サイクルガジェット ロードバイクが100倍楽しくなるブログ

ロードバイクとミニベロを徹底的にユーザー目線で解説するブログ &YouTubeチャンネル。面白さ国内No1を目指します。大学生の娘と運営。インプレ、イベントレポ、安全で楽しいサイクリングのコツ、メンテのノウハウ、海外記事&動画の翻訳も。ねとらぼ、産経サイクリスト、MarkeZine等で連載も。

2017年06月

これまで、海外の自転車事故動画を集めては紹介する…ということを繰り返してきた。ときどきユーチューブ動画を検索しては、「むぅ…この事故からは何を学べるのだろう」と感じた動画をまとめてきた。 今回も4件の自転車事故動画を発見したので、コメントを入れながら紹介 ...
これまで、海外の自転車事故動画を集めては紹介する…ということを繰り返してきた。ときどきユーチューブ動画を検索しては、「むぅ…この事故からは何を学べるのだろう」と感じた動画をまとめてきた。

今回も4件の自転車事故動画を発見したので、コメントを入れながら紹介していこう。自転車事故は対岸の火事ではなく、すべてのサイクリストが平等にさらされている危険である。

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※これまで4回ほどローラーから落車しています(ケガはゼロ)


オレ(私)はそんなマヌケな事故なんて起こさないよ

とは思わないようにしていただきたい。

オタワでの左折巻き込み事故

Cyclist struck on Ottawa bike lane

事故発生:37秒から



カナダの首都、オタワでの事故。日本同様、左側通行らしいが、左折しようとした商用バンがサイクリストを弾き飛ばす。信号直前まで互いに並走しており、ドライバーがサイクリストの存在に気づいていなかった可能性が高い。

車はそんなにスピードを出していたわけではないが、自転車はポーンと弾かれ、乗っていた人は頭を思い切り打つ。ヘルメットはしておらず、倒れたまま動けない。もしかすると、頭蓋骨を骨折したかもしれない…。

車道を走る以上、常に「ドライバーの視野に入る&死角には留まらない」ことをサイクリストは意識したほうがいい。ちなみに自分は車の真横を走ることはゼッタイにしない。スピードダウンし、先にクルマに行ってもらう。交差点の手前では、「左折してきても止まれるスピード」で走る。


( ´ー`)y-~~「ウインカーを見ておけばいいんじゃね?」


たしかにウインカーはひとつのサインにはなるが、(岡山県のように)ウインカーを出さずに曲がることが一般化している恐ろしい地域もあるので、全面信用してはならない。

>> 日本で一番ウインカーを出さない県は岡山県らしいので、事故発生件数を調べてみた結果

>> 日本一ウインカーを出さない岡山県が作った安全運転啓発動画がスゴイ

駐車しているクルマのドアが急に開き、サイクリストが餌食に

Bicycle crash into car door

事故発生:再生開始すぐ



すごく痛そう…。結構な勢い&ほぼブレーキをかける余裕がなかったようで、真正面から開いたドアに激突。肩と鎖骨部分を打ち付けているので、鎖骨を折ったかも。それくらいの衝撃。

これ、後方確認を怠ったドライバーに非があるんだけど、自転車側もそれを見越したライン取りをしなくてはいけない。マージンの目安は1メートル。

乗用車やタクシーに注意しなくてはならないのはもちろん、個人的に輪をかけて注意しているのが大型トラックとかダンプカー。車高が一段高い大型車両では、運転席から見落とされる可能性が高い。加えてドアそのものの面積も大きいので、勢いよくバーンと開いたら、逃げ場がない。

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※「開くかも…」と考えつつ通過しましょう


大型車両横を通過するときは、万が一に備えてやや大きめのマージンをとって走るようにしている。

あと、動画は昼間だが、さらに危険なのは夜間走行。無灯火だと高い確率で見落とされる。無灯火で走ってドアに弾き飛ばされても文句は言えない。フラッシャー(ライト)は己を守るために必須である。

並走する自転車同士が接触して転倒

Cycle Superhighway 5/8 Cyclist Crash - 'Is everyone okay?' edition

事故発生:再生開始すぐ



無茶な走り方をしているわけでもなく、スピードを出しすぎてもおらず、交通ルール違反もしていない。しかし、それでも事故は起きるというよい例。

信号が青になり、何台かの自転車が並走する形で一斉に走り出し、そのうちの2台が接触して一緒に倒れてしまう。


(-。-)y-゜゜゜「一体何があったんだ、すぐ近くにいるのになんで見落としているんだ」


という気になるが、意外に自転車って真横が死角になるものなのだ。車の運転もそうだけど、真横ってものすごく見落としやすい。しかも、タチが悪いことに、互いに「真横にオレ(アタシ)がいるんだから見えてるだろ。見えないなんてありえないだろ」って思い込みがあるので、なおさら危険発見が遅れやすい。自転車において「並走はリスキー」だと心得ていただきたい。

スピードが出ていないので双方重症ではないが、女性の方は右手を傷めたそうな。あと、ヘルメットを装着していない。この程度の落車でも頭を打ち付ける可能性は十分にある。
※女性はヘルメットしています!私の完全な見落とし(節穴かっ…)。コメント欄にてご指摘いただきました。ありがとうございました。

スピードが出てなければ、ヘルメットがなくても大丈夫だろう」という考えは、この動画をみれば「そうではない」ことがわかる。

サンタバーバラでのレース時の集団落車

Santa Barbara Road Race 2017, Cat 3 - Final Sprint Crash

事故発生:再生開始すぐ



アマチュアのロードレースでの集団落車。カテゴリーは不明だが、相当なスピードが出ている中での事故でかなり怖い。

原因は不明だが、前方で1台が落車し、後続が避けきれずに次々に巻き込まれる。急ブレーキをかけているのでホイールが完全にロックしているのもわかる。バイクコントロールもへったくれもあったものではない。

恐ろしいのは、倒れた中の1台が大きく跳ね上がり、バイクが道路外に吹っ飛ばされてしまう。乗っていた人も道路外に落ちそうになるが、間一髪で欄干にしがみついて難を逃れた。ちなみに、現場は地上30メートルフィート。落下していたら、この人は死んでいた可能性が高い。
※30フィートの間違いでした。よって9mですね。まあ、それでも十分に高いですが…コメント欄にてご指摘いただきました。ありがとうございました。m(_ _)m

先日の東名高速道路での起きたバスと乗用車の正面衝突事故が記憶に新しいが、勢いがついた乗り物は少々の高さをいとも簡単にクリアしてしまうことがある。

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自転車もそれは同じで、ダウンヒルのコーナーを曲がりきれずにガードレールに突っ込んで、乗り越えるように落下してしまう事故もある。

動画の落下未遂は不可抗力であり、乗り手に罪はないのだが、高速度域ではこのような常軌を逸した挙動をすることもあることを覚えておいてほしい。


以上、4つの事故動画を解説してみた。自転車というものは、ちょっとバランスを崩しただけでいともたやすくコケてしまうものだということが、よくわかるのではないだろうか。

どんなに安全運転を心がけようとも、巻き込まれることはあるし、不可避な事故もある。パッシブセーフティの一環として、最低限でもヘルメット、前後のフラッシャー(ライト)は必須である。あと、落車の際に手のひらを守ってくれるグローブは地味に重要。疲労軽減だけでなく、事故の際のプロテクターにもなるので強くオススメしたい。

海外の事故動画ではあるが、同じ事故はどこでだって起こり得る。どうか皆様におかれましても、安全運転で事故のないサイクルライフをお楽しみいただきたい。




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「これからロードバイクかクロスバイクを買おうと思ってるんだけど、どんな基準で何を買えばいいの?」という質問をよく受ける。 上級者サイクリストであれば、「好きなのに乗っておけばいいんだよ。細けぇこたぁ、考えるな」って言ってしまうかもしれない。その気持ちも ...
これからロードバイクかクロスバイクを買おうと思ってるんだけど、どんな基準で何を買えばいいの?」という質問をよく受ける。

上級者サイクリストであれば、「好きなのに乗っておけばいいんだよ。細けぇこたぁ、考えるな」って言ってしまうかもしれない。その気持ちもわかる。人のためではなく、自分のために乗るのだから、好みのロードバイクでもクロスバイクでも買えばいい。

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しかし、である。

そもそも選ぶ基準がない人に「好きなのを」は酷な話。パソコンに詳しくない人はCPUがどうのとか、メモリがどうのとか、チンプンカンプンで選べないのと同じように、スポーツバイクに不慣れな人は、持っている情報が少なすぎて一歩が踏み出せない。

自転車もパソコンもそこそこ万円してしまう、小さくない投資になるので、失敗はしたくない。

用途や好みにもよるのでロードとクロスのどっちが良いとは断言できないが、個人的にオススメしたいのはロードバイク。

そこで今回は、「本当はロードが欲しいんだけど、なんとなく不安でクロスバイクで手を打とうと思っている」方に向けて、ロードバイク特有の得体の知れない不安を取り除いてみよう。

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※ミニベロかクロスか、でも迷いますよね

ドロップハンドルが怖い

ハッキリ言い切ってしまうが、ドロップハンドルは怖くない。形状はヤギのツノのようで猛々しさを感じさせるが、自転車ハンドルを究極的に追求した結果がこれ。

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えー、だってツールドフランスの選手が使ってるじゃなーい。一般人の私にはムリー

1日に数百キロ走る選手らにとって、もっとも疲れにくく、操作しやすく、快適なのがドロップハンドルなのだ。理にかなっているからプロの世界で使われている。プロにしか使えない特種なモノではない。

「でも、オレ(わたし)はプロじゃないし。スピードを追求するつもりはない。ただ気持ちよく走りたいだけ」

大丈夫。ドロップハンドルは、べつに速く走るためだけのものではない。のんびりツーリング…なホビーサイクリストにもドロップハンドルは問題なく使える。40キロ以上走るとわかるが、フラットバーハンドルの方が、よっぽど腕が疲れる。

人間の骨格にとって、ドロップハンドルとブラケット(手で握る部分)がもっとも握りやすく、力を発揮しやすく、バイクコントロールしやすい。ちゃんと乗り手を考えて作られている。よって、「バイクに自分が合わせなければ…」と気負う必要もない。

オクサマのボードウォークをフラットバーハンドルからブルホーンに交換したときも、散々怖がられたが、使わせてみたら大感激。「なんでこのハンドルにしなかったんだろ?なにを怖がっていたんだろ?」と大喜びでブルホーン仕様のボードウォークに乗っている。もちろん、フラットバーに戻すつもりはない。

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>> ボードウォークのハンドルをフラットバーからブルホーンに交換した

>> 【小柄な女性でのOK!】 ボードウォークをフラットバーからブルホーンバーに替えてみてのインプレッション

>> バーコントローラーとブレーキの角度を変えることでブルホーンバーを持ちやすくした様子をイラストで解説


結局は慣れの問題。すぐに当たり前になる。目安は30分。たったそれだけ。パシコンをマックから始めた人でもWindowsに切り替えられるのと同じようなものだ。

パソコンを使ったことのない人が、マックかWindowsか、どっちのキーボードが使いやすいのか…って悩んでたら、「どっちでも大丈夫だよ」って言うでしょう?「ちゃんと使いやすいように設計されているんだから、どっちから始めても問題ないよ」って伝えるでしょう?そういうことです。

対策:すぐ慣れるので問題なし

変速ギアの使い方がわからなくて怖い

ドロップハンドルからニョキッと伸びた黒い物体。ブレーキと変速する器具ということは明らかだが、どう操作するのか。「素人で大丈夫なのだろうか…」と心配する初心者サイクリストもいらっしゃるが、ノー・プロブレム。誰にでも、直感的に操作できるようにシマノさん、カンパニョーロさんらは設計してくださっている。

シマノ、カンパニョーロ、スラム等色々種類はあれど、どれでも慣れの問題でしかない。操作のちょっとした差こそあれ、じきに慣れる。いや、瞬時に「あぁ、そういうことね」ってなれる。むしろ、ママチャリでは味わえない「スパン、スパンッ」というクリスピーなギアチェンジが楽しくて、ついついムダに変速してしまうこと請け合いである。

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※ボードウォークにはデフォルトではターニーが付いてきました(操作感はそれなり)


ただ、コストを下げたいのであれば、シマノのコンポーネントを選んでおくとよい。

対策:迷ったらシマノが無難。定番は105、予算があればアルテグラ。

前かがみな姿勢が怖い

ロードバイクはそのジオメトリーゆえ、どうしても前傾姿勢になり、「ブレーキをかけたら身体が前に吹っ飛ばされるのでは」という不安が来る。

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実際はそんなことはなく、これも「慣れますよ」と断言してしまう。もしも恐怖が消えないとしたら、腕に体重を乗せすぎているのかも。だとすると、止まるたびに身体が前に引っ張られる感覚があって、気持ち悪いだろう。

その場合、ドロップハンドルが理由なのではなく、(サドル高、サドル位置、ステム長などを含めた)ポジションを微調整したほうが解決の近道かと。ブラケットの取り付け位置&角度も影響してくる。

乱暴な表現になるが、「スペーサーを足してハンドル位置を高くし、アップライトにすればとりあえずラクになる」ので、乗り始めはハンドル高を高めにし、慣れてきたら低くしていく…のが良い。

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そういう意味では、初心者ほどお店でプロにフィッティングしてもらうことを勧める。フィッティングしないままの我流ポジションで乗っていると、「なんだか苦しい >> ツラい >> 楽しくない >> 乗らなくなる」という悲しい末路をたどることになる。

対策:アップライトなポジションにセットしよう

タイヤが細くて怖い

「細い=ブレーキ効かない」、あるいは「ミゾにハマってこける」という恐怖があるようだ。ブレーキに関しては、ちゃんと止まるので問題なしなのだが、ミゾにハマる可能性は確かにママチャリやマウンテンバイクよりは高い。

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注意すべきはグレーチングと縦方向にヒビ割れたアスファルト。たいていのグレーチングは道路脇にあるので予測可能だけど、縦方向のミゾは自分も怖い。横方向なら乗り越えるだけで済むが、縦方向のはスポッと入り込むことがあるからね…。

あとは轍(わだち)。走行方向と並行して連なる轍って、大型車両の通行が多い幹線道路やバイパスに多くって、熱くなったアスファルトが溶けて、重いトラックの重量で道路脇にムニッーって押し出された結果できるもの。こいつに乗り上げると、タイヤの太さ関係なく冷や汗をかく。

ロードバイクに乗り始めると、タイヤの細さのせいで、路面状況にかつてない程注意を配るようになる。じっと路面を見つめているわけじゃないけど、間接視野で「石や空き缶が落ちてないか」、「穴ぼこがないか」、「砂や砂利がまかれていないか」を常にモニタリングしている感覚はある。

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※夜中にガツンとなると怖い

ただ、この心がけはタイヤの太さに関係なくやるべきだとは思う。23cだから気をつける、28cだからテキトーに走っても事故らない…なんてことはない。23cはちょっと…って方は、ちょいと太めのタイヤを履くのが良いだろう。

対策:25か28cを履かせる

ペダルで固定するのが怖い

いきなりビンディングペダルで足を固定するのは怖いはず。だからしばらくはフラットペダルで大丈夫。「えー、ロードバイクなのにフラットペダルなの?」という反応をもしも受けたら、「そうですが、何か?」と返せばいい。卑屈になる必要もない。べつにフラットペダルでだってロードバイクは楽しめる。

フラットならいつでも足を地面につけるので安心。こける心配はない。まずはバイクそのものの扱いに慣れ、車と並走しながら車道を走るのが当たり前になるのが先。

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「もっと快適にロングライドしたいぞ」

とか

「足が固定されていないことで、ペダルを踏み外しそうになることがあるから対策したいな…」

と思い始めた段階でビンディングペダルは検討すれば良い。

対策:フラットペダルで乗り始める

家の中に置き場所を確保できないかも

ママチャリは平気で雨ざらしにする人でも、「さすがに10万円以上も投じるロードバイクを外に置いておく気はない」と考えるのが普通のようで、「ロードバイク、欲しいんだけど…家に置き場所がないんだよね」とこぼす人がいる。置き場所がない問題である。

しかし、冷静に考えると、そりゃそうだ。だって、いままで自転車がなかったんだからそんなスペースが用意されているわけがない。スペースは作るのだ。工夫して生み出すのだ。

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※これぞ至高…


一人暮らしであれば、「それは捨てるな」と反対する人はいないので己の努力で解決できる。読まなくなったマンガ、なんとなく積読になっている書籍、粗大ゴミに出そうか迷っている壊れかけのレディオ、自転車購入を機に断舎離しましょう。

スペースを確保したら、何はともあれメンテナンススタンドをひとつ買いましょう。後輪を持ち上げて固定するタイプで、たいていのメンテナンスはこれでできる。安いものだし、1回買えば半永久的に使える。

スタンドがあるクロスバイクなら、べつに不要じゃね?スタンド使って置けばいいんじゃね?

違うのだ。屋内保管の際はメンテナンススタンドで保管した方がいい。理由は安定性とメンテナンス性の確保のため。チェーンを拭いたり、注油する際に後輪が浮き上がっていないとむちゃんこ難儀する。見た目よりも安定していて、地震などで倒れたことはない。洗浄やメンテナンス作業中も問題ない。

>> 【マジかよ…】 自転車のディスプレイスタンドの正しい使用法を初めて知った


蛇足だが、置き場所は部屋(家)の一等地にするのがコツ。つまり、TVの真横とか、ソファに座ったときに自然に視界に入ってくる場所のことだ。「ときどきしか乗らないから…」と奥まった場所に押し込んではダメ。

なぜわざわざ部屋の一等地に自転車を置くのか?もちろん、一杯やりながら愛車を愛でるためである。舐め回すようにじっくり、ねっとり、心ゆくまでありとあらゆる角度から目で愉しみ尽くすのだ。

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10万円以上払ったバイク、それはあなたにとってたいそう愛おしい存在のはず。仕事で疲れて帰宅し、部屋の灯りをつけたとき、愛車が「お疲れさま」と迎えてくれる。ホッと一息つける瞬間だ。

視界の目につく場所に置くことで、あなたの生活に彩りが生まれる。おはようからお休みまで、愛車と過ごす生活。スペースを少々奪ってしまうのは事実だが、「これも悪くないな…」と思える日は遠くない。

あまりオススメはしないけど、どうしても部屋に置き場がないのなら、カバーを掛けてベランダに置くのもアリ。ただ、いくら厳重にカバーしても結露ができたり、雨の湿度や温度変化にさらされるので、基材の劣化は早まってしまう。5万円くらいのクロスバイクであれば、この保管方法でもOKだが、10万円オーバーのバイクにこれはあまりしたくない。

対策:断舎離して意地でもスペースを確保する



以上、「本当はロードバイクが欲しいんだけど、なんとなく不安でクロスバイクで手を打とうと思っている」方々に向けて、ロードバイク特有の得体の知れない不安を取り除いてみました。

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もちろん、積極的にクロスバイクを選ぶシチュエーションもあるわけで、なにがなんでもロードバイクやで!って主張する気はない。クロスにはクロスならではなの気軽さ&利便性、軽快な街乗り感がある。ただ、「本当はロードバイクがいいんだけど、なんとなく気後れして…」って方がクロスバイクで妥協してしまうのはもったいない。

そんな方々の一助になれば幸いです。


それでも不安であれば、クロスバイク系ムックを読むのもオススメ(^^) 

個人的に、【完全ガイドシリーズ170】 自転車完全ガイド が読みたくて仕方ない。ミニベロ系雑誌やムックって悪魔的な魅力があるんだけど、なんででしょうね?(ミニベロ、買う予定ゼロなのに…)




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totalwomencyclingで、「サイクリスト以外の人にはなかなか理解されないこと23選(23 Questions Non-Cyclists Ask about Cycling)」という箸休め的な面白い記事があったので、翻訳して紹介してみる企画。今回は後編である。 >> 前編はこちら 12 どうして女性版のツー ...
totalwomencyclingで、「サイクリスト以外の人にはなかなか理解されないこと23選(23 Questions Non-Cyclists Ask about Cycling)」という箸休め的な面白い記事があったので、翻訳して紹介してみる企画。今回は後編である。

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>> 前編はこちら

12 どうして女性版のツールドフランスはないの?(Why is there no Women’s Tour de France?)

サッカーには女性版のW杯はあるのに、自転車はそれがない。たしかに女性版ツールドフランスがあってもいいのかもしれない。

ふつうの女性がレースに出る場合、どうしても男性とごっちゃにされてしまったり、カテゴリーだけでお茶を濁される…ことが多い。女性はどうしてもサイクリングの世界ではマイノリティ扱いされてしまう。このへんは、フラストレーションが溜まるかもしれない。

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13 マイルじゃなくて、キロを使うの?(What’s that in miles?)

日本では圧倒的にキロメートルが普及しているので、マイルをつかうことはまずない。が、海外では時と場合で両者が混在するのでややこしい。
※1マイル=1.6キロメートル

(イギリス国内では)非サイクリストはマイルで距離を認識することが多いのに対し、サイクリストはキロメートルを使うのだそうな。

理由は、キロメートルの方がたくさん走っているような気がするから…らしい(笑)。「31マイル走ったよ」よりも「50キロ走ったよ」のほうがかっこいいじゃないですかですって。なるほど。

14 どんだけ食べても太らない体質なの?(Do you have hollow legs?)

サイクリングはものすんごいカロリーを燃やす。なにしろ、走っている途中で補給しなければやってられないスポーツなのだ。ライド後にタンパク質と炭水化物を補給する必要がある。サイクリング後は「量を気にせず食べられる!」喜びがある。

ちなみに自分は食べても食べても太らない体質ではなく、走っても走っても痩せないタイプ。(しっかり食べている証拠ですね…)

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15 オレの自転車を見せようか?(Wanna see my bike?)

「自転車を持っているだけではサイクリストではない。乗って初めてサイクリストと自称できる」

…と書かれていた。一理あるかもと思いつつ、全面同意はしない。乗る距離云々は個人差である。少なくとも、「たくさん乗る=より優れたサイクリスト」という考えはしたくないものだ。

16 いくらすんの?(That cost how much?)

サイクリングは機材スポーツゆえ、お安くはない。凝れば凝るほどお財布が軽くなる。

非サイクリストはまずロードバイクの価格を聞いてぶったまげる。「たかが自転車ごときにいくらつぎ込んでいるんだ…バカか」といった目で見られる(笑)。しかし、趣味とはそういうものだと思う。

車でもカメラでもオーディオでもゴルフでもプラモデルでも時計でも貴金属でもアイドルの追っかけでも、それに興味がない人にとってはただの無駄遣い。しかし、本人が満足していればいいんじゃないでしょうか。

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※ASUSを使ってます

特定趣味には大金を惜しまず投じる人だって、他のところでしっかり財布の紐を締めてコントロールしているはず。自分も自転車機材にはケチらない人間だが、それ以外にはぜんぜんお金を使わない。

着た切り雀だし、靴は2足(ニューバランスのスニーカーとメレルのモックシューズ)しかない。お酒は一滴も飲まないので飲み代がほぼかからない。タバコもギャンブルもしない。カウンターの寿司屋なんて人生で3回くらいしか行ったことがなく、洋服は2年に1回ユニクロでポロシャツを2枚買う程度。ズボンが破れたら、近所のリサイクルショップで古着ズボンを調達する。

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※今も現役

くれぐれも勘違いしてほしくないのは、「高級ロードバイクを所有する=お金持ちではない」ということです(笑)。

17 なんで何台も自転車を持っているの?自転車なんてどれも同じでしょう?(Why do you have so many bikes, don’t they all do the same thing?)

記事では「わっはっは、断じて違うわ(Lol, no.)」としか書かれていなかったので補足すると、用途で異なるのだ。

用途もへったくれも、どっちも地面を走るだけだろうが。1台で事足りるだろうが

そのセリフはよく聞いた。オクサマから何度も浴びせられた。だからタイレルのCSIを買う前には説得用のプレゼン資料を作って Slideshare で公開したくらいで、そこまでしてようやく説き伏せることができた。

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うまく例えるのが難しいが、靴だって、鞄だって、服だってTPOに合わせて替える。それと同じでロングライドに行く時、輪行で出かけたい時、普段着でちょっとお出かけしたい時、サクッと買い物に行く時、荷物がたくさんある時、いろんなシチュエーションがあるのです。

18 自転車を家の中に保管しているですって?(You let your bike live in the house?)

そうですが何か?なんなら一緒に寝ますけど?

と答えるサイクリストは多いはず。

なにしろ大事なものなので、屋外に放置なんてありえない。みなさん、パソコンとかスマホを玄関の外にほったらかしにしますか。しないですよね?盗まれるだろうし、盗まれなくても雨風で一気に壊れてしまう。それと同じ気持ちですな。

非サイクリストからすると、「自転車=汚れたもの」なのだと思う。その認識はあながち間違いではない。なぜなら、「ママチャリ」を意識していると思うから。確かにママチャリは汚い。雨ざらしで錆だらけでチェーンはギトギトで埃と砂を駆るかぶりまくった自転車を家に入れたいとは自分でも思わない。

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※就寝前にはネットリとした眼差しで愛車を見つめる

だが、まともなサイクリストは愛車をピカピカに磨き、キレイに保っている。丁寧に扱う度合いで言えば、オーディオ機器と同じくらい。かなり大事にしているので、屋内保管にはどうか寛容な眼差しで見守っていただきたい。

19 棚にオイルとかケミカル剤がいっぱい並んでいるんですけど(Why do you have a shelf full of lube?)

バイクを正確かつスムーズに動かすためである。洗剤、ディグーリーザー、グリス、オイル、ワックス…など用途と場所で使い分けるので、いくつも持っているのである。すべてに意味がある。

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20 どうして家中に自転車パーツとか並べているの?(Why is your house full of cycling things?)

長年乗っていると、いろんなパーツが増えてくるものだ。予備のパーツや消耗品。交換したけど捨てるに捨てられないチューブ、交換されてしまったホイールとハンドル。取り外されて行き場を失ったスペーサーにステム。

細々した備品はデッドスペースを活用すると家庭内で文句を言われない。自分は階段と玄関の屋根に近いスペースを使って保管している。

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21 たかが自転車じゃん(Surely, it’s only a bike?)

それは言ってはダメなセリフ\( ˆoˆ )/

22 痛くない?辛くない?(Don’t you get hurt?)

痛むし、苦しいこともある。だがそれがいい。一日中布団の中でゴロゴロしていればラクだろうが、ずっと続けば楽しくなくなる。楽=楽しいでもないのである。多少の困難さがあるからこそ楽しい。登山しかり、マラソンしかり。

あと、サイクリングは大半の時間が楽しい。苦しい時間帯はほんのちょっと。別にわざわざ苦しむ目的で出かけているわけではない。(ヒルクライムを除く)

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以上、totalwomencyclingの「サイクリスト以外の人にはなかなか理解されないこと23選(23 Questions Non-Cyclists Ask about Cycling)」の後半を翻訳し、コメントを添えてご紹介しました。元記事には23個って書いてあったが、数えたら22個しかなかったぞ…(汗)


ちなみにであるが、ねとらぼでこんな記事を書かせていただいたら、とんでもないシェアがされてビビった。マニアックなネタなのでさほど拡散しないだろうとタカをくくっていたのだが、いい意味で期待を裏切られた。

>> 自転車への異常な愛情 または私はいかにして「ロードバイク大好きオジサン」となったか?

>> ロードバイクはオレ専用モビルスーツである! 「自転車に50万円」が“安い”理由(後編)


本気で趣味に身を投じるとは、こういうことだっ…!
我ながら真性のバカだと思う><

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サイクリングに限らず、趣味の世界は興味ない人には不可解な世界である。 「たかが◯◯◯ごときにそんな大金を払うなんて、バカじゃないの」 というセリフは趣味に限っては禁句。それが大切に人にとっては、「たかがとか言わないでよ。俺(私)にとっては大切なんだか ...
サイクリングに限らず、趣味の世界は興味ない人には不可解な世界である。

たかが◯◯◯ごときにそんな大金を払うなんて、バカじゃないの

というセリフは趣味に限っては禁句。それが大切に人にとっては、「たかがとか言わないでよ。俺(私)にとっては大切なんだから」ってことなので。

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自分は趣味(サイクリング)にお金はケチらないほうだが、服とか靴とかお酒とか家電とかインテリアにはほとんどお金をかけない。趣味嗜好もこだわりもないので、適当に安いものを買う。要するに、ほどほどに衣食住が満たされていれば満足してしまうタチなのだ。

自転車以外で唯一こだわるのは、、、パソコンくらいだろうか。仕事で毎日使うものなので、スペックだけは高めのものにしている。車も嫌いではないが、高級車にはまったく食指が動かない。プラスチックだらけの内装&ブワンブワンうるさいエンジンのパンダで大満足。

ただし、趣味嗜好は人それぞれ。他人の趣味が理解できなくても、否定はしたくないものである。

totalwomencyclingで、「サイクリスト以外の人にはなかなか理解されないこと23選(23 Questions Non-Cyclists Ask about Cycling)」という箸休め的な面白い記事があったので、翻訳して紹介してみますね。
※長いので前後編に分けます。

1 何時間も走り続けて退屈しないの?(Don’t you get bored of riding for hours?)

傍から見ているぶんには延々とペダルを回しているだけなので、そう見えてしまうのかもしれない。しかし、これが退屈しないし、飽きないのである。

どんな趣味でもそうだが、好きなことは何時間でもできてしまうでしょう。ゴルフだってスキーだって登山だってドライブそう。常に景色が変わり、坂をひーこら言って上ったり、快適に下りを楽しんだり、、、。グループライドなら道中の会話も楽しみのひとつ。

自分は、「サイクリングは低空飛行のタケコプター」だと思っている。スピード域的にもまさに空を飛ぶように空間移動できる。ドラえもんを観たすべての子供が、「タケコプターで空を飛んでみたい」と思ったはずだが、それが自転車でなら実現できる。タケコプターが飽きるはずがないのである。

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2 なんでわざわざ山に登るの?(Why would you want to ride up that?)

なるほど、山登りは確かにキツイ。上っている間、ひたすら「早く終わってくれ…」と祈る。なんでこんな苦しい思いをしているのだろうとも思う。1円の得にもならない。しかし、損得だけで語れないのが趣味でもある。

自分の限界を知れる。無心になって己に向き合い、戦うことができる。不甲斐ない自分の体力に自然界からダメ出しされる。そして、登り切った瞬間に味わう圧倒的な達成感…。薄汚れた社会人がピュアになれる瞬間はあまりない。それができる数少ない場所がヒルクライムなのだ。

そして、登ったあとは必ずご褒美が待っている。気持ち良い「下り」である(笑)。

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3 なんで雨でも走ってしまうの?(Why would you ride in this weather?)

自分はあえて雨天時に走ろうとは思わないし、大半のサイクリストがそうだと思う。ただ、前々から予覚して、あるいは泊まりででかけるイベントだと、少々の雨なら決行してしまう。はっきり言って雨天時のイベントは気が重い。

しかし、一旦走り出してしまうと、不思議と「走る前のモヤモヤ」は吹き飛び、それはそれで楽しくなってくるから不思議なものだ。一種のヤケクソ感だろうか、「こーなったら、雨でもヤリでも持ってこいや!わはははは」みたいな気分になれる。

2016年は3回エンデューロに参加(ツインリングスもてぎ、つくばサーキット、富士スピードウェイ)し、2回大雨に降られてしまったんだけど、今思い返すと、もっとも記憶に深く刻まれ、いまだに「あの雨はすごかったなー」と仲間と盛り上がれるのは雨のイベントだった。

ただ、雨のイベントやレースはスリップと転倒事故の可能性が格段にアップするので、ヤケクソとはいえど、いつも以上に安全運転は心がけてほしい。

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4 なんでストラバ使うの?(What’s the deal with Strava?)

サイクリストはわりとデータとか数値好きな人が多い。よって、ストラバ上であかの他人と勝負することを楽しむ人も多い。チャレンジ精神を刺激されてしまうというわけだ。

自分はタイムトライアルにはあまり興味がなく、人と競うこともしないタイプなのでストラバは使わない。ただ、それに興味がある人が多いのは理解できる。

ストラバではないが、個人的に楽しみながら挑戦しているのは「年間走行距離」で、毎年前年を越えようとは努力している。2010年に始めてから、3000キロが4000、5000、6000と伸び、今年は年間走行距離8000キロのペースである。来年は年間1万キロを目標にしようと思う。

メンテナンスノートにロードバイクとミニベロの走行距離をサイコンから読み取って記録し、足して、「6月上旬で3700キロ走ったか…ということは半年で4000記録だな。このペースを守れば年間8000キロだな…ムフフ」とか1人でほくそ笑んでいる。

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5 ピチピチのサイクルジャージとショーツって裸みたいなもんじゃないの(Lyrca? Are you serious?)

totalwomencyclingは女性に特化したサイクリングメディアなので、こういう質問が来るのだろうが、非サイクリストから言われる最も多い問いのひとつが、「そんなうっすいウェアだけで走るなんて、恥ずかしいでしょ。裸みたいなもんじゃん」であるらしい。

男性の自分ですら恥ずかしくて、いまだにビブショーツで走れないのだから、女性が躊躇する理由はわからないでもない。男性らからジロジロみられるんじゃないかって心配にもなるだろう。

ただ、サイクリングウェアは厚手のものもあるし、実際走るとすぐわかるが、専用ウェアはむちゃんこ走りやすい。さすが特化して設計されているだけあって、快適なのである。

ちなみにではあるが、先日ついにビブショーツを買ってしまった…。清水の舞台から飛び降りるくらい勇気が必要だった。サイクリング歴8年目にして、ついにビブショーツに挑むつもりである。乞うご期待。(オッサンのビブショーツデビューを楽しみにする人なんて、地球上にいないだろうが…)

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※もうすぐビブショーツデビューの予定

6 なんでふつうのソックスを履かないの?(Why not wear normal socks?)

自分も最初はユニクロのショートソックスで走っていたし、それでなんの問題もなかった。サイクリングソックスを使い始めたのは、たぶん5年くらい経ってから。ぶっちゃけ、どんなソックスでも問題なしである。

ただ、サイクリング専用のソックスを試して初めてわかったことなんだけど、フィット感、薄さのバランスはユニクロソックスとは違う。履いていて気持ち良いし、ペダリングもしやすい。

あと、たいていサイクリング系ウェアは派手なデザインとカラーなので、それにマッチするソックスはふつうの服屋さんではなかなか見つからないという事情もあったりする。

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7 サイクリングキャップって意味あるの?(Are those little cycling caps an actual thing?)

十分に意味がある。サイクリングキャップはずっと昔から使われており、その目的は大きく「目を日光から守る」と「額からの汗が目に入ることを防ぐ」ためである。

個人的にもずーーーっとサイクリングキャップは使い続けており、いまは二つのキャップを代わり番こで使っている。ヘルメットも頭がしっかりフィットしてくれるのも、キャップが気に入っている理由の一つ。キャップのあるなしでずいぶん違うものだ。

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8 ヘルメット被るのってダサい。本当に必要なの?(Helmets make you look stupid, are they necessary?)

ダサくない。むしろ、かっこいい。そして確実に安全である。まあ、ヘルメットに意味があるの?なんて疑う人は普通はいないけど。

ただ、髪型が崩れるからヘルメットはできれば被りたくないという女性ならではの悩みはわかる。しかし、ヘルメットを被らなければ、それはそれで風でボッサボサになってしまうだけ。どのみち崩れてしまうなら、かぶったほうが良いではないか。

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9 あそこが痛くならないのかしら(Doesn’t it hurt your foof?)

これも女性サイクリストが同性から聞かれる質問らしい。男性にも同様の問題はあるが、パッド付きショーツとかビブを着用すればまず問題ない。あとは慣れである。

万全を期すのであれば、3Dタイプの厚手のパッドがあるショーツを選ぶのが良いと思う。それでも解決しなければ、サドルを交換する…とかだろうか。

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※オクサマも履いてます

10 自転車で通勤すると、汗まみれになって気持ち悪くない?(If you cycle to work, don’t you get sweaty and gross?)

記事本文では、「べつにプロ選手のようにスピードあげまくりで走れば汗だくになるけど、通勤くらいなら大丈夫。大半のオフィスにはシャワーが常設されているし、適度なスピードで走れば汗まみれにはならないの」 って書かれていた。

イギリスの企業の多くはシャワー設備を備えているのだろうか…すごく羨ましい。社員が使えるシャワーがあるオフィスなんて、国内ではほぼ聞いたことがない。

のんびり走ってもそれなりに汗はかく。十キロ以内(片道)で平坦路であれば着替えなくてもなんとか大丈夫かしら。十五キロ前後かそれ以上の距離だと、どんなにのんびり走っても汗はかいてしまう。

ただ、シャワーがなくてもべつに問題なくて、タオル、着替えのシャツ、デオドラントの3点セットがあれば大丈夫。(スーツ通勤だとちと厳しいですが…)

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11 ってことは、ツールドフランス観ているんでしょう?(So you must follow The Tour de France?)

自転車好き、サイクリング好きだからといって、全員がツールドフランスフリークってわけじゃない。

スポーツって大きく「やるスポーツ」と「観るスポーツ」に分けられるんだけど、サイクリングは「やるスポーツの代表格」だと思う。特に女性はそう。乗るのが純粋に楽しいのであって、プロの世界には1ミリも興味がない女性の方が圧倒的に多い印象。

ちなみにオクサマはその典型で、フルームとかコンタドールとかサガンとか別府とか名前も顔も知らない。新城だけは知っているが、それは単に同郷(オクサマは沖縄、新城は石垣島)出身ならではの心理がそうさせているだけであり、名前以外に何か知っているかというと知識ゼロ。

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※ツールド栃木会場にて(名前のわかる選手がほぼゼロ…><)

まあ、偉そうに書いている自分ですら、海外情報はとんと無知だし、有名選手以外は名前も顔も知らない。有料チャンネルに加入してまでツールドフランス(とかジロ、ブエルタ)を観ようとは考えない。NHKのダイジェストで十分。

男の自分ですらそうなのだから、いわゆる一般女性ホビーライダーのほとんどはプロレースは関心がないと思う。


以上、totalwomencyclingのサイクリスト以外の人にはなかなか理解されないこと23選(23 Questions Non-Cyclists Ask about Cycling)の前半を翻訳し、コメントを添えてご紹介しました。


ちなみにであるが、ねとらぼでこんな記事を書かせていただいたら、とんでもないシェアがされてビビった。マニアックなネタなのでさほど拡散しないだろうとタカをくくっていたのだが、いい意味で期待を裏切られた。

>> 自転車への異常な愛情 または私はいかにして「ロードバイク大好きオジサン」となったか?

>> ロードバイクはオレ専用モビルスーツである! 「自転車に50万円」が“安い”理由(後編)

狂気を感じる文章なので、心してクリックいただきたい。
趣味とは、げに恐ろしきモノである…。


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フィアット社のパンダ・ファンを名乗っておきながら、「え、こんなクルマも出しているんだ、知らなかった…」と己を恥じる出来事があった。 「Qubo」という車種が海外のフィアットで売られている。クーボ(キューボ?)と読むらしい。海外動画を観る限り、「きゅーぼ」と ...
フィアット社のパンダ・ファンを名乗っておきながら、「え、こんなクルマも出しているんだ、知らなかった…」と己を恥じる出来事があった。

Qubo」という車種が海外のフィアットで売られている。クーボ(キューボ?)と読むらしい。海外動画を観る限り、「きゅーぼ」と発音しているようだ。日本で展開されていないからとはいえ、あまりに迂闊だった…。

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ひと目見たら忘れられない愛らしいルックス。コンパクトながらもユーティリティ性が高そうなデザイン。紹介動画を観て、サイクリスト的に見逃せない車だと思った。というか、「正直、アリ」である。日本で発売されていないのが殘念でならない。

ということで、どんなクルマか調べてみました。



「Qubo(キューボ)」って、どんなキャラクター?

Qubo(キューボ)はコンパクトなミニバンスタイル。いわゆるBセグメントってカテゴリですな。全長が極端に短く、背が高く、スクエアな形状でスライドドア…。スタイリッシュさは捨て、ユーティリティを優先している。

国産ではあまり見かけないシルエット。しいて言えば、ホンダのフリード(FREED)が近いかなと。輸入車だと前のカングーな気がする。スタイリッシュさは捨てていると書いたが、デザインは良い。すごく良い。とくに真横と後ろ斜め45度からがナイス。(ヘッドライト周辺はやや残念。もうちょい可愛さを演出してほしい)

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Peugeot Bipper Tepeeというまったく同じクルマ(バッジだけプジョー)もある。この詳しい紹介動画を観れば、Quboについても(中身については)ほぼわかる。

動画の要点だけ書き出すと…

Peugeot Bipper Tepeeの良いところ

  • 窓が大きく、アップライトで見晴らしが良い
  • 街乗りにちょうどいいサイズ
  • 小さいボディなのに荷物がいっぱい詰める
  • お値打ち

イマイチなところ

  • エンジンがうるさい
  • やや非力で登りがツラい
  • スムーズとはいえないヒョコヒョコした乗り心地
  • リアウィンドウがポップアップ(チルト)式で、ちゃんと開かない
  • プラスチッキーで安っぽい内装


Qubo(キューボ)のエンジン

エンジンは2種類。

  • 1.4 Lガソリンエンジン(77馬力)
  • ディーゼルエンジン 1.3 L(80/95馬力)

いずれにしても、たいしたパワーではない。

燃費は1.4 Lガソリンエンジンで約15.1km/L。ディーゼルの1.3Lだとぐっと伸びて約22.7km/L。参考までにパンダの燃費も添えておくと、一般道でリッター15~16kmくらい。高速道路でリッター21~22km。なので、パンダもクーボも大差はない。

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※パンダの馬鹿みたいに小さなエンジンルーム

1.4L エンジンは4気筒8バルブのみ。ディーゼルエンジンは、1.3L 4気筒16バルブでターボ付き。ディーゼルのほうは「スタンダード(80馬力)」とハイパワー(95馬力)」の2タイプが用意されている。よって厳密には3種類のエンジンがあるというわけ。個人的には燃費がよく、かつパワーのある90馬力のディーゼルエンジンを選びたい。

なお、パンダは2気筒ツインエアーターボエンジンは、85馬力&14.8kgのトルクを発揮する。ここもQubo(キューボ)と同等レベルだ。

Qubo(キューボ)の内装クオリティ

ハッキリ言って安っぽい。プラスチック感満載。インパネデザインにも特筆すべきNEWさはなく、商用っぽい空気が漂う。カーナビ画面も「いまどきこのサイズ?」と逆の意味で驚く小ささ。所有欲とかラグジュアリーさとは無縁の車。だが、道具としてガンガ使い倒すべきクルマなので、それでいいのだ。

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※プラスチックオンリーで構成されてる

Qubo(キューボ)のシートはしっかりしているように見える。200万円前後の国産コンパクトカーは明らかにシートで手抜きしてくるけど、フィアットはちゃんと作っていることが伝わってくる。(話は逸れるけど、自分が国産を買いたくない大きな理由は、シートがしょぼいから。外見、内装、走行性能の全てが良くても、シート&ヘッドレストがチャチだとそれだけで買う気が失せる)

パンダに3年以上乗っているから分かるんだけど、見た目は「ふつーで何の変哲もないシート」なのだが、コシがしっかりあって適度にサポートしてくれ、何時間運転しても疲れない。ドイツ車のシートが剛性感で受け止めるのだとしたら、パンダは硬すぎず、柔らかすぎず、ほんわか&ゆるふわと包み込んでくれるかのよう。購入前に試乗しただけで、「なんだこのシート!国産ともドイツ車とも違うぞっ…」って衝撃だった。

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※こちらはQUBO

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※こちらはパンダのリアシート

リアシートは心地よく、シートバックの角度、ヘッドレストの位置も「ちょうどええわ…」なのである。(フランス車を所有したことはないけど)フランス車に近いのかな…。少なくとも、「国産の同クラスのクルマのシートとは、比べ物にならん」と言い切れる。

Qubo(キューボ)のサイズ

個人的にむちゃくちゃ評価しているのが、そのサイズ。とにかく小さい。

  • 全長3,959mm
  • 全幅1,716mm
  • 全高:1,735mm

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※前後からギュッと押し込んだようなコンパクトさ

なんと4メートルを切る全長!フォルクスワーゲンの現行ポロが3,995mmなので、ポロより短い。めちゃくちゃ取り回しが良さそうだ。運転しやすいクルマかどうかを計る個人的なバロメーターが全長で、短ければ短いほどよい。

個人的に許すのは4,200mmまで。それ以上のクルマは生涯買うつもりはない。理想は4,000mm以内。なお、横幅はよほどバカでかくない限りなんとでもなる。(全長で縛りをかけると、世の中の乗用車ほぼNG…軽自動車かリッターカーかパンダくらいしか選択肢がない)

パンダは全長3,655mm × 全幅1,645mm × 全高1,550mmなので、全方向においてパンダよりは大きい。

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パンダを買うとき、オクサマに「(これまで乗ってた)ポロより全長が短いから、運転しやすいよ!」というセリフで口説いたので、(運転が苦手な)女性には全長の短さは男性が考えるより大事なような気がする。

>> 【自動車購入記 その1】 オレサマとオクサマの新車購入検討会議を赤裸々に公開するぜ

>> 【自動車購入記 その2】 オレサマ、ついに欲しいクルマを見つける!!


Qubo(キューボ)の車幅は3ナンバーだが、1700mm前半なのでぜんぜん許せるサイズ。全高がかなり高いのが特徴か。自分の身長が172センチなので、ちょい高い。横に立ったら屋根は見えない。なお、立体駐車場は人生でほぼ使ったことがなく、今後もその予定はないので問題なし。

ちなみにフリード(ホンダ)のサイズは、「全長4.215mm、全幅1,695mm、全高1.715~1.745mm」。FFか四駆かで全高が変わるようで、四駆のほうがちょっとだけ高い。Qubo(キューボ)はフリードよりも約25センチ短く、横にちょっと広く、高さはほぼ同じ、である。

Qubo(キューボ)をサイクリスト目線でチェックすると…

サイクリストとして気になるのは積載量と使い勝手。ロードバイクを積みやすい形状かどうか。データでは、トランクは330L、リアシートをたためば2,500Lだ。

06

パンダは、トランクが225Lで、リアシートをたたんでも870L。Quboの圧勝。高さがあるとはいえ、この数値はすごい。シートはただ倒すだけではなく、座面を跳ね上がることができる。ただ、全長の短さゆえ、ロードバイクをタイヤをハメたまま積むのはムリ。同じ理由で車中泊も厳しい。

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自分であれば、両輪を外し、フレームをひっくり返して、横方向に並べるように載せる。縦方向のスペースから想像するに、フレーム2つ、ホイール4本まで…が現実的な使い方だと思われる。 (それに、3台積めたとしても人間は2人までしか乗れないしw)

スクエア形状のボディ、ほぼ正方形のトランクゲート。ひと目で荷物が積みやすそうなのが分かる。トランクを見つめているだけで、「ばらしたロードバイクを積んでみたい…」という気持ちになってこないだろうか?自分は実車が見てみたくてたまらない。

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Qubo(キューボ)の価格

イギリスのサイトを参考にすると、3車種のそれぞの価格は下記の通り。
※1ポンド=143円(2017年5月末)で換算

  • POP:12,160ポンド=174万円
  • LOUNGE:13,160ポンド=188万円
  • TREKKING:16,005ポンド=229万円

この価格を見て、「安いっ!日本で売られていたら、ものすごく真剣に購入を検討する!」って思ってしまった。

フリードと比較すると、

  • B(エントリーガソリン車) 1,740,741円
  • G(中間クラス)1,833,334円
  • ハイブリッドBが2,088,889円
  • 最上級モデルのハイブリッドEXが2,459,260円
※価格はすべて税抜き

ほぼドンピシャ。すばらしいコスパの高さ。っていうか、パンダとほぼ同じ価格帯ではないか。(だから日本に導入されないんだろうな…キャラもかぶるし)

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以上、日本では発売されていないフィアット・Qubo(キューボ)を無駄に熱く紹介してしまいました。日本に導入されないかなあ…。(されないだろうなあ…)


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自転車のギアはクルマに比べて圧倒的に多い。 マニュアルなら5~6速(+リバース)だし、オートマはひと昔前なら4速。今では6速以上も登場してきているが、愛車パンダは5速オートマ。 ※ゴルフIVは4速だった ソレに比べて自転車のギアの多いこと。18速(2×9),20速( ...
自転車のギアはクルマに比べて圧倒的に多い。

マニュアルなら5~6速(+リバース)だし、オートマはひと昔前なら4速。今では6速以上も登場してきているが、愛車パンダは5速オートマ。
※ゴルフIVは4速だった

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ソレに比べて自転車のギアの多いこと。18速(2×9),20速(2×10)は普通だし、いまどきのロードバイクなら22速(2×11)ある。フロント3枚のロードバイクなら、なんと33速(3×11)だって可能。(あまり見かけないが…)

初心者サイクリストの方々は、「そんなにたくさんのギア、使いこなせないよ…。つか、多すぎるよ…」と怖気付くかも知れないが心配は無用。Global Cycling Network に「ロードバイクのギア変速の仕方(How To Change Gear On Your Bike | Road Bike Shifting Made Easy)」という動画が紹介されていたので、翻訳してお届けしよう



何速にギアが入っているかなんて、いちいち気にしなくてOK

22とか33とか、数字にすると「むっちゃ選択肢多いやん!」って印象を受けるが、実はどのギアで走っているかはあまり考える必要はない。車ならインパネにインジケーターがあるのでわかるけど、ロードバイクにはそんなのさい。
※かつてのティアグラにはそんな機能があったが、今は廃止されている。たぶん、需要がなかったんでしょう。

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※シマノのターニーにも目盛りがいちおうあります

最も軽いギアと最も重いギアと、その差を知っておくだけで、まあ事足りてしまう。あとは、そのレンジの中で「気持ちよく漕げるギアを選べばよい」だけ。

むっちゃカンタンに説明すると、左側のシフターはフロントのギア変速に使う。たいていのロードバイクにはペダル部分にでかい円盤(チェーンリング)があり、ギアが2枚ある。それを操作するのは左側のシフター。フロントギアは負荷をイッキに変えたいときに使う。たとえば、平坦路から登りになったときとか。

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※ロードバイクにはたいていフロントにギアが2枚あります

自分の住む埼玉県はフラットな地形ばかりで坂が少ない。よって、フロントギアはアウター(重いほう)になっていることがほとんど。インナーにいれることはまずない。都内(五反田)までジテツウすることもあるけど、インナーに落とすのは一回あるか無いか。

右側のシフターはリアディレイラーを動かすのに使う。こちらはスピードと負荷を微調整するために、かなり頻繁にお世話になる。

正しいギアを選択しているかどうかの判断法

ギアはフロントとリアにあり、大半の時間帯はリアの変速だけで事足りることはわかった。では、10~11枚もギアがある中で、「自分が使っているギアが正しい(=最適)かどうかはどう判別すればよいのか?

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※動画を観るとおおよその回転スピードがわかる

目安となるのがケイデンス。70~100RPM(revolution per minute)を快適に維持できるくらいのペダリングができればOK。ケイデンス90とは、1分間にペダルが90回回っている…という意味。(どれくらいの速度で回すのかは、動画を観てもらえば分かる。初心者のイメージよりかなり速いと思う)

ケイデンスを90に保ちたいがためにむっちゃ力をかけなければいけないのだとしたら、それはギアが重すぎな証拠。逆にケイデンスは維持できているけど、「軽すぎてペダルがスカスカする」と感じたらギアが軽すぎな証拠。

初心者サイクリストであれば、ケイデンス80~90RPMを目指せば良いと思う。上級者は100RPMで回せるが、ホリデーサイクリストにはちょっと速すぎてせわしないと感じるかなと。

80~90RPMで気持ちよく回せたらOKです。

快適なギアチェンジのコツ

平坦路から坂に差し掛かったとき、変速はちょっぴり早めに行ってあげよう。いよいよ脚が回らなくなってから変速しているのでは遅い。減速してしまうし、メカ類に過剰な負荷がかかってしまう。

苦しくなる(減速しそうになる)手前で変速しておくことで、速度を維持したまま坂に侵入できる。なお、自分は変速のタイミングでほんの少しペダルにかかる力を抜く。そのほうがメカに優しいのと、スムーズにペダリングできるから。(そうしているサイクリスト、きっと多いはず)

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※新型の9100系デュラエース、ずっと見てるとだんだんカッコいいって感じる

あまり使わないほうがよいギアの組み合わせ

いまどきのロードバイクはフロント2枚、リア11枚のギアを備えているが、だからといって22段すべてを平等に使うわけではない。中には、「一度も使わないギアの組み合わせ」もあって、それが『クロスチェーン』。上から見てチェーンが斜め(たすきがけ)のようになるギアの組み合わせはしないでおこう。

具体的には以下の2つ。

  • フロントがアウター(重い)×リアがロー(軽い)
  • フロントがインナー(軽い)×リアがハイ(重い)

上が50T - 28Tとか53T - 25T みたいな組み合わせ、下が39T - 11T みたいな組み合わせ。斜めになったギアを回すのは、スプロケットにもチェーン本体にも優しくなく、摩耗を早めてしまう。なるべくチェーンラインはバイクと平行に近い組み合わせに保つのがコツ。

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クロスチェーンをやらかしてしまう「あるある」なシチュエーションとしては、、、

フロントインナーで坂を登り切り、フロントをアウターに戻し忘れてリアだけシフトアップして降ってしまうパターン(「あれ?思ったように加速してくれないなぁ…」となる)

登坂なのにフロントをインナーに入れず、リアのシフトダウンだけで無理やり登ろうとしてしまうパターン(「軽いギアにいれているつもりなのに…ぐぬぬ…」となる)

リアが何速かを意識する必要はあまりないけど、せめてフロントがアウターに入ってるか、それともインナーなのかはちょっとだけ気にするといいかと。慣れてくれば脚のフィーリングで「あ、インナーのままだったか…」と気付けるが、慣れないうちは「ずっとインナーで漕いでたわ!」って信号待ちで気づいたり、ヘタすると帰宅後にようやく我にかえることも。

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まあ、クロスチェーンをちょっとしたくらいでパーツはすぐダメにはならない。ただ、積み重ねはよろしくないので、なるべく意識してみてくださいな。


以上、Global Cycling Network の動画、「ロードバイクのギア変速の仕方(How To Change Gear On Your Bike | Road Bike Shifting Made Easy)」のご紹介でした。



皆様はどのくらいの頻度でパンクに見舞われてしまうだろうか? 乗り方にもよるし、バイクやタイヤの種類にもよるので一概には言えないけど、少ない人で2~3年に1回。しない人は全然しなくって、「5年間でパンクゼロです」とか「パンクした記憶が思い出せない」ってことも ...
皆様はどのくらいの頻度でパンクに見舞われてしまうだろうか?

乗り方にもよるし、バイクやタイヤの種類にもよるので一概には言えないけど、少ない人で2~3年に1回。しない人は全然しなくって、「5年間でパンクゼロです」とか「パンクした記憶が思い出せない」ってことも。

「パンクしない=乗っていない」わけではなく、むしろ年間走行距離はかなり長いのに、不思議とパンクしない人もいる。

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※いつか使ってみたいコンチネンタル

逆に、多い人で年に3~4回くらいだろうか。もし数ヶ月ごとにパンクするのであれば、タイヤ、チューブ、乗り方、メンテの何かがマズイと思う。ふつう、年に何度もパンクすることはない。

ブリジストンがパンクしないタイヤの実用化を2019年に目指しているそうだけど、べつにこれの発売を待たずとも、パンクリスクを最小限にするコツはある。

>> パンクしない自転車タイヤ、ブリヂストンが開発 2019年に実用化目指す(ITmedia)

自分はここ2年半ほどパンクしていないので、自分の心がけを紹介してみよう。 


ライド前に空気圧を規定値入れる

この心がけができている人はパンクしにくいし、できていない人は定期的にパンクする…と断言してもいいくらい大事な習慣。乗る前にフロアポンプで規定値の空気圧を入れるだけなのだが、ついサボってしまいたくなるのだろうか。
※目盛り付きのモノにしましょう!ロードバイクの場合、空気圧がわからないタイプは致命的というか、ほぼ意味をなさない。

昨日入れたばっかりだし、大丈夫だろ(まだ硬いし)」って考え方も捨てる。百歩譲って、前日に入れたのならまあ問題はない…はずだが、問題はその甘えが2日、3日…と伸びてしまうこと。慣れは恐ろしいもので、徐々に空気を入れないことが習慣化してしまう。

無題

自分はロードバイクもミニベロも「前 7.0 bar」 「後 7.3 bar」 入れることにしていて、日をまたいだら必ず空気を入れ直す。その日に乗った距離は関係ない。よって、ライドの前日に入れるのではなく、出発直前に入れる。(体重は69キロです)

べつに難しいことは何もない。習慣の話だ。面倒だなとか、忘れがちってことであれば、玄関にフロアポンプを置いておけばいい。ものぐさな自分はそうしている。

泊まりがけのイベント、もしくはグループで走りに行く場合、自分はフロアポンプを持参する(車載輪行であれば)。後部座席に放り込むだけで大した荷物にはならないし、「空気入れ忘れてた…」って人はいるものなので貸してあげるため。

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※フロアポンプは玄関に常備

段差に突っ込まない

車道から歩道に乗り上げるときの段差ありますよね。あれに乗り上げる瞬間の衝撃でパンクしてしまうことがある。リム打ち(スネークバイト)パンクと呼ばれるが、これも心がけで予防できる。

リム打ちパンクとは、タイヤのチューブが段差をガツン!と乗り越えるときに受けた衝撃でリム(タイヤビード)にできる小さな2つの穴のこと。まるで蛇が2本の牙で刺したかのように見えるのでスネークバイトという物騒な名前がついている。ママチャリやMTBのような頑丈なバイクであればなかなか起きないが、細いタイヤを履くロードバイク、ミニベロはふつうに起こり得る。

パンクには「鋭利なものを踏んでしまう」不可抗力型のパンクと、「メンテを怠る、雑な走り方をする」自業自得型のパンクの2種類があるのだが、リム打ちパンクは後者にあたる。自業自得型のパンクほど、バカバカしいものはない。

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既定値の空気圧が入っていれば、段差程度の衝撃でパンクすることはない。「リム打ちパンクをやってしまった=空気圧が不足していた」可能性が高い。

予防法は、(まず空気圧をちゃんと入れるのは大前提として)前荷重を抜くだけでもけっこう防げる。乗り上げる瞬間に、ハンドルにかかる体重を少し抜くことで、ショックを軽くする感じ。大きめの段差であれば、タイヤがぶつかる直前にハンドルを上に数センチ引き上げる(前輪だけのバニーホップ的な)とショックが半減される。

「バニーホップは怖いよ、そんなに飛べないし」であっても大丈夫。腕の荷重を抜くだけでずいぶんとタイヤには優しくなるから。

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また、リム打ちパンクは凸型の段差だけでなく、凹型(つまり穴ぼこ)の下に落ちる系の段差でも起きる。夜に凹型段差に遭遇すると急にハンドルが落ちるので、「うおぉぉ!」ってビビる。かなり怖い。怖いだけでなく、パンクリスクもある。

「歩道を走らないから、段差の心配なんてないもんね~」って油断して、穴ぼこにオチないようご注意あれ。

ゴミ置場近くは走らない

これも心がけ。ゴミ置き場はガラス片が落ちている可能性が非常に高い。破片は目に見えない。ほんの砂粒程度のガラス片でも、自転車のタイヤをパンクさせるには充分。これ系のパンクは運に左右されてしまうのは仕方ないとして、わざわざガラス片が落ちているであろう場所を走ることはない。

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※こういうとこね

ゴミ置き場はゴミが置いてなくても、かぶせるネット等が目につくから比較的手前から発見できる。発見したら、後方を確認しつつ、ちょっと膨らんでよける・・・と良いと思う。

タイヤ交換時にチューブは交換する

タイヤの走行距離を覚えている人は多いと思う。サイコンを目印に計測しているかもしれないし、メンテナンスノートをつけて記録している方もいらっしゃるだろう。

ちなみにロードバイクだと4,000~5,000キロ、ミニベロだと3,000~4,000キロが走れる距離の目安。一般的なサイクリストだと、年に1回の交換で事足りるかなと。

「タイヤの走行距離なんてわからないよ~」って方は、次回からメンテナンスノートをつけてはどうだろう。手のひらサイズのノートにメモっておくだけ。複数台バイクがあれば、それぞれ区別してメモっておこう。

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※2011年からつけてます

  • 何月何日にタイヤ交換…
  • 今月の走行距離…
  • 何月何日にサイコンの電池入れ替え…


などとメモっておくと、「あー、すでに3,500キロ走ったか。そろそろタイヤ交換を考えておかねば。今度はどのタイヤを試そうかな」とか準備もできる。

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※2017年はこんなかんじ

で、タイヤのことはわりと注意していても、中のチューブの劣化まで気にしている人はどれくらいいるだろう。「穴も見当たらないし、まだ使えるな…」とタイヤ交換はしてもチューブはそのままってことはないだろうか。

しかし、チューブも劣化するので定期的に交換した方がいい。(頻度は個人差あると思うが)自分の目安は「タイヤ交換時に、チューブもいっしょに新品にする」である。リムテープ(ホイールのリムに巻かれているテープ状のモノ)はあまり気にはしないが、目視して凹凸が見えるようであれば交換する。チューブもリムテープも安いものなので、ケチらないでおこう。

砂利道は押して歩く

舗装された街中を走っている限り、砂利道に遭遇することはまずないが、サイクリングロードとか、公園の中とか、川沿いではときどき見かける。構造上、仕方ない場合もあれば、工事中でアスファルトが剥がされていることも。

そんなとき、ママチャリ感覚で「あらよーっと」と突っ込むのはあまりオススメしない。まあ、ちゃんと空気の入ったタイヤであれば、砂利程度でパンクすることはほとんどないのだが、タイヤの隙間に小さな石の破片が入り、徐々にめり込んでスローパンク・・・・してしまうこともまれに起きるから。

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グラベルロードとか、シクロクロスではない、ふつうの23c、25cタイヤを履いたロードバイク、あるいはミニベロであれば、バイクから降りて手で押して歩きましょう。歩行が憚られるほど砂利道が延々と続くようなら、そもそものルート設定のミス。素直に引き返しましょう。

そういえば、ツール・ド・とちぎ観戦に行ったとき、海外選手が砂利道でバイクを押さず、肩に担いで持ち歩いているのを見て、「もしかして、レース前に万全をきたすため、そこまでしてパンクしないよう心がけているのか…!?」って思ったんだけど、実際どうなんでしょう。日本人選手はわりと無造作に砂利の上を転がしていたので、自分の考え過ぎかもしれない。

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以上、自分が気をつけているのはこんなところ。たったこれだけで、グンとパンクリスクが減る。ほとんどが心がけ次第なので、今日から実行できる。パンク修理ってけっこうな足止めになるし、グループライドだと周囲の迷惑にもなる。そして夏や冬の暑い&寒い季節の交換作業はすごくストレス。

ということで、皆様がパンクと無縁&ストレスフリーなサイクリングライフが送れますように…。
m(_ _)m


埼玉県はフラットなので、たまに山に登りたくなる。ヒルクライムでいくのは、秩父、奥多摩のどちらかが多い。比較的アクセスがしやすいのがその理由だが、毎回同じ場所では飽きてしまうので、「3年ぶりにヤビツ峠に行こう!」と考えた。 で、「世界にひとつだけのDAHON」 ...
埼玉県はフラットなので、たまに山に登りたくなる。ヒルクライムでいくのは、秩父、奥多摩のどちらかが多い。比較的アクセスがしやすいのがその理由だが、毎回同じ場所では飽きてしまうので、「3年ぶりにヤビツ峠に行こう!」と考えた。

で、「世界にひとつだけのDAHON」オーナーの津田圭さんをお誘いし、表からヤビツ峠を登ってた。

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※ロードバイクとミニベロという組み合わせで…(汗)

こんな記事にもしていただいた(^^)

ヒルクライム初心者が折りたたみ自転車Tyrell FXでヤビツ峠に挑戦した話(その1準備編)

ヒルクライム初心者が折りたたみ自転車Tyrell FXでヤビツ峠に挑戦した話(その2攻略編)



秦野駅までのアクセスは新宿から

東京、埼玉方面から秦野駅を目指すには新宿からからの小田急線が便利。新宿駅からは約1時間。座れると助かるが、季節と時間帯と目的地による、登山客が多い奥多摩とか秩父方面の電車だと、なかなか座れる機会はない。

秦野駅はわりとこじんまりしており、輪行はしやすい場所。さっと組み立ててスタート地点のコンビニに向かうと、すでに多数のヒルクライマーな方々がたくさん。ここで水分補給、補給食を仕入れておくのがオススメ。ここを過ぎてからは、山頂までコンビニはないし、山頂以降もしばらく補給できる場所がないので。

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名古木交差点のこのセブンイレブンから山頂までは約12キロ。平均勾配は5.6%。3年ぶりなので、どんな緩急だったのか、どのあたりがキツかったのか、記憶が薄らいでいる。

2014年に行ったときの記事

>> ヤビツをロードバイクで軽くねじ伏せてきたった(前編)

>> ヤビツをロードバイクで軽くねじ伏せてきたった(後編)


ということで、ボチボチ出発。

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前半がキツく、後半は淡々と登れる

ヤビツ峠は前半の住宅地がキツイ。実に苦しい。休み所がないまま延々とキツめの斜度が続く。この日は暑かったせいもあって、なおさらしんどかった。

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住宅ゾーンを過ぎてからは、緑の中を走れて影もあるので対案温度はある下がる。あと、斜度もマイルドになるので、淡々と登ることができる。前半がラクで後半キツくなる峠よりも、前半に山場のあるヤビツ峠のほうが登りやすいと感じた。

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昨年登った榛名山では死にそうになったのだが、前半が淡々としてて、後半の神社を過ぎてから突然斜度がグイッと増すので心がくじけそうになる。個人的には、榛名山の苦しさが10だとすると、ヤビツ峠は7であろうか。

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ところどころで一息入れながら、丹沢大山国定公園の駐車場でひと休み。オートバイでのツーリングの方々も多い。

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山頂には自販機があるので、ここで給水は可能

しかし、こういう場所でがスポーツドリンクやミネラルウォーターは売り切れになっていることがっままあるので、あまり期待し過ぎてはいけないだろう。やはり、麓(ふもと)のコンビニで給水はしておくべし。

あと、山頂にはトイレもある。設備的にはややボロく、水が出ないので流せなかった…サーセン。
※小のほうです

まさか大のほうで水が出ないことはないと思うが、小で出なかったのでやや不安。ヤビツ峠のトイレに過度な期待はしてはダメ!というどうでもよいアドバイスです。

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※シャマルミレは登りやすいです

さて、ヤビツ峠の山頂は風光明媚な景色が見えるわけでもなく、あまり長居したくなる場所ではない。よって、我々も早々に下山することにした。

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裏ヤビツは良い景色、ただし路面が荒れる場所もあり

裏ヤビツは表に比べて斜度がマイルドで、そのぶん距離が長い。下山中にも、登ってくる多数のサイクリストとすれ違った。

1キロほど下ったところにある湧き水ポイントで、空になりかけたボトルに給水する。「そのまま飲まないように」と書かれていたが、飲んでしまった・・・。(飲んでからサインに気づいた…)

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まあ、3年前も今回もお腹はなんともなかったので、たぶん大丈夫でしょう。(自己責任でお願いします)

裏ヤビツは斜度も緩めで下りやすい。ただ、路面がところどころで荒れているのと、道幅が広がっては細くなる・・・を繰り返すので、ぶっ飛ばすことのないように。車もフツーにバンバン登ってくるので、かーぶではしっかり減速し、膨らんだ走り方(アウトインアウト的な)はしないように。車にも、他のサイクリストにも迷惑になってしまう。

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昼食は宮ヶ瀬湖なので、そこを目指すのだが、そこまでは下りだけではなく、何度もアップダウンがある。地図を見ると、なんとなく下り基調のような気がして、「ああ、ここから(ヤビツ頂上)からは下るだけだ。よかった…」となるかもだが、そうではない(笑)。

宮ヶ瀬湖はサイクリストが休むのに最適な場所

2016年の暮れに、ウォークライドの須田さんのヒルクライムセミナーを受けた場所でもある。景色が良いので、サイクリスト以外のカップルや親子連れもたくさん。

>> 実走セミナーでプロに指導を受けたら、ダンシングと体重移動が劇的に変化した

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食事する場所、軽食やオヤツ、お土産類を買う場所も揃っており、ちょっとした観光地。ここからゼブラカフェを目指す手もあったが、時間の関係でそれはやめておいた。まだ行けていないのだが、今度の機会までお預けにしておこう。

>> 相模原市にあるカフェ、「ゼブラコーヒー」に行ってみようと思う

宮ヶ瀬湖から府中本町駅を目指す。武蔵野線で輪行し、南浦和まで輪行するため。宮ヶ瀬湖から府中本町駅までは35キロあるが、下り基調なので比較的らくちん。

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秦野駅からヤビツ峠、宮ヶ瀬湖、府中本町駅までちょうど70キロ。距離にするとやや短いが、ヒルクライムをいれたツーリングとしてはちょうどよいかんじ。天気も良く、素晴らしいサイクリング日和であった。

ひとつ学んだこととして、府中には競馬場があり、大きなレースがある日は観客(?)と駅でバッティングすることがある。そうなると大きな荷物を抱えたサイクリストは迷惑な存在になるので、府中本町駅を利用するときは、事前に大きなレースがないか、ちょっと調べておくといいかもしれない。

自分は競馬をしたことがないのでまったく気づいていなかった。駅ナカのカフェで小一時間ほど過ごして競馬客の方々が過ぎるのを待ち、武蔵野線に乗る。

まあ、武蔵野線は比較的いつでも混んでいるイメージがあるが…。

ヤビツ

ということで、ヤビツ峠は楽しいですよ!ただ、産経サイクリストの下記記事もあるので、地元の住人の方々の迷惑にならないよう、節度ある走りを心がけたいものである。

>> クライマーの聖地、ヤビツ峠が走れなくなる? 規制される前にもう一度マナーの確認を (産経サイクリスト)



ロードバイクのクランク長って、購入時にはあまり考えが及ばない部分。大半の初心者サイクリストであれば、何も考えずに使い始め、「まあ、こんなもんだろう」って深く考えずに走ることになる。もしかすると、クランク長のことを意識すらしないかも。 でも一応、身長やら ...
ロードバイクのクランク長って、購入時にはあまり考えが及ばない部分。大半の初心者サイクリストであれば、何も考えずに使い始め、「まあ、こんなもんだろう」って深く考えずに走ることになる。もしかすると、クランク長のことを意識すらしないかも。

でも一応、身長やら足の長さによる最適値ってのはあって、できればそれに適した長さにしてあげるのがよい。

目安としては、身長180センチであれば、クランク長は175ミリ。身長175センチだとクランク長は170ミリ。ただ、クランク長は足の長さや骨格にも左右され、個人の好みもあるので、あくまでしか目安でしかない。 

Global Cycling Network に「プロサイクリストにとって、クランク長はどれくらい重要なのか?(Is Crank Length Important To Professional Cyclists?)」という動画があった。アブダビツアーの現場での取材である。 




身長からクランク長を導き出す公式はいちおうあって、『身長 × 9.7%』がそれ。それに合わせると、こんなかんじになる。

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もちろんこれは目安でしか無く、個人差のある大腿骨、脛骨の長さで最適なクランク長は変わる。その数値は公式に含まれない。ちなみに自分のクランク長はミニベロ、ロードバイクともに170ミリである。(身長は172センチ)
※ここまで書いてふと思った。「身長148センチのオクサマ(ダホンのボードウォーク)に170ミリのクランク長は長すぎるかもしれない…と。まあそれでずっと乗っているけど…

市場にあるクランクのほとんどは170ミリ、172.5ミリ、175ミリの3種類に限られる。よって、身長170センチ以下の選手も170ミリのクランクを使わざるを得ない。身長が低い選手には気の毒な話ではある。
※日本には160ミリのクランクも売られているが、平均体格差が小さいからかなと思う。

参考までにシマノの日本の公式サイトを見てみよう。このようなラインナップが用意されている。

・デュラエース(FC-R9100):165/167.5/170/172.5/175/177.5/180mm
・アルテグラ(FC-R8000):165/170/172.5/175mm
・105(FC-5800):165,170, 172.5, 175mm

デュラエースにだけ175mm以上のクランクが用意されている。最小はどれも165mmまで。桁外れに背が高い選手の場合、デュラエースを使うことで175ミリ以上のクランクを手に入れることは可能。

さて、選手にもこの公式は当てはまるのか?

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※マットさん、どうみても変質者(笑)

アブダビツアーのピットを確認したら、けっこうなばらつきがあったようで、集計したらこんなかんじだった。 
↓ 
170ミリ 身長169~181センチの選手等 
172.5ミリ 172~182センチ の選手等
175ミリ 182~190センチの選手等

身長180センチ以上あっても、170mmを使う選手もいるらしい。

Igor Anton(ディメンションデータ)

小柄なクライマータイプで、170ミリを使っている。 大半の選手は公式に則ってクランク長を選んでいることがわかったが、中には例外もいた。

Adam Hanson (LOTTO Soudal)

身長186センチなのに、クランクが180センチという長ロングバージョン。 彼によれば、もともとはチームの指示に従って走行データを取りながらクランク長を決めていったそうだが、そこから実験して変化を加えてみたとのこと。

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クランクが長いほど少ないトルクで回せるので、長めのほうが走りやすいと感じたそうな。長いアーレンキーのほうが、少ない力でボルトを回せるのと同じ理屈。同じパワーを出力するために、かける力が少ないうがよいという理屈である。バイオメカニカルエンジニアと相談して決定した長さであるとのこと。

身長だけでは一概では決められないそうで、やはり体格、骨格、筋肉の付き方などで変化するものだそうな。

Adam Hansonは

シマノ、カンパニョーロ、スラムの悪口を言うつもりはないけど、メーカーがもっとバラエティを用意すべきだとは思う。

20種類のクランク長を用意することができないのは分かるけど、172.5ミリがスタンダードです。みなさん、この長さを使ってください。ソレ以外にも長いバージョンと短いバージョンも用意するので、この中から選んでください……ではちょっと選択肢が狭い気はする。

ともコメントしていた。

ナイロ・キンタナの場合、身長は167センチだが、クランク長は172.5ミリ。

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John Dibbenの場合、身長は185センチで170ミリのクランク。

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Ilur Zakarin (カチューシャ)だと、身長から導き出すと175ミリのクランクを使うべき。 アルティメットCF SLX でスラムのREDを使っているが…、172.5ミリとやや短めだった。

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Julian Bernard は身長から言えば170ミリを使っているはずだが、実際は172.5ミリ。このように、クランク長は身長だけであらよっとはじき出せるものではない。あくまで目安。身長以外の要素としては、選手のケイデンスと走り方&スタイルにもよるのだそう。そこまで考慮すると、とてつもなく深遠なテーマになるので、動画はここで終了していた。

フレームサイズ、ジオメトリなどと並んで、クランク長もなかなか奥が深い世界のようだ。ちなみに、日本国内のロードバイク完成車として売られているものは、基本的に170ミリのクランクがデフォルトで装着されている。極端に身長が高い(or 低い)方は、お店に相談してみてはどうだろうか。

crank3

以上、Global Cycling Network の「プロサイクリストにとって、クランク長はどれくらい重要なのか?(Is Crank Length Important To Professional Cyclists?)」のご紹介でした。

サイクリングウェアは総じて高価。これは疑いようのない事実。 自分はサイクリングを始めて1年以上、専用ウェアを買っていなかった。「ペラペラのうっすいシャツがなんで1万円もするの・・・高すぎるでしょ」って訝しみ、代わりにサッカーウェアを使っていた。もしくは、 ...
サイクリングウェアは総じて高価。これは疑いようのない事実。

自分はサイクリングを始めて1年以上、専用ウェアを買っていなかった。「ペラペラのうっすいシャツがなんで1万円もするの・・・高すぎるでしょ」って訝しみ、代わりにサッカーウェアを使っていた。もしくは、カーキスボンの膝下を裁断して、それをハーフハンツとして使っていた。当然かっこ悪いし、サイクリストっぽくない。

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※死ぬほどダサい

ただなんとなく、「サイクリングウェアは高いから、手は出さないでおこう」と考えていたのだと思う。半袖サイクリングジャージを買ったときも、秋になるまで待って、夏物ワゴンセールで50%オフで1枚だけ仕入れたくらい。

まともにウェアを一式揃えたのって、サイクリング開始して2年経ってからだったような気がする。

totalwomenscycling.com の「How to Make Expensive Cycling Kit Last Longer(高価なサイクリングウェアを長持ちさせる方法)」という記事を読んで、「ウェアが高いのは海外でも同じなんだな」と思った次第。そこで、翻訳してご紹介してみようと思う。

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totalwomenscycling.com が取材したのはアソス。アソスのアパレル実験施設で働くシモナ・フェビさんへの取材である。

実験室では、40度のお湯で洗います。使うのはごくふつうの市販洗剤。さらに、リン酸塩入りの洗剤も実験に使います。本来は使ってはいけない洗剤ですが、それに気づかず使ってしまうユーザーのことも想定して、あえて厳し目の条件下でテストしています。

我々は、お客さんがするであろう最悪のシナリオから逆算して実験しているんですよ。それに耐えうる製品にしておくことが大事です。ただい、せっかくの投資をして安くはないアソス製品を使うのであれば、ちょっとは大切にケアしても損はしないと思うんです。


個人的なアソスに対するイメージは、「Raphaと並ぶ高級サイクリングアパレルメーカー。モノは素晴らしいのだろうが、お値段がけっこうお高いので、リッチな人しか所有できない」である。さすが高級アパレルだけあって、耐久性はしっかりテストしているようだ。

アソスがお勧めするのは、30度のぬるま湯と専用の液体洗剤の組み合わせですね。専用洗剤とは、アソスのウェアを洗うための専用の青い液体洗剤です。素材を傷めず、長持ちさせてくれます。

洗剤によってはかなり強力なものもあって、色落ちや素材へのダメージになる場合があるので注意してください。部屋着や下着のようなモノには適しているでしょうが、デリケートなサイクリングウェアには向いていません。

洗濯機の回転数も気にすべき要素。最近の新しい機械だと、回転数を指定できるものもあります。スポーツ用のウェアは傷みやすいので、そういったウェアを選択するときに使えます。

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※Raphaです

回転数が指摘できる洗濯機があるなんて、知らなかった。まあ、常識で考えて、回転数は低めにして、水温も低めのほうが、デリケートなサイクリングウェアには優しいのは想像できる。

ちなみにサイクリングウェアだと600〜800rpmにとどめておきたいですね。それ以上の高速になると、素材を痛める可能性があります。あと、サイクリングウェアを洗濯機に放り込む前には、裏表を逆にしておくこと。色やデザインがある外側を守るためです。

サイクリングから戻ってきて、脱いだウェアを洗濯カゴに入れてほったらかしにするのはどうなのでしょう?翌朝とかヘタをすると2日ほど洗わないサイクリストもいるかもしれませんが、ウェアには非常によろしくないです。


洗うときはひっくり返すことで表のプリントや印刷を守るのはわりと常識。べつにサイクリングウェアだけでなく、Tシャツでも同じことが言える。カセットスプロケットTシャツや、リアディレイラーTシャツの製作をお願いしているメーカーさんも、「洗濯時はひっくり返すとプリントが痛みにくいです」と話していたのを覚えている。

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※洗濯機に入れる前、ひっくり返してプリントを保護する

数日間でも放っておくと、臭いや汚れがこびりつき、元のコンディションに戻すのは難しい。フェビさんによれば、「帰宅したらソッコーで洗うこと!人間がシャワーをすぐ浴びたいのと同じで、ウェアもすぐ洗ってあげましょう」だそうな。

泊まりがけでのサイクリグに出かけ、滞在先に洗濯機がない場合はどうするか。「1日だし、まあそのまま洗わずに干しておけばいいんじゃないの~」という気もするが、シャワーに持ち込んでさっと水洗いするだけでも随分と違うそう。ほったらかしにするよりぜんぜん良い。

サイクリングから戻ってきた後って、「あー、疲れた。シャワー浴びて、飯だ飯だ!」ってなってしまうのよね…。あるいは、疲れすぎてソファーで寝落ちしてしまうとか。

自分がよくやるのは、シャワーに持ち込んで、石鹸で軽く揉み、表と裏側の両方を泡まみれにしてお湯で流すこと。

ただし、30度未満のぬるま湯で洗うよう指示されているウェアの場合は、シャワーだと暑すぎてダメージになる。そんなときはシンクで手もみして洗いましょう。

シモナ・フェビさんによる、サイクリングショーツを長持ちさせる洗い方

1 ちょっと冷たいかなと感じる程度のぬるま湯で洗う(30度は体温より低いので、実際はちょっと冷たいと感じるくらい。暖かいって感じた時点でそれは30度以上である)

2 できれば洗剤、なければ石鹸で汚れ、臭い、汗や油脂を落とす

3 ショーツは裏表ひっくり返す。内側を重点的に洗う

4 洗濯機で回すとしたら1分間あたりの回転数が800rpm以下に抑えること

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上記4点を守れば、デリケートなサイクリングウェアを長持ちさせることができそうだ。ウェアは消耗品とはいえ、大切に使えば最低でも3年は持つ。自分は丸4年使い続けたサイクリングジャージも今も着ており、まだまだ健在。

以上、totalwomenscycling.com の「How to Make Expensive Cycling Kit Last Longer(高価なサイクリングウェアを長持ちさせる方法)」の翻訳紹介でした。


みなさまのウェアが、長きに渡って愛用できますように…。



自転車のパーツメーカーって、海外なのか国産なのか、社名で判断がつかないこと、ないですか。聞いたことがない社名で、しかもアルファベット3文字だったりすると、「なんの略称?どの国の会社…?」ってなりませんか。 と、予防線を張った上で告白するのですが、つい2週 ...
自転車のパーツメーカーって、海外なのか国産なのか、社名で判断がつかないこと、ないですか。聞いたことがない社名で、しかもアルファベット3文字だったりすると、「なんの略称?どの国の会社…?」ってなりませんか。

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と、予防線を張った上で告白するのですが、つい2週間前まで、「IRC社はイタリアの企業」だと思い込んでおりました。

なぜイタリアかというと、IRC = I(Italian)R(Roadbike parts)C(Company)と勝手に想像していたからですね。思い込みって怖いです…。


が、実際は純国産企業!。社名は井上ゴム工業株式会社(Inoue Rubber Co. Ltd)。長い歴史があって、しかも自分の実家の愛知県(名古屋市)に本社があるなんて…。新卒で働き始めたオフィスが名古屋駅そばの中村区名駅だったので、むっちゃ近い。ジャンピング土下座でIRCさんにはお詫び申しあげたい気持ちである。

>> 公式サイト

ということで、IRCがどういう会社か、反省の気持ちを込めて調べてみた。


IRCが井上ゴム工業って常識だろ…なのか?

ベテランサイクリストの方々には常識かもしれないが、おっさんになってサイクリングを始めたので、自転車タイヤメーカーは(車で馴染みのある)ブリジストン、ミシュランくらい。他は初めて耳にする社名&ブランドばかり。

今でこそ、パナレーサーの「Race L Evo 3」を愛用しているが、社名を聞いたときは「パナソニックのパナとレーサーの組み合わせって、社名ダサすぎるし安直だろ。社名考えたの誰だよ」って思いましたもの。

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タイレル(Tyrell)のCSI にはシュワルベの「シュワルベワン」、オクサマのボードウォークには同じくシュワルベの「デュラノ」を履かせていますが、数年前は国産か海外産なのか気にもせずに使っていた。(シュワルベはドイツの会社です)

周囲ではコンチネンタルの評判がいいが、そういえばコンチネンタルって社名なのか、ブランド名なのか知らないことに今気づいた。(無知すぎる…。ちなみにドイツの会社です)

IRCの所在地

〒450-0003 名古屋市中村区名駅南2丁目13番4号

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※新卒の勤務先のわりと近く…(名古屋駅の東側ですね)

IRCのビジョン

IRC社のビジョンはこう。

二輪車用タイヤ、チューブの専門メーカーとして1926年の設立から今日まで培ってきた製造、事業経験、また50 年以上の海外事業での経験を生かし、人々の生活を支えるタイヤから世界最高レベルのレースで勝利を勝ち取るためのタイヤまで、IRCブランドの製品を通じて人々の生活に新しい価値と楽しさを提供し続けます。

元はオートバイのタイヤから始まったそうな。タイヤとチューブ専門メーカーだったんですね。1926年って、和暦で言えば大正15年の昭和元年。91年前。歴史長すぎるだろ。1926年をウィキペディアで調べたら、ダイムラーベンツ、ボルボが設立された年であり、トヨタ自動車の前身である豊田自動織機が作られた年である。すごい。

逆に言えば、そのころから自転車は市民の足であったということか。

IRCの沿革

沿革はこんなかんじ。

  • 1926 井上護謨工業(株)の前身である井上護謨製造所を設立。自転車タイヤ、チューブの生産開始。
  • 1933 IRCブランドのタイヤ、チューブの輸出開始。
  • 1952 オートバイ用タイヤの生産開始。
  • 1959 スリランカに海外初の合弁会社設立。自転車タイヤ、チューブの生産開始。
  • 1966 北米へのタイヤ、チューブの輸出を行うためアメリカに事務所設立。
  • 1969 自転車タイヤ、チューブ増産のため宮城県に系列工場を設立(現:東北イノアック若柳工場)。
  • タイにオートバイ用タイヤ、チューブ製造の合弁会社設立。
  • 1973 韓国に自転車用タイヤ、チューブ製造の会社設立。
  • 1988 インドネシアに自転車用タイヤ、チューブ製造の合弁会社を設立。
  • 1996 ベトナムにオートバイ用タイヤ、チューブとゴム部品製造の合弁会社設立。

スリランカを皮切りに、アメリカ、タイ、韓国、インドネシア、ベトナム、中国にも拠点を広げている。1933年から1952年の間の19年間は第二次世界大戦があったので、スッポリ抜けているのだと想像する。

IRCならではのコンテンツ

勉強になるコンテンツも用意されていて、タイヤの機能、タイヤの構造、トレッドの意味、タイヤに使われている主な素材、などが書いてある。が、ちょっとぶっきらぼうというか、もうちょい丁寧に解説してくれてもいいかな。

気になる製品:クリンチャーのフラッグシップモデル、「Aspite Pro」

チューブレスで有名らしいのだが、クリンチャータイヤも作っている。フラッグシップモデルの「Aspite(アスピーテ) Pro 」がそれ。アスピーテと読む。(アスパイトではない)

irc2

ケーシングの外側にビード to ビードで配置した耐パンク層が、レーシングタイヤの重量ながらサイドカットを含むパンク要因を強力にガード。またタイヤと一体化したフィン構造により、空気抵抗を低減。エネルギーロスを最小限に目的地まで導く。

んですって。難しい表現を使っているが、要するに「軽いのにパンクしにくい構造で、なおかつ速く走れる」のが「Aspite Pro」である。

軽い走行感と優れたグリップ性、耐パンク性をハイレベルでバランス化させた、太くて軽い次世代クリンチャータイヤ。180TPI の軽量ケーシングの上に、40 ×40t pi のクロス織りメッシュ繊維をサイドウォール部分まで延長し、サイドカットを大幅に軽減。24c・26c の2 サイズ展開で、シーンに合わせてセレクトできる。

とのこと。TPIとかケーシングとか、初心者サイクリストにはナンノコッチャだと思うが、丈夫で頑丈。なのにレースでも使えるほどの性能を持つ…のだと理解してもらえればオーケー。

ふつう、ロードバイクのタイヤレース向けになるほど軽さを追求するので、耐パンク性能は低くなってしまう宿命があった。その二律背反する要素をテクノロジーでもって取り除いたわけですね。

面白いのは、23c、25cではなく、「24c」と「26c」の2サイズ展開されていること。これも、初心者サイクリストは「だからなんだ」って感じだろうが、一般的なロード用タイヤは23cと25c(太さのこと。数字が小さくなるほど細くなる)が主流で、その上は28c…となることが多かった。

そこに、あえて中途半端な24cと26cである。実に不思議。下記のシクロワイヤードの記事を読むと、その辺のエピソードにも触れられている。

なお、ウェットタイプもある。

ウェットコンディションに照準を合わせた専用モデル。基本設計は「Aspite(アスピーテ) Pro 」と同じだが、トレッドパターンは排水性を考慮。コンパウンドはフォーミュラプロシリーズなどで実績のあるRBCC を採用。雨の日でも安定したグリップ力を約束する。サイズは24cのみ

お詫びの気持ちも込めて、次のタイヤはIRCでいきます

周囲のIRCの評判は良いですし、パナレーサーのRace L Evo 3 を3回連続で履くのも芸がないなと思い、次回はIRC社のフラッグシップクリンチャータイヤ、「Aspite(アスピーテ) Pro 」を履くことにしました。

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こないだ、シクロワイヤードさんでもインタビュー記事が載っていましたね。

>> Ircが誇る“自信作” 妥協なきレーシングタイヤ「Aspite」シリーズを再検証する(シクロワイアード)


関連記事もどうぞ( ^^) _旦~~

>> ロードバイクでパンクしないために心がけていること(パナレーサーのRace L Evo2のインプレを添えて)

>> パナレーサー Race L Evo2 で4,800キロ走った劣化具合とインプレッション



ここ数年、議論が収まっていないのが「ディスクブレーキはプロロードレースで使われるべきか否か」問題。 「むき出しのローター=鋭利な回転ナイフだろ、危なすぎる」と主張する反対派と、「必ずしもローターが原因じゃない。それを言ったらスポークだって同様に危険だ」 ...
ここ数年、議論が収まっていないのが「ディスクブレーキはプロロードレースで使われるべきか否か」問題。

むき出しのローター=鋭利な回転ナイフだろ、危なすぎる」と主張する反対派と、「必ずしもローターが原因じゃない。それを言ったらスポークだって同様に危険だ」という擁護派がそれぞれ一定数いるような気がする。

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メディアやファンはあーだこーだと騒がしいが、肝心の選手たちはどう考えているのだろう?

ということで、GCNの「Should Disc Brakes Be Allowed?(ディスクブレーキはプロレースで使われるべきかどうか?)」という動画を視聴した。スポンサーや所属チームの事情もあるだろうから、選手らがどこまで本音を語ってくれたかは疑問だが、興味深い内容だったので翻訳してご紹介する。



案の定、各種メーカー、サプライヤーから機材供給を受けている立場の選手が、パブリックに意見を表明するのはなかなか難しいようで、マイクを向けられた選手らは、ちょっと言葉を濁してはいる。

具体的な解答は以下の通り。

Jasper Stuyven (ジャスパー・スティユベン)

所属:トレック・セガフレード

将来的にはまあアリだとは思うんだけど、、、性能面では問題ないし。キャリパーブレーキよりはいいのは間違いないから。ルールがクリアーになって、全部のチームがそっちの方向に向いているのが条件かな。

UCIがルールをまた元に戻すかもしれないし、そういう意味でもきっちり決まってくれればいい。あとは、安全性が確保されていることも条件になるだろうね。
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※歯切れが悪い

Steven Kruijswijk

所属:Lotto NL - Jumbo

僕はとくに意見はなくって…まあそのようにルール化されたら従うだけだし、選手である僕の考えはあまり重要ではなないっていうか。ディスクブレーキのロードには乗ったことはないし、乗るつもりもいまのところないよ。
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※ものすごくやる気なさそうな受け答え

Laurens Ten Dam

所属: Team Sunweb

僕はディスクブレーキはいいと思うね。ストッピングパワーはいいし、これから普及していくと思う。グラベルのレースではディスクブレーキを使っていたしね。

ただ、安全面には配慮してほしいのと、6.8キロのディスクロードを作ってくれたら嬉しいね。僕は体重が重めだからさ。まあ、それはフレームメーカーの努力にかかっているんだけど。
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※比較的ハキハキと答えている



ディスクローターによる(と思われる)裂傷事故は過去にも起きていて、それに似た事故がアブダビツアーで起きた


アブダビツアーの第1ステージでOwain Doull選手がマルセルキッテル選手のクラッシュに巻き込まれた。

レースに復帰する時、シューズが切れているのを発見。チームカーに戻ると、今度は出血していたことがわかる。

ステージ終了後、Doull選手はジャーナリストに対して、「シューズの裂傷はマルセル・キッテルのディスクブレーキのせいで間違いない」と話した。

で、彼がツイッターに投稿した写真がこちら。

他の選手らやファンも、それに対して次々に反応を起こした。



これでまた、ディスクブレーキの本格的な導入が遅れるかもしれない。反対派からすれば、「それみたことか!」って都合の良い材料になるだろうから。


選手へのインタビューは続く。

Manuel Quinziato

所属:BMC レーシング

現場はとても混乱している。シューズを切った原因がディスクブレーキなのかどうかも含めてだ。もっと長期間のテストが必要だと思う。もちろん、テスト中はレースでは使えなくなるようにすべきだ。

僕は集団の中にディスクに乗っている選手がいるとナーバスになってしまう。ディスクブレーキがレースに使われるのであれば、もっと安全性が確保&証明されてからにしてほしい。
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クイック・ステップ・フロアーズの選手だけ、2017年のジロ・デ・イタリアではディスクブレーキ仕様のロードバイクに乗っている。その二人の声がこちら。

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※ディスク使いますけど何か?な表情の二人

Bob Jungels
「フレームの硬さ(stiffness)とブレーキの効きが良いのがディスクロードを使う理由だ。様々な事故の原因がディスクブレーキのせいだと指摘されているけど、証明はされていないしね。まあ、将来的には導入が進むだろう。興味深いテクノロジーであるのは間違いない。新しいテクノロジーを導入するとき、常に混乱や議論はつきものだ。別にどうってことはないよ。」


Iljo Keisse
「雨天コンディションでのブレーキングパワーがとにかく良いんだ。それが使っている理由だね。過去数年のジロ・デ・イタリアでは雨れのレースに見舞われたしね。ウェットなステージではパフォーマンスにも影響すると思う」

Philip Deignan

所属:チーム・スカイ

大多数の他の選手と同じ意見で、僕は(ディスクブレーキは)必要なものだとは思わない。今の(キャリパーブレーキ)で充分だと感じている。

それに、ディスクロードのほうが700グラム位重くなってしまう。まあ、産業として進歩していかなくてはいけないし、メーカーはもっとバイクを売りたい事情もあるだろうしね…。
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※後ろを振り返ったり、誰に見られているのか気にしているナーバスな様子がうかがえる

Alex Howes

所属:キャノンデール・ドラパック

すでにトレーニングでは使っているんだけど、性能がすごいからディスクブレーキを使ってしまうと元に戻れない感じはするかな。まあ、保護ガードを付けてもいいんじゃないかとは思う。下りでの走り方やテクニックは少々変わるけど、俺達はプロだ。プロはすぐに適応できるものなんだよ。
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多少、意見は分かれているが、ディスクブレーキに対する選手等の声を総合すると。。。

  • 性能は間違いなく良い
  • 安全性を確保してほしい
  • いずれ普及していくのだろう

の三点だろうか。

動画のホスト(インタビュアー)、トムさんが驚いていたのが、「誰もホイール交換に時間がかかりすぎる点について触れなかった」こと。ディスクホイールは脱着がやや面倒で、どーしても時間がかかる。ほんの数秒の差で勝敗が決するロードレースにおいて、これは完全なデメリット。

選手らはこの点はさほど心配していないか、「それより大事なことがある」と考えているのかもしれない。

以上、GCNの「Should Disc Brakes Be Allowed?(ディスクブレーキはプロレースで使われるべきかどうか?)」という動画の翻訳紹介でした。

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関連記事もどうぞ…(^^)

>> カデル・エヴァンスのディスクブレーキに対するスタンスが意外に寛容で驚いた 

>> ディスクブレーキは不当な締め出しを食らっているのか?何者かの陰謀なのか? 

>> ロードバイクにディスクブレーキは必要か不要か? 海外ユーザーの反応は?

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みなさまのツール缶(or サドルバッグ)の中には、どんなモノが入っているだろうか? スペース的に限りあるし、さほど個人差はないかと思うけど、自分の場合は… ※オクサマのサドルバッグ 予備チューブ(クリンチャー) タイヤレバー(3本) タイヤブート だけ ...
みなさまのツール缶(or サドルバッグ)の中には、どんなモノが入っているだろうか?

スペース的に限りあるし、さほど個人差はないかと思うけど、自分の場合は…

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※オクサマのサドルバッグ

  • 予備チューブ(クリンチャー)
  • タイヤレバー(3本)
  • タイヤブート

だけ。

CO2ボンベは使わず、ミニポンプをロードバイクとミニベロのそれぞれに装着させている。ボンベは使いたいときに「出ない!」とか「失敗してガスがもれちゃった!」となるリスクがどうしても怖いから。

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あと、マルチツールをミニベロのツール缶には入れている。ちょっとした調整をしたいときとか、六角ネジを増し締めしたいときって突然やってくるものなので。

奥多摩駅で仲間のクリートが外れる事故

GW中に奥多摩を走ってきたのだが、奥多摩駅に仲間数名と集合し、バイクを組み終わり、さあ出発!ってなった瞬間にひとりが「クリートのネジが外れてグラグラになった。シューズがハマらない」となるトラブルがあった。

別の仲間が持参していたアーレンキーをサッと差し出し、事なきを得たのだが、そのとき自分はマルチツールを持っていなかった。
※ミニベロのツール缶に入れっぱなしにしていた…

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※ここが外れてもとに戻せないと、走れない

で、思ったのは、「2台乗りをするなら、やっぱそれぞれのツール缶に工具は入れておかねばならないな」ということ。

最低限の工具さえあれば良い

「え、アーレンキーのセットを全部持つの?重いしそもそも入り切らないよ…」と不安になるだろう。セットで携行する必要はなく、最低限の2本を持っておけばよい。

それが4ミリと5ミリ。この2本さえあれば、ほぼ問題ない。スポーツタイプの自転車で使用頻度がもっとも高いのが4ミリと5ミリなので。あと、6ミリもあればほぼパーフェクト。

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クランク増し締めとかペダル交換するには径が大きなタイプが必要だが、ここがライド中に緩むことはまずないし、もし緩んだのなら日頃のメンテができてない証拠。

緩む可能性があるのは、シートクランプ、ステムやドロップハンドルの付け根、ブレーキシュー、シューズのクリート、サドル、ヘッド・・・あたり。そのへんは4ミリと5ミリで対応できる。よって、この2本だけツール缶(サドルバッグ)に入れておくだけでおおよそのトラブルは回避できるわけ。

ただし!同じパーツでも、使うネジのサイズは違うことも。たとえばタイレル(Tyrell)のCSI の場合、ヘッドは5ミリがマッチするが、BOMA の Refale は6ミリである。サドルも同じく、適合するネジサイズが異なっている。

なので、一概に「これは5ミリ」、「あれは6ミリ」と断言はできない。自分のバイクで使えるかどうかが肝心なので、4と5ミリでよいのか、6ミリも持っておくべきなのかはチェックの上で判断いただきたい。


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SPDは4ミリで締められますが。。。


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LOOKはダメでした・・・

どこが緩みやすい、あるいは調整する頻度が多いってのは個人差があるかもなので、どのネジは何ミリが必要なのか、合わせてみてチェックするといいかも。

アーレンキーはセットで持っておきましょう

自宅でのメンテナンス用にセットでアーレンキーは持っておきましょう。「整備は全部お店に任せてる」って方でも、ちょっと自分でいじらなければならないケースはあるものだ。

セット商品は7か9本セットであることがほとんど。自分が持っているセットは9本タイプで、1.5ミリ~10ミリ刻み。
※7本セットだと1.5~6.0ミリのはず

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※マイ・アーレンキーセットです

もともと持っているアーレンキーセットは自宅整備専用なので、それとは別に4と5を買い足しておくことにした。ということで、ホームセンターで買ってきた。一本350円ほど。

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※ちなみに正式名称はアーレンキーではなく、「六角レンチ」らしい


店員さんに「アーレンキーの売り場はどこですか?」って訊ねたら通じなくて、「アーレンキー?アーレン…?えっと、もしかして六角レンチのことですか」と慌ててらっしゃった。アーレンキーが一般用語だと思っていたので、勉強になった。

100円ショップでも買えるが、安かろう悪かろうで個人的にオススメしない。見た目はちゃんとしていても、精度が微妙に狂っていたりしてネジを舐めてしまう事故が起きやすい。一度舐めると、素人の手では負えなくなることが多く、結局高くつく。

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工具は少々お高めのモノを使うようにしている。やはり高いものは握りやすく、回しやすく、力をかけやすい。自分の9本セット(ベッセル社)は、ホームセンターで5,000円くらいだったと記憶している。数年前に買って、今も非常に満足して使えている。

余談だが、数週間前にSIDIのビンディングシューズが突然壊れた。甲の部分を締め付けるバンドが根元からポッキリ折れてしまったのだ。ベルクロ2本で固定できるっちゃできるが、グラグラ感は否めず、走りにくい。

補習パーツを注文しておいたが取り寄せなのでしばらく時間がかかる。その間、シューズをどうしようかと迷った結果、三盆ローラーで使っているお古のDMTを復活させることにした。靴底は見る影もないほどボロボロになっているが、ベルクロ、バンド、クリート共にいたって健康。フィット感もすばらしく、使用にまったく問題なし。

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※捨てなくてよかった

で、DMTでタイレルとボーマで使っている(どっちもSPDなのでシューズが共用できる)のだが、数日前に「あれ?左足のクリート位置がズレてるない?すごく漕ぎづらい…」って感じた。夜間だったのと、残り10キロ程度だったのでそのまま帰宅したが、果たしてクリート位置がズレていた。

4ミリのアーレンキーでさっそく直しておいたが、長年使っているとネジはどうしても緩むもの。これがロングライドの途中で、工具を持っていなかったら、走りが楽しめなくなっていただろう。クリート位置ってめっちゃ重要。左右たった1ミリのズレでも「気持ち悪い!いますぐ直したい!」ってなるもんね。

というわけで、ツール缶には4と5ミリ(万全を期すなら6ミリ)のアーレンキーを入れておくとよいですよ、というお話でした。



初回の車検を迎えた愛車パンダ(フィアット)が、無事に戻ってきました。 3年間乗ってみてのインプレはこちら ↓ >> フィアットのパンダが初回の車検を迎えました ~3年間で32,000キロ走ってわかったこと&交換したパーツまとめ~ 今回は、車検で行ったこと、交換し ...
初回の車検を迎えた愛車パンダ(フィアット)が、無事に戻ってきました。

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3年間乗ってみてのインプレはこちら

>> フィアットのパンダが初回の車検を迎えました ~3年間で32,000キロ走ってわかったこと&交換したパーツまとめ~

今回は、車検で行ったこと、交換したパーツ、壊れていたパーツ、それぞれの経年劣化をまとめみる。パンダ購入をご検討中の方々のご参考になれば…。

IBSが壊れていたが、気づかなかった

IBSという名称のユニットが壊れていて、交換されていた。アイドリングストップ機能を司る機械で、これが正常作動しないとアイドリングストップが機能しない。こんなパーツが存在することすら、知らなかった。

自分はアイドリングストップ機能がなんとなく好きではない。右折待ちの信号から出発する瞬間など、ちょっとでもタイムラグがあるのがイヤなのだ。燃費向上への貢献はさほど大きくないそうで、ますます使う理由がなかった。

納車された瞬間にオフにしていた(任意でオンオフ可能)ので、壊れたことにすら気づいていなかったわけ。いくらアイドリングストップ機能を使わないとはいえ、「壊れたままにしておくのは、よろしくない」とのメカニックさんの指摘に従い、修理いただいた。

ちなみに、保証期間中だったので無償対応\(^o^)/

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以下、痙攣劣化で交換したもの

ワイパーゴムは年1ペースで交換がGOOD

パンダと500は、コンパクト過ぎてフロントガラスがかなり小さい。本来であれば、フロント2本、リア1本の合計3本が必要になるのだが、2本で3つ(フロント2本、リア1本)いける。なぜなら、フロントの(運転席から見て左側)ワイパーが極端に短くてすむから。切って余ったモノはリアワイパーとして使えるの。とても経済的。

まあ、2本だろうが3本だろうが単価が安いモノなので、最低でも年1交換をおすすめする。雨天時に水しぶきをシュパッ!とキレイに拭き取ってくれるのは気持ちが良いし、視界確保になって安全。ちなみにディーラーの営業さんは、「私のマイカーは半年ごとに交換させてますね」とおっしゃっていた。

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スパークプラグ

気筒ごとに必要なので、2本(2気筒エンジン)、4気筒なら4本、8気筒なら8本交換せねばならない。2気筒でよかった(笑)。

交換せずに済んだもの

バッテリーは超元気

バッテリーは2016年9月に交換したばかりなのでぜんぜん元気だった。最初のバッテリーの寿命は2014年5月~2016年9月なので2年ちょい。2年は持つが3年は厳しい。2年半が目安らしい。まあ、こんなもんでしょう。

すでに交換したバッテリーはすでに9ヶ月使っていることになるので、次の車検(2019年5月)までは持たないであろう。

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タイヤの溝はまだイケる

溝の残量はフロント4.5ミリ、リア5.0ミリ。問題なし。「そのままのペースで乗るならば、1年後のチェックでOKです」となった。今で32,000キロなので、4万キロは余裕。丁寧にローテーションをしながら使っているので、45,000キロもいけそうである。

とはいえ、命を乗せるパーツなので、「ギリギリまで使おう」とは考えておらず、マージンが少々残っている時点で交換するつもり。

ブレーキパッドもディスクローリーも継続利用OK

同様に1年後のチェックで問題なし。フロントのディスクブレーキは新品で12.0ミリあるのが6.5ミリ残り、リアは新品5.0ミリが4.5ミリになっていた。リアはドラムブレーキということもあり、消耗は少ない。
※ローテーションは今回も行った。上記残ミリ数値はローテーション前のモノ

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自転車もそうだが、ブレーキはフロントのほうが体重がかかるため制動力が高く、よってダメージが大きい。クルマはフロントにエンジンを積むので、なおさら。※ミッドシップなど例外を除く

ブレーキ、タイヤともにまだまだ使える状態なのでよかった。あと、エンジンオイル、エレメント、クーラントは定期交換の一環としておこない、トランスミッションオイルも交換しておいた。

リフレッシュされて気持ち良い

メジャートラブルもなく、通常の範囲内の劣化&交換で済んだので、費用もさほど高くなかった。走ってよし、ロードバイクを積んでよし、4人家族の使い勝手はすこぶるよろしい。引き続き、パンダを大事に使う予定です。

まあ、アバルトは気になりますけどね…(笑)。マイナーチェンジされて、フロントのフォグランプ周囲とリアのランプデザインが変わったとのことで、フェミニンで可愛かった雰囲気が、やや男性さをまとったような印象。

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内装にはほぼ変化が見られないが、カーナビがよりインパネに一体化されるような微調整は加えられたとのこと。あと、アバルト500がラインナップから消え、すべてが595ラインナップに統合された。

ロードバイクを積むにはまったく適していない車だけど、一度は運転してみたいですな。家族構成&経済的にも障壁がありすぎて、まだしばらく縁のないであろう2ドアスポーツカーだけど、「夢を見るだけならタダ」なので、今後の目標としたい。

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なお、ルーフキャリアにする方法はあるので、アバルトに乗りつつサイクリングを満喫するのは可能。(なるべく考えないようにする…w)

>> THULE輸入代理店の方に、チンクエチェント(アバルト500)に適合するサイクルキャリアを教えていただいた

>> チンクエチェントにロードバイクを載せている人がいないか、検索しまくって調査した結果


以上、フィアット・パンダの車検レポートでした。これからも大事に乗ろう…。



160キロ走るセンチュリーライドのような超ロングライドイベントは、自分の限界に挑戦することとほぼ同義。走りきった後の達成感は大きい。その代わり、体力配分を考えずに闇雲に走るのはあまり賢いことではない。 せっかく走るのであれば、息も絶え絶えになりながら走るよ ...
160キロ走るセンチュリーライドのような超ロングライドイベントは、自分の限界に挑戦することとほぼ同義。走りきった後の達成感は大きい。その代わり、体力配分を考えずに闇雲に走るのはあまり賢いことではない。

せっかく走るのであれば、息も絶え絶えになりながら走るよりも、快適に走りきりたいもの。そのほうがきっとよい思い出にもなるし、「また参加しよう」と思えるはず。

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ということで、Global Cycling Network による「超ロングライドイベントを楽しむための4つの戦略(4 Key Strategy Points for Sportives & Gran Fondos)」を翻訳してお届けしよう。



超ロングライドイベントでのペース配分

超ロングライドではペース配分がとても大事。限りある体力をうまく使ってゴールまで目指さなければならないので、序盤で張り切りすぎると途中でヘタってしまうし、最悪のケースだとDNF(did not finish:途中棄権)にいたることも。

イベントの高揚感に流されると、つい「いつもより強めに踏んで」しまうもの。自分より速い集団に付いていこうとするのもよくあるミス。周囲のペースに流されず、ペースの自己管理をしっかりと。

男性ライダーは、「女性ライダーに抜かれると、なんか負けた気がしてムキになってしまう」傾向があるので、なおさら自制いただきたい。
※自分調べ(笑)

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全行程の半分、もしくは三分の二まではペースを守り、そこからゴールに向けて(可能であれば)徐々にペースを上げてみること。あと、集団イベントならではのメリットとして、トレインを組んで互いに風よけになってすすめることがある。負荷を集団で分散して走れば、ソロで走るよりも楽&速く走ることができる。

ただし、ここでも張り切りすぎて先頭を引っ張り続けることのないように。

超ロングライドイベントでの登り方

ロングライド系イベントであれば、ほぼ漏れなく登り(山とか峠)がある。平坦路だけのロングライドもあるかとは思うが)。動画内ではMaratona イベントの高低差が表示されているが、獲得標高はなんと4,230メートル!!大小7つの峠越えをしなければならない。

4,230メートルの獲得標高がどれだけえげつないものか、山を登り慣れた人はピンとくると思う。ちょっとやそっとの体力では登りきれないハードさ。ツールド妻有もそうとうにキツいけど、それでも獲得標高は2,500メートル。

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>> 【イベントレポート】 ツールド妻有2016に張り切って参戦してきたよ(前編)

>> 【イベントレポート】 ツールド妻有2016に張り切って参戦してきたよ(後編)


登りでは人のスピードに惑わされず、自分の快適に回せるケイデンスとスピード、テンポを維持すること。序盤の登りで「この程度の坂、ねじ伏せてやるわ!フハハハ!」って調子こいていると、割と早い段階でグロッキーになるのでご注意を。

坂でくじけないためのユニークなコツが紹介されていて、それは「300~400メートル先の目標物までがんばって、そこを過ぎたらまた別の目標を見つけて歯を食いしばる…」を繰り返すというもの。目標は木とか看板とか電信柱とか、なんでもよい。

延々と続く坂道をいつ終わるともわからないまま登るのは、無間(むげん)地獄、阿鼻(あび)地獄に近い責め苦。こんな些細な事で、心が折れにくくなるものなのだ。これ、自分だけではなく、ふつうに皆やっているんだなって思ってほっこりした(笑)。

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超ロングライドイベントの食事&補給

あらゆる戦略や戦術も、体内にエネルギーがなければ実践できない。ガス欠(ハンガーノック)にならないよう、適度に補給すること。

やってはいけないのが、食べたことのない補給食をイベント当日にぶっつけ本番で試すこと。サイクリング専用のエナジージェルとかエナジーバーはおおむね高価で、普段はなかなか口にできない。イベントにあわせてとっておきのエナジーバーを食べて、「まずい…」となるだけで済めば問題ないが、消化器が驚いてきちんと消化してくれなくなることもある。食べ慣れたものを持参しよう。

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※意外に美味しかった(笑)

イベントの1~2日前は、意識して炭水化物を多めに摂取しておくと、カーボローディング効果も期待できる。イベント当日朝の朝食はいに負担をかけないよう、なるべく軽めに。脂肪や脂分は避けておく。シリアル、トースト、オートミール、果物…あたりがベストチョイスである。

>> プロのロードレーサーのサコッシュには何が入っているのか?(2014年ジロ・デ・イタリア編)

>> プロのロード選手は、レース中のバックポケットにどんな補給食を入れているのか?

>> 【チームスカイとベルキンの場合】 ツール・ド・フランスに出場する選手は何をいつどう食べているのか?

>> 【RAPHA CYCLE CLUB TOKYOを取材してきた】 おいしいコーヒーと、チームSKYも採用する補給食を賞味した


あと、もうひとつのコツとして、ドカ食いではなく、少量の補給食をこまめに摂取するほうが効率がよく、胃への負担も少ない。水でも工夫はできて、タダの水分ではなく、電解質入りのドリンクにすれば、塩分やミネラルも水分補給と同時にできる。

目安としては、1時間毎に炭水化物ドリンクを750ミリリットルと90グラムの炭水化物を摂取するのが良いとのこと。

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超ロングライドイベントを助けるメンタルアプローチ

100キロを越える長距離イベントに初参加するとき、「経験したこともないのでペース配分もわからんし、どのへんでバテてしまうのかもわからん」といった気になるかもしれない。

イベント全行程の100キロを目標にすると長すぎるので、コツは「いくつかのピース(20キロを5つにわけるとか)に分割してしまう」こと。5回目標地点を設けることで、小さな達成感を味わえる。

無題

あと、イベント主催者のウェブサイトにはたいてい高低差付きの全ルートが公開されているはず。それをプリントアウトしてもっておき、補給ポイント等でときどき確認することで、「あぁ、この先もうちょっと坂を登れば、あとは下りだから休めそうだ」とか、「ゴール点前にもう一つ峠が控えているから、セーブ気味のペース配分で行こう」って判断がしやすくなる。

以上、Global Cycling Network による「超ロングライドイベントを楽しむための4つの戦略(4 Key Strategy Points for Sportives & Gran Fondos)」をお届けしました。