7月にRecon Jet (レコンジェット)のアイデアソンを取材したとき、日本の代理店である「株式会社美貴本」の方々とお知り合いになれた。



そのときのご縁で、数回にわたってRecon Jet をお借りして、インプレさせていただいている。

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※今回はホワイトをお借りした。

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実際にRecon Jet を装着して都内を歩きまわったり、ロードバイクで試したりした記事はこちら。



カナダ発のハイテクスポーツアイウェア、Recon Jet のインプレッション ~その1 都内を練り歩く編~

カナダ発のハイテクスポーツアイウェア、Recon Jet のインプレッション ~その2 実際に公道を走る編~



Recon Jet がどんな製品化を知らない方のためにカンタンに説明すると、アイウェア上にディスプレイとバッテリーが搭載され、内部プロセッサーはGPSと多彩なセンサー(加速度計、ジャイロスコープ、高度計、気圧計、磁力計)が備わっている。



さらにはANT+、Bluetooth Smart(Bluetooth 4.0)、Wi-Fi接続も可能で、スマートフォンとペアリングして発信者番号、SMSメッセージの受け取りや、ソーシャルメディアへのアクセスもできる。



要は、スマホとサングラスが合体した、(ランニングやロードバイク等の)スポーツに適したウェアラブルデバイスである。(製品リンクはこちら

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※プロが装着すると、カッコいい!


今回は、Recon Jet で発展形のアイデアを実験させていただいた。



取材時に自分が発案したアイデアなのだが、Recon Jet とContour(アクションカメラ) を組み合わせ、後方視界の映像をRecon Jet のモニターに映し出すことができれば、より安全な走行ができるのではないかという試みである。



Recon Jet ディスプレイにはスピードとか、心拍、地図、等などさまざまな情報をカスタマイズして表示させることができる。



そこにContourの映像を映すことができるなら、「バックモニターとして使ってみませんか?」と、美貴本さんに打診してみたところ、



面白そうなので、やってみましょう!



と力強いお言葉をいただいた。

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※これがコンツアー(Contour+2)というアクションカメラ。けっこう小型(手のひらサイズ)だ。




Recon Jet をカスタマイズするには、「Recon Engage」というサイト上からアプリをインストールする必要があるのだが、残念ながらContour のアプリはRecon Jet にインストールできない。



「このアイデア、企画倒れになってしまう!」と慌てたのもつかの間、美貴本さんの裏技で、Recon Jet にSNOW2用のContourカメラ用アプリを入れることができた。



アクションカメラのGoProやGarmim VIRB用アプリであれば、Engage経由でRecon Jet にインストールできるので、お持ちであればぜひ試してほしい。



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※記録媒体は、miniSDカード




では、機材の接続&ヘルメットへのカメラの取付作業をご覧いただこう。




Recon Jet とContour はブルートゥースで接続する。Contour アプリをRecon Jet に(裏ワザで)インストールし、CONTOUR+2 上のブルートゥースボタンを押せば自動認識してくれる。

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これだけで、Contour で撮った映像が、Recon Jet のモニターに映しだされるのだ。ずいぶんカンタンで拍子抜けした。




CONTOUR+2 をヘルメットに装着するか、サドルのどちらに装着しようか迷ったが、美貴本さんいわく、


サドルに取り付けると振動を直に受けてしまいます。ヘルメットのほうが、身体がショックアブソーバーになってくれるので、映像がブレにくく、視認性が高いでしょう


とアドバイスいただき、ヘルメットに装着することにした。

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※台座です




もちろん、レンズの方向は後ろ向きだ。まず、ヘルメット頭頂部に取り付けてみた。



Contour を台座に固定し、2本のストラップでヘルメットに巻きつける。固定力はしっかりしているので、グラグラすることはない。このへんは、さすがアクションカメラだ。

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※ヘルメットに括りつけ、CONTOUR+2を固定する。




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「映像も映る、よし!」とかぶってみたが、ReconJetのディスプレイには空しか映らない。あれ?




そうか、道路を映し出すには、カメラがやや下向きになっている必要があるのだ。ロードバイクやスポーツ系にカスタムした自転車は前傾姿勢になるので、なおさらそれを考慮してカメラの角度を検証した結果、このあたりがベストだとわかった。


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取り付け位置はヘルメットの一番後ろ。見た目は「かなり下向きじゃね?」と感じるかもしれないが、結果、これがベスト角度だった。



Recon Jet のモニターに後方視界が見えるのは、なんだか不思議な感覚。

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ただ、いきなり公道に飛び出すのは怖いので、いったん自宅周辺で試してみたが、なかなかおもしろい。



イメージとしては、車のバックミラーがサングラス内に現れたかんじ。直視しすぎると前方不注意になって危ないけど、ざっくりと後方視界を得られるだけでもすごく安心感がある。


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自転車って、後方確認をけっこうする乗り物なので、その何割かでもサポートしてくれるのは助かる。



しかし、当然ながら、バックモニターの映像だけを頼りにするのは危険だ。あくまでサポートとして使うのが好ましいだろう。目視と合わせて使うこと。



実際に走ってみるまでは、「映像視野が狭すぎないだろうか? であれば実用に耐えないだろう」って心配していたのだが、これは問題なかったどころか、いい意味で期待を大きく裏切られた。なにしろ、CONTOUR+2 の映像がかなり広角で、ワイドに景色が映るのだ。

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数分走っただけで、「これは期待できる! さっそく車道で試してみたい」と思ったので、次回は車道でのインプレッションをお届けする。


実際に走ってみたよ!(関連記事)

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