ヒルクライムのコツについては、わりと散々当ブログでも書いてきた。

そのへんはGlobal Cycling Network も同じのようで、似ている(&ときに内容が被ってて「あれ?デジャヴ?」ってなることも)情報を繰り返し発信している。それだけヒルクライムのコツとか秘訣を知りたい人が多い証拠なのだろう。

こういう情報はいくらあっても役にたつというか、どこかに欲している方々がいらっしゃると信じて自分も書き続けようと思う。

ということで、Global Cycling Network の「6 Climbing Mistakes To Avoid When Cycling(ヒルクライムでやってしまいがちな6つの典型的なミス)」に自分の経験を足して7つお届けする。



目次


1.レッドゾーンに入ってしまう

ヒルクライムはジョギングのようなもの。斜度にもよるが、ジョギングより負荷は高い。よって、ペースを一定に守るのがカギとなる。

初心者サイクリストが最初にやりがちなのが、序盤で張り切りてしまうパターン。「ぜんぜん元気だし~、ひゃっは~!」ってやってしまうと、後半もしくは中盤に差し掛かる前に脚が売り切れてタレてしまう。部活で鍛えられて体力が有り余っている若者ならまだしも、フツーの社会人が坂道で自分の体力を過信したら、100%後悔する。

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とくにイベントとかレースなど、高揚感が煽られやすい状況下でアドレナリンがドバッと出て、周囲のペースに引っ張られるときに起きやすいので、マイペースを守りましょう。

とはいえ、「そもそも自分のマイペースがわかんない」って場合は、何度か試しに登って練習する。そのうちに「あ、自分はこの強度だと1時間持たないけど、これくらいに落とすとイケるんだな」ということが感覚でわかってくる。体力がついたり、体重が落ちてくるとこのへんの感覚も変化するので、定期的に登っておくのは大事。

とにかく、がんばりすぎないこと。序盤はややペースを落とし気味…でちょうどよい。

以下、マットさんのライムの効いたセリフで締めていく。

Don't blow, and end up slow.
「張り切りすぎるな。後でタレるぞ」

2.ギアを軽くしすぎてしまう

登りにおいては「ギアを早めに落として軽いギア&ハイケイデンスで」が定石…なのは間違いないのだが、これも程度問題でして、軽すぎるギアだとやたらペダルは回る代わりに「ぜんぜん進まん…」となる。

せっかくのパワーが浪費されて非効率だし、見た目もやや不格好。これもペースを維持すると同じで、自分が苦しくない(1時間程度続けられる)ケイデンスとトルクのバランスをつかむこと。

クリス・フルームは「肘を外側にグワッと広げて鬼のようなハイケイデンスで走る」ことで有名だが彼は例外中の例外でホビーライダーは真似しなくてよし。

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※こういうやつです

ちなみに彼の走り方は「洗濯スタイル(ウォッシングマシーンスタイル)」と呼ばれるらしい。たしかに、洗濯桶で衣服をゴシゴシ洗っているように見えなくもない。

Go too low, you'll only end up slow.
「ギアを軽くしすぎると、結局遅いスピードしかでないぞ」

3.逆にギアを重くしすぎてしまう

重いギアのままで「行けるだけ行く」のはゼッタイに避けよう。初心者サイクリストがやりがちで、軽すぎるギアより悪手だ。

自分もそうだったが、ケイデンスを上げる意味も効果も分からなかった頃は、「なんでそんなにせわしなくペダルを回すんですか…疲れるでしょうに…」と首を傾げていたものだったが、そうではないと後に知ることになる。

重いギアのままで回し続けると膝と筋肉を痛めてしまうし、メカにも優しくない。身体にもマシンにも良いことはないので、早め早めのシフトチェンジを心がけよう。べつにギアを落とすことは恥ずかしいことではない。

Feel the burn, but let those pedals turn.
「気合を出すより、ペダルを回転させることを意識せよ」

4.負荷がかかった状態で変速操作をする

上記にも関連するが、適切なタイミングで変速できるようになろう。斜度がきつめの坂でトルクをペダルに掛けている状態で変速はしないほうがいい。

メカに負荷をかけることになってダメージになるし、最悪チェーンがジャムることもある。「えいやえいや」とペダルを踏んでいる状況で急にチェーンがジャムると、勢いを維持したまま踏みつけたぶんBBの根元とかにがっつりハマったり、フロントメカに絡んで外しにくくなることもある。
※このせいでフレームに傷が付くと、自業自得とはいえ泣ける…(やったことないけど)

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負荷をかけた状態でフロントのギアを大→小に落とすのはさらによろしくない(チェーンが落ちやすい)。坂に差し掛かったらさっさとインナーに落としておこう。

shift smooth, don't lose your groove.
「変速はスムーズに。グルーヴを維持してな」

5.(ハンドルの)フラット部分を持ってダンシングしない

そんなことする人、いるか?と思ったんだが、マットさんによれば「って思うだろうけど、何度も目撃したことあるんだよ」ですって。

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やってみると分かるが、トップを握ってのダンシングはやたらバランスが取りにくく、バイクが左右にフラフラする。最悪、隣を走る人に接触して落車を巻き起こす可能性もあるので、控えましょう。

それに、見た目がPlonker(お馬鹿さん)っぽいとのこと。まあ、そこまでカッコ悪い走り方だとは自分は思わないが、走りにくい方法でわざわざ登る必要もない。ダンシング時はブラケットが基本だと思っておきましょう。
※ Plonker = お馬鹿さん(イギリス俗語だそうな)

Don't climb on the tops, it's better ton the drops or hoods.
「フラット部分を持ってダンシングするな。下ハンかブラケットを握れ」

6.坂道で補給食を食べない

キツい登坂で食べ物を口に入れないように。呼吸がしにくくなるだけでなく、呼吸しようとして食べ物を喉につまらせたり、吐き出してしまうから。
※飲み込むタイプのジェルであれば、登りながらでもいけそうな気はする

補給食の摂取は坂に差し掛かる前。もしくは斜度が緩くなって呼吸と咀嚼が同時にできそうになってからにしよう。

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なお、動画ではダンさんが「バナナの皮を剥いてを食べる」シーンがチラッと登場するが、これは誇張しているだけの演出であり、普段からそうしているわけではない。
※食べ終わった皮の置き場所に困るし(笑)

Give yourself time to chew, that way you won't hurl or spew.
「咀嚼する時間は坂以外で確保せよ。そうすれば吐いたりすることもない」

7.何キロ登るのか事前に把握していない

「どこそこの峠を登るぞ」と決めて出発するのなら、事前にどんな坂かはできる範囲で調べておきたい。

最低でも「距離(獲得標高ではない)」だけは知っておく。あと何キロ残っているかわからないまま続けるヒルクライムはわりと残酷かつ過酷。

「このコーナーを過ぎたらきっと山頂が待っているんだ…」って望みを抱いては打ち砕かれる。これが5~6回も続くと心が折れ、「もうダメ…この無間地獄からは永遠に抜け出せないのだ…」って絶望してしまう。

それを避けるベストの方法が「残りの距離を知っている」こと。「ここがゴールだよ」と線を引かれればたいていの人間はがんばれる。

ということで、サイクルコンピューターは必須ですね。距離とスピードと時計機能なら廉価版でも備わっているので、3,000円台かそこらのモノで十分。1万円台の高いモノは追い追いでよい。

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さらにお高いガーミンとかだとケイデンスとか斜度とか地図機能がある。自分はそこまでのハイテクは不要なので、もっとも安いクラスのサイクルコンピューターで十分満足している。

なお、ここでいう距離とは「獲得標高」ではない。どれだけの標高を上がったかなんて走っている間はわからない。そうではなく、純粋に何メートル進むか(走行距離)を知っておくこと。

ちなみに登り5キロは「なんだ、たったそれだけか」って思うかもだけど、平地の5キロとは似ても似つかないので舐めないように(笑)。時速10キロで登って30分かかるわけで、30分間それなりの負荷のかかったペダルを休みなく踏み続けるのはそこそこの体力が求められる。


以上、Global Cycling Network の6 Climbing Mistakes To Avoid When Cycling(ヒルクライムでやってしまいがちな6つの典型的なミス)に自分の案をくっつけて、7つのコツとしてご紹介しました。
\(^o^)/

やれば誰でもその魅力に取り憑かれてしまうヒルクライム。以前は「わざわざ苦しむために坂を登るなんて、なんてお馬鹿さんなのかしら…」と鼻で夫を笑っていたオクサマも、いまでは「平地だけじゃ満足できん…斜度…斜度をくれ…」と申しております。

ちなみに、オクサマが最も好きな坂は宇都宮→日光でして、理由は「美しい景色、森林浴、適度な斜度が病みつきになるから」だそうな。

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PS:
ダホンのEEZZ D3 でヤビツ峠を登ろうか迷っているところだが、周囲からは「バカも休み休み言え」と言われている。でもやってみたい…。

ダホンの16インチミニベロ 『 EEZZ D3 』のインプレッション ~納車したので50キロほど都内を走り回ってみた結果~

Jリーグ観戦の移動に使える! 機動力そこそこでコンパクトに折りたためるダホンのEEZZ D3を予約しました



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