2015年の秋から、TOPEAKの「RideCase」 (iPhone 5/5S 用)を使い始めている。iPhoneを自転車のハンドルに固定できる専用マウントだ。


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以前、ミノウラのiPhoneホルダーを使っていたのだが、両サイドから押しこむだけのホールド性能に不安を覚え、「もしも落下させたらえらいことだ」と使用をやめてしまっていた。

※ミノウラさんの名誉のために補足すると、落下したことは一度もないし、ミノウラ製品を使っている知人も同様のコメントをしていた。(よって、個人的な心理的なモノです)

2年ほどiPhoneをハンドルにつけることはしていなかった。しかし、埼玉県南部から遠く離れた山や峠に行く機会が増えてくると、地図をチェックしたくなる回数が増える。いちいち背中から取り出すよりも、ハンドルにあったほうが好都合だということで、「RideCase」を購入することに。


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※iPhoneをはめるケースとマウントと、固定用ホルダーで構成されています



RideCaseを選んだ理由は、周囲のクチコミがデカい。iPhone5だけでなく、iPhone6を持っている人も同種の「RideCase」を使っているが、「固定力はバッチリで、落下事故が起きたことはない」と口をそろえて言う。


アマゾンのレビューを見ても、評価が高い。「iPhoneを固定するならこれ一択」とおっしゃっている方もいる。


使い方は、ハンドルバー、ステム、もしくはヘッドにマウント装着するのみ。iPhoneには専用カバーを被せる。これで終了。アーレンキー1本で短時間で終わる。


iPhoneカバー背面にある三角形状のツメがマウントに引っかかるだけのシンプルな構造だが、シンプルだけにトラブルは少なそう。


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※最初は、マウントをハンドルバーに装着していました


以下、3ヶ月間使った感想。

トラブルゼロ

クチコミのとおり、自分もトラブルは一度も起きていない。iPhoneをむき出しでロードバイクのハンドルに固定するって、未使用の人には「ツメの固定が外れて、飛んでいってしまうのでは」という怖さがあるかもしれないけど、「RideCase」なら安心できる。


田舎の峠道は舗装が剥がれていることもあって、ダウンヒルはスピードが出るし、路面からの突き上げもそこそこある。そんなコンディションでも大丈夫だった。


ただ、想定外のことがあって、最初はハンドルバーに装着していたんだけど、iPhoneの重みのせいで、iPhoneに角度と付けて取り付けても、徐々にフラットに寝てしまうの。何度締め直しても、路面の衝撃を数十分受けているうちに、気づいたらiPhoneが水平になってしまうのだ。

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徐々に動いてしまうのは精神衛生上あまりよろしくないので、マウントをハンドルからステムに移し替えた。仮に水平に寝てしまっても、サイコンがあるのでそれ以上は下がらない。


ステムに引っ越しさせてからは、問題なく使えているよ。


写真撮影がラク

ロングライドとツーリングで大活躍した。目の前にiPhoneがあるので、ちょっと写真を撮りたいとき、さっと駐車して、パッと撮影できる。写真が気兼ねなく撮れるようになったのは大きい。


ロードバイクで走ってても、カメラの出し入れが面倒だと、「まぁ、いいや…」ってあきらめることが少なくない。それがなくなったので、ツーリング中の写真撮影回数が増えたね。あと、脱着がカンタンなのも撮影数増加の一因である。


地図を見る回数よりも、写真を撮る回数が増えた。これは想定していなかったメリットだった。


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三本ローラーでもRideCaseが大活躍

「RideCase」購入の裏目的が、「三本ローラーでも使うため」だった。使用回数で言えば、ローラー上のほうが圧倒的に上(笑)。


もっぱら聴いているのは、伊集院光の『深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)と、ジェーン・スーの『相談は踊る』(TBSラジオ)。完全に個人の趣味になるが、日本広しといえど、音声コンテンツでこの2つを越える番組はないと断言したい。


あとお気に入りは、髭男爵山田ルイ53世の『ルネッサンスラジオ』(文化放送)だね。この3つは文句なしに面白い。24時間ずっと垂れ流しで放送していてくれたらいいのに。


なかでも最強のお気に入りが、『伊集院光 深夜の馬鹿力』。公式ウェブサイトは、「番組開始からこれまでずっと男女視聴者比は100:0」と謳っているが、たしかに完全に男性向け。

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深夜の馬鹿力を女性に聴かせたら、きっとドン引きするだろうなあという下品でゲスの極みな内容ばかり。ちなみにオクサマは、「テレビの伊集院光はいいけど、ラジオは大嫌い!」と取り付く島もない(笑)。


伊集院光を越えるラジオパーソナリティは日本にはいない!と個人的に敬愛しているんだけどな…。



ジェーン・スーの『相談は踊る』は、女性向け番組っぽいのだが、放送を聞いていると、男性からの相談やお便りも多く、実は男性視聴者数はけっこう多いような印象だ。


ジェーン・スーを知らない人のために解説すると、1973年生まれの音楽プロデューサー、作詞家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。でもって「未婚のプロ」。


ジェーン・スーは芸名であり、生まれも育ちも東京都文京区の生粋の日本人のお方だ。


「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」とか、「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」等、多数の書籍を出版されてもいらっしゃる。一度聞いたら忘れられないタイトルの付け方が秀逸で舌を巻く。

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※たまに、馬鹿笑いしすぎて落車しかけ、あわてて停車することも(笑)


『相談は踊る』は、『深夜の馬鹿力』のような(男性向けな)下品さはなく、かといって上品かつ無難に建前だけを語るような軟弱なトーク番組でもない。体当たりで視聴者の相談に向き合うジェーン・スーの真摯な姿勢がすごく好感が持てる。いや、尊敬すらする。


相談者のバラエティはすごく豊かで、高校生男子もいれば、50代主婦からの相談もあるんだけど、老若男女に支持されるストライクゾーンの広いコンテンツってなかなかないと思う。フリートークはうまいし、ゲストとの絡みも巧み。多才なお方である。


『ルネッサンスラジオ』は、髭男爵の自虐ネタが炸裂しまくるトーク番組。人間のカッコ悪さ、腹黒さ、みっともなさを隠さず開けっぴろげにしている姿が大好き。髭男爵に引きこもり歴があるのはわりと有名だと思うんだけど、髭男爵も「ヒキコモリ漂流記」という書籍を出版されている。


本人が中学生のときに引きこもり生活に陥り、その後大検を取得で大学へ進学するも、2年足らずで失踪、上京して芸人になり、借金から債務整理して最終的にブレイクして復活する…までの自叙伝だ。

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このお三方に共通するのは、自分のハダカを見せることを怖がっていないどころか、己の弱さやコンプレックスさえもパワーに変換しているってことかしら。カッコつけていないことが、逆にカッコイイ。


あとは、気分によってGlobal Cycling Network の動画を観ているかな。ただ、(コケる可能性のある)三本ローラー上で動画をじっと見つめるのは危険な行為なので、あまりオススメしない。動画を再生する際は、自分は映像は観ず、音声だけで楽しんでいる。



トピークの「RideCase」のインプレッションなのに、いつの間にかお気に入りラジオ番組を無駄に熱く紹介してしまっていた……。申し訳ない。



閑話休題。最後に、トピークの「RideCase」を使う際の注意点をば。



バイクをひっくり返すときにマウント位置に注意しよう

「RideCase」を使う方に注意いただきたいのが、バイクをひっくり返すときに、取り付けホルダーに荷重がかからないようにすること。角度をつけすぎていると、ホルダー先端が地面に接して負荷がかかってしまう。(最悪、バイクが自立しない)


輪行するときにこのことに気づいたんだけど、ヘタすると壊してしまいかねないからね。よって、角度はあまりつけ過ぎないくらい(平行に近い状態)でちょうどいいような気がする。

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※今はマウントをステムに、ホルダーは水平にしています


このへんはサドル位置、ブラケット位置に影響されるので、ご自身のバイクに装着するときは、要チェックである。バイクをひっくり返すときは、サドルと両ブラケットの3点でバイクを支えるようにしてくだされ。


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以上、トピークのTOPEAKのRideCase (iPhone 5/5S 用)のご紹介でした。

iPhone 6(6S)用のRideCaseはもちろんあるし、iPhone 6 Plus用もワイズの店頭で見かけた。(さすがに6 Plus用はデカすぎるのではと感じるが…)