個人的に、自転車(とくにロードバイク)で荷物を運ぶのベストのバッグはメッセンジャーバッグだと思っている。



ミッションワークショップのRummy
を愛用しており、手放せなくなってしまった。




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ミッションワークショップ ロールトップ メッセンジャー The Rummy (ラミー)


※コレ以外のメッセンジャーバッグは欲しくないって自信を持ってオススメできる。




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メッセンジャーバッグといえば、やはりプロのメッセンジャーの方々が思い浮かぶ。彼らは、どんな使い方をしているのか、前々からすごく気になっていた。



そこで、プロのメッセンジャー(自転車便)会社を取材させてもらうことにした。お伺いしたのは株式会社Cy-Q東京港区の赤坂にある会社である。



Cy-Qの石井さんと川野さんに、メッセンジャーの仕事と商売道具であるメッセンジャーバッグについて、タップリとお話しを聞かせてもらった。書きたいことはたくさんあるので、2回に分けてお届けしよう。



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営業の石井さん(左)と、ライダーの川野さん(右)




メッセンジャーがメッセンジャーバッグを使う理由


メッセンジャーの方って、どうしてメッセンジャーバッグを使うんですか?バックパックもあるけど、あまり使っている人を見かけないのはなぜでしょう?

「仕事をするために、もっとも理にかなったバッグがメッセンジャーバッグなんです。たすき掛けなので、背中からくるっと回して荷物を出し入れできるのが最大のメリット。バックルを緩めるだけ、ワンアクションでOKってのがミソです」

バックパックだと、いちいち背中から降ろさなくてはいけないですもんね。



「そうなんです。しかもバッグを床やテーブルに置かなくちゃいけない。立ったままで受け渡しがしにくいので、あまりスマートではないですよね。我々の仕事はスピードが命なので、余計な動作は極力省きたいんです」



でも、バックパックを背負ってる方もたまに見かけますよ?



「最近はバックパックを好んで使うメッセンジャーも増えつつあります。バックパックのメリットは、荷物の重さが均等に肩にかかること。肩の痛みは軽減されるし、よってメッセンジャーバッグよりも重い荷物を運ぶことができます」



1日100キロ走るとかはザラな仕事ですもんね。肩の負担はそうとうだろうなあ。



「そういった理由で、アクセスのしにくさには目をつぶって、バックパックを選ぶ乗り手もいますね」



補助ストラップって使わないメッセンジャーが多い気がするんですが、荷物がずり落ちないんですかね?



「メッセンジャーたちはバッグを強く巻きつけるので、補助ストラップがなくても大丈夫ですよ。付け外しのアクションが増えるので、むしろ避けられる傾向がありますね。あと、ダラーンと垂れ下がったストラップの行き場もないし、見た目的にもアレだし、最悪ホイールに引っかかることもある。そういうリスクが煩わしいんでしょう」




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プロメッセンジャーの荷物収納術


バッグの中の収納のコツとかノウハウってあるんですか?



「書類を運ぶことが多いので、傷めないようにホルダーに入れてからバッグに収納します。バッグには収まり切らないビッグサイズの荷物、大型のポスターとかが多いですが、を運ぶときは、背中に巻きつけないようフンワリと収納します」




それでも収まりきらないサイズだったら?



「荷物をバッグから突き出させて走ることもあります。最終手段としては、フラップを完全に中に押し込んで、開けっ放しで運ぶこともあります。雨天だったら、ビニールでぐるぐる巻にして防水対策します」




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※入りきらない大きな荷物の場合、フラップを荷室に押し込んでしまうことも




うわー、お仕事とはいえ、大変ですね。



「じつは、メッセンジャーたちは、バッグを“いかに空っぽに近い状態に保つか”に気を配っているんです」



空っぽに保つ?どういう意味ですか?



「いつ、どんな荷物の依頼を受けても大丈夫なようにするためです。だから、財布や携帯、文具等はメインのスペースには入れず、サイドのポケットとかウェストポーチに収納しますね。ちょっと脱線しますが、絶対やってはいけないのが、パンツのポケットに携帯やスマホを入れてしまうこと。年に1人は落下させて壊して泣きを見るメッセンジャーがいます」



メッセンジャーあるあるですね?(笑)。



「ですね(笑)」






雨の日の防水対策


雨の日の荷物運びはどんな工夫をされているんですか?特別な対策とかされてます?



「もともとバッグ自体が防水性が高いので、そんなに神経質にはなりません。とはいえ、荷主さんの荷物を濡らしてならないので、そこは徹底しますね。まず、ポリ袋のように大きくて厚手のビニールでぐるぐるに巻いて完全防水にします。あと、バッグの中がターポリンでできていて、水を遮断するんですけど、開け閉めしていると水が入ってきてしまうことがあります。そういうときは、中をタオルで拭いて、乾燥状態を保つように心がけてますね」



仕事で毎日バッグを酷使してると、ものすごく汚れそうですね。洗濯とかするんですか?



「僕はたまに風呂場に持ち込んで洗います。湯船にバッグを敷いて、洗剤をつけて足でガシガシ踏んでますよ」



ワイルドですね。



「頑丈なバッグなので、こういうラフな扱いをしても問題ないです。シーズンごとに洗いますけど、湯船が真っ黒になりますね。洗った後は脱水機にかけてからベランダで干してます。でも、マメに洗う人って少数派かもしれません。洗わないまま使っている人もいるし、ファブリースだけって人もいますね」







それにしても、メッセンジャーのお仕事って大変だなー。



後編では、Cy-Qの新規ビジネスやお化けサイズのバックパックを紹介しますよ。



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