海外の自転車関連動画には面白いものもあって、オレサマが好んで視聴するのはGlobal Cycling Network というチャンネル。

以前も一度取り上げたが、本格派ロードバイクメディアとして質の高いコンテンツを発信しているね。



興味深かったのが、ツールドフランスクラスの選手らが、何を、いつ、どう食べて。飲んでいるのか、という取材動画。ちなみに取材対象は選手ではなく、チームスタッフ。

ベルキンとスカイのスタッフがインタビューに応じていたので、そのやりとりを翻訳して紹介しよう。








ツールドフランスでは選手は1日で七千カロリー消費すると聞くが本当?



ベルキンのスタッフ

『ケースバイケースだが、ハードなステージではそれくらい消費する日もある。ただ、タイムトライアルや楽なステージだと半分のカロリーということもある』




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『むしろ気を遣っているのはカロリーよりもタンパク質、炭水化物、脂肪などの質だ。そして、食事に気を配るのはレースのときだけではなく、日常生活の食事でもそうだ。食でパフォーマンスを伸ばすには何を摂ればよいかというレベルで考えている』



スカイのスタッフ
『オートミールのお粥(ポリッジ)がものすごく大事。スカイの選手はツールドフランスの期間は毎日かならずこれを食べる』



『タンパク質には高品質な赤身の肉を使う。英国の特定の牧場で取れた肉を使っている。そこの家畜がどんな品種の草を餌として食べているかも把握していて、トレーサブルな食材しか使わないね』




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ツールドフランスで走る選手はどれくらいカロリーを消費するの?どう補給しているの?


スカイ
『平均的に選手はバイクの上で一時間あたり300~400カロリーを使う。ステージが五時間だとして、ざっと2000カロリーほどレースで消費する。ちなみに1日で6000カロリー摂取するから、三分の一をレース中に使っていることになる』


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ベルキン

『ここ数年で学んできたのは、選手の体質に合わせてドリンクの中身や配合をカスタマイズする必要があるということ。同じレースでも、汗をかきやすい選手もいれば、カロリーを必要とする選手もいる。さほど飲まずに走れる選手もいる』

『そういった体質や乗り方に合わせてドリンクは変えている。だから、これは誰それのドリンク、こっちは誰それのドリンク、ときっちり分けることもする』

『レースで勝つには糖分が絶対に欠かせない。誰でも体に十分な脂肪を持っているが、それらはすぐにエネルギーにはならない。レースで戦うには十分な糖分が必要なんだ』

『我々がよく言うのは、Train Low, Compete High。少なめの糖分摂取でトレーニングし、十分な糖分摂取で試合に挑め、という意味だよ』




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個人的には、補給食としてトッププロがどんなものを食べているかというのも知りたいな。



そういった動画がないか、探してみるよ。





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