会社のローディ先輩らと、嬬恋パノラマラインを走ってきた。



2015年で最高の景色といって良いほどの素晴らしい景色を堪能できたよ。坂はそこそこしんどかったけど、キツイ思いをして登っただけの甲斐がある風景だった。



スタート地点は群馬県の「長野原草津口駅」で、嬬恋パノラマラインを走り、北軽井沢まで南下し、坂を下って出発地点の長野原草津口駅まで戻るという周回コース。

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初めての場所、初めての新幹線輪行、初めて使う輪行バッグといくつか不安はあったものの、とてもよいライドだったので、そこで得た経験をお伝えしよう。


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こんなルートで走ってきました。全行程で70キロ。



初めての新幹線輪行

長野原草津口駅に8時50分に集合したのだが、埼玉県から向かうにはけっこうな距離と時間である。逆算していくと、鈍行だと3時間半もかかり、4時に起床せねばならない。



「えー、睡眠不足になっちゃうよー」と不安をローディ先輩に伝えたら、「行きだけ、新幹線を使うんですよ。ちょっと高くなるけど、早く現地に到着できればそのぶん多く走れますから」とのこと。なるほど。



ということで、ロードバイクを初めて新幹線に乗せてみた。大宮~高崎間はなんとたったの23分。この距離であれば自由席で立っていても苦にならない。他の乗客の方々の迷惑にならないよう、最後尾の1号車の通路にバイクを置き、ガラガラの自由席で朝食。パンを食べ終わった頃に高崎駅到着。

※まあ、高崎~長野原草津口の間はローカル線なのでここからが長いんだけど(笑)。

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※長野原草津口駅にはコンビニも何もない。改札そばのキオスクが唯一の補給場所。






輪行中はボトルを空にしておいた

輪行中はボトルは空っぽにしておいた。そのほうが運びやすいのと、ナナメに傾いたボトルから水がタレてしまうことを恐れたため。



現地の駅に自販機があることは事前にわかっていたので、出発直前に調達することにしたのだ。そのほうが、冷えた状態で飲めるしね。



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夏場のヒルクライムは「ボトル2本体制」が必須

登りは汗をかく量が増えるので、距離のわりに水分消費量がハンパなく多い。坂道で水が切れたら、ハンガーノックかそれ以上に命に関わることになる。自分は1本しかボトルを持っていないので、急遽「キャメルバック(CAMELBAK)のポディウム チル」を追加購入して臨んだ。



結果、これが大正解。この日は35℃近くの気温でダラダラと汗をかき、ハイペースでボトルが軽くなった。田舎の山は都合よくコンビニや自販機があるわけではない。よって、補給チャンスがあれば常にそこで2本をリフィルすること。余ったらその場で消費する。



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次の補給ポイントまで、水が持つかどうかを気にしながら走るのは精神衛生上よろしくないだけでなく、無意識に飲むことをセーブしてしまうものだ。ケチらず、常に2本のペットボトルを買うつもりでいよう。



オーストリッチの輪行バッグ「L-100」は使いやすい

初めて使う輪行バッグって、実際に使ってみるまでは「ちゃんと入るかな? 使いにくかったりしないかな?」と不安になるもの。キッツキツになって、バッグの生地が破れそうになることは、モノによってはあるからね。フレームはちゃんと入るけど、ホイールがなかなか滑り込ませられなかったりとかね。



オーストリッチの「L-100」は容量が十分にあり、フォークもドロップハンドルも突き出ることなく、バラしたフレームとホイールを余裕で飲み込んでくれた。スペース的に遊びのある輪行バッグで助かった。



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リアホイールを外し、エンド金具を装着する作業だけが気を遣ったが、やってしまえば大した作業ではない。行きと帰りで2回試したら、もう慣れてしまったね。




フリーカバーって便利じゃん

スプロケットがフレームに当たると傷がつくとさんざん脅かされていたので、オーストリッチ(OSTRICH)のフリーカバーを買っておいた。こいつをひょいとかぶせておくだけで、手が汚れない。輪行バッグの内部も汚れないのもマルだね。クルマに積んでいくときも使えそうだ。



むき出しのスプロケットには実は悩まされていて、シートに当たって痕をつけてしまったことがある。しつこい油汚れはなかなか落ちないものだ。200円そこそこと安いので、輪行の際にはぜひ用意しておくことをオススメする。



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※あ、スプロケットカバーが撮れていなかった…(笑)。

オーストリッチ(OSTRICH)のフリーカバー

※こんなのです。




嬬恋パノラマラインは路面も景色も最高

緩やかな起伏&つづら折りを登ったり下ったりしていると、嬬恋を象徴するキャベツ等の高原野菜畑が文字通りドーーーンと現れる。その背後には浅間山や、白根山、四阿山、万座山が鎮座する。



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360度を青々とした自然に囲まれた中を走っていると、「ここはどこの国だ?」と錯覚を覚えるほど。しかも、路面がすごくキレイなの。おかげで登りはもちろん、下りも安心して走らせることができた。


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※(体感だけど)平均斜度は7~8%、最大で10%くらいだった印象。激坂ではなく、がんばればフツウの体力の人でも問題ない。




じゅうたんのように地面一面に広がるキャベツ…たぶん一生分のキャベツを見ることができた(笑)。



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クルマが少ない広域農道

パノラマラインは、パルコール嬬恋ゴルフ場から始まる南ルートと、国道144号線の田代付近から始まる北ルートがある。浅間山を眺めつつ、嬬恋のキャベツ畑の中を爽快に走り抜けることができる。



適度にアップダウンがあるワインディングロードなので、ロードバイクで走っても楽しいし、クルマのドライブにも最適だ。オートバイで走っているグループは多数いたね。



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農道なので、農業用のトラクターも走っているが、台数は少なく、気にならない。秋には紅葉も抜群にキレイとのことだ。今度はパンダでドライブしに来ようと決意した。


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※「愛妻の丘」の展望台からの風景。日本愛妻家協会という団体があるらしい・・・。




キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶキャンペーン実施中(笑)。ふざけたことを大まじめにやるのは個人的に大好き。公式サイトは面白いので、ぜひご覧あれ。


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※丘に背を向け、かたくなに愛を叫ぼうとはしない2人の仲間(笑)。



残り20キロのポイントで、帰りの電車のダイヤを確認する

田舎から都内への上りのダイヤは、地味に少なかったりする。土日祝日であればなおさらだ。よって、最終休憩ポイントで腰を落ち着ける前に、駅探等でダイヤを確認しつつ、現在地から駅までの距離と勾配、(輪行の作業を含めた)所要時間を逆算しておこう。



電車に乗り遅れてしまった…次の電車は……い、1時間後??」とならないよう、時間配分には気をつけようね。



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幸いにも、週末の夕方の上りの列車は席にも余裕があり、高崎から座って浦和まで戻ることができた。



空と高原のロングライド SKY RIDE IN SUMMER



もう一回言うけど、嬬恋パノラマラインは素晴らしいロードバイクツーリングコースだよ。



抜けるような景色、適度なアップダウンと走り易いカーブが多数。ロードバイクで行くもよし、オートバイや車でドライブを楽しむもよしである。紅葉の季節に再訪したい。