あと、太いタイヤのほうがエアボリュームが増えるので、低めの空気圧でも乗り心地が失われにくく、かつグリップも得られるとのこと。

冬の屋外パンク修理ほど辛い&寒いものはないと思うので、冬は何としてでもパンクは避けたいところである。

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【冬サイクリングでやりがちなミス 09】ツールと予備が不十分なままでかけてしまう

冬のパンクやメカトラベルはマジでキツイ。パンク修理は慣れた人でも5分は必要。初心者だと20分かそれ以上かかることもある。これを寒い吹きさらしの道端で行うのは非常に骨の折れる作業である。

装備を持っていても辛い(寒い)作業が待ち構えているのに、それを持っていなかったら…トボトボと押して帰宅することを想像するだけで、風邪を引いてしまいそうだ。 予備タイヤはせめて1本(できれば2本)。タイヤレバーとマルチツール、あとはパッチを携行すべし。

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サドルバッグに加えて、トップチューブバッグを使うと荷物を持たずに済む。
なお、ハンドポンプはシートチューブにつけてあります。


ちなみに、自分の人生初のパンク修理は、2012年の真夏の荒川サイクリングロードだったのだが、汗だくになりながら45分(!)かけてやったよ…。冬でなかったのが不幸中の幸いだが、脱水症状で倒れるかと思った(笑)。

この辺の記事も参考にどうぞ(^^)

◇ 寒い冬サイクリングを快適に楽しむ7つのコツ&プラスアルファ

◇ 冬の自転車通勤をより快適にするコツ8つ+アルファ

◇ パンクしないタイヤが2019年に出そうだけど、いますぐ使えるパンクしないコツを紹介するよ