カナダ発のハイテクスポーツアイウェア、「Recon Jet」にアクションカメラのContour+2を接続し、バックモニターとして使ってみる実験の第2弾。



日本国内の総代理店である、株式会社美貴本さんにRecon Jetをお借りし、実際に公道を走ってみた。

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ヘルメットに”後ろ向けに取り付けた”コンツァー+2(Contour)の映像をReconJetのディスプレイに映してみたのだが、家の周りを試走した感じでは上々の出来であった。


で、実際に公道を走ってみた動画こちら。






以下、感想をまとめてみたよ。




頭にオモリが乗っかっているかんじ

小型カメラとはいえ、155グラムのContour+2がヘルメットに乗っているのは「嫌ではないが、気にはなる」レベル。ただでさえ軽量ヘルメットのPrevail(スペシャライズド)なので、感じ方の落差が激しかっただけかもしれない。



100キロ以上のロングライドをこの方法で走りたいとは思わないが、街中を走る通勤や70キロ程度の軽めのライドでなら気にならないね。

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映像が左右で逆に映る

上記の動画が、ReconJetの(眼の)右下のディスプレイに映しだされる。映像は車のバックミラーのそれとは異なり、左右が反転しているのだ。



この逆転現象が実際に公道で使ったときにどう影響するのか? 頭がこんがらがって、危険ではないか?と心配しながら恐る恐る試してみたのだが、結論を言うと「ぜんぜん問題なし」だった。

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バックミラー以上に機能する

Contour+2はかなり広角で写し出してくれるため、広い範囲にわたった映像が見れる。これは非常に見やすく、手に取るように後方視界が確保される。車が接近してくる様子がまるわかり。バックミラー以上に便利だ。



自転車のハンドルに取り付けるバックミラーって、面積が小さいのに加えて湾曲な作りになっているので、距離感がつかみにくいよね。



段差を乗り越えたときに映像がブレることもなく、首を振っても目が回るようなことはない。それと、無線接続による映像のタイムラグはほぼないのもGOODだった。いくら映像が鮮明でワイドであっても、1秒以上前の情報では違和感があるし危険だ。そういう意味では、実用性は極めて高いと感じた。


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ただし、後方確認の際は目視と併用し、頼りきらない

もちろん、映像だけに頼ってしまってはダメ。前を走るママチャリを追い越すとき、振り向いて車が来ていないかどうかを確かめるものだけど、このときディスプレイに車が映っていれば、「おっと、危ない。車が通り過ぎるまでママチャリの追い越しは控えよう」と判断できる。



よって、振り返る手間がなくなるのだ。決して、「ディスプレイに何も映っていない、よし行ける!」という使い方はしないように。



あくまで、「(車やバイクが迫っていないか確かめるために)振り返る→車が来てた→車を先に行かせる」というプロセスを減らす目的でお使いいただきたい。

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バッテリー稼働時間は長くはない

残念ながら、バッテリー稼働時間は長くない。ブルートゥース接続した映像を延々とディスプレイに送るには、ReconJetとContour+2の電池をかなり消費させる。



今回の作業をしようとすると、ざっと1時間前後しかもたない。電池残量を気にせず乗るには、まだテクノロジーが追いついていない印象だ。


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個人的な希望&将来の展望

機能性はまったく問題ない。むしろ、予想以上によく見えるので、いい意味で期待を裏切られた。自転車の後方視界をサポートする方法として、ReconJetとCONTOUR(等のアクションカメラ)を組み合わせるのはアリだと思った。



ムチャな希望を承知で書くと、理想はアイウェアとカメラが一体型になっており、かつバッテリーがせめて丸1日(4~5時間)持続するとありがたい。もしくは、ヘルメットにカメラが内蔵されていてもいいね。


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今後、普及のカギになるのは、、、

  • 機材の軽量化」…重さは自転車にはマイナスにしかならない

  • バッテリーの持続時間延長」…日帰りサイクリングは短くて4時間、長くて8時間なので

  • 設定作業の省略&簡略化」…ワイヤレスの接続&設定作業はメカ音痴な人にはハードルになる

  • 物々しくないウェアラブルさ」…身につけていることを忘れるくらい自然な装着感


あたりではないだろうか。




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ところで、ここでひとつ大きなニュースが。9月28日にReconJetの価格が88,800円(税抜)から64,500円(税抜)に値下げされたそうな。



「(税込で)10万円近くの大金は、ふつーのサラリーマンの自分では手を出しにくい……」って思っていたが、これでお求めやすくなったね。オークリーのようなハイエンドなアイウェアを買うか、ReconJetにするかで悩むのもいいかもしれない。



なお、輸入元の美貴本さんは「サイクルモード2015」に出展するそうで、記念プレゼントキャンペーンを実施することになったそうな。Recon JETのブースに行って、ブースの写真をFacebookやTwitterにアップすると、ReconJetやTシャツが当たるんだって。うーむ、これは見逃せないではないか…。

※ちなみにサイクルガジェットは、サイクルモード2015(幕張開催分)を取材してくる予定です!(^^)



株式会社美貴本さん、ReconJet と Contour を試用させていただき、ありがとうございました!





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