サイクルガジェット ロードバイクが100倍楽しくなるブログ

ロードバイクとミニベロ、小径車について、徹底的にユーザー視点で初心者向けに解説するブログ。パーツのインプレッションや輪行のコツも取り上げます。

カテゴリ: レースの出場

先日、「初心者サイクリストにオススメしたいイベントはロングライドではなく、エンデューロレースだ(TOKYOエンデューロ2017に参加しました)」という記事を書いた。 今回は、「エンデューロレースを楽しむために準備すると良いものとかコツのまとめ」を書こうと思う。エ ...
先日、「初心者サイクリストにオススメしたいイベントはロングライドではなく、エンデューロレースだ(TOKYOエンデューロ2017に参加しました)」という記事を書いた。

今回は、「エンデューロレースを楽しむために準備すると良いものとかコツのまとめ」を書こうと思う。エンデューロレースって何をもっていけばいいの?あると便利なものって何?という疑問が解消すれば幸いである。

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※TOKYOエンデューロ2017の様子@彩湖

テーブル

エンデューロではなにしろ荷物が多くなる。会場まで運んできた食料や水分、スマホ等を置ける場所がほしい。大人数で参加すると補給食の量だけでもすごいことになる。折り畳み式のBBQ用テーブルがあると便利だ。

「地面に置けばいいんじゃね?」と思うかもだが、微妙に傾斜していたり、会場が芝生だったりすると濡れるわ、安定しないわで非常に困る。

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大きめのビニールシート

エンデューロ会場では、他の参加者のみなさんと場所を共有する。お互い、節度ある態度で陣地を確保せねばならないのだが、その際にあるとよいのばビニールシート(別名ブルーシート)。

どうせビンディングシューズで歩くことになる(いちいち脱ぐのが面倒)ので、厚手の工事現場で使うようなものがGOOD。四隅を固定するガムテープもあると、風や脚が引っかかってめくれない。

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サイズはなるべく大きめのものを選ぼう。自分は2×2メートルか4×4メートルで悩んだ結果、大きい方にして正解だった。大きすぎれば折りたたんで使えるし、なにげにクッションになって塩梅がよろしい。大は小を兼ねる。

人数分の椅子

BBQ等で使う折りたたみ式の椅子を人数分持っていこう。テーブルがなくても最悪何とかなるが、椅子がないのはとてもツラい。たしかにかさばるし、それなりに重いが、あるとないとでは月とスッポン。地面に座るとリラックスして休めないし、お尻から体温が奪われてしまう。

ペットボトルが差し込めるタイプのほうが便利。あと、椅子はなるべくサイズがたっぷりしているモノにしたい。ちょこんと腰を下ろすだけの簡易版チェアは、長丁場のエンデューロではほぼ役に立たない。背中をどっかりと預けられるタイプがオススメ。

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あと、「常に1人はコース内を走るんだから、椅子の数は”参加人数 - 1 ”でいいんじゃね?」と思ったあなた、なかなか鋭い。しかし、それでもあえて言おう。「人数分あったほうがよい」と。

会場到着から陣地の設営、受付、試走タイム、朝食、開会のあいさつ…等々、到着からレーススタートまでの待ち時間はけっこう間が空くものなのだ。下手すると3時間とか。

たとえば、もてぎエンデューロではこんなかんじ。

  • 6時: 現地到着
  • 7時: 移動、設営、受付完了
  • 7時半: 試走開始
  • 8時過ぎ: 試走終了
  • ~9時: 休憩
  • 9時半: レース開始
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※待ち時間が地味に長い

なにかと全員が揃う回数は多い。そのときに、一人だけ突っ立たなければならないのは気の毒である。椅子は人数分持っていきましょう。

補給食+暖かい食事

何時間にも及ぶエンデューロレースなので、補給食が必要なのはいわずもがな。パン、おにぎり、サンドイッチ、ジェル、お菓子類、バナナなどの果物…あたりが補給食の筆頭だが、エンデューロだと確実に温かい食事が欲しくなる。

カセットコンロを持ち込める会場と火気厳禁の会場があるが、火気の扱いが許されるなら、カセットコンロは大きな助けとなる。コーヒーとかココアを沸かせるし、カップ麺も作れる。

勤務先の仲間と筑波サーキットに出場したときは土砂降りでかなり冷えたのだが、一人が鍋を作ってくれたおかげで生き返ることができた。彩湖でのTOKYOエンデューロでは、なんとビーフシチューを保温鍋に仕込んできてくれてメンバー驚愕。そして万歳三唱。気温が3度とかだったので、身に染みるおいしさであった。

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※完全にプロの仕事…

鍋やビーフシチューを用意するのはベテランの技だとしても、カセットコンロでお湯を沸かすだけで、いろんなことができる。お湯のポテンシャル高し。激しくオススメ。

会場近くのコンビニを当てにしない

エンデューロでの典型的なミスがこれ。「現地近くのコンビニを当てにして出かけたものの、めぼしい食料が棚から消えとる…」ってことがある。みんな考えることは同じなのだ。

前日に食料や水の買い出しを済ませ、車に積んでおくのが望ましい。それが無理なら、会場近くまで行く前に、余裕をもって買い物をしておくこと。会場近くのコンビニに頼ると泣きを見ることがある。

休む間の防寒着

エンデューロで休んでいる間は、とにかく体が冷える。なにしろ本気で踏んで追い込むので、ふだんよりも汗をかく。

冬であればなおさらで、しかも複数人で出場すれば、走っている時間よりも待ち時間のほうが長い。

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※慣れた方々はちゃんと防寒具を完備してる


たとえば3人で30分交代で走ると、、、

30分走る(自分)

30分休む(仲間A)

さらに30分休む(仲間B)

つまり、30分走ったら1時間じっとしていなければならない。それの繰り返し。まあ、談笑しながら補給食を食べたり、他の人のバイクを見て回ったり、コースを見物しているとわりとあっという間に時間は流れていくものだけど、寒いものは寒い。

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※画が雑…

そこで、サイクルウェア以外のフード付きパーカー(保温性の高いモフモフしてる奴)とか、厚手&丈の長いのダウンコート、ひざ掛けブランケット等があると気持ちよく過ごせる。汗を拭くためのタオルも1枚あるとよい。汗に濡れたサイクルジャージは脱いで乾かしておき、その間は別の服で暖を取る寸法だ。

余談だが、エンデューロに参加するベスト人数は個人的に3名だと思う。2名だとせわしなくてろくに休めないし、チーム感がない(笑)。4人だと間が空きすぎて体がなまる。3名が適度に走れて、適度に休める。

3人がそれぞれソロでエントリーするという方法もないわけではない。それをすれば同時にコースを走ることができるが、ほとんど休めないので相当な体力お化けでない限りオススメはしない。

ロック(鍵)

非日常的なイベントの高揚感で忘れそうになるが、鍵は必ず持っていくべき。なぜなら、悲しいことだがエンデューロ会場でも盗難事件は起きているから。

大半の人はロックをかけず、バイクラックに引っ掛けて放置している。クローズド会場であり、周囲は参加者しかいないので「さすがにエンデューロ会場で盗難は起きないだろう」と思うのだろう。自分もそう思っていた。

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ただ、考えてみれば怖い話で、総額何十万円もするバイクが大量に無施錠で置いてあるわけで、どのバイクが誰のものか判別する手段はない。サイクルウェアを着て、何食わぬ顔で他人のバイクを手にとって歩き出しても、周囲の風景に馴染んでしまうので、「白昼堂々と盗難」できてしまうのだ。

(本当かどうかは未確認だが)人づてに聞いた話では、盗難する目的で会場にやってきて、カムフラージュのためにサイクルウェアを着て、高そうなバイクを物色して持ち逃げする輩がいるそうな。会場には防犯カメラもないし、事務局も盗難の責任は取ってくれない(当然だ)。よって、自分のバイクは自分で守るしかない。

個人的にオススメしたいのは、鍵を紛失する心配のないダイヤルナンバーを合わせるタイプ。自分は堅牢さで定評のあるABUSを使っている。ワイヤー錠よりちと重いが、安全には代えられない。

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小さめのサイフ、ポーチ、ジップロック

同じく盗難ネタになるのだが、サイフや貴重品(家と車の鍵、スマホ)を設営場所に放置しておくのは個人的にしたくない。

常に仲間がいる状況であればよいが、トイレにも行くし、応援のためにコースを見に行くこともある。「常に誰かいるようにしようね」と全員でルールを作っておいても、それでも不測の事態は起きる。

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そこで、自分は「ミニサイズのサイフ、カギ類を入れるポーチ、ジップロックに包んだスマホの3点」をジャージのバックポケットに入れておく。終始身につけておけば安心。

愛用しているのはCHUMS(チャムス)のミニサイフ。ポーチは押入れの中でホコリまみれになっていたモノ。なければ100均の安物で充分。

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※コンパクトだけど収納力は充分(サイクリングにちょうどよい)

こぶりなテント

自分は持っていないのだが、「これは賢い!」と思ったのがミニサイズのテント。大人が一人着替える程度のスペースしかないモノでOK。

「あんな小さすぎるテント、何の役に立つんだろ?子供を寝かせておくスペースにしかならんやろ」ってバカにしていたんだけど、風を遮ってくれるので、中はむっちゃ暖かい。荷物置き場としても便利。さらに、折りたたむと超コンパクトになる。これはひとつ持っておいてもいいなと思った。

屋外での着替え場所に困る女性にも便利であろう。そんな使い方もできそうだ。

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※待ち時間は寒い

以上のことを考えると、自走でエンデューロに行くのはなかなかシンドイ。車移動がベストであろう。もしくは、だれか一人は車で荷物運搬係がほしい。

誰も車がない!という場合はレンタカー。ハイエースとかキャラバンであれば、ホイールを装着したままで5台並べて積めることができ、その他の荷物を詰め込んでも余裕がある。ハイエース最強。

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※がんばれば6台はいけそう

傷防止のため、バイクとバイクの間に差し込むダンボールは差し込みましょう。走行中にけっこう揺れるので。繊細なリアディレイラーにダンボールが当たらないよう、フレームとフレームの間に差し込んでいく。ペダルがフレームに接触しないようにも注意しましょう。


以上、エンデューロレースを楽しむために準備すると良いものとかコツのまとめでした。エンデューロレースはシーズンを通して各地で行われている。

出場の際の参考にしてくださいませ。


サイクリングを始めるとき、たいていの方は「ひとりで走る(ソロライド)」ことからスタートする。夫婦で始めるとか、カップルの相方に勧められて、、というパターンもあるが、ひとりでふらっと出かけられるのがサイクリングの良いところ。 ソロライドは疲れたら休めばい ...
サイクリングを始めるとき、たいていの方は「ひとりで走る(ソロライド)」ことからスタートする。夫婦で始めるとか、カップルの相方に勧められて、、というパターンもあるが、ひとりでふらっと出かけられるのがサイクリングの良いところ。

ソロライドは疲れたら休めばいいし、腹が減ったら食べればいいし、飽きたら帰ればいい。実に気楽。誰にも気を使う必要がない。

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しかし、それだけだと徐々に張り合いがなくなってくるのも事実。「楽であること=楽しい」とは限らないからだ。登山やマラソンは肉体的に苦しい行為だけど、ハマる人は大勢いる。サイクリングも同じ。

自転車で本気で走ったら、どれくらいスピード出るんだろう?
自分の限界を出したら、どこまで遠くに行けるんだろう?
他のサイクリストと一緒に走らないと味わえない楽しさや感動ってあるんじゃないか?

そう思ったあなた、イベントに参加してみましょう。

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サイクリング系イベントはざっと4種類

  1. 順位を競う競技志向の高いいわゆるレース
  2. 山を登るヒルクライムレース
  3. 順位を競わず長距離を走るイベント
  4. エンデューロレース

初心者サイクリストに1と2はゴリゴリのアスリート向けでハードルが高い。1は平均スピードも速いし、勝ち負けの世界なので、基本的に荒ぶっている雰囲気がある。とてもではないが、ビギナー向けではない。

3のロングライドなら・・・と思いたいところだが、「そもそも100キロを走ったことがないのに、100キロライドなんて怖くて出れないよ」と感じるのがふつう。(ロングイベントを楽しむには、平地100キロを余裕を残して走れる体力が欲しい)

「じゃあ、100キロ未満のイベントに出ればいいじゃん」なのはそのとおりなんだけど、「70キロくらい走るのはもうやっているし、わざわざイベント会場にまで遠征して、しかも参加費を払ってまですることでもない気がするのよね」という初心者側の言い分もある。

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ロングはしたい、でも無事に走りきれるかどうかが不安」という、アンビバレントな心理を汲んであげて欲しい。

あと、足切りタイムも設定されているので、いくら人と競わず、マイペースで走ってよいとはいえ限界がある。これも初心者が尻込みする原因のひとつ。

エンデューロレースはレベルを問わずに楽しめる

そこでオススメしたいのがエンデューロレースだ。エンデューロとは、2〜5キロほどのクローズドされた周回コースを決まった時間内で延々と走ること。

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※コスプレして走る人もいる

基本は3〜4人チームでエントリーするので、ひとりぼっちの心細さもない。チームメイトとタスキをつなぐようにバトンタッチするリレーなので、同じ目標に向かうチームスポーツならではの一体感もある。ひとりだとだらけてしまうけど、仲間がいると一所懸命になるもの。

クローズドな場所が必要なので、サーキットとか、閉鎖しやすい湖の周りが会場に選ばれやすい。

レースと名のつく以上、体力の有り余った猛者もいるが、ママチャリ、ミニベロ、クロスバイクで出場する人も多い。

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周回コースを制限時間内に走るということは、どんなにゆっくり走っても構わないし、誰にも遅れをとらないのだ。最悪、ガス欠を起こしたらギブアップも可能。それがわかっているので体力の限界を目指せる。これがエンデューロの最大のメリット。

大会ルール、ローカルルールを守ろう

もちろん、鬼のように速い上級者と初心者が同じコースを共有するため、マナーと大会ルールは遵守する必要があるが、ちゃんと則って走れば大丈夫。怖がることはない。

余談だが、自分が初めて参加した「サイクリングイベント」が彩湖(埼玉県)でのエンデューロだった。しかもソロで。(当時は仲間がいなかったので)

初めて他人と一緒に走る経験をしたので、新鮮だったのと、おっかなびっくりな気持ちでスタート地点に並んだのを覚えている。

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※上下サッカーウェアで出場した彩湖エンデューロ(2012年)

>>4時間エンデューロ、ワイズカップにDahon(ダホン) Mu P8で出場してきた


緊張感は最初の3周でなくなった。99%がロードバイクの中、ミニベロだったのでバンバン抜かれたし、爆速で迫ってくる先頭集団に多少ビビリはしたが、終始楽しく走ることができた。

周囲がワイワイ楽しげにしている中で、ボッチで場所の設営をし、バイクを組み立て、誰ともひと言も会話せず、黙々と修行僧のごとく走り、2回ほど補給のためにピット(交代と休憩するゾーン)に戻ってカチカチに凍ったオニギリをかじり(雪の降りそうな真冬)、終盤に足が攣って一人で芝生にひっくり返っても誰にも気にかけてもらえなかったのはちょっとだけ心にグッときた(マイナスの意味で)。

そして、思ったのだ。「サイクリングできる仲間が欲しいな」と。

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オクサマをイベントに連れて行くとしたら、どれか?

オクサマは、ほとんど夫としか走ったことがない。自分の会社の仲間との短めのライドに連れて行ったことはあるが、それも数える程度。他人との集団走行とか、お金を払って参加するイベントとは無縁。

そんなオクサマを連れて行くとしたら、エンデューロを選ぶと思う。ピュアなレースとヒルクライムは論外。ロングライドイベントならなんとか…とは思う。(ミニベロなので、足切りに引っかかる不安がある)

これまで富士スピードウェイ、ツインリンクもてぎ、筑波サーキットの3つのコースを経験しているが、(オクサマのような本格的ではない)女性サイクリストが楽しめるのは……筑波サーキットとツインリンクもてぎのふたつだろう。富士スピードウェイは登りの斜度がキツく、下りはかなりのスピードが出てしまう。

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※フラットな筑波サーキット

筑波はフラットだし、もてぎのアップダウンは比較的マイルド。感覚的な印象では、クロスバイクやミニベロなどのロードではないバイクで出場している人が多かったのは、ツインリンクもてぎだった。富士スピードウェイで目撃した記憶はほぼない。

>>土砂降りの雨の中、筑波サーキットで8時間耐久レースに参加した

>>富士スピードウェイチャレンジ100に参加したので、ツインリンクもてぎとのコース比較をしてみる


以上、初心者サイクリストにオススメしたいイベントは、エンデューロであるというお話でした。

エンデューロに参加するとすぐに気づく事実があって、「それはそれはとても高級なバイクとホイールを持つ方がわんさと出場している」こと。全部のバイクの総額を想像したら、軽く億を超えてしまう。めまいがする・・・。

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※だいたいこういうイベントに参加すると、「オレもホイール買うぞっ…」ってキモチになります(笑)

かなりの確率で物欲に悩まされることになるので、そこだけは覚悟してお出かけくださいませ。
(^_^;)


昨今のロードバイク事情で言うと、バイクフレームは大きく2種類に分かれる。 1つはトラディショナルな昔からのスタイルで、もうひとつはエアロタイプ。 エアロロードバイクとは、乱暴に言うと「正面からみるとペッタンコな奴」である。フレームを潰すように加工して ...
昨今のロードバイク事情で言うと、バイクフレームは大きく2種類に分かれる。

1つはトラディショナルな昔からのスタイルで、もうひとつはエアロタイプ。

エアロロードバイクとは、乱暴に言うと「正面からみるとペッタンコな奴」である。フレームを潰すように加工して、空気抵抗を減らしているわけ。その代わり、横から見ると面積が大きいというアンバランスさをあわせ持つ。

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※エアロフレームって、問答無用のカッコよさがあります

自転車における空気抵抗のうち、ざっくり80%は自分自身の肉体が、残りの20%はバイクが生み出す。つまり、痩せて小さくなることが最大のエアロ効果につながるわけだが、それを言うと元も子もないし、面白くないので、20%のほうの検証をしてみたい。

それを実験した、「How much faster is an aero bike?」という海外の動画があったので、翻訳してお届けしよう。



比較したロードバイク

エアロタイプとして、「サーベロのS5」。コンポーネントはデュラエースのDi2で、ホイールはHEDのディープリム。

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※戦闘マシンの趣き


オーソドックスタイプとして、「CanyonのUltimate CF SLX」。コンポーネントはカンパニョーロのスーパーレコードで、ホイールはキシリウム。

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※ナイロ・キンタナが2014年のジロ・デ・イタリアで使ったモノと同じ

どっちもたいがいにすごいハイエンド・ロードバイクだ…。しかもコンポーネントもハンパない。

実験方法

場所はフラットなベロドローム。風はほぼ拭いていないコンディションなので、実験にはもってこい。

比較方法はこうだ。

同一人物が、同じ出力ワットで、それぞれのバイクで10分間走る。それで、2つのフレームでどれくらい走行距離に差が生じるか(あるいは生じないのか)を検証する。

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※フラット基調&コーナーはバンクしている

なお、ワット数は200と300の2回行う。自分はパワーメーターを持っていないので、ワット数を実感として語ることができないんだけど、どうやら200ワットはペース走に近く、300ワットはレースとかタイムトライアルに近い出力…そうだ。

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エアロフレームの効果があるとすれば、スピード域が高く、より空気抵抗がキツくなる300ワットでのほうが、効果は生じやすいはず。

なお、ポジションは両バイクとも同じに合わせてある。片方がエアロなポジションになってしまうと、純粋なバイクの比較ではなくなってしまうから。なるほど、念の入れ方がすごい。

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200ワットでの結果

  • CanyonのUltimate CF SLX
  • 時速30.7km
  • 走行距離:5,150メートル

  • サーベロS5
  • 時速32.2km
  • 走行距離:5,425メートル

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生じた差

>> 時速は1.5kmアップし、走行距離は275メートルアップ


300ワットでの結果

  • CanyonのUltimate CF SLX
  • 時速36.1km
  • 走行距離:6,055メートル

  • サーベロS5
  • 時速38.7km
  • 走行距離:6,490メートル

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生じた差

>>時速は2.6kmアップし、走行距離は435メートルアップ

結論:エアロフレームで巡航スピードはアップする

時速を体力だけで持って1キロアップさせるのって、けっこうキツいじゃないですか。2キロアップさせるなんて、1~2分であればまだしも、ずっと続けるのはすっごく苦しいじゃないですか。

エアロフレームって、そんなに差をもたらしてくれるんですね・・・。正直、この実験結果を見て、「エアロフレームもいいな!」って思ってしまった。

実験した人の感想でも、「エアロフレームは効果があるね。都市伝説とかじゃないよ!」と語っている。

とはいえ、動画内のお二人も認めているが、これはただの1回の実験であり、しかもコンディショナーは無風でフラット。登坂がある場所でなら、軽さで有利なCanyonのUltimate CF SLXが有利だろう。
※エアロフレームは一般的にやや重くなる傾向がある

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エアロフレームの弱点

エアロロードバイクはスピードを出しやすい代わりに、トレードオフとして乗り心地が失われ、やや硬い感じになる。実験者も、「路面がきれいなベロドロームでの実験にもかかわらず、サーベロS5のほうが、路面の細かな凹凸を拾ってしまい、快適ではなかったね」とコメントしていた。

さらに、エアロフレームのもうひとつの弱点として、「横風を受けやすい」がある。面積が広いからですね。でもって、エアロフレームにはたいていディープリムホイールをセットで使うものなので、ダブルで横風に苦しむことになる。

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特定のコンディション下で、ただひたすらスピードだけを目指す!って目的にはエアロフレームは最適かもしれないけど、オールラウンドに楽しみたい方は、オーソドックスなフレームのロードバイクを選んだほうが良いのではないかなと思う。

まあ、むちゃくちゃエアロ形状でない限り、どちらに乗っても問題はないかなと。
※周囲にも、エアロフレーム使っている人、いっぱいいるし(*^^*)

ということで、平坦路での速さを追求するならエアロフレームはおおいにアリ!というお話しでした。いやあ、ロードバイク選びって、本当に悩ましくて楽しいですね。

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まったく関係ないですが、自分がいつか乗ってみたいロードバイクはLOOKの「695 Light」かなあ。

あ、かなりレーシーなモデルだし、乗りこなせる自信ないし、甚だしく身分不相応なのはわかっております。そもそも、フレーム本体価格は税抜きで499,800円!なので完全なる高嶺の花。

以上、速さを求める方にはエアロフレームはアリというお話しでした。


 

ロードバイクで坂を早く登るには、体力の有無が当然ながらモノを言う。しかし、体力だけがすべてではない。体を正しく動かし、エネルギーをムダにせず、なるべく少ない力で長距離登る方法がないわけではない。 坂を登るのがめっぽう遅い自分だが、旅行気分と非日常感が同時 ...
ロードバイクで坂を早く登るには、体力の有無が当然ながらモノを言う。しかし、体力だけがすべてではない。体を正しく動かし、エネルギーをムダにせず、なるべく少ない力で長距離登る方法がないわけではない。

坂を登るのがめっぽう遅い自分だが、旅行気分と非日常感が同時に味わえるので山は大好き。ちょっとでも速く登れるようにはなりたいので、勉強は続けている。

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Global Cycling Network で「ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウ」という動画があったので、翻訳してお届けしよう。

How To Ride Steep Climbs Faster


シッティングで登るか、ダンシングで駆け上がるか

ライダーの体力、坂の斜度と長さ、好みに左右されるので正解はないのだが、マットさんが言うには、「自分のやりやすい方法でOK」とのこと。

それぞれにメリット・デメリットはあって、シッティングは軽めのギアを長い時間漕げるので、筋肉へのダメージは少ない。それと、シッティングのほうがリアタイヤに体重をかけやすいので、トラクションを生むのもGOOD。
※前のめりなダンシングをしてしまうと、激坂ではリアホイールが空転することもあって危険。

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ただ、シッティングをするには(自分にとって)軽いギアが必要で、それがないとダンシングで登るしか無いのが辛いところ。 ダンシングのメリットは、よりパワーをかけることができ、速いスピードで登ることができること。そのかわり、出力が高いぶん、ガス欠になるのも早い。ダンシングだけで何時間もヒルクライムを登りきるのは現実的ではない。

ペース維持はシッティングで、きつい激坂や休みたい場合にダンシング…といった使い分けがよいだろう。 こういったバイクスキルは、実走をともなうセミナーのほうがはるかに身につきやすい。宮ヶ瀬湖で受けたセミナーでは、目からウロコの学びがいくつもあって、じつに有意義だった。

>> 実走セミナーでプロに指導を受けたら、ダンシングと体重移動が劇的に変化した

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正しいギアの選択をする

言うまでもなく、脚力&坂に合わせたギアの選択はむちゃんこ重要。心がけてほしいのが、「ペダリングがキツくなる前に、早め早めの変速をする」こと。

重いギアから軽いギアにするときはなおさら。とくに、フロントギアを、アウター(大きいほう)からインナー(小さいほう)に落とすとき。負荷をかけた状態でのギアチェンジは、パーツに優しくない。

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「脚力に自信ないんだけど、具体的にどれくらいのギアを選ぶべきなの?」という質問に対しては、「フロントはコンパクトクランク(50-34T)、リアは32Tを持つスプロケットがあれば、さほど体力がない人でも快適に坂を登ることができる」とコメントしていた。

ちなみに、自分は以前は25Tまでしかないスプロケットを使っていて、激坂にいくたびに死にそうになったので、28Tまであるスプロケットに2016年の夏に交換した。それからは、ほぼほぼどんな坂でも問題はない。
※フロントはコンパクトクランク(50-34T)です。

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ペース配分を間違えない

街中の短い坂であれば、きつい斜度でも「うらぁぁぁぁぁぁ」ってもがいてクリアできるけど、終わりの見えない、もしくは峠を超えなければならないようなヒルクライムでは、力任せの走りをしていたら、どんな人でも必ずバテる。

しかも、たいていの峠は「序盤は緩やか、後半にかけて斜度が上がる」ものだ。その逆はあまりない。もしくは、美ヶ原高原のように、最初からいきなり激坂で、それが延々と続くこともある(笑)。

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最初に張り切りすぎるとガス欠になってしまう。よって、脚だけではなく、頭も使ったペース配分が大事になるのだ。緩やかな序盤はペースを控えめにして体力をセーブして、後半に備えよう。

ポジティブな精神状態を保つ

「精神力で登れたら、苦労などしないわ!」と思わないでほしい。メンタルコンディションが整っていると、いないのとでは、ヒルクライムではとてつもない差を生む。これ、どんなスポーツでも同じですよね。

坂を登っているときって、それはそれは心が折れそうになる瞬間が何度も訪れるものでして、頂上がどこにあるのか、あと何キロ走ればこの苦しみから開放されるのか、わからないままで走るのはキツい。そういう意味では、コースプロファイルを事前に頭に叩き込んでおくのはすっごくオススメ。

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※苦悶の表情を浮かべるサイモンさん

速さを競うレースではなく、ふつうのサイクリングとしてのヒルクライムでも、心を強く維持するための工夫はしておいたほうがいいです。

ウェイトを軽減する

体重とバイクのどちらか、もしくは両方を軽量化すれば、登りは楽になる。てっとり早いのは、コンポーネントでいうと105ならアルテグラに、アルテグラならデュラエースにアップグレードする。

もっと効果が大きいのがホイールの軽量化。自分はカンパニョーロのゾンダから同じくカンパニョーロのシャマルミレに交換して1年半になるんだけど、シャマルミレのほうが登りやすくなった。シャマルミレはものすごく気に入っているので、他のホイールに浮気しようとは思わない。

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※悶絶するカッコよさ

>> カンパニョーロのアルミクリンチャー、「シャマルミレ」で2,000キロ走ったインプレッション

>> シャマルミレ(Shamal Mille)で100キロ走ってきたので、インプレッションするよ(シェイクダウン編)

機会があれば、BORAウルトラ的なカーボンチューブラーホイールを試してみたい気もするなぁ」と考えないわけではないけど、予算もないし、そもそもシャマルミレで満足しているので、交換の予定はまったくない。

あとはシンプルに体重を落とすことですね。こっちのほうが、フレームやホイール交換よりも効果はでかい。お金もかからないし、スタイルはかっこよくなる。自分もお腹周りの脂肪の軽量化に取り組んで入るのですが、ぜんぜん落ちてくれないです…。

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※漕いでも漕いでも痩せんとです…

ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウのまとめ

  • シッティングとダンシングの使い分け
  • 正しいギアのチョイス
  • ペース配分
  • バイクの身体の軽量化

以上、ロードバイクで激坂を上手に走るノウハウをお届けしました。

年末年始とクリスマスの暴飲暴食で予定外のウェイトアップをしてしまった皆様、春に向けて己の軽量化に励みましょう。私もがんばります・・・。

 

高級なバイクであればあるほど、大切に扱ってケアするもの。チェーン、コンポーネント、フレームの汚れに敏感になっているローディの方も多いと思う。 愛車のフレームに傷がついたときのサイクリストの悲しみっぷりは、自転車に興味のない人には、「いい大人のくせに、たか ...
高級なバイクであればあるほど、大切に扱ってケアするもの。チェーン、コンポーネント、フレームの汚れに敏感になっているローディの方も多いと思う。

愛車のフレームに傷がついたときのサイクリストの悲しみっぷりは、自転車に興味のない人には、「いい大人のくせに、たかが自転車ごときで何を大げさに嘆いているの?」って見えるかもだけど、サイクリストにとっては一大事なのです。

自分は先日、タイレル(Tyrell)のCSI で信号待ちしているときに横着をしてクリートを外さずに標識のポールを持って立っていたら、前輪がガコン!と横に回り、ポールにフロントのキャリパーブレーキをぶつけてしまった。当然、傷がついた。(そのショックは1週間ほど引きずりました…)

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で、そんな大事なバイクの中でも、もっとも細心の注意を持ってケアするのがフレーム。なんせ、一番高いパーツですからね。自分はフレーム洗浄のシャンプーとワックスは持ってはいたけど、それ以外のケアをしてこなかった。

「ガラスコーティングというものがあるそうだけど、どうなのかな~」って気になっていたタイミングで、クレストヨンドさんから、『ガラスの盾』を使ってみますか?とお声がけいただいた。これは試さない訳にはいかないっ。ご提供ありがとうございます!

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『ガラスの盾』ってどんな製品?

クレストヨンドさんの公式サイトを引用しつつ紹介すると、『ガラスの盾』とは”自転車向けに開発したガラスコーティング剤”である。

繰り返し塗り込むことで皮膜を強くなり、持続力が増し、長期に渡って効果を発揮してくれる。石油系溶剤フリーなので、普段のメンテナンスの最後の仕上げにコーティングができるというモノ。

なんでも、石油系溶剤が含まれるケミカルは「油で油を溶かして」しまう。石油系溶剤を含むケミカルは、強い塗装面には汚れを落としつつテカりを出せるのだが、弱い塗装面には向かないそうだ。最悪、融解した汚れが逆に塗装に染みこませてしまう悲劇も起こり得るんですって。

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※専用クロスも付属されてます

それが石油系溶剤フリーのうれしいところ。しかも施工後は水弾きがよくなって、あたかも透明なガラスに覆われたような独特のツヤが出る。さらに汚れも付きにくくなるし、汚れた場合でも水洗いでOKなのだ。

つまり、「大切なフレームが美しく、汚れにくくなる」わけだ。さっそくタイレル(Tyrell)のCSI とオクサマのボードウォークに施工してみた。

『ガラスの盾』の使い方はいたってカンタン

とくに難しい工程はない。付属のクロスにスプレーで吹き付け、キュッキュとフレームを拭くだけ。あ、もちろん事前にバイクはキレイに洗っておく必要がある。(車にワックス掛ける前に洗車するのと同じ理屈)

透明なので「ちゃんと塗れているのかな?」と最初は不安だったが、施工した後は光沢が出るし、表面がスベスベしてくるのでコツはすぐにつかめる。

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※メンテ中は腕時計はハズした方がいいね…(写真見て気づいた)

自転車のフレームなんて、車に比べれば圧倒的に表面積が少ないので、どんなに入念に塗り込んでも5分くらいしかかからない。塗り残しが無いように、ボトムチューブの裏側、ボトムブラケットの真下、チェーンステーやフォークの内側もしっかりと拭く。

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※すげーピカピカになる…

もともとシルバーの光沢が眩しいCSIではあるが、ますますピッカピカになった。それを見ていたオクサマから、「私のボードウォークも磨きなされ」と指示が飛ぶのでボードウォークも磨く。

ボードウォークはマットなので、『ガラスの盾』を塗り込んでも光沢は出ない。ただ、光をかざすと鈍く反射して、落ち着いた雰囲気になった。オクサマもその変化には気づき、「褒めて使わす!」と喜んでくれた。

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磨きながら気がついたのだが、2010年10月の購入から一度もワックスをかけたことのないボードウォークには細かいキズがあちこちに点在していた。「ガラスコーティングするなら、もっと早い時期にやってあげればよかった…」と少し反省。

フレームを長持ちさせ、いつまでもキレイに保つためにも、ガラスコーティングはバイクを購入直後の人がやったほうがいいと思った。

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その点、ほぼ無傷で新車状態に近いCSIはピッカピカに輝いている。もともと美しかったボディがさらにパワーアップしたようで、とても気分が良い。 で、せっかくなので、もてぎエンデューロに参加したときに持参して、サイクリング仲間にも「ガラスの盾」を試してもらった。

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レース開始直前の10分しか時間がなかったんだけど、べつに難しい作業でもないので、2台の施工を問題なく完了。 光沢と艶もさることながら、「触ったときにすごくすべすべする!ツルツルした感触が気持ちよい!」とコメントをもらった。

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ものの5分かそこらで終わるのですごくラク

もちろん、自分のタイレル(Tyrell)のCSI もピカピカの状態でサーキットに持っていき、キレイなバイクでイベントを楽しむことができた。 なお、塗っただけでしかも晴天の状態で走ったので、見た目しかメリットは感じなかったのだが、撥水効果もある。塗った部分は水玉状になって弾き、水や汚れを付きにくくする効果が期待できそうである。

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※愛車が美しく輝くのを見てニヤニヤできます(*^^*)

クレストヨンドさんは、もともと車のワックス、コーティング専門施工&メーカーさんで、自転車にも新たに参入されたとのこと。本気で車を磨こうとすると下記動画を見ても分かる通り、特殊な機械で行うらしい。



「そっか~、まあ車は面積も広いし、そうだよな~。でも、自転車にわざわざポリッシャーを使うなんて、大げさなことはしないよな~」って思っていたら、なんとやっていた… 

(*_*)クレストヨンドさん、本気だな…  

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※サイクルモード2016にて。ここはタイレルさんのブース。

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※職人さんの眼光が鋭すぎるんですけど…

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※ピッカピカですやん…

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※クレストヨンドさんのブースはかなり盛況で、代表の守谷さんいわく「休むヒマがなかった…(・・;)」とのこと

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※ちゃっかり三船雅彦さんとツーショット撮ってる(笑)

サーベロさん、BOMAさん、タイレルさん等のブースに出向いて、ピカピカに磨きまわっていたらしい。(なんかカッコイイw)

ということで、今後も定期的にタイレル(Tyrell)のCSI とボードウォークを磨いて、きれいに保ってあげようと思う。

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クレストヨンドさん、ありがとうございました!
m(__)m 


 

職場の仲間と、筑波8時間耐久レースに参加してきた。今年二度目のエンデューロだったのだが、富士チャレンジ200に続いて、大雨の中でのエンデューロになってしまった。 富士スピードウェイではしとしと雨がずっと続いていたのが、筑波サーキットは土砂降りになったり、パラ ...
職場の仲間と、筑波8時間耐久レースに参加してきた。今年二度目のエンデューロだったのだが、富士チャレンジ200に続いて、大雨の中でのエンデューロになってしまった。

富士スピードウェイではしとしと雨がずっと続いていたのが、筑波サーキットは土砂降りになったり、パラパラに変化したり、午後には雨が止む…というコンディションが常に変化する中でのレースだった。

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※雨が降る前

筑波サーキットは初めて訪れる場所だったので、事前にちょっと調べておいたんだけど、ウィキペディア筑波サーキット公式サイトを引用しつつ紹介してみます。まだ筑波サーキットを走ったことのない人の参考になればこれ幸い。

筑波サーキットってどこが運営しているの?

茨城県下妻市にあるサーキットで、財団法人日本オートスポーツセンター(JASC)が運営している。ウェブサイトのURLがJASCとなっているが、そういう理由だったのか。
※なぜtsukuba-circuit.jp とかじゃないのだろうって思っていたので。

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筑波サーキットってどんなコース?

1970年6月22日オープンなので、年齢で言えば46歳。たしかに、施設を見た瞬間に「昭和感を感じる古さがあるな…」と思ったのだが、そういうことか。歴史のある場所ということである。

ちなみにツインリンクもてぎは1997年8月、富士スピードウェイは1966年にそれぞれ営業開始している(2000年からトヨタの傘下)ので、べつに筑波サーキットが日本最古のサーキット…とかではない。

蛇足だが、鈴鹿サーキットは1962年に本田技研工業(ホンダですね)がつくっているので、さらに古い。なお、ツインリンクもてぎはもともとホンダによって作られたが、現在の運営母体は、鈴鹿サーキットを運営する鈴鹿サーキットランドと合併した株式会社モビリティランドである。

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※こちらは富士スピードウェイ(規模が段違いにでかい)

筑波サーキットの全長はたったの2,070メートルしかなく、鈴鹿サーキット(5.807メートル)や富士スピードウェイ(4,400)、ツインリンクもてぎ(4,801)と比べるとコース長は半分以下だが、オープン当初から首都圏におけるモータースポーツの重要拠点として活躍してきた。

なにより、アクセスが比較的良いのがメリット。 かつては4輪の全日本F3選手権や全日本ツーリングカー選手権(JTCC)などが開かれたそうで、今は2輪の全日本ロードレース選手権、F4・FJ1600などジュニア・フォーミュラのレース、それに一般的な走行会が開催されている場所である。4輪レースが行われることもあったが、最近はもっぱら2輪メインのコースとなっている。

全長は2キロしかないのが不安だった

現地に到着するまでは、「たったの2キロしかないのか。狭苦しくって、コース上がごちゃごちゃして、ちゃんと走れるのかしら」って危惧していたんだけど現地でコースを見た瞬間、その不安は消し飛んだ。
コースマップはこちら

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適度にコンパクトで、変化に富むコースで、激しいアップダウンがなく、「わ、楽しそうなコースだな」が第一印象だった。バイクレースの会場に使われるせいか、富士スピードウェイのようなだだっ広さはなく、でもそのタイトさが自転車レースにはちょうどいいって思った。

ストレート区間が非常に短く、マシン(バイクやクルマの場合)の性能差が出にくいのが特徴。各コーナーにはかなりのバンク(傾斜)が設けられていて、高い速度を維持しつつ旋回できるようになっている。

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あと、待機場所とコースの選手の距離感が近いのがGOODポイント。富士スピードウェイやツインリンクもてぎは、コースが巨大なせいでパドックとコースに距離が生じ、走っている選手とは距離があく。パドック内の待機場所に戻ると選手はぜんぜん視野に入らなくなってしまう。

筑波サーキットは。設備は古くてショボさを感じるものの、走っている選手が待機場所から眺められるし、「がんばれ~~」と声をかければ十分に耳に届く。走っている選手と待っている選手が一体感を感じられる、自転車レースに向いた規模感だと思った。

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パドックには場所を取れないので、テントは必須

ツインリンクもてぎ、富士スピードウェイは広々としたスペース内にブルーシートを張って、テーブルや椅子を並べて食事しつつ休むことができる。天井もあるので雨風をしのぐこともできる。

しかし、筑波サーキットのパドックは狭い。むちゃくちゃ狭い。交代する選手が待機するだけの広さしかなく、よって待機場所の陣営はパドックの外に設営する必要がある。つまり、テントが欠かせない。参加しているチームで、テントを持参していないとこはなかったと思う。

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激しい雨が降ったりやんだりの連続だったので、テントがないとジ・エンド。筑波サーキットに参加するなら、テント、椅子、テーブルは必須です。
※椅子とテーブルはどのサーキットでも必要ですが

基本は平坦で、登りはほぼない

筑波サーキットはアップダウンがほとんどない。基本はフラットだと思ってもらってOK(なだらかな傾斜は部分的にはあります)。これを単純に「良い」と見るかどうかは価値観の問題なので、なんとも言えない。

ツインリンクもてぎはそこそこの上りが1ヵ所あり、富士スピードウェイはなかなかキツい長めの上りがある。周回を重ねると「ぐぬぬぬ…」と歯を食いしばりながら登ることになって、苦しい。でも、その後に気持ちのよいダウンヒルが待っていると思えば、がんばれる。

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筑波サーキットには苦しい区間はまったくない代わりに、足を休ませられる下りがない。よって、常に漕ぎ続けなければならないのだ。猛烈な「短距離ダッシュ」的な瞬間的苦しさはない代わりに、「マラソン」のような逃げ場のないじわじわ系…と表現すればいいだろうか。
※鈴鹿サーキットは走ったことがないのでわからない

独特の演出やローカルルールがある

面白かったのが、筑波サーキット独自のルールがあったってこと。驚いたのがレーススタートで、もてぎと富士では第一走者だけがズラッとコース上に並び、出走合図を待つ。これが一般的なパターン(のはず)。

ところが、筑波は第一走者はコース上に並ばず、道路の両サイドにナナメに並ぶ。でもって、(第二走者等の)パートナーがバイクの後ろに立って、サドルを持って支える。 ツール・ド・フランスのタイムトライアルで、出発前の選手のサドルを後ろで持って倒れないようにしているあの感じ。

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この状態からいっせいにコースになだれ込むのって、むしろ危険なんじゃ…」と思いつつ、自分は第二走者だったのでパートナーを努めたのだが、あわやってシーンが幾つか目についた。なぜにこのような独自スタート方式を採用しているのかわからないんだけど、きっと理由はあると思う。
※運営者に聞いておけばよかった…

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ただ、第一走者以外の選手もコース上に立つことが許されているってことでもあるので、それは新鮮な体験だった。なんというか、手作り&アットホームな印象である。

「リアのフラッシャー」と「グローブ」は筑波では必須。このレギュレーションは富士ともてぎでは経験がなかったので、それもユニークだなって思った。上記2つを装着せずに走っていると、運営者側にチェックされて減点対象になってしまうんですって。
※どうやってチェックしているのかはわからない

グローブはレギュレーションに設定されていようがいるまいが、落車の際の手の保護のために絶対にやったほうがよい。リアフラッシャーについても、雨天晴天関係なく、視認性を高めるために点灯するに越したことはない。これはよいレギュレーションだと思う。

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なお、自分はBikeguy トライスター レッド リアライトを愛用しているが、不覚にも忘れてしまった(ミニベロのほうにつけっぱなし状態)ので、100円ショップで手に入れたリアフラッシャーで出場したのだが、レース数日後に点かなくなってしまった。

「買ってたったの一か月で電池が切れたのか?」と思って内部を確認してみたら、びっくりするほど赤黒く錆びてた。安物は防水性ゼロであることをそのとき知った…。

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※終盤は雨が上がりました

あともう一つ、ゴール後に最終走者はもう1周走って、セレモニーをおこなう。そのことを知らなかった自分は、「参加者が全員ゴール地点に集まってざわざわしているけど、何が行われるんだ?」と不思議に思ってノコノコついていった。

そしたら、『Time to say goodbye (サラ・ブライトマン)』が会場中に大音量で鳴り響き、ドカンドカンと花火が打ち上げられた。エモい演出にビックリした。まさか感動系のフィナーレがあるとは思ってなかったので、面食らった。

 

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※なぜに感動系?でも、なんか良い演出ですね

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※かなりバシバシ打ち上がってました

ゴール後は参加者全員がコース上でハイタッチしあったり、健闘を称えあったり、記念撮影をしていて、「これは悪くないな~。参加者にはいい思い出になるな~」って思った。

ふつう、サーキットコース上への立ち入りは禁止されているものなので、このように入らせてもらえると、観客席からは見れない景色が味わえてよろしい。

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悪天候でのイベントで、体を冷やさないためのコツ

エンデューロに参加したことのない人のためのアドバイスとして、「暖をとるための服装と食事対策」はやっておこうと言いたい。

タオルと着替えは必須

春先や秋のレースは、走っている間は快適でも、休憩時間にがっつり体が冷えてしまう。晴天であってもじっとしていると寒くなる。汗をかいたままでいればなおさらだ。雨天であれば、濡れたままの姿でいると体調を崩すこともある。

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※待ち時間に体が冷える

休憩中はいったん濡れたジャージ&インナーを脱ぎ、タオルで体を拭いて皮膚を乾かした状態で服を着よう。汚れても気にならない程度のトレーナーとかパーカーがオススメ。体を乾かした状態で着るのがポイント。濡れている体に何をかぶせても寒いままだけど、乾いているだけでびっくりするほど体感気温が変わるよ。

だから、タオルは多めに持っていくといい。帰りに日帰り温泉にも立ち寄れるしね。

暖かい食べ物があるとマジで感謝したくなる

長丁場のエンデューロでは、ただの補給食だけだとなんとなく物足りない。栄養素的には十分であっても、気分的に盛り上がれないのだ。鍋であったり、コーヒーだったり、カップ麺があるとないとでは天地ほどの差を味わう。

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エンデューロ慣れしている方々は、カセットコンロや湯沸かしポットを持参しており、お湯を沸かして暖かい食べ物、飲み物を召し上がっていらっしゃる。身体が中から温まって、元気が出る。パン、おにぎり、お菓子類だけでは寂しくなってくるのよね。

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自分たちのチームは、メンバーの一人が鍋を用意してくれてむちゃくちゃありがたかった&美味しかった。鍋のおかげで体を暖かく保てたし、順番が回ってきたときに、「よし、走るぞ!」って気分になれたのだ。 屋外で味わう鍋も風情があっていい。

以上、筑波サーキットで8時間耐久レースの感想記事でした。筑波サーキット、いい場所ですよ。またぜひ参加したい。
(∩´∀`)∩

仲間と3人で富士チャレンジ200に参加してきたお話しの続き。 前回はツインリンクもてぎと富士スピードウェイの両方を走った経験を元に、データと並べて比較してみたんだけど、今回は「雨天時の安全なサーキット走行のコツ」について。 参加した3人共に富士スピードウェイは ...
仲間と3人で富士チャレンジ200に参加してきたお話しの続き。

前回はツインリンクもてぎ富士スピードウェイの両方を走った経験を元に、データと並べて比較してみたんだけど、今回は「雨天時の安全なサーキット走行のコツ」について。

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参加した3人共に富士スピードウェイは未経験だったので、試走も兼ねて『安藤コーチによる初心者講習会』という事前レッスンに参加させてもらった。 当日は雨模様だったこともあって、3人共に不安を抱えており、結果的にこのレッスンを受けておいてとてもよかった。そこで、皆様にも情報共有したいと思った次第である。

サーキット走行のコツその1: ハンドサインではなく、声でコミュニケーション

ハンドサインをまったく使わないというわけではないし、実際に使う場面は結構あるんだけど、安藤コーチが指摘していたのは「下り」と「停止」の場面において。

なにしろサーキット走行はスピードがむちゃくちゃ出る。信号も歩行者もない専用道路なのでスピード制限もない。ごく普通の体力の人でも、下りで回せば軽く時速50キロは出る。オラオラオラ~っと踏めば時速60キロも出せてしまう。時速50キロを越えると、街中では味わえない快感が沸き起こってきて、別世界が楽しめる。 「あぁ、これがきっとプロサイクリストの走っているスピード感なんだろうな」という考えも一瞬よぎる。

しかし、走り慣れていないスピードを出した状態のときに前走者が急にスピードを落としたり、最悪落車が起きてしまったときに危険回避できるか?それを把握していないと、巻き込まれる可能性が高い。

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プロサイクリスト(に近い)スピード域で走っているときに、ハンドサインは片手運転になってしまうのでむしろ危険だし、そんな悠長なことをしている余裕もない。よって、声でのコミュニケーションが必須。

ポイントはシンプル。「理解しやすい単語(&フレーズ)を大声で」である。文章をしゃべるのではなく、「ブレーキ!!」、「右!!」、「左!!」、「落車!!」の4つを覚えておけばいいとのこと。

声はリレーのように前から後ろに伝えていくのも大事な点。前方で「落車!!」と叫びを聞き、「そうか落車か、ではスピードを落とそう」ではなく、自分も「落車!!」と叫んで後続に伝える義務がある。さもないと、自分が減速した後に、聞こえていなかった後続が自分に突っ込んできて、二次災害を引き起こしてしまうかもしれないから。

前を向かって後方に伝えるわけなので、ちょっとやそっとの声では伝わらない。ロードノイズもあるし、雨天時はなおさらノイズが大きい。怒鳴るくらいの気持ちで発声しよう。 「自分の身を守るためにも、大声で周囲に伝え合うことを心がけましょう」とのことだった。

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サーキット走行のコツその2: ブレーキの制動力と距離を確認

ふだんより遥かに速い速度で走れるサーキットはたいへんに気持ちが良いものだが、そのぶんブレーキングには細心の注意を払わなばならない。集団走行でそのことをわかっていない人が一人でもいると、集団全員が迷惑を被る。

なにかあったときに止まることができるか、ブレーキをかけてから静止できるまでに何メートル必要なのか、どのあたりでタイヤがグリップを失うのか、「それらを知識としてではなく、感覚として覚えておくべき」との教えだった。

そこで、サーキットの脇のスペースを使って、走っては止まる、走っては止まるを繰り返した。「なるほど、たしかに急ブレーキをするとリアが滑る感覚があるな」とか、「路面もリムも濡れていると、ふだんの6~7割の制動力しか発揮しないな」ということが体感できる。

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自分の使っているシャマルミレ(カンパニョーロ)は、リムが電酸化処理されているために雨天時のブレーキング性能が落ちにくいという特徴があるんだけど、それでもハッキリと「静止できるまでの距離が予想よりも長い」のでビビった。電酸化処理加工されたシャマルミレのリムですらそうなのだから、ふつうのアルミリムはなおさらだと思う。

ちなみに、チューブラーのカーボンホイールで出場した知人も、「うわっ、ぜんぜん止まらない…!」って驚いていた。アルミだろうが、カーボンだろうが、雨天時の走行はいつも以上に慎重になっていただきたい。

さて、エンデューロ等のサーキットイベントでは、まず間違いなくスタート1時間前くらいから試走タイムが設けられている。個人的には、やっておくことをオススメしたい。初めてのコースであればなおさらだし、雨天であればゼッタイやっておいて、「お、ここが危なそうだな」とあらかじめ知っておくべし。

試走するには現地の到着時間を早めなければならず、ひいては出発時間(起床時間)を前倒しする必要があるので、「めんどくせぇ…」って感じるかもだけど、その価値はある。
※蛇足だけど、試走って人が少なくって、しかもゆっくりめに走れるので、風景を楽しむ余裕もあるし、じつはすんごく快適で楽しかったりするよ(笑)。

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サーキット走行のコツその3: 視線は前方に置き、左右は周辺視野で捉える

安藤コーチから言われて、「なるほど…その発想はなかった」と思ったのが、「(集団走行中は)目線を左右に振らないこと」だった。「視線は常に正面に置き、左右は周辺視野で捉えるようにしましょう」というアドバイスである。

その理由は、「目線を向けた方に、無意識に身体が近づいてしまう」から。これはなんとなく言わんとしていることはわかる。公道で走っているとき、自分の右側を大型ダンプやトレーラーが通り過ぎようと近づいてくると、怖くなって、つい車体に目を向けてしまうことがある。これをすると、高い確率で吸い寄せられるように近づいてしまうのだ。

自転車を始めて間もないころ、その情報を書籍から仕入れていた自分は、「んなことってあるんか?」と首を傾げたものだったが、果たして本当であった。だから今は車体を直視するようなことはせず、視野の端っこで「うむ、バスが来るのか」といったかんじで視線は走行方向を据えたままにしている。

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車道に慣れていなかったころのオクサマは、大型車両の多い幹線道路を走るのが苦手で、自転車1年目は、「お願いだから常に荒川サイクリングロードを走ろうよ。車道を一切走らずにサイクリングを楽しむルートを考えてよ。バスやトラックと並走するなんて、狂気の沙汰でしかないよ」と半泣きだったが、徐々に慣らしていった過去がある。

今ではオクサマも、恐怖心を飼いならすことができるそうで、ほぼどんな車道でも走れるまでに成長した。

サーキットでの集団走行では、ふだんより速いスピードで、ふだんより近い距離に、しかも前後左右にたくさんのローディがいるわけで、初めて経験するとけっこう怖い。 「この状況で一人こけたら…確実に全員お陀仏やんけ…」という恐怖を味わうことと思う。

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サーキットを走る際は、我が身を守るためであるのは当然として、自分のミスが大勢の迷惑になる可能性をしっかり認識しておきたいものである。みなさまにおかれましても、サーキットにお出かけの際は、

1.コミュニケーションは声(ハンドサインではなく)
2.ブレーキ性能と制動距離を確認
3.左右は周辺視野で、目線は進行方向に

をお忘れなく!
\(^o^)/
 

サイクリング仲間と、富士スピードウェイで開催された、『富士チャレンジ200』に参加してきた。 富士スピードウェイに来るのは人生で初めて。F1好きな方であれば、聖地のような場所なのだと思う。 ちなみに自分は三重県生まれ&三重県育ちなので、鈴鹿サーキットは何度か訪 ...
サイクリング仲間と、富士スピードウェイで開催された、『富士チャレンジ200』に参加してきた。

富士スピードウェイに来るのは人生で初めて。F1好きな方であれば、聖地のような場所なのだと思う。 ちなみに自分は三重県生まれ&三重県育ちなので、鈴鹿サーキットは何度か訪れたことがある。
※ロードバイクで走ったことはないので、いつか実現させたい

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※残念ながら、雨でした

自分が自転車で走ったことがあるサーキットは、ツインリンクもてぎだけ。ここはボードウォークで1回、ロードバイクで2回、7時間エンデューロにチーム参加したことがあって、とても楽しかった思い出がある。(蛇足だが、もてぎエンデューロはブルホーンハンドルで参加できないので、フラットバーハンドルのボードウォークで出場した。3年前の2013年秋はロードバイクをまだ持っていなかった)

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※こちらはツインリンクもてぎ

富士スピードウェイを走ってみた感想を、ツインリンクもてぎと比較しながらまとめてみる。

各会場でルール、レギュレーションは異なる

もてぎで走ったことがあるから、どこでも同じルールなのかなと思ったらぜんぜんそんなことはなく、レギュレーションを読むとけっこう違って驚いた。きっと、各地でローカルルールが設定されているのだろう。

僕(私)は経験者だから、レギュレーションなんて読まなくていいや~」ではなく、しっかり事前に目を通しておきたい。

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※移動は朝が早い。車の中で読んでおき、仲間と情報確認&共有しよう

もてぎエンデューロと富士スピードウェイチャレンジを比較

もてぎエンデューロは時間耐久レースである。つまり、決められた時間内でサーキットを何周できるかを競う。それに対し、富士スピードウェイは距離があらかじめ決められており、100キロ(もしくは200キロ)をいかに短時間で走るかを競う。

つまり、富士スピードウェイにおいては、速い人(&チーム)は早めに帰路につくわけ。サーキットを長く堪能したいのであれば、4時間とか7時間とか時間がおさえられているもてぎのほうが向いているね。

細かなルールはさておき、大きな違いだったのがコース周回方向。もてぎは反時計回りで走るのに対し、富士スピードウェイは時計回り。クルマやオートバイのレースでは、両方共に時計回りに走るよう設計されているのだが、なぜかツインリンクもてぎは自転車レースに限って反時計回りに走る。

理由はもてぎのコース設計にあって、直線の下りを走りきったあとに直角に曲がるコーナーがあるのだが、これが自転車だと危険すぎるので、あえて逆回りにしている…のだそうな。もてぎを走ったことがある方なら、「たしかにあの直線を集団で下って直角に曲がるのは怖すぎる」と思ってもらえると思う。

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※直角コーナーを曲がってから、登りに入る

ツインリンクもてぎより、富士スピードウェイのほうがしんどい

両コースをデータで比較するとこんな感じ。

ツインリンクもてぎコースマップ

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 5種類のコースがあって、ロードバイクで使うのはロードコース。全長距離、4.8km。コーナー数14(右8、左6ヶ所)、最大直線長762m、最大高低差30.4m。最大斜度は6%。


富士スピードウェイコースマップ  

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ドリフトコース、ジムカーナコース等の複数コースがあるが、ロードバイクイベントで使用されるのはサーキットコース。全長は4,563m、ストレート長が1,475mあり、コーナー数16(左6、右10ヵ所)、最大高低差は40m。

このストレートの長さは国際的に見てもかなり長いんですって。

気になる勾配は、最大が下り10.05%で、最大上りが8.88%。 コース幅員は、ツインリンクもてぎが12~15メートルに対し、富士スピードウェイがはるかに広く、15~25メートルもある。よって、富士スピードウェイのほうが開放感はより高く、周囲のライダーとの距離も確保しやすい。

あと、周囲の景色も富士スピードウェイのほうが良い。 カンタンにまとめると、走行距離は似たようなものだが、富士スピードウェイのほうが直線が2倍長く、高低差も大きめで最大斜度もキツい。

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※富士スピードウェイのホームストレートは長く、よってウルトラ快適(^o^)

1周走る疲労度は、富士スピードウェイのほうが大きいと感じた。 下りはどちらも楽しいが、より長い距離をスラロームしながら走れるのはツインリンクもてぎ。富士スピードウェイはしばらく下ってはまた登る…を繰り返させられる。どちらにもそれぞれメリット、デメリットがある。

落車が起きやすいのはTGRコーナー(第1コーナー)

TGRコーナー(第1コーナー)は、メインストレートのスピードが乗った状態からのフルブレーキングによる進入が勝負所なだけあって、F1でも最大の観戦スポットなんだけど、ロードバイクは落車が起きやすい危険な場所。

当日は雨だったのでなおのことスリップしやすい状態だったが、事務局の方は、「雨のときのほうが安全意識が働くので、むしろ晴天の日より落車回数は少なかったりするんです」と話していた。

とは言え、レース当日は開始直後の2周目でTGRコーナー(第1コーナー)でいきなり落車が発生していたし、その後も(自分が覚えているだけで)4~5回の落車アナウンスを聞いた。 登りとストレート区間での落車はゼロ(たぶん)だったと思う。当然というべきか、下りコーナーで集中して事故は発生しているようだった。

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※フルスピードに近いスピードで侵入してからの鋭角な曲がりが怖い


一緒に参加した知人も、TGRコーナー(第1コーナー)を曲がりきる直前でリアタイヤが30センチほど横に滑り、とっさにカウンターを当てて体勢を立て直して落車を免れたが、「あれは危なかった…。たいしてスピード出してなかったのに、ロードバイクのタイヤっていともカンタンにスリップするんだ…」と震えておられた。

なお、その方は元々バイクのライダーなので、瞬時の判断でカウンターを当てる技術を発揮できたが、ふつうはなかなかできることではない。これを聞いて、自分はTGRコーナー(第1コーナー)はかなり慎重に、スピードを落として曲がるようにした。

落車に関しては、ツインリンクもてぎも富士スピードウェイも傾向は同じで、とにかく下りのコーナーに集中する。原因は大きくこの3つかと思う。

  • 走行ラインを守らず、横同士で接触&落車
  • 前走者のリアタイヤに後続者の前輪が当たって、弾かれて落車
  • スピードの出しすぎでタイヤがグリップを失い、スリップして落車

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では、どうすれば落車を起こしにくいか?安全にサーキット走行を楽しむことができるのか? イベント当日、専門家による講習会に参加してきたので、次回は「安全にサーキットコースを走るコツ」をお届けします!

自分にとって、サイクリングは楽しみ、趣味であって競技ではない。他人と速さを競うことに興味はなく、ただ純粋に楽しく走れれば良いという考えだ。 もちろん、競技として走る選手は尊敬の対象。「速いな~、カッコいいな~」って思っている。自分が持っていない美しく、強 ...
自分にとって、サイクリングは楽しみ、趣味であって競技ではない。他人と速さを競うことに興味はなく、ただ純粋に楽しく走れれば良いという考えだ。

もちろん、競技として走る選手は尊敬の対象。「速いな~、カッコいいな~」って思っている。自分が持っていない美しく、強靭な肉体。段違いのパワーとスキル。羨ましい限りである。

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今回は、趣味ではなく競技として真剣に自転車と向き合いたい若者向けの動画を紹介したい。ソースはいつもどおり、Global Cycling Network で、タイトルは「真剣に上を目指す若いサイクリストへの7つのアドバイス」である。

7 Tips For Young Cyclists



1.健康バランスを保つこと

自転車は楽しいし、それゆえにいともカンタンにのめり込むことができる。結果が出ているときは気分よく走れるのだが、問題は低パフォーマンスのときやスランプに陥ってしまったとき。気分転換ができないと、アッサリとやる気を失うことにもなる。

だからサイクリングしかしないのではなく、他に興味対象を持つとか、サイクリングの外の世界でもソーシャルライフを持とう。メンタルをフレッシュにさせることが、高パフォーマンスにつながるのだ。

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2.知識はパワーである

サイクリングについて学ぶには、あらゆる手段を活用しよう。リソースはあって、インターネット、書籍、雑誌、経験値の高い先輩ローディ、そしてユーチューブチャンネルだってある(Global Cycling Network のようにねw)。

ただし、それらから得た情報が全て自分の役に立つかどうかは別問題。中には自分には適さなかったり、ケース・バイ・ケースだったり、あるいは間違った情報も混じっているかもしれない。

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※サイモンさん

しかし、それを理由に情報収集を怠るのはもったいない。集めた情報のうち、10パーセントでも活用できることができたなら……それって十分に有益なのではないだろうか?(すべての努力が報われるわけではないけど、やればやっただけの収穫はあるものだ)

3.結果を出すために、高価な機材は必要ない

速く走るために最高の機材は不要。デュラエースやRED、スーパーレコードを持っているからといって、速く走れるようになるわけではない。デュラエースをミニベロに載せている自分もそう思う。快適に走れるようにはなるが、速さにはまったくもって関係ない(笑)。エンジン(肉体)さえ良ければ結果は出る。機材は二の次だから心配無用。

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※非力なオッサンなので、せめてコンポーネントで差を付けたい(笑)

バイクをちゃんとメンテナンスし、大切に扱うことを心がけよう。もしも結果が出始めるようになったら……きっと誰かがタダで高い機材を使わせてくれるようになるよ(笑)。 そこまでうまく話が進まなかったら……、アルバイトで貯金をして、そのお金で高い機材を買うこと。働いてお金を工面して選手を続けることも、サイクリング人生の一部である。

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※現役時代のサイモンさん(先頭)

サイモンさんは元々マウンテンバイクの選手だったのだが、「僕も最初から最高の機材で走っていたわけじゃない。よいバイクで走れるようになったのは、結果を出してスポンサーがついてくれてからだった。自分の力で勝ち取ったんだ!って感激したのを覚えている。忘れられない思い出だよ」とコメントしていた。

4.複数の種類のサイクリングに手を出そう

1種類の競技しかしないのではなく、複数のサイクリングを試してみよう。シクロクロス、トラック、マウンテンバイク、BMXなどだ。バイクハンドリングやバランススキルの向上につながるよ。 「自分はロード選手だから、他はしない」って考えずに、気分転換効果もあるのでぜひ試してほしい。  

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※トムさん

トムさんは高校生時代にマウンテンバイク、シクロクロス、クロスカントリー、そしてロードレースをしていた。

複数競技をしていたことで、さまざまなバイクスキルが身についたし、自信にもなった。それだけじゃなく、一つの競技で結果が出ないときやプレッシャーを感じたとき、他の競技にスイッチして気分転換することができたのが大きい。そうすることで、サイクリングへの興味や情熱をキープすることができたよ」 とコメントしていた。

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これ、日本でも同じことが言えると思う。誰が決めたわけでもないけど、「ひとつの競技に打ち込むこと=立派なこと」という美学が日本にはある。たしかに一つを極めるのってカッコいいし、美しい。

でも、若者の逃げ場をなくす考え方でもあり、燃え尽き症候群の温床のような気もするんだよね。 複数の居場所を確保するのって、メンタルヘルスにとても効果的だと思う。

5.サイクリングクラブに入る

たいていのスポーツでクラブチームや同好会があるものだが、サイクリングも同じ。共通の趣味の友人ができ、一人では得られないたくさんの情報がやりとりできるし、経験ある人からアドバイスをいただくこともできる。

ただし、クラブによって目的やレベルが違う。マウンテンバイクしかしないってひとつの競技に特化している場合もあれば、自分とはかけ離れたハイレベルなクラブもある。ウェブ&人経由で探し、自分にマッチしたクラブを探してみよう。

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※マットさん

マットさんは、「僕は17歳のときに入ったクラブがあって、今もそこのメンバーだよ。一人で走るより、はるかに多くのことを学んだ。たとえばロングライドに行くとき、どれくらいのペースと体力配分で走ればいいのかを教えてもらったり、集団走行のルールやマナーを学んだりさせてもらった。初めての160キロのライドに参加するときは、そのクラブで出場させてもらったよ」 と若かりし頃を振り返ってコメントしていた。

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※17歳のマットさん

もしクラブを見つけることができなくても大丈夫。友人を募って複数名で出かけるだけでもいい。ソロライドでは味わえない喜びがいっぱいつまっているからね」 とも。

6.目標を持つ

競技選手として上を目指してやっていく場合、計画を持って取り組もう。スケジュールには短期と長期に分かれるが、大事なのは「どのレベルまで登りつめたいか?」と「どうやってそこにたどり着くか?」のふたつ。

世界選手権で2回、ツール・ド・フランスで3回優勝したグレッグ・レモン氏はプロサイクリストになるとき、3つのプランを立てたことで有名だそうな。 (どんな目標だったのかは動画で触れられていなかった)

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あと、練習ノートをつけることも重要。日次、週次、月次で振り返ることは、パフォーマンスアップに効果的。それに、何年も後で読み返すのもいいものだよ。

7.諦めない

どんなレベルのサイクリストであっても、あらゆるレースから反省すべき点、学ぶ材料を得ることはできる。学習効果が最も表れやすいのは、経験が浅いときだ。よって、初心を忘れずに、諦めずに頑張ってほしい。

マットさんはこんな告白をしている。

「僕の人生初レースは最悪だったよ。スタート時、トー・ストラップをうまく脚にはめることができなくって、いきなり後れを取ってしまったんだ。で、他の選手を死にものぐるいで追いかけたんだけど、一度も追いつくことなくレースは終わったよ。結果はぶっちぎりの最下位だった。観戦していたオヤジの悲しそうな顔がいまでも忘れられない(笑)」

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※悲しそうに語るマットさんだが、後にプロサイクリストになった


以上、Global Cycling Network による「真剣に上を目指す若いサイクリストへの7つのアドバイス」でした。
 

2015年から参加しているサイクリングイベント、新潟県十日町市で開催された『TOUR DE TSUMARI ツールド妻有』に今年も参戦してきたので、前後編にわけてお届けしますね。 >> 前編はこちら 十日町市は、市の中央に日本一の大河である信濃川が流れ、十日町盆地とともに雄大な ...
2015年から参加しているサイクリングイベント、新潟県十日町市で開催された『TOUR DE TSUMARI ツールド妻有』に今年も参戦してきたので、前後編にわけてお届けしますね。

>> 前編はこちら

十日町市は、市の中央に日本一の大河である信濃川が流れ、十日町盆地とともに雄大な河岸段丘が楽しめる。市の南部は日本三大渓谷に数えられ、上信越高原国立公園の一部である清津峡、西部には日本三大薬湯のひとつ松之山温泉がある。

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…なんて書くと堅苦しく聞こえてしまうが、要するに『まんが日本昔ばなし』で観た景色がドーンと広がる場所だと思えばいい。

昨年のイベントレポートはこちら

【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~前編~
【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~後編~
ツールド妻有実行委員会に感謝の意を込めて、僭越ながら改善点を申し上げたい

ツールド妻有は新潟県十日町を中心に行われるヒルクライムイベント。順位を競うレースではなく、参加者がそれぞれのペースで楽しむイベントで、自分は120キロコースに先輩ローディさんと参加した。

イベント当日は快晴\(^o^)/

前日は降ったりやんだりが続いて不安定だったのが、翌朝起きたら快晴!しかも晴れているのに空気は澄んでいて、涼しい。カラッとした空気が心地よい。 5時に起床し、宿泊先の和泉屋さんにこしらえていただいたおにぎりを食べ、身支度とバイクを整えてスタート地点のミオンなかさとへ向かう。

和泉屋からは2キロ程度なのですぐだ。 ミオンなかさとは十日町市温泉総合保養施設で、日帰り入浴もできるし、宿泊も可能。昨年もイベント後に宿泊させていただき、とっても気に入っていちゃので今年も2泊目はお世話になることにした。  

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なぜ連泊するのか?それは翌日は疲労で仕事にならないから。120キロのヒルクライムって、ゴールイン後はその場にへたり込んで「もう動きたくない…この場でひっくり返って寝たい…」ってなるからだ。

補給ポイントの食事をモチベーションに走る

ミオンなかさとのスタート会場はすでにたくさんの人で賑わっている。参加者全員が同じジャージを着ているのってかなり壮観で、いい意味で異様である。 諸注意の説明や十日町市長さんのご挨拶があり、予定通り7:30にスタート。

ほぼ無風状態、乾いた空気に青い空、適度に雲が空に浮かび、最高のコンディションとなった。昨年は出発直前まで雨がパラついていたが、今年は申し分のないお天気。

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さて、ツールド妻有の醍醐味はなんといっても補給ポイントで振る舞われる美味しい補給食。120キロの行程の中で、おおよそ15キロごとに設置されている。15キロって一休みするのにちょうどいい距離で、「しんどくなってきたな…」ってタイミングで現れてくれる。じつに絶妙な距離設定だ。

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各エイドステーションには特徴があって、大釜でパエリアを炒めたり、冷汁を作ってくれるポイントもあれば、グレープフルーツの生搾りジュースが飲めたり、地元のお豆腐や名物の笹だんごが食べられたり、ボランティアのおばさま&おばあさま自家製のお漬物&おにぎり(当然コシヒカリ)が食べきれないほど並べられている。 「参加者を飽きさせないように」、という運営者側の努力と工夫のおかげだ。

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※特注の鍋だろうか。ハンパない量のパエリア

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※魚沼産コシヒカリのおにぎりが、飛ぶように胃袋に吸い込まれていく

途中、「ガリガリ君峠」という場所があって、登リ切ったところで「ガリガリ君、いかがっっすか~」と配ってくれる。これがうれしい。昨年は「保冷車が確保できなかった」という理由で配布が見送られたのだが、今回は大丈夫だったようだ。ソーダ味のガリガリ君が身にしみて美味しかった。

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たぶん、ツール・ド・フランスでお馴染みのガリビエ峠にちなんでいると思うんだけど、直線で結構キツメの斜度が続く場所があって、心が折れかけそうになる難所。バイクから降りて、押して歩いている方々もちらほらいらっしゃるほどなの。

なお、ガリビエ峠とはフランス・グルノーブル近郊にあるドーフィネ・アルプ南域にあって、ツール・ド・フランスのアルプス超えステージではほぼ毎年欠かさず登場する定番の難所。標高2642mとのことで、想像しただけで心がへし折られそうだ(笑)。

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※苦悶の表情を浮かべながら登る皆様

お昼ごはんは地元のお蕎麦屋さんが手打ちそばを打ってくれる。これが本当にうまい。どれくらいうまいかと言うと、「美味しい蕎麦ってうまいんだ・・・」って涙ぐむくらいうまい。おにぎりと各種お漬物も用意されており、炭水化物と塩分補給はバッチリ。

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※ゴザに座ってランチをいただく

各ポイントではもれなくバナナ、スイカが置かれているし、水とアクエリアスが大量に用意されているので、ボトルが1本で済むのも助かる。アップダウンが激しいので、なるべく荷物は減らしたいところなので。

とまあ、飲食に関してはまったくもって申し分のない内容。しかも公式補給ポイント以外に、有志が運営しているポイントまであって、フルーツや飲み物を振る舞ってくださるのだ。

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※終盤のASにあった塩飴、レモン飴、チーズが変化球になってうまい

さらには、補給ポイントでもなんでもないフツーの民家のおばあさんが、「ちょっと。これ飲んでいきなさい」とカルピスを差し出してくれることもある。地域全体でイベントを盛り上げている姿勢がヒシヒシと伝わってきて、とてもうれしい。

絶景を愛でつつ、豊かな起伏を昇り降り

補給食について熱く語り過ぎたので、コースの描写をすると、「アップとダウンしかない。苦しい&気持ち良い坂」が数えきれないほど繰り返される。平坦路はない。70キロとか90キロコースを選べば楽ができるかというと、そうでもなくて、たた距離が短いだけでコースプロファイルはほぼ同じ(笑)。

ツールド妻有のよいところは、一つ一つの坂がさほど長くなく、ちょっとがんばればクリアできるという点。上り坂が延々と続く本当のヒルクライムだと身体が悲鳴を上げてしまうけど、小さめの坂を登っては降りるを繰り返すので、苦しいだけではなく、ダウンヒルの楽しさも満喫できる。

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純粋なヒルクライムイベントだと、参加者の大半が男性…ということが多いんだけど、ツールド妻有は女性がけっこう目立つ。5:5ではないものの、7:3か7.5:2.5くらいの比率の印象。ふつうの女性でも十分に楽しむことができる。

「100キロのツーリングはやったことある」くらいの体力があって、乗り慣れている女性なら完走できるはず。

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とはいえ獲得標高は2600メートル(120キロコースの場合)あるので、かなり脚に来るのは間違いないです(笑)。 「ツールド妻有が初めての100キロ越えなんです~」という方がいきなり120キロコースにチャレンジすると、時間制限に間に合わない可能性があるので、まずは平坦路だけの100キロを経験したほうが良いと思う。
※レースではないものの、(運営の都合上)足切りタイムは設けられているので

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あと、ツールド妻有の大きな特徴であり、参加者が口を揃えて感激するのが、沿道で応援してくださる地元の方々。小さな子どもを連れた家族連れが「がんばれ~」って声援を送ってくれたり、腰の曲がったおばあさんが走り過ぎる参加者一人一人に微笑みながら手を振って応援してくれる。

昨年に初参加したとき、事前に先輩ローディからその話を聞かされたときは、「沿道で地元民が手を振ってくれる…そんなことが、うれしいものかなぁ…?」と、首をひねっていた(←失礼)。 しかし、実際にその目で見て自分は間違っていたことを思い知らされる。もう、めちゃめちゃ感激するのである。

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地元の皆さんの道路を(閉鎖しているわけではないけど)他府県から押し寄せた大量のサイクリストが占拠してしまっているわけで、本来ならこっちがお礼を申し上げねばならないところを、逆に「がんばって~」って応援してもらえるわけで、ひじょーにウレシイのだ。

悲しいことに、落車事故が複数回起きたようだ

昨年も今年も、落車事故が起きた。1,000人ものサイクリストが(時間差で出発するとはいえ)一斉に公道を走るわけで、事故がゼロというのはむしろ考えにくくって、残念ながら落車事故が数か所で発生したそうだ。

自分も事故現場を目撃した。事故の瞬間ではなく、落車直後。スピードが出やすい角度キツ目の下りの途中に90度くらいのカーブがあって、遠目からも「あ、減速しないと危ない」って本能的に感じる場所だった。

しかも路面がたしか濡れていた(記憶がある)。晴天にもかかわらず濡れていたということは、岩清水的なもののせいか。自分も走りながら、「他は乾燥路なのに、なんでここだけ濡れているんだろう」って感じた。

複数人が絡んだ事故のようで、原因はわからないが、下りでスピードが出たままカーブに差し掛かり、ライン取りにブレが生じて接触し……ということのような気がする。

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※見晴らしはいいし、信号もないので、つい気が緩むのかもしれない

これまで参加したあらゆるサイクリングイベントで、なにかしらの落車事故はほぼ例外なく発生していた。スキルも経験もさまざまなサイクリストが大量に走るイベントは、ふだんのサイクリングよりはるかに事故る可能性が高い。マナーを守らない(あるいは知らない)方がいたり、ハンドサインも声もなく急ブレーキをかけたり、ホイールをハスらせてくる(※)方もいる。
※ハスらせるとは、後方のサイクリストが前輪を前走者の後輪に被せるようにして走ること

前走者がライン取りを変えてホイール同士が接触すると、一瞬で後続が吹っ飛ぶという恐ろしい事態に。

参考動画


※事故発生:1分10秒

不可抗力でとっさの動きをせねばならない状況も多々あるので、誰かを責めることはできなくって、月並みな言い方になるけど「自分の身は自分で守る」ことと、「周囲には十分に注意を払って、安全運転を心がける」を厳守してほしい。

恥ずかしい話なんだけど、自分はサイクリングイベントに出かける前夜、(いい歳こいて)すごく緊張するの。楽しいはずのイベントなのに、わずかな恐怖を感じてしまう。それは、事故に対する恐怖心にほかならない。

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※スタート直前に緊張感はMAXになる

事故ったらアカン。家族と職場に迷惑をかけるわけにはイカン。五体満足で無事に帰宅する!」って言い聞かせながら床につく。

楽しいイベントだからこそ、浮かれることなく、平常心でいつもどおりの走りをすること。大勢の知らない人と走るので、緊張感を失わないこと。周囲に乗せられず、自分の力量の範囲でマイペースに走ること。行きと帰りの車の運転にも気をつけ、睡魔を感じる前にSAで仮眠をとること。何事にも時間に余裕を持って行動すること…などなど、あれこれ考えてしまう心配症なんです。

話があちこちに逸れたけど、言いたいことはひとつ。本当にくれぐれも安全運転で走りましょう、ってことです。バイクや機材が壊れることなんてどうでもよくて、守るべきは己の身体。ケガをしたら自転車を楽しめないからね。

イベント後はミオンなさかとに宿泊

制限時間の17時までにゴールインすると、豚汁とおにぎりで出迎えてくれる。この豚汁が疲労困憊の身体にしみて、「完走できてよかった…」と喜びもひとしお。

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大半の方々はそのまま帰宅されるんだけど、自分と先輩ローディはミオンなかさとに宿泊することに。理由は、「翌日仕事にならない」ほど疲れているため。いさぎよく有給を使わせてもらい、翌朝月曜に戻ることにした。

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日曜の宿泊なので、宿はいわばどこでも予約無しで取れる。松之山温泉に足を伸ばして旅館に泊まるとか、苗場方面のホテルに泊まろうかと検討したけど、結局スタート&ゴール地点の目の前になるミオンなかさとがベストと判断。だって、ここから動きたくないほど疲れているんですもの…。

「バイクを部屋に置いていいですよ」と許可をもらい、ありがたく部屋まで運ばせていただいた。ミオンなかさとって、施設はキレイだし、温泉は広々していてゆったりできるし、食事もおいしい。部屋からは信濃川の流れが見えて、たいへんリラックスできる。個人的にとっても気に入っている場所です。

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ひとっ風呂浴びて、晩ごはんを食べていたら、食事を運んでくれていた女の子(たぶん女子高生)から「ツールド妻有に参加されていたんですか?お疲れ様でした!私も走ったんですよ~」って言われてビックリ仰天。え、あの山を登った後で仕事しているの…。

疲れきってだらしない格好で食事する我々と、さわやかな笑顔でテキパキと仕事する女子高生(たぶん)の対比に、申し訳ないやらありがたいやら。少し恥ずかしかったね(笑)。


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以上、ツールド妻有2016年のレポートでした。今年もたいへん素晴らしい時間を過ごさせていただきました。大会運営に(直接、間接問わず)携わった方々に厚く&熱くお礼申し上げます。
m(_ _)m

来年も来ます!

>> 前編はこちら

 

2015年から参加しているサイクリングイベント、『TOUR DE TSUMARI ツールド妻有』に今年も参戦してきたので、前後編にわけてお届けしますね。 ※埼玉県からは高速で3時間で着く距離です昨年のイベントレポートはこちら 【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつ ...
2015年から参加しているサイクリングイベント、『TOUR DE TSUMARI ツールド妻有』に今年も参戦してきたので、前後編にわけてお届けしますね。 

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※埼玉県からは高速で3時間で着く距離です

昨年のイベントレポートはこちら

【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~前編~
【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~後編~
ツールド妻有実行委員会に感謝の意を込めて、僭越ながら改善点を申し上げたい

ツールド妻有ってどんなイベント?

ツールド妻有は新潟県十日町を中心に行われるヒルクライムイベント。順位を競うレースではなく、参加者がそれぞれのペースで楽しむイベントだ。体力にあわせて、70,90,120キロの3コースの中から選ぶことができる。

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※アップとダウンしかなく、平坦路はほぼゼロ(笑)

自分はもちろん120キロ。せっかく遠方から参加するので、なるべく長時間楽しみたいよね。募集人数は120kmコースが700人、90kmコースが200人、70kmコースが100人の合計1000名。なかなかの人気イベントなので定員に達している。

特徴は「全員が同じジャージで走る」こと。これって面白くないですか。1000人が同じウェアで走る光景って、なかなか壮観です。これまではずっとイエロージャージが配布されていたんだけど、今年は10週年なので記念ジャージなのだ。

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※2015年の様子


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※シックな紺色バージョン

紺色ベースにワンポイントでイエローが入っていて、カッコいい。普段用途にも使える。(真っ黄色のジャージって、派手すぎて着こなすのが難しいのよね…) ※なお、参加料にジャージ代金は含まれる(お得!)

土曜に移動して前泊が基本

開催日は8月28日の日曜。7時にスタートなので、埼玉県からの参加となると前泊が前提。 お世話になったのは和泉屋旅館さん。大人数で泊まれる気さくな民宿。

民宿なので布団の上げ下げは自分たちで、畳部屋でトイレ・バスはなく、共同。でも、気取ったホテルや格式高い旅館よりも自転車イベントって民宿のほうが向いている気がする。

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バイクをガレージに置かせてもらえたり、翌朝のおにぎりを用意してもらえたり、イベント中にクルマを駐車場に置かせてもらえたり、なにかと融通がきくからだ。

雨で試走できなかったので、栄村・秋山郷に行ってきた

せっかく新潟まで前日移動しているので、「ちょっくら十日町周辺を走りますか」ってしたかったのだがあいにくの雨模様。降ったりやんだりが続いたので、路面はびっしょり。「ドロドロ状態のバイクで翌朝を迎えるのも…」ということで、試走は中止しておいた。

代わりに車で向かったのが「栄村・秋山郷」という秘境系温泉郷。宿泊先の越後田沢駅から山道をパンダで30キロほど走っただろうか。「このまま進んでも大丈夫なのだろうか。引き返したほうがいいのではないか」ってくらい。

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※ほぼデッドエンド

秋山郷は、苗場山と鳥甲山に挟まれた長野県と新潟県にまたがる十二の集落の総称で、長野県栄村には、小赤沢、屋敷、上野原、和山、切明の集落があり、切明は一番奥にあるんですって。

その秋山を紹介したのは江戸時代の越後の文人、鈴木牧之(1770年~1842年)という方。彼は、「秋山紀行」の中で秋山の美しい自然と貧しい山村の習慣を絵と文章で紹介したんだけど、「再びあの命の洗濯に来たい」と言わしめた場所。それが秋山郷

途中、ガードレールがない道とか、対向車が来たらどう工夫してもすれ違えない区間とか、スマホの電波が途切れるとか、「猫がうずくまっているのかな?」と思ったら巨大な落石(スイカくらい)が道のど真ん中に落ちていたりとか、ってことがありながらも進んで行ったらみつかった…。

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※不安しかない…

地図上の行き止まりまで進んだら、看板があってそこでデッドエンド。かと思ったら、長野県サイドに抜けれる道らしきものがあった。「さすがにこの道を下るのは宿まで遠回になりすぎる」ということで、そこでUターン。スマホの電波はギリつながるていど。

ちょっと引き返した場所にあった「切明温泉」に立ち寄って、湯元雄川閣で温泉に浸かってきた。所在地は長野県下水内郡栄村堺17878-3。あら?新潟を走っていたと思ったが、どうやら県境を越えていたようだ。

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秘境なので公式サイトはさすがにないだろう…と思ったら、ちゃんとあった。インターネットすごい。泉質はカルシウム・ナトリウム、塩化物・硫酸塩泉で厳選は54度もある。

湯船は内湯ひとつだけしか見かけなかったが、公式サイトには露天風呂もあるのだが、貸し切りのため一般開放はしていないようだ。  

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一泊二食で大人9,870円(子供6,800円)。素泊まりは大人5,447円(子供3,600円)。自炊は不可だそうな。登山客プランとか釣り人プランという名前の宿泊プランがあることから、そういうお客層なのだろう。

お湯はたいへんよろしく、内湯の窓を開けて眺めた景色もよかった。雨音と川のせせらぎ音以外に音がなく、はるばる遠くまで来たかいがあった。ちなみに立ち寄り湯の料金は大人500円(子供300円)とリーズナブル。

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※歴史を感じる

ところで、湯元雄川閣以上に気になったのが、「雪あかり」という名の一軒宿。周囲に本当に何もなく、「こんな場所に宿があるとわっ」って驚く場所に建っている。ここもちゃんと公式サイトはある。  

猫のトラ吉が「雪あかり」の営業部長なんだそうだが、ブログを読んだら2015年6月に他界していた…。営業部長はきっと天国からお客様をお出迎えしているということなのだろう。(なので、トラ吉目当てで行っても会えません)

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イワナ、鮎等の魚料理があり、カルシウム・ナトリウム・塩化物・硫黄塩温泉があり、露天風呂もある。あと、混浴・女性専用のタイムもあるそうな。混浴をやっている宿なんて本当にあるんだ。(都市伝説かと思ってた)

こんな場所にも泊まってみたいものだなぁ~と思いながら秋山郷を後にした。 ひとことお伝えしておくと、十日町~津南から秋山郷まで自転車で来れなくはないけどかなりの激坂が何箇所もあるし、未舗装路もあるのであまりオススメはしない。行くなら車のほうがよいというのが感想。

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※冬はこんなかんじになるそうな

雨でなければ越後周辺を試走して、秋山郷に来ることはなかった。こういう出会いもあるのが旅行のよいところだよね。雨だったら無理して走らず、観光を満喫する!って頭を切り替えるのもアリですな。

昼ごはんは「へぎそば」を食す

昼食は、地元の方がおすすめしたくださった「由屋」に行き、へぎそばを食べてきた。 へぎそばとは、新潟県魚沼地方発祥の、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使った蕎麦をヘギといわれる器に盛り付けた切り蕎麦のこと。なお、「へぎそば」は、小千谷市の業界団体によって商標登録されている。
ウィキペディアより引用

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「へぎ(片木)」と呼ばれる器は剥ぎ板で作った四角い器のことで、「剥ぎ」を語源とするらしい。この器に蕎麦を小さな束にして盛りつけていくわけ。

薬味には刻みネギと辛子を用いるのが特徴で、ワサビの場合もある。なぜ辛子が使われていたかというと、元々魚沼地方ではワサビが採れる場所が無く、入手しずらかったからだそうだ。今はワサビが広く流通するようになり、ワザビのほうが一般的とのこと。

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そばのつなぎに海苔ですって?どんな味なんだろう」と興味が湧いたので、ふつうのそばではなく、へぎそばを食べてみたんだけど、美味しかった。とくにノリの匂いとか味はなく、癖もない。ふつうにうまい。あと、てんぷらも注文してしまった。これも美味。

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NAVERまとめに「地元民が教える!新潟で「へぎそば」を食べるならこのお店【10選】」というのがあって、そこにも由屋は掲載されている。厳選された地元の玄そばを石臼でひき、ふのりでつないで、打つという一連作業をすべて自家製で行っているとのことで、ココのお店はどなたにもオススメできるね。  

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※ごちそうさまでした

とまあ、こんな感じでイベント前日は雨の中を観光と食事で満喫。しかし、雨は止まないどころか、夕方以降は雨脚が強くなる一方。

「このままでは雨の中、ずぶ濡れで走らねばいけないかも…。雨天決行ではあるが、雨の勢いからコースが短縮されることも覚悟せねばイカン」と不安を感じつつ受付をすませる。

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天気予報では日付が変わるあたりで雨は止むという予報なので、それを信じて目覚ましを5時にセットして床についた。

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※何をやっているのだ自分…(脚が微妙にマッチしてキモさ倍増)

話はそれるが、「新潟あるある」という本が気になって仕方ない・・・。新潟は断じて東北ではないという自負(こだわり?)があるのだろうか・・・。


後編につづくよ。 \(^o^)/

2016年のツール・ド・フランスは、クリス・フルームが総合優勝を果たした。 果たした…なんて偉そうに語っているが、スカパーに加入していないのでレースは一切見ていないし、途中経過も追いかけていなかった。レース最終日に知人から「フルームが勝ちましたね」と言われ、 ...
2016年のツール・ド・フランスは、クリス・フルームが総合優勝を果たした。

果たした…なんて偉そうに語っているが、スカパーに加入していないのでレースは一切見ていないし、途中経過も追いかけていなかった。レース最終日に知人から「フルームが勝ちましたね」と言われ、「あ、そうだったんですか」ってマヌケな返答をしたくらい。

さて、レースの勝ち負けにあまり関心のない自分でも興味を持たざるをえないユニークな動画がGlobal Cycling Network からリリースされた。 「ツール・ド・フランス出場選手のようにヒルクライムする方法」というタイトルである。これは観ないわけにはいかないので、翻訳してお届けしよう。


How To Climb Like A Tour De France Contender




ヒルクライムはパワーウェイトレシオで決まる

もうこれがすべて。 速く坂を登るには
  • 出力できるパワーを上げる
  • 体重を減らす
  • バイクを軽くする
のいずれかをするしかない。(全部できれば効果高し)

ツール・ド・フランスに出場する選手のバイクは、UCI規定による6.8キロギリギリに寄せられているのでバイク軽量化はまずありえない。よってパワーアップと体重減に注力することになる。

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出力できるパワーを上げる

強いサイクリストたるもの、パワーは必須。スプリンターであれば5~30秒の短時間に一気に放出できる力が、クラシックレースの選手であればもうちょっと長い1~5分はもがける方がいい。

しかし、ツール・ド・フランスで勝ちたいなら、さらに長時間パワーを出し続けられなければならず、10分から最大で1時間(!)持続できる能力が必要なんですって。これは山岳ステージだけではなく、タイムトライアルでも活きる。 ヒルクライムのステージで同じパワーレベルの選手同士が競い合ったとしたら、体重が軽い選手のほうが速く走れる計算になる。

体重を減らす

パワーアップよりもやや危険が伴う行為が体重を減らすこと。ツール・ド・フランスクラスの選手の体脂肪率はだいたい5%で、もっと絞っている選手もいる。

当然、体脂肪率5%は年間を通じて維持できるようなコンディションではない。彼らは本線に備えて、極限まで「パワーアップ」し、同時に「限界まで痩せる」……という、ボクサー並みのタフなトレーニングを積んで臨んでいることになる。

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ただ体重を減らすのであればわりとカンタンで、食事を減らせばいいだけ。しかし、プロアスリートはことは単純ではない。必要な栄養とカロリーは摂取せねばならないし、摂り過ぎて脂肪として蓄積されてもダメ。その細い道を綱渡りのように歩んでいるのだ。

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パワーウェイトレシオ

では、ツール・ド・フランス出場選手が、いかに「オレは十分なパワーを持ち、無駄な脂肪をそぎ落とせたのか」を判断するか?

ざっくり言うと、「体重1キロあたり、6ワットのパワーを1時間維持できる」ことがツールクラスの選手の条件。
※近代ではさらにパワーアップしている傾向にある。

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たとえば

体重68キロの選手: 410ワット
体重68キロの選手: 480ワット

を1時間キープできる必要がある。

パワーメーターでトレーニングする方であれば、この数字がいかに常軌を逸しているかピンとくるはず。480ワットを1時間維持できる選手はなかなかおらず、よってツール・ド・フランス総合優勝選手に大型選手がいないのだ。

参考値 クリス・フルームの体重 ナイロ・キンタナの体重 マーク・カベンディッシュの体重 ペテル・サガンの体重 なお、「体重1キロごとに6ワット」はあくまで平均値。現実では、疲れの溜まるステージ後半戦でもこのパワーを維持し続けねばならない。つまり、超人的なのパワーと回復力をセットで持つことが、ツール総合優勝には欠かせない。

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先頭集団を走る

レースで勝つには先頭集団の中にいなければならない。自分のような素人は、「ちょっと後ろの集団にいて、ゴール手間で追いつけばいいんじゃないの?」と思うんだけど、後方集団から単独で追いつくのは数回はできてもすべてのレースのあらゆるシチュエーションで行うのは土台無理。

追いつくために費やさねばならないパワーによって徐々に疲労が蓄積され、最終的にタレてしまう。勝つには先頭集団を走ることが絶対条件だ。

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強いチーム(アシスト)がいる

単独で強いだけではツール・ド・フランスのような長丁場を勝つことはできない。強いアシストがいると風よけになって引っ張ってくれて、エースは体力を温存しながら走ることができる。

自分は「山なんてスピード遅いじゃん。風よけなんてあってもなくても変わらんだろ」と失礼千万に考えていたんだが、あのクラスの選手の登るスピードと自分のそれを比べてはならない。十分な意味がある。

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あと、実際にヒルクライムをするとてきめんにわかるけど、一人ぼっちで走るのはペースがつかめずに精神的にも肉体的にもキツい。目の前で牽いてくれる人がいるだけで、一気に楽になるの。

「なんなんだ、この効果は!一人ぼっちが10の労力だとすると、牽いてもらうと8.0~8.5で済むぞ」って驚いたもん。これは経験してみるまではわからなかった。

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※ソロの登りはキツいです…

クリス・フルームとチームスカイがそれがうまくできているよい例。レース前半の山岳ステージでなるべく先頭を維持できるようアシストが引っ張って時間を稼ぎ、その後に控えるスプリントに参加しなくてもよいように導いてくれるとのこと。これは体力温存になるし、落車の危険性もおさえられていいコトずくめ。

ペーシング(ペースを守る)

ツール・ド・フランス選手のようなパワーも体脂肪率も叶えられない我々のような一般サイクリストでもマネできる点がひとつあって、それは「ペースを守って走る」こと。

プロ選手も我々も同じ人間であり、彼らであっても無限のパワーを出力できるわけではない。当然、彼らだって疲労する。プロ選手は通常はペースを守って走り、「パワーアップを維持できる」と判断した場所でのみペースを破る。

周囲に惑わされず、前半で力を使いきってしまわないようマイペースで走ることが、自分にできるとっかかりのようだ。

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あと、個人的なことだけど、腹回りのだらしない贅肉を落とすべく絶賛減量中。

8月28日に越後で開催される「ツールド妻有」に出場するんだけど、このイベントはとにかく山岳が多い。登りと下りしかない120キロで、登りの間中ずっと自分のお腹の脂肪が憎らしくて仕方なかった。

「ツールド妻有2015」に参加したときの記事

【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~前編~

【ツールド妻有・参戦記】 新潟で日本の原風景を愛でつつ、魚沼産コシヒカリに舌鼓を打つ ~後編~

ツールド妻有実行委員会に感謝の意を込めて、僭越ながら改善点を申し上げたい


パワーアップすることはあきらめて、少しでも体重を落としてパワーウェイトレシオを改善しようというワケ(笑)。アルミクリンチャーホイールとしては最軽量に近いシャマルミレで走るし、バイクはフルカーボン。コンポはアルテグラなので十分に軽い。思うように登れなくても、バイクのせいにはできない。

やっているのは

  • 朝食: ヨーグルトかフルーツのみ
  • 昼食: 自由に食べてOK
  • 夕飯: 少なめ&炭水化物をほぼカット

の3点。はたして効果は出るのだろうか…。


以上、ツール・ド・フランス出場選手クラスのスピードで山を登る方法をお届けしました。
\(^o^)/

 

ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリア等のプロレースを観て、「かっこいいなあ。トッププロのように自分もロードバイクを操りたいなあ」と思うことはあるだろうか? 自分は速く走りたいとか、人に勝ちたい欲求はまったくないタイプだけど、プロの乗り方を真似してみた ...
ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリア等のプロレースを観て、「かっこいいなあ。トッププロのように自分もロードバイクを操りたいなあ」と思うことはあるだろうか?

自分は速く走りたいとか、人に勝ちたい欲求はまったくないタイプだけど、プロの乗り方を真似してみたいって方は大勢いるとは思う。

Global Cycling Network に、「この6つはプロの専売特許だから、素人は真似しないほうがいいよ」と紹介されている動画があったので、翻訳してお届けしたい。


6 Things Pro Cyclists Do That You Shouldn't



トップチューブに座ってのダウンヒル

空気抵抗を限界まで少なくしたいのなら、合理的なポジションなのだろうが、ちょっとした穴ぼこや凹凸でカンタンにバランスを崩してしまう姿勢である。下りでの落車は、自転車事故の中でもかなりの高確率で大怪我になるのでくれぐれも真似しないように。

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Cycling-EX さんの「クリス・フルーム選手の斬新なライディングフォームが話題に」という記事内には、クリス・フルームがトップチューブに座ったままペダルを回す動画が掲載されている。

サガンとかクリス・フルームがこの姿勢で走っている姿を見ることがあるが、まさかペダリングまでしてしまうとは…。言うまでもないが、こんな芸当はトッププロの彼らだからできることで、我々が見た目だけを模倣するとろくなことはない。

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※マネしてはダメ!絶対

コンプレッションソックスを公衆の場で履く

コンプレッションウェアはランニングやサッカー、野球等のスポーツに普及しており、ショップでもよく見かける。外側からの圧によって筋肉を支え、血流を促し、疲労軽減と回復効果があってたしかに便利。自分もサッカーをするときには上下で当たり前のように着ていたものだった。

サイクリングの世界でもコンプレッションソックス等は出回っているが、他スポーツに比べ、圧倒的に浸透していない印象。自分はサイクリング用のコンプレッションソックスは持っていないが、リカバリー効果がいかほどかは気になるところ。

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※ダサい…

ただ、「ヒザ下までソックスを上げるのか…ううむ」と気後れしてしまい、当面試す予定はない。 サイクリングウェアとコンプレッションソックスの組み合わせは「ダサい」というのがGlobal Cycling Network の見解。自分も同意見。

まあ、ファッション性は人の好みなのであれこれ言うつもりはないが、サイクルジャージとビブショーツには似合わないのではないかなと。 ただし、こんな記事を書く自分にファッションを語る資格はないので、軽く聞き流していただきたい。 

ロードバイクにわざわざウェイトを取り付ける

UCIレギュレーションである6.8キロをクリアするために、プロは意図的にウェイトをバイクに内蔵させることはあるが、これは素人の我々には関係ない話。

「公式戦に出場するわけでもないのに、もともと軽いバイクにあえてウェイトを取り付ける人なんているのか?」とは思う。たぶん、まずいないはず(笑)。

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※プロは軽すぎるバイクにこんなオモリを装着する

今の技術では、ロードバイクメーカーは6.8キロ以下で十分に安全性と剛性を確保したバイクを作ることができる。よって、一般サイクリストは安心して軽量化の恩恵に与れば良い。

ハンドルに肘をついたまま走る

ママチャリでコレをする人、けっこう多い。体重を預けることができるので、きっと楽ちんな乗り方だとは想像できるんだけど、とっさにブレーキはかけられないし、ハンドル操作もできないので、危険回避能力が著しく落ちる。

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こんなママチャリに巻き込まれては大変なので、こういう乗り方をしている人とは距離を置くように気をつけている。 が!これをするローディもちょくちょく見かける。

車道ではまずいないんだけど、サイクリングロード等の「まあ周囲に誰もいないし、何かが現れたらすぐ対応できるからいいや」くらいの軽いノリなんだと思う。

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でも、この乗り方しているとこっちがハラハラしてしまうのよね。 Global Cycling Network も同様の指摘をしていて、危険回避ができなくなるのはもちろん、単独事故の危険性にも触れている。

路面の凹凸でバイクが暴れた瞬間、ただ肘を乗せているだけだと腕がポンと跳ね上がってバランスを崩し、あっけなく落車することになる。

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※段差で腕がこのように浮いてしまう

ブラケットをしっかり握らず、手を乗せただけで流してて、ふいにバイクが動いて腕がスッポ抜けそうになって慌てた経験がある人、きっといるよね?あれのもっと怖いバージョンだと思えばいい。

6個のうち4つを紹介した。あとのふたつは「わざわざ紹介するまでもないかな・・・」と思ったので割愛。ひとつは「落車はマネしなくていいよ」(当然だ)で、もうひとつは「走りながらのおしっこは慎もうね。風向きによっては尿が自分に飛び散るよ」(これまた当然)である(笑)。


蛇足だが、個人的な心がけなんだけど、プロは当たり前にやってて自分は真似しようとは思わないことがひとつある。

走りながらウェアの脱着をしない

ヒルクライムでたまにあるんだけど、温度の変化差が激しい山の場合、「ウィンドブレーカーを羽織りたいな」と感じることがしばしばある。あと、ダウンヒル時はかなりの風圧を受けるのと、書いた汗が身体を冷やす。よって、真夏を除いてウインドブレーカーはバックポケットにしこんでおく。
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※モンベルのウィンドブレーカーを愛用してます

そんなとき、ちょっと横着をして、手放し運転しながら腰に手を回してウインドブレーカーを取り出して着用したくなる…が自分はしない。着ている途中でグラっとしてもとっさにハンドルを押さえることができないと、即落車なので。変な姿勢のママこけたら、スピードが出ていなくても骨折してしまうかもしれない。
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※山では欠かせないウィンドブレーカー

スピードを争うプロでない限り、あるいはバイクスキルに絶対の自信がない限り、走りながらのウェアの脱着は謹んだほうがいいと思う。

以上、プロサイクストは当たり前のようにしているけれど、素人がマネしてはいけない6つのこと+アルファのご紹介でした。

我々アマチュアサイクリストは、本業の仕事に差し支えるような事故、ケガはしたくないもの。どうか安全運転でトラブルと無縁なサイクルライフをお過ごしください。
 

ロードレースの世界には疎い自分でも、「マーク・カベンディッシュは世界屈指のスプリンターのひとり」ということはなんとなく知っている。 自分は、自転車に本格的にハマるまでは、スプリンターとかクライマーとかパンチャーとかルーラーという言葉の意味がわかっていなか ...

ロードレースの世界には疎い自分でも、「マーク・カベンディッシュは世界屈指のスプリンターのひとり」ということはなんとなく知っている。

自分は、自転車に本格的にハマるまでは、スプリンターとかクライマーとかパンチャーとかルーラーという言葉の意味がわかっていなかった。

Mark8



スプリントなんて、プロであれば誰でも出来るんじゃないの?あるていど筋肉をつければ、誰でもスプリンターになれるんでしょう?」くらいの、失礼にも程がある認識しかなかったのだ。


最近はようやく、「プロロード選手は、脚質や体形などによっていろんなタイプに分かれている」ということがわかってきた。


さて、Global Cycling Network の動画に「マーク・カベンディッシュのようにスプリントする5つのヒント」という動画があったので、すごく興味を持って視聴させていただいた。


How To Sprint Like Mark Cavendish – Cav's Top 5 Sprinting Tips





ちなみに、マーク・カベンディッシュ選手は、「チームディメンションデータ」というチームに所属している。


なお、チームディメンションデータは南アフリカ籍のUCIワールドチーム。


サイクリストの記事を引用すると、、、

2007年にチーム設立、翌2008年からUCIコンチネンタルチームとしての活動を始めたMTN・クベカ。

南アフリカや中東諸国を中心に携帯電話をメーンとする通信会社である「MTNグループ」と、貧しい家庭や子どもたちに自転車を贈ることで教育や環境の保全を目指すNPO(非営利組織)の「クベカ」が主要スポンサーを務めてきた。

設立以降、チームMTN、MTNサイクリング、MTN・エネルゲードと名を変え、2011年から現在のチーム名となった。

とのことだ。


ではさっそく翻訳して紹介しよう。(※カッコ内は、カベンディッシュ選手の言葉)


1.ゴールまでの距離を見極めろ! 焦って勝負してはいけない

「ラスト250メートルをスプリントするとしたら、たぶん12秒くらいかかる。アマチュア選手にはちょっと長すぎる距離かもしれない」


「見極めのキモは、スプリントをかけている間、何秒マックスのパワーを維持できるかどうか。一瞬だけピークを持ってこれても、意味は薄い」


Mark4


「この”何秒マックスをキープできるか”の長さは練習で見極めなくちゃいけないんだけど、やりがちなミスは”(その距離をスプリントする能力がないにもかかわらず)焦って勝負に出てしまうこと”なんだ」


「フィニシュラインが見えてくると、早く勝負しなくちゃって気持ちになるけど、周囲に流されないように」


Mark3



2.正しいギアの選択

「正しいギアでスプリントしよう。スプリント勝負では、53Tか54Tと11Tの組み合わせになると思うんだけど、かなりのパワーが要求されるギア比だ。これをぶん回せなくちゃいけない。僕(カベンディッシュ)は54T×11T、かつ短めのクランクで勝負しているよ」


Mark5


「ギアは”加速できる”程度を選ぼう。グリグリと回すのではなく、素早く回せられるくらいの組み合わせが良いね」


3.スプリントにコミットする

「スプリントをかけたら、何も考えずに突き進むこと。ペースを徐々に上げていくって考え方はない」


「きちんとトレーニングを積んで、自分の能力とその日のコンディション、風向きの方向を考慮していけば、いつ勝負を仕掛けるべきかはわかるはず。勝負するって決めたら、やりぬくんだ」


Mark6



4.バイクを脚に向かって引き付けるように漕ぐ

「多くのアマチュア選手がやりがちなミスが、スプリント時に脚を下(地面)に向かって踏み下ろすように漕いで、身体がアップダウンしてしまうこと」


「僕のやり方としては、“バイクを脚に向かって引き付けるように漕ぐ”のがオススメ。腕を使って、バイクを身体に引っ張る感じだね。逆に“脚をバイクに向かって寄せていくスプリント”では、力を出しにくい」


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※このへんのデモンストレーションは、動画を見たほうがわかりやすい


5.身体は低く保つ

「僕は脚が短く、胴体が長いから、身体を低くするように気をつけている。上体が起きていればいるほど、風が胴体にぶつかり、圧を受けてしまう。なるべく上体は低く維持しながら加速しよう」


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※こんなにも状態を下げてスプリントするのか…



以上がマーク・カベンディッシュによる「スプリントするときの5つのコツ」なのだが、4分30秒のところから、インタビュアーのダンさん(元プロサイクリスト)が、カベンディッシュにスプリント勝負をする。


もちろん、勝てるわけはないんだけど、2人がスプリントする様子はなかなか興味深い。


驚いたのは、ダンさんは元プロ(1980年生まれの35歳)にもかかわらず、スプリントの姿が素人目にもぎこちなく見えてしまうのだ。(失礼)


その点、さすがカベンディッシュのスプリントは凛々しくてカッコいい。やはり、同じプロサイクリストといえど、得手不得手は異なるということだろう。


Mark10


ロードバイクのトレーニング書籍」もたくさん出版されているし、速く(強く)なりたい方は探してみてはいかがだろうか。


それにしてもカベンディッシュの加速はすごすぎて、必死にもがくダンさんを一瞬でぶっち切ってしまう。

これがトップレベルのスプリンターの力というやつか…。

皆さまは、ロードレースに出場されるだろうか?もし出場されるとして、給水と補給はどのようにおこなっているだろうか?Global Cycling Network が「レース中の食事の仕方と給水方法」という動画を公開していて、とても参考になったので、翻訳してご紹介したい。 How To Ea ...

皆さまは、ロードレースに出場されるだろうか?もし出場されるとして、給水と補給はどのようにおこなっているだろうか?


Global Cycling Network が「レース中の食事の仕方と給水方法」という動画を公開していて、とても参考になったので、翻訳してご紹介したい。

How To Eat And Drink In A Race


レースに出る人にも、ポタリングやツーリング専門の人にも、きっと役に立つ情報だと思う。

横風が強いときは給水・補給は避ける

片手運転はバランスが取りにくくなるので、横風が強い状況では避けておくのがよい。


風にあおられたくらいで落車するようなことはほぼ無いが、タイヤが横に移動させられ、周囲を走っているひとに接触&落車ということは充分にありえる。


レース中の落車は多くの人を巻き込んでしまうし、ダメージもでかい。


Race


ダウンヒル(下り)のときも、給水・補給は避ける

呼吸がラクなダウンヒルでは、つい補給・給水したくなってしまう瞬間だが、下りはむしろハンドルを両手でしっかりつかみ、走りに集中すべき。


スピードも出ているし、片手でバイクコントロールは難しいからね。


Img_5204_xlarge


補給・給水に適しているのは、平地のストレート

ではどの状況が適しているかというと、真っ直ぐな平地。でもって、集団ががむしゃらに漕いでいない、比較的ゆったりした状況が良い。かつ、風が弱ければさらにベター。


周回コースを走るタイプのレースであれば、1周めで走る間にどこが補給と給水に適しているかを観察しておくのもよいだろう。


Race2

補給・給水のタイミングは、「お腹が空く前」、「喉が渇く前」である。食べたい、飲みたいと感じたときはすでに遅い。


練習しておこう

いきなりレースの集団の中で補給したり、給水するのは危険。充分に練習して、テクニックを身につけておこう。


一人で走っているときに補給・給水できたとしても、集団の中で同じように行うのは意外に難しい。レースで最優先すべきは安全なのだ。


右手(フロントブレーキ)はハンドルに残す

より強力なストッピングパワーを生むフロントブレーキはいつでも握れるようにしておく。よって、食べるのは左手がよい。(逆のブレーキの組み方をしている人は、その限りではない)

Race3




エナジーバーはパッケージを切ってすぐ食べられるようにしておく

あらかじめハサミで切っておくと、路上で食べるときに噛み切る必要もなく、またゴミも出さない。スムーズに食事にアクセスできればできるほど、より走りに集中できて安全である。


Race4


補給食のタイプ別にポケットに仕分けしておく

ジェルは右ポケット、エナジーバーは左ポケット、等と仕分けしておくと、食べたい補給食にすぐアクセスできる。


「あれ?あの補給食はどこに入れたっけ?」とアタフタするのはスマートじゃないし、片手運転の時間が長くなってしまうことを意味する。


Race5


自信がなければ、集団から離れよう

慣れない高速スピードの集団内にいるときや、単純にスキルに自信がないときは、いったん集団から離れて食べよう。それで順位を落としても、それは仕方がないことだ。


給水中でも視線は前に

初心者はボトルの出し入れの際に視線をボトルに落としてしまう。ほんの一瞬のことだが、その一瞬で事故に巻き込まれてしまうのがロードレース。


Race7

※つい、下を見たくなってしまうが、危険


ボトルをつかみ、ケージから抜き、飲んで、ケージに戻す一連の動きを、前を向いたまま無意識にできるようになるまで練習しよう。慣れてしまえば、どうってことはない。


Race6

※飲んでいる間も、視線はしっかり前に


もしも補給・給水中に危険を感じたら

ボトルや補給食は捨てて、手をハンドルに戻すこと。もったいないとか言っている場合ではない。もちろん、補給食のパッケージを路上に捨てるのはマナー違反であるし、本来はすべきではないが、緊急事態であれば話は別だ。


ちなみに自分はエンデューロ(もてぎ)とヒルクライムイベントには出場したことがあるが、自分はまったく順位を無視して、マイペースで楽しむ派なので、補給は安全な場所でしかしない。とはいえ、給水はレースであろうがなかろうが、ひんぱんに使う技術。


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レースに出ない方でも、少なくとも片手で給水できるようにはしておいたほうがいい。仲間とのツーリングであれば、ハンドサインを出さなくちゃいけないこともあるからね。

前回に続き、Raphaスーパークロス野辺山のレポートをば。 レースや会場の様子はすでに書いたので、今回は出展していらっしゃったブースの方々にお聞きした話を書きますね。 まずは楕円リングで有名なROTORのブースへ。 楕円リングのROTOR(ローター)はシクロクロスで ...

前回に続き、Raphaスーパークロス野辺山のレポートをば。

レースや会場の様子はすでに書いたので、今回は出展していらっしゃったブースの方々にお聞きした話を書きますね。


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まずは楕円リングで有名なROTORのブースへ。

楕円リングのROTOR(ローター)はシクロクロスでも使えるの?

ダイアテックプロダクツ社の方とお話したのだが、自分も使わせていただいているROTORのQ-Rings は、シクロクロスでも使われているようだ。それは知らなかった。


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楕円リングの長所をひとことで表すと、「脚の疲労を軽減させつつ、出力をアップさせる」である。


楕円リングが使われているシーンは、ロードレースとトライアスロンがほとんど。とくにトライアスロンの選手は楕円リング使用率が高いそうだ。理由は、バイク後のランを走るための脚を残しておく必要があり、それには楕円リングが最適だから。

楕円リングのメカニズムを説明すると、もっとも力のかかるのがクランクが4時の方向を向いているときで、歯数数が最大になる。6時以降の踏み込みの力が不要な場所では、歯数が減ることでラクに引き足を12時に持ってこられる。


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※画像引用元はダイアテックプロダクツ公式サイト



力が必要なところでペダルが重くなり、そうでない場所では軽くなることで、常に安定したトルクをかけられるわけだ。真円リングだとどうしてもバラつきが出てしまうらしい。

トルクが安定することのメリットとして、「タイヤがスリップしにくくなる」が挙げられる。泥や土や草を走るシクロクロスなんて、舗装路のレースとは比べ物にならないほどトラクションが大事。



シクロクロスでの普及率はロードレースやトライアスロンよりはまだ低いそうだが、徐々にユーザー層は広がっているとのこと。


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※こちらはBOMAのブース


ROTORのQ-Rings って、素人が使ってもよいの?

ホビーライダーの自分が愛用させていただきながらこんなことを言うのもナンだけど、プロとか実業団ではない一般ライダーがROTORのQ-Rings を使うのは背伸びをし過ぎなのではないか?「自分には、豚に真珠じゃないかなあ」という意識がじつはずっとあった。


そのへんの疑問をダイアテックプロダクツさんにぶつけたら、「それは誤解です! じつは一般ライダーの方々にこそ、楕円リングは適しているんですよ」と回答された。


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楕円リングを回すにはたいした技術はいらず、すぐに慣れるのは自分も体感していることなので、おっしゃることは分かる。



「より少ない出力&スムーズなペダリングで快適に走れるということは、すなわちごく普通の脚をお持ちのホビーライダーさんに適しているんです」


「女性の方にもオススメできますよ。ツール・ド・フランス等でプロが使っているのを見て、”楕円リングはプロ専用であって、自分には関係ない製品だろう”と誤解される方がいらっしゃいますが、逆なんです」


と力説されていらっしゃったよ。



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プロ専用機材だと勘違いしている方はまだ少なくないそうで、そのへんの誤解を解くための啓蒙活動をされているそうな。その言葉をお聞きして、自分も安心できた(笑)。


なお、自分もすでに丸5ヶ月ROTORのQ-Rings を使い続けているが、大満足している。三本ローラー、都内&埼玉南部の平地、秩父等のヒルクライム&ダウンヒル、どんなシチュエーションでも快適に走れるよ。


楕円リングの形状から、フロントのギアチェンジがギクシャクしそうな印象を持たれるかもしれないが、「たいていのフレームで問題なくシフトチェンジする」とのこと。実は使用前は自分もそれが不安だったんだけど、ノープロブレムである。



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まぁ、シマノ純正のスムースさと完全に同じかと言われると、断言できないけど、操作のしにくさを感じたことはない。

なお、シクロクロス用に、「Q-RINGS / QXL for CYCLO CROSS」という楕円リングがある。自分が使っているのは、シマノの4アーム用のモノ。


「楕円リングとはどういうものか」の詳細解説は、ダイアテックプロダクツさんの特設ページがわかりやすい。


今回、実際に泥だらけになって走っている様子を見て、「シクロクロスって骨太でたくましくってカッコいい!」って思った。選手のバイクを観察した限りでは、カンチブレーキは少数で、ディスクブレーキが主流だとわかった。おおよそのイメージでは、8:2でディスクブレーキだった気がする。


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※こちらはディスクブレーキ



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※こちらはカンチブレーキ


展示されているシクロクロスバイクは、ピナレロ、BMC、キャノンデールなどのメジャーブランドだけでなく、PAXとか東洋も展示されていたね。個人的にはキャノンデールのバタ臭いロゴが、シクロクロスの泥とマッチしててカッコいいって思った。


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※キャノンデールのシクロクロスがかっこ良く思えるのはなぜだろう




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※ピナレロもシクロクロス出しているんだ~


ちなみに価格は30万円前後(完成車)が多いようだ。自分が検討中のミニベロ、タイレルのCSIとほぼ変わらない価格なので、「ミニベロをやめて、シクロクロスに行ってしまうって手もあるか…」と一瞬考えてしまったよ(笑)。



後編に続きます。



合わせて読んでいただきたい

Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (前編)

Raphaスーパークロス野辺山で、生まれて初めてシクロクロスを生体験した (後編)

 

新潟で開催された120キロのヒルクライムイベント『ツールド妻有』に参加してきた。そのレポートは2回にわけてお届けしてきたが、そこれは伝えきれなかったことを書く。イベントを準備ししてくださったツールド妻有実行委員会と、笑顔で盛り上げ、サポートしてくださった地元 ...

新潟で開催された120キロのヒルクライムイベント『ツールド妻有』に参加してきた。



そのレポートは2回にわけてお届けしてきたが、そこれは伝えきれなかったことを書く。



イベントを準備ししてくださったツールド妻有実行委員会と、笑顔で盛り上げ、サポートしてくださった地元ボランティアの方々には深く感謝している。



ただ、「もうすればもっとステキなイベントになったんじゃないかしら」と感じることもあったので、感謝の意を表しつつ、僭越ながら述べさせていただきたい。



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ツールド妻有は100点満点中、95点

最初に断っておくと、ほぼ満点に近いのよね。3日間滞在したんだけど、その間ずっと気持ちよく、美味しく、楽しく過ごすことができた。




例えば…


心が折れそうで折れない、絶妙なコース設定

エグい登坂に苦しめられたが、そのぶんダウンヒルは気持ちよかった。120キロもの長さのアップダウンをよくぞ用意してくれたものだと感心。迷いそうになる分かれ道にはスタッフの方がいたり、道路にクッキリと矢印が描かれていた。迷子の心配はゼロだった。


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うますぎてカロリーオーバーになる補給食

120点を差し上げたい。サイクリング中で空腹だったことを差し引いても、すべてが美味しかった。消費したカロリーよりも、それ以上を食べたはずだ。



味もさることながら、オニギリやお漬物、冷や汁、パエリア、豚汁、おソバ等が手作りだったことがうれしかった。文句がないどころか、買って帰りたいと思ったもんね。


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温かいホスピタリティ

地元の方々の声援、運営の方々の人懐こい人柄がジーンときた。赤の他人なのに、温かい声をかけてくれるなぁって滞在中に何度も感じた。地域が一体になって盛り上げようって意気込みが伝わってきた。


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風光明媚な景色&環境

日本人ならほっこりせずにはいられない、山々と田んぼの風景は素晴らしい。イベント当日は小雨~曇り、しかも少し霧がかってやや残念な天候だったんだけど、逆にそれが風情ある雰囲気を醸していた。



晴天下でのサイクリングもいいけど、しっとりした田園風景を愛でながらもまた乙なものだ。


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運営のスムースさ

前日の受付、当日のアナウンス、道中のエイドステーション、トラブルで立ち往生する人のバイク隊のサポートなど、総じてとてもスムーズだったと思う。何かを待たされたことはなかった。



1,000人という大人数を巧みにさばいてくださったのは、これまでの経験値が高いからだと思う。


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※前倒しで予定より早く受付を開放してくれていた。



参加費用が安すぎない?

120キロコースは1万円だったんだけど、これは破格だと思う。いや、安すぎるんじゃないかな。というのも、参加者全員にジャージが配られているんだよね。着心地もいいし、バックポケットもしっかり造られていて、クオリティもしっかりしている。



ジャージが付いて、エイドステーションが充実しまくってて、1万円はコストパフォマンスよすぎる。ちゃんと黒字になっているか、こちらが心配してしまうくらい。まあ、たくさんの企業が協力&協賛しているので大丈夫とは思うが。


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で、ここから本題なんだけど、「こうだったら、もっとよかったのに」って点をいくつか。


感謝の意を表せない

ボランティアの方々に「ありがとう」と伝えられないのが心苦しい。



大会前はものすごい量の食材を買い込んで仕込んで冷蔵庫で保管して当日にテントを設営してそこまで車やトラックで運んでお皿やコップや火を用意して配膳してゴミを回収して残り物を処分して…って、途方もない作業が発生しているのよね。それも1,000人分よ。



参加者はただうまいうまいって食べて、「美味しかったです、ありがとう!じゃあサイナラ」って走り去るだけ。


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そこで考えたのが…


買い物をして、地元に還元したい

地元の食材や食料を購入できる仕組みがほしかった。参加者が感謝を伝えるのにちょうどいい方法がコレだと思うんだよね。



お米や野菜って生の状態でもよいけど、それ以上に買いたかったのが地元の方々手作りのお漬物。キュウリとナスに味噌をつけて提供してくれたんだけど、あの味噌もセットにしてほしいな。



エイドステーションの漬物(or 豆腐)だよっ」、「エイドステーションで食べた魚沼産コシヒカリのオニギリをご家族にも!」って売ってくれたら、そしてお金が地元に還元されるなら、買う人は大勢いると思うんだ。少なくとも、自分だったら家族と両親用に買う。絶品だったもんね。



地元の人々には「毎日食べているし、珍しくもなんともない」かもしれないが、別の土地の人間はそういうのに感激したりするのよね。


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※こうやって炊いたお米が、美味しくないわけがない!




公式サイトでは、映画上映会とかDVD販売はあったが、正直、「買う人っているのかな…?」と首を傾げてしまった(すんません)。



あと、越後妻有オンラインショップはあったが、ツールド妻有に関連はしていない感が強く、またツールド妻有公式サイトの深くにしかリンクされていないので、大半の方は見つけられないであろう。これもイベントと連携させてもいいかなと。


ゴール地点で豚汁をふるまってくれたテントでは、お米の販売をしていたんだけど、さすがにサイクルウェアの状態で2キロの米袋を担ぐわけにもいかない。



それに、疲労困憊で「欲しいけど、今は倒れこんで休みたい・・・」って人ばかり。よって、爆売れしている感じではなかった。なぜなら売るタイミングはそこではないから…。


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理想は、地元に戻った翌々日くらいに、「お疲れ様!筋肉痛は取れましたか?」ってフォローメールが届き、「越後妻有の味を自宅でも!」ってECを案内する…のがベストタイミングだと思うんですが、いかがでしょうか。




関係者のみなさまに感謝したくても、できなかったのが最大の心残り。



改めて、ツールド妻有実行委員会とボランティアの方々にお礼申し上げたい。


ありがとうございました!

\(^o^)/

『ツールド妻有』の体験がとても素晴らしかったので、2回にわけてレポートしています。今回はその後編。>>前編はこちら前編では「会場に行くまで」、「宿の確保」、「天候にあわせた準備」、「補給食の美味さ」について書いたんだけど、今回はイベント中に感じたこと&イベン ...

ツールド妻有』の体験がとても素晴らしかったので、2回にわけてレポートしています。今回はその後編。


>>前編はこちら




前編では「会場に行くまで」、「宿の確保」、「天候にあわせた準備」、「補給食の美味さ」について書いたんだけど、今回はイベント中に感じたこと&イベント後のお話です。

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※全員が支給されるお揃いのジャージを着て走る。一体感がスゴイが、道中で知り合いを見つけにくくなる(笑)


ボトルは1本でOK

真夏の120キロのライドだと、水分補給が心配だが、ツールド妻有に限って言えばボトルは1本でOK。エイドステーションで水、スポーツドリンクをいくらでも補充してもらえるからだ。



エイドステーションの間隔は長くても14キロほどなので、1本あれば十分に持つ。ヒルクライムなので、2本持つと重量増になってしまうしね。



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走行中は、周囲と積極的にコミュニケーション&意思表示を

いくらバラけて走るといっても、1,000人規模のイベントとなると前後に人は常にいるし、ひんぱんに抜いたり抜かれたりする。



人を抜くときは「右通りまーす」とか、車が前後から来たら「車!」って周囲に警告したり、路肩をあるくお婆さんがいたら、ハンドサインで後続に伝える、といったことはせねばならない。



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公道を閉鎖しているわけではなく、人も車も普通に生活されている中を走らせていただくイベントなのだ。こちらは地元の道をお借りさせていただいている身分なので、感謝と礼儀を持って走らねばならない。


下りはくれぐれも安全運転で

あと、ツールド妻有はヒルクライムイベントなので、ダウンヒルもたくさんある。直線だったり、ワインディングだったり、見通しが良かったり、悪かったり、様々なシチュエーションを走るんだけど、やはり下りは事故が起きやすい。



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自分は目撃しなかったが、「下りで事故があった」と他の参加者が話しているのを耳にした。



あまりの気持ちよさについついスピードを出したくなるが、ダウンヒルでは飛ばしすぎず、自分の力量を越えた走りをしないようにしよう。大規模になればなるほど、サポートカーへの伝達や救急車の到着も遅れるだろうしね。



あと、雪国であるせいかもしれないが、路面が荒れている箇所もまずまずあった。くぼみでガツンときて、ブラケットを持った指がスッポ抜けそうになったことも数回あったしね。初めて走る道は路面の予測ができないので、ご自身のスキルを過信しすぎないようにしていただきたい。

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※えげつない斜度を登るということは、その後えげつないダウンヒルをすることを意味する


運営者とボランティアの方々のホスピタリティにうるっとくる

走行中に地元の人達が声援を送ってくれるんだけど、それがすごくウレシイよ」と聞いていたとおり、街中の方々が沿道で「がんばれ~」と手を振ってくれた。


Cheer

※ ツールド妻有公式サイトより引用


地元のおじいちゃん、おばあちゃん、小さな子どもたちが笑顔で見守りながら応援してくださる姿を見せてくれると、こちらも「ありがとうございます~!」、「おはようございまーす!」と喋りながら走ってしまうね(笑)。



道を占拠して走っている立場の我々を、このように暖かく迎え入れてくれるホスピタリティがありがたかった。



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坂道で苦しんでいるところを背中を叩いて励ましてくれたり、ブンブンと旗を振ってくださるパワフルなオバサマたちもいらっしゃった(笑)。



ツールド妻有は9年目で、サイクルイベントとしては歴史があるほうだが、これもきっと運営事務局の尽力の賜物のはず。イベントを1回だけやることはできても、毎年開催してしかも成長させていくのは相当な努力が必要だからね。

Chindonya

※ 盛り上げ役のちんどん屋さん。場所を移動しながらずっと応援してくれていた。(ツールド妻有公式サイトより引用)


イベント終了後、もう1泊する手もある

レースのスタートとゴールは「ミオンなかさと」という温泉宿泊施設だったんだけど、レース終了後はここに泊まることにした。この判断は正解だった。



なぜなら、7時20分に走りだし、16時20分ゴールの9時間を走り終わったあとは、疲労で1ミリも動きたくなくなる。そのまま会場横にあるミオンなかさとになだれ込み、温泉に使って生き返ることができた。



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ほとんどの参加者はイベント終了後にバラバラに帰っていくのだが、ローディ先輩と自分は有給を使ってミオンなかさとに宿泊した。お互いおっさんなので、「翌日は仕事にならないだろう…」という先見の明である(笑)。



ミオンなかさとは田園に囲まれ、すぐそばには信濃川の流れる開放感のあるロケーション。泉質は弱アルカリ性の単純温泉。湯船も露天も広々としていて、開放的なロケーションなので身も心も休まった。夕飯前、夕飯後、翌朝の朝食前の3回も入ってしまった。お食事は朝も夜も和食だったが、どちらも美味しかった。



埼玉に戻る途中で、「道の駅 南魚沼 雪あかり」に立ち寄ってお土産を購入。地元で採れた野菜と魚沼産コシヒカリ、お漬物やジャム、ヨーグルト、お菓子などなど販売されていた。食事できるスペースもあったよ。公式サイトには紹介動画もあったよ。


バイクは入念に洗い、注油しよう

今回のイベントは濡れた路面も多少走ったので、バイクがものすごく汚れた。


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ディレーラーとキャリパーブレーキには砂がびっしり入ってしまったし、タイヤを外し、水洗いで砂を完全に落とし、水分や埃をエアダスターで吹き飛ばして自然乾燥。その後、駆動部分にグリスを注油してピカピカに戻した。


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ひとつ驚いたのが、シャマルミレのホイールの汚れがすごく少なかったこと。あんなにも濡れた路面を走ったのに、ブレーキシューの黒みがないし、洗浄しても汚れがほとんど出ない。


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これがプラズマ電解酸化処理のおかげかどうかは分からないが、そういえばブレーキングは120キロの道中で常に思うように効いてくれて、不安を感じさせるシーンは一度もなかった。



シャマルミレのヒルクライム&ダウンヒルのインプレッションは別の機会に書くので、しばしお待ちを。




ツールド妻有の関係者のみなさま、本当にありがとうございました! 来年も参加させていただく予定です。m(_ _)m

新潟県の妻有地方で開催された『ツールド妻有』に参加してきた。勤務先のローディ先輩はこれまで8回参加していて、事あるごとに「ツールド妻有はいいよ!まず景色がいい、エイドステーションの補給食が絶品、でもって人々が温かい」と口癖のように語っていた。しかし、これま ...

新潟県の妻有地方で開催された『ツールド妻有』に参加してきた。



勤務先のローディ先輩はこれまで8回参加していて、事あるごとに「ツールド妻有はいいよ!まず景色がいい、エイドステーションの補給食が絶品、でもって人々が温かい」と口癖のように語っていた。



しかし、これまでエイドステーションで食事するイベントに参加したことがなかったので、話を聞いてもいまいちピンとこなかった。

Photo


「エイドステーションの補給食がいくら美味しいっていっても、しょせんバナナとかキュウリでしょ?」

「田舎の景色だったら、わざわざ新潟まで行かなくても、秩父の峠があるじゃない」

「人のぬくもりって、そういうのは昭和までの話では」


……と、ほんの少し思ったことは否定しない。




しかし、余りにも熱心に勧めてくださるので、「体験したことがない人間には想像のつかない世界があるのかも」と考えを改め、エントリーしたのだ。



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イベントを終え、川口市に戻ってこのブログを書いているんだけど、結論から言おう。



ツールド妻有サイコー! 新潟県の食事と景色に感激! イベント運営&ボランティアの人々のホスピタリティに感動!」だった。お世辞抜きで、素晴らしいイベントだった。





期待をはるかに上回るステキなイベントだったので、ぜひここでも紹介したい。あまりほめすぎると、来年のエントリーがしにくくなってしまうかもしれないが、やはり良い物は良いと伝えたいのだ。



そもそも、ツールド妻有とはどういうイベントか?

TOUR DE TSUMARI(ツールド妻有)は、新潟県妻有(十日町市・津南町)地方で、3年に一度開催される現代アートの祭典「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」において、建築家伊藤嘉朗氏が、2006年に企画・発案されたサイクリングイベントです。

伊藤嘉朗氏は、美しい里山の風景やアート作品、建築作品などを楽しみながら自転車で巡るアートツアーとして、移動そのものを作品のテーマにしました。

2006年以降、伊藤嘉朗氏を中心に、地元の大勢の皆さんのご協力のもと、毎年開催されており、2009年と2012年は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の開催年であり、芸術祭の公式イベントとして開催されました。

Start

ツールド妻有公式サイトから引用



ツールド妻有はただのサイクリングイベントではなく、芸術祭の一部なのだ。走っている我々サイクリストにとってはイベントでしかないかもしれないが、主催者からすると、走っているサイクリストたちも芸術作品の一部という位置づけなのである。コンセプトが大きい!



用意されているのは70, 90, 120キロと3タイプのヒルクライムイベントだ。レースではないので、順位やタイムを競うことはしない。12~14キロごとに用意されるエイドステーションでの補給食に舌鼓を打ちつつ、マイペースで制限時間内に走る。



マイペースで走ってよいとはいえ、高低差はけっこうある(120キロコースの獲得標高は2000メートルちょい)。平地はほぼなく、登りと下りをひたすら繰り返す。



ちなみにエントリーしたのは120キロコース。せっかく新潟まで出かけるのだから、思い切りもがきたいではないか。

Course


ということで、時系列&ポイント毎にまとめて、2回にわけてレポートしますね。


輪行で行くか?クルマで行くか?

これはかなり迷ったがクルマにした。今回は2泊するつもりだったので、荷物がそこそこの量になる。それらをすべて背負って移動するのはきっついので、パンダに全部詰め込んで移動することにした。



勤務先からは他に2名参加したのだが、輪行移動だったので現地合流することにした。



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結果的に、車にして正解だったと思う。まず現地の足にもなるし、買い物をしたり荷物を移動させるためにも使える。あと、イベント前日は雨だったのでなおさら助かった。車移動だと、バイクスタンドとかフロアポンプといった、「輪行ではどうしても運べない器具」も持っていけるのもGOODポイント。



車があったおかげで、宿から15キロ離れた『ナステビュウ湯の山』という日帰りの松之山温泉にも行ったんだけど、泉質も露天からの風景もよくてくつろげた。ちなみに源泉は95度(!)だけど、もちろんぬるめてあるので心配無用(笑)。



川口市から妻有まで片道210キロ。まずまずの距離ではあったものの、パンダでドライブも楽しめたと思えば悪い話ではない。藤岡ジャンクションまでは軽い渋滞があったけど、群馬に入ればほぼほぼスムーズに走ることができた。

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※もうちょい走れば日本海




宿泊先はレース会場の近くがいい

ツールド妻有の参加者は1,000名。これくらい出場人数が多いイベントになると、「ひとつの村だけでは、宿泊キャパが足りない」事態が起きる。



朝の7時に出走するので、どうしても前泊する必要があって、ちゃんと宿を確保しておかないと、「イベントにエントリーはできたけど、泊まる宿がない!」なんてことになり、会場から数十キロも離れた町まで走らねばならなくなったりする。(現にそういう人はいる)


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※会場のミオンなかさとからほど近い「和泉屋」さん




そこは(すでに8回もツールド妻有に参加している)ローディ先輩が機転を利かせて、スタート地点からたった2キロの宿を確保してくださった。これはすごく助かった。なにしろ、当日は4時半に起床したからね。



5時過ぎに食事をし、身支度を整え、バイクを用意し、荷物を預け、クルマを所定の位置に移動させ…なんてやっていると、あっという間に時間が過ぎてしまうものなのだ。遠くに宿泊していたら、3時起床で寝不足のまま走るはめになっていただろう。



ちなみに宿泊先は「和泉屋」さん。公式ウェブサイトかブログを探したのだが、発見できなかった…。家族で運営されている小さな旅館で、ボリュームある食事が美味しかった。

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雨を想定しておくべし

前日の昼に全員が宿に集合し、荷物を預けて昼食をとり、コースチェックを兼ねて試走したのだが、試走終わりと同時にザーッと雨が降ってきた。どうにか止むことを祈ったが、雨は夜通し降り続け、翌朝の起床時(4時半)もまだ降っていた。



路面はびしょ濡れ。「夏とはいえ、雨の中を120キロ走るのはしんどいな。下りはスピードも出るから身体も冷えるし、スリップの危険性も増すし」と心配してしまった。

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※スタート前まで小雨がシトシト




山の天気は変わりやすい。週間天気予報はアテにならない。経験豊かな先輩方は(ヘルメットにかぶせるための)シャンプーハットとかシューズカバー、アームカバー、袖なしのウィンドブレーカー等を用意していて感心した。こっちはといえば、なんの雨対策もしておらず、準備の甘さを反省した。



ちなみにレース開始直前に雨はやんでくれたからよかったものの、雨の中を走ることになっていたら、かなりつらい思いをしたであろうことは間違いない。雨対策は必ずしておこう。

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※あいにくの天気だけど、霧がかった山々と田園風景に見とれてしまう


パンク修理キットはぜったいに携行すること

まさかロングライドに出場する人で「パンク修理ができない」とか「修理キットを持っていない」なんてことはないと思う。実際、パンクはあちこちで起きた。120キロの道中で、ざっと30件はパンク修理を見かけた。



まずスタート500メートルでパンクしている人がいたし、数キロごとに修理している人を目撃したね。どなたも慣れた手つきで軽々と修理していたが、空気入れを持っておらず、主催者側のサポートバイクの空気入れを持ってきてもらっている人もいた。レース開始直前まで雨だったことも、パンク多発の原因だと思う。



100キロを越えるイベントではチューブ1本では心細い。予備は2本は持っておきたいところだ。

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※20キロ地点にて。左にはパンク修理中の方々が


日本の原風景を堪能せよ

新潟県には冬のスキーシーズンにしか訪れたことがなかったせいか、「新潟=雪国(白い)」という固定観念があった。(失礼にもほどがある)



ところが、夏の新潟の美しいことといったら!



坂の上から見下ろす延々と続く棚田。稲穂がなびく一面の田園風景、人の手が入っていない自然のままの山々、澄み切ったおいしい空気。まるで、日本昔ばなしのワンシーンを切り取ったような日本の原風景を味わうことができた。



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別に自分は田舎で生まれ育ったわけじゃないけど、にもかかわらず「これぞ日本!」って声に出したくなったね。秩父の峠も悪くはないけれど、スケールが違いすぎる。



この風景のおかげで、120キロの道中がまったく退屈ではなかった。この風景は、お金を払ってでも愛でる価値があるよ。



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エイドステーションの食事の旨さはハンパない

半信半疑だったエイドステーションの補給食だが、とんだ誤解をしていた。うますぎるのである。


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エイドステーションは8箇所あって、甘いもの、しょっぱいもの、温かいもの、冷たいものをこれでもかと提供してくれる。



バナナやグレープフルーツ、スイカ、トマト、桃はどれも甘かった。漬物類も充実してて、キュウリやナスにボランティアの方々手製の味噌をつけて食べるのだが、絶妙のお味なの。



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地元のオバちゃん、お婆ちゃんたちの手作りなので、さらに有り難みが増す。そして魚沼産コシヒカリでつくったオニギリにとどめを刺された…。


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炊いた米に塩を混ぜて握っただけなのに、なぜこんなにも人の心を打つのか…。塩握り飯だけではなく、鮭、昆布、梅と具のバラエティも豊富。たぶん、おにぎりだけで10個は食べた。


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※家に持って帰りたくなる美味さ!


途中、ツールド妻有名物の魚沼産コシヒカリで作った巨大パエリアにも出くわした。ほっくほくで具もジューシー。思わずおかわりしてしまった。


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パエリアの隣にあった冷や汁もいい仕事をしていたね。地元で採れた夕顔が入っていた。



「夕顔」とは聞いたこともない野菜だが、ウリ科の植物で巻き寿司などの具に使われる「干瓢(かんぴょう)」の原料である。冬瓜に似ているね。ホッとする味だった。


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あと、手作りの豆腐にも衝撃を受けた。



醤油かけずにたべてみてよ!」とオバちゃんに言われ、「味はするのかな?」と恐る恐る口に運んだら、なんと甘い!ほんのりではなく、ビシッとしっかり甘いの。これはもはや大豆のプリンと呼ぶべきお味だ。


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醤油をかけずにそのまま食べたほうが美味しいと思った。大豆の味がこんなにしっかりした豆腐は久しぶりだ。ふだん食べているスーパーの真っ白な豆腐とはまったくの別物。



昼ごはんに用意されたソバは、地元の蕎麦屋さんがわざわざ出張してこしらえてくれた。すごい行列だったのでさぞかし美味しいのかしらと並んでみたら、期待違わぬ味でビックリ。エイドステーションでこんなに本格的なソバを賞味できるとは…。

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ゴール後にもおにぎりと豚汁をいただけるのだが、疲れ切った身体にしみる。そしてひたすらにうまい。


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笹だんごやクッキー、あめ玉等のスイーツもあったし、チーズや魚肉ソーセージといったタンパク源も用意されていて、「胃袋がいくつあっても足りないよ~」状態。



ツールド妻有の補給食はもはや「グルメ」と呼ぶほうがふさわしいレベルだ。運営者&ボランティアの方々は押し寄せるライダーたちにバンバン食事を提供してくださっていた。



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※1,000人分の補給食を仕込むのは、とっても重労働だったはず。感謝である。


それも、事務的に渡すとかではなく、笑顔と応援の言葉をかけてくれるし、どこで採れた食材かも親切に教えてくれる。まさに街を上げてイベントを盛り上げるぞって意気込みがヒシヒシと伝わってくる。その姿は感動的ですらあった。


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食物のことを熱く語りすぎてしまったようだ(笑)。



後編はこちらからどうぞ!

去年も出場した「もてぎエンデューロ」に今年も職場の面々と出場してきた。 もてぎエンデューロとは、ツインリングもてぎをひたすら走りまくるというイベント。我々が出場したのは7時間レース。朝の9時から夕方16時まで、交代しながらノンストップで走り続け、制限時間内に ...
去年も出場した「もてぎエンデューロ」に今年も職場の面々と出場してきた。
もてぎエンデューロとは、ツインリングもてぎをひたすら走りまくるというイベント。



我々が出場したのは7時間レース。朝の9時から夕方16時まで、交代しながらノンストップで走り続け、制限時間内に何周できるかを競うのだ。




Motegi



ロードバイクに乗らない人にしたら、「サーキットをくるくる回って、なにが楽しいの?」と思われそうなイベントだが(笑)。


去年は9月下旬開催だったのが、今年はやや肌寒い11月1日の開催。しかも、当日は雨の予報。うーむ、11月の雨の中を走るのはかなり寒いであろう。




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しかも7時間の耐久レースだし、待ち時間に身体は冷えるし、寒さ対策をしっかりしないと、風邪を引きかねん。


つうことで、着替え、秋冬装備、毛布、レジャーシートなどなどを用意した。
あと、長丁場なので補給食もしっかりと持参したよ。


到着直後は曇り空。まだ雨は降っていない。



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職場のSさんのレガシーに3台積んでいただいだ。レガシーの積載量、スゴイ!



受付を済ませ、試走を1周だけした。試走後、雨がポツリポツリ。ぐぬぬ、このタイミングで雨かよ。んで、この後は、ずっと降ったり止んだりを繰り返すことになる。



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レース開始は9時。9時に4時間エンデューロが始まり、4分後に我々の7時間エンデューロがスタートする。




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見た感じ、4時間に出場するチームの方が6;4くらいの割合で多いような印象だ。


我々のチームの一番手はオレサマ。コースにずらりと数百台のロードバイクが並ぶと、かなり壮観だね。


貸切のサーキットを思う存分走れるなんて、こういうレースでもない限り機会がないので、とても興奮する。




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スタートと同時に四方からクリートをはめる「ばちんばちん」って音が鳴り響く。


ロードバイクでのもてぎエンデューロは、車のレースの逆方向に走る。自動車レースは時計回りで、ロードレースは逆時計回り。正式な理由は確認していないが、おそらく「ロードバイクで突っ込んだら危険すぎるコーナーがあるから」だと思う。


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まっすぐな下りの後で、直角に曲がるコーナーがあるんだけど、ここをロードバイクで突っ込もうものなら、確実に大惨事になるって場所があって、それを回避するために逆回転にしているんだと思う。誰に聞いても、このことを指摘するしね。




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※画像は昨年の試走時に撮ったもの




話を元に戻すと、スタート直後は人が大勢なのでややゆっくり目。と思いきや、最初のコーナーを過ぎた直線の登りですでにマジレースが展開し始めた。あっという間にオレサマの視界から消えていくガチな方々の集団。



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※奥の方々がガチです(笑)。



オレサマの今日のゴールは、「事故ゼロ、落車ゼロで完走する」であり、順位は二の次。



しかも路面はウェットコンディションなので、コーナーは慎重に曲がった。もてぎのコースは、上りの後に「快適きわまりないダウンヒル」がある。ここの下りを満喫するためにもてぎに来ると言っても過言ではないほどだ。


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※画像は昨年の試走時に撮ったもの





ここは、普通に走っても軽く時速40キロを超えるし、オレサマ程度の貧脚でもちょいと回せば時速45キロ~50キロ出てしまう。長いくだりのあとは、緩やかな登りがあって、平坦のストレートになり、スタート地点に戻ってくる。



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さて、他のチームがどういう交代方法をとっているかは知らんが、我々は3周で交代しようと決めた。


1周は5キロ弱あって、普通に走ると8分30秒~9分で周回できる。これを3回繰り返すと27分くらいで交代することになる。まあ、体力的にもこれくらいの頻度で回すのがよいだろうという判断だ。疲れてくる終盤には2周交代もあり、である。



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「雨の中、走るのは嫌だなあ」と思っていたが、いざ始まってしまうと雨だろうが関係なく楽しい。気温も意外に低くなく、15度くらいある。




オレサマはアームカバーと夏用ジャージの上にウインドブレーカーを着て走ったが、半袖とショートビブショーツという夏の出で立ちで走っている人もちらほら。少なくとも、走っている間は寒いと感じることはなかった。


コース上には4時間エンデューロの人たちと、7時間エンデューロの人が入り乱れており、どこも満遍なく人が散らばっているかんじ。




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賑わっていて結構なことだが、人の多さと事故発生率は比例するもので、さっそく落車のアナウンスが。
どこそこの地点で4台が接触して落車
どこそこで2台落車発生。通過の際は気をつけてください
というアナウンスが割と頻繁に聞こえてくる。



コーナーで曲がりきれずに膨らんでしまって隣のバイクに接触するとか、スリップ転倒したバイクに巻き込まれてしまうとか、そういう事故が起きているんだろう。


オレサマの近くでも、バランスを失いかけてなんとか持ちこたえる人が何人かいたし、急な車線変更するバイクに慌てて、転けそうになってた人もいた。


ほんのちょっとの気の緩みで事故になる。周囲の様子を見てて、「こりゃあ、無茶な走りはしない方がいいな」って肝に命じたよ。




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コーナーに進入するときはもちろん、常に自分の360度に誰が走っていて、追い抜こうとしているのか、オレサマを風除けに利用しているのか、こっちに気づいていないのか、ピットインしたがっているのか、ということに意識をするようにした。


エンデューロはいろんなレベルのライダーがいて、抜いたり、抜かれたりがそこらじゅうで起きる。集団走行をしたことがない人や、サーキットが初体験って人もいる。ママチャリやクロスバイク、子供もいる。




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その真横を実業団クラスのスピードでぶっ飛ばす高速集団もいるわけで、かなり特種というか、事故が起きやすい不確定要素の多い環境なのだ。


オレサマは15周ほど走ったと思うんだが、(記憶では)2周に1回は落車のアナウンスがあった。


去年よりも明らかに頻発していて、間違いなく雨のせいだ。怪我の程度は知りようもないが、巻き込まれた人を含めたら、30人くらい事故に関わっているかもしれん。




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その様子を目撃したら、とてもじゃないけど本気でぶん回そうって気にはなれなくて、心にブレーキをかけながら走ったね。



疲れたときは、同じペースで走る人の後ろについて風除けにさせてもらったりもしたけど、前を走る人がコケる可能性はあるので、あんまり長時間はつかないようにもした。もちろん、風除けにさせてもらうのはストレートのみで、コーナーに入る前には距離を開けてセーフティマージンを保つようにした。


その心がけのせいもあり、我々のチームは誰も事故ることなく、巻き込まれもせず、無事に完走。


雨の中のレースというのが残念ではあったけど、コンディションの悪さを差し引いてもやっぱりサーキットコースを伸び伸びと走れるのはうれしいし、快感だ。アップダウンはゆるやかで、カーブ、コーナーも多く、変化に富んだコースなので、何周しても飽きないのもGOOD。




それにしても、トップ集団の速さは別次元だったわ・・・。「もうこれ以上スピード出せねえーーーー」ってこっちがフルパワーでダンシングしている横を、こともなげに余裕のシッティングでぶっこぬいて行かれるんですもの・・・。筋力の差?持久力?回復力?どういう身体の構造をしているんだろう。


というわけで、もてぎエンデューロ7時間レースの模様をお伝えしました。

来年もぜひ出場しようと思う。

レースに勝つための最強ロードバイクトレーニング

マジで三本ローラーを買ってトレーニングしようか悩み中。(置き場所が・・・)