サイクルガジェット ロードバイクが100倍楽しくなるブログ

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2012年09月

Dahon(ダホン) Mu P8は、デフォだとハンドルはバーハンドル。 いわゆる、ふつうの自転車のようなまっすぐのバンドルだ。 乗り始めの頃は不満はなかった。エルゴノミックデザインも施されており、20~30kmなら手も痛くなることはなかった。 でも、40~50kmを越えるく ...

Dahon(ダホン) Mu P8は、デフォだとハンドルはバーハンドル。

いわゆる、ふつうの自転車のようなまっすぐのバンドルだ。


乗り始めの頃は不満はなかった。エルゴノミックデザインも施されており、20~30kmなら手も痛くなることはなかった。


でも、40~50kmを越えるくらいのロングライドをするようになると、手のひらが痛くなってくる。(グローブをしていても)そんなわけで、購入1か月後くらいでバーエンドバーを取り付けた。
※手のポジションを(若干ではあるが)変化させられるので、手の平と腕の疲労軽減になる。


「これで大丈夫だわい」と安心していた。

でも、しょせんバーエンドバーは気休めでしかないことがすぐわかった。
「ないよりはマシ」レベルなんだよね。



次に検討したのが、「ドロップ化」。多くの小径乗りが一度は考えることだと思うけど、オレも検討してみた。

「STI化して、デュアルコントロールレバーにすればもっと速く快適にグヘヘヘ・・・」と数ヶ月間妄想をふくらませだ。


で、妄想が爆発したタイミングでチャリ屋の大将に相談した。そしたら、



やめとき



と言われた。

大将もオレと同じDahon(ダホン) Mu P8に乗っていて、ありとあらゆるカスタマイズを繰り返した経験の持ち主。


大将いわく、「STI化したことあるけど、Vブレーキとの相性が悪く、調整に難儀する。当然乗りにくい。だから、わざわざカネをかけてやるメリットがない。それにSTIのパーツは単体だと高いし」とアドバイスをもらった。

経験者かつ専門家の意見はありがたく受け止め、STI化は封印し、「ではどうしたもんかいな」と悩みながら、さらに半年ほどバーエンドバーのままで乗り続けた。



そんなあるとき、とある自転車イベントにふらっとでかけ、たまたま試乗したKHSのP-20Rにびっくらこいた。

バーコン(バーエンドコントロールレバー)×ブルホーンハンドルの組み合わせだったんだが、感動モンの快適さとスピードが味わえた。


乗る前は、「バーコンって、あまり採用しているメーカーもいないし、時代遅れのローテクなんじゃねーの?」くらいにナメていた。なるほど、たしかにギアチェンジの一瞬は手の平を動かす必要がある。そういう意味では、STIのダイレクトさはない。あるいは、ラピッドファイアーにも劣るかもしれない。


しかし、ギアをパチッパチッと小刻みにシフトする感触は、マニュアル車を運転しているような感覚で、理屈抜きに気持ちが良い。「ああ、オレはこのチャリを自分で操っているのだ」という一体感(?)がある。

で、決心した。「ブルホーン×バーコンにしよう!」と。


そこから話は早かった。

部品のチョイスもスムースに進み、唯一大将が懸念した「ブレーキとの相性」もやってみたら、問題は起きなかった。(Vブレーキを引くためにトラベルエージェントが必要になるかもしれない、と事前に言われていたが杞憂におわった)

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ちなみにバーコンのパーツはデュラエース!
ささやかなことだけど、なんだかウレシイ。
※10速対応のバーコンはデュラエースしかなく、選択の余地がなかったのだ。(ディレーラーは105だけど・・・)


んで、STI化にくらべたら、はるかに安く、軽く、(結果的)かっこ良くなった。


「軽さ」はじつはうれしい誤算だった。ブルホーンは軽いよ、じつに。チャリの前半分がやたら軽くなった感じで、なんだかFRっぽい感覚。カスタマイズしてきた中で、ルックス的にはいちばんの変化になった。

乗った感触もよい。バーハンドルよりはっきりと前傾姿勢がとれ、(横持ちから縦持ちになったことで)腕の力を伝えやすくなった。よって、平均スピードもアップ。(ほんのちょっとね)


腕と手のポジションも変えやすく、良いことずくめ。

自転車完全ガイド (100%ムックシリーズ)


ミニベロをブルホーン化している人ってすごく少ない。レトロなシフターが敬遠されるのかな?「そのハンドル、運転しやすいですか?」と尋ねられることはよくあるね。

個人的には、ブルホーン化してしまった今となっては、二度とバーハンドルに戻ることはないって断言できるね。

昨年11月にタイヤをPanaracerのミニッツタフからSCHWALBEのデュラーノにしたんだけど、けっこう摩耗してきたのか、パンクするようになってきた。 交換してからの走行距離は3500キロ。 だいたい5000キロ走れば御の字らしい(by お世話になっているショップの大将)。 ...

昨年11月にタイヤをPanaracerのミニッツタフからSCHWALBEのデュラーノにしたんだけど、けっこう摩耗してきたのか、パンクするようになってきた。

交換してからの走行距離は3500キロ。

だいたい5000キロ走れば御の字らしい(by お世話になっているショップの大将)。

大将いわく、 「ローテーションすればもうちょい使えるよ」 とアドバイスをもらったので、やっておくことにした。
(ちなみに、大将はすぐに交換を薦めてくるようなことをしない。商売上は売ってしまったほうがよいのに、親身に節約方法を教えてくれたり、「これは買うな」と助言してくれたりする。こういうショップに出会えたことがうれしいね)


まず、両輪を外す。
クイックリリースなので脱着はカンタン。

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ただ、外す前にブレーキワイヤーは外しておくこと。
忘れると、自転車を持ち上げたままでワイヤーを外す羽目になり、面倒。

あと、リアのギアはトップに入れておく。これをしておくことで、ハメ戻すときにチェーンとスプロケットがスムースにはまる。
パンク修理に慣れていないころは、クイックリリースを先に外してから、「あ、ワイヤー緩めるの忘れてた!」とか、「ありゃ、ギアをローに入れたままだった」ということがよくあったw。


で、外した。

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タイヤがコチラ。

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空気を抜き、タイヤをホイールから外す。

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こういうときはホイールの掃除がしやすいので、ついでにキレイに拭いておく。

で、前輪と後輪を逆につけて空気を入れればOK。

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ブレーキワイヤーをはめれば元通り!なんだけど、シューの角度というか、ホイールへの当たりがどうしてもちょっとズレてしまうことがある。

力を入れて引っ張ったりしているうちに、どうしてもそういうことは起きてしまう。 案の定、今回もシューからキーキーと鳴り始めた。調整&試し乗りを音が鳴らなくなるまで繰り返してようやく完了。 じつは、交換後のシュー音調整のほうが面倒だったりする。


晴れて完了!
うーむ、我ながら惚れぼれするほどかっくいい・・・

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これでもう1000キロくらいはいけそうかな。

今のペースだと、2ヶ月くらいしか持たなさそうだな・・・。

地元(埼玉県川口市)からMuで東京ディズニーランドまで走ってきた。 使ったルートは荒川サイクリングロード。片道ちょうど40kmなので、往復で80km。それなりに長かったけど、荒川サイクリングロードはほぼ平坦路のみなので、ミニベロでも気持よく走ってこれたよ。 目 ...

地元(埼玉県川口市)からMuで東京ディズニーランドまで走ってきた。


使ったルートは荒川サイクリングロード。片道ちょうど40kmなので、往復で80km。それなりに長かったけど、荒川サイクリングロードはほぼ平坦路のみなので、ミニベロでも気持よく走ってこれたよ。

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目的は東京ディズニーランドではなく、その横にある浦安の体育館で行われたフットサル(Fリーグ)観戦なんだけど、目的の半分は”ただ単にロングライドがしたい”から(笑)。サイクリストって、長い距離を走りたいってために、目的を無理やり作る性質があるのだ。


ロードバイクの人にとっては80kmは「長めの散歩」くらいかもしれない。でも、小径乗りの自分にとっては、80kmはけっこう長い距離。ということで、今日はその感想を3点ほど。


1 ミニベロでもたいして疲れない
片道だけでけっこう疲労感あるのかな?と思いきや、意外とそうでもなかった。

まあ、荒川GRは基本フラットなので、本気でペダルをぶん回す必要もないし、ダンシングしなければいけない坂もない。時速25kmペースでひたすらくるくるペダリングするだけでスイスイ進んでくれる。
 

一人なので誰かに合わせる必要もなかったし。700ccの水のボトルも半分しか飲まずに済んだ。ただし、9月とはいえ汗は大量にかくので、サドルバッグに大量に塩飴を仕込んでおいた。それをときどき食べながら走った。
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 ※右下のトピークのダイナパックには、予備チューブやパンク修理キットだけでなく、カギ、補給食もたくさん入ります



2 ブルホーンは複数のポジションで走れるので助かる
川口市から東京ディズニーランドまで、片道2時間ちょいかかった。
 

長時間走っていると、どうしても手首が痛んだり、二の腕が疲れてくるのでポジションを変えたくなる。フラットバーだとポジションが一つしかなくて長距離がツライのだが、ブルホーンハンドルにしているおかげで、(ドロップにはかなわないが)浅めの握り方ができ、疲労軽減につながった。

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「バーコンって操作が固くって、ギアチェンジしにくそう」と思われることが多いけど、使ってみるとそうでもない。びっくりするほどすぐ慣れる。Muはもともとはグリップシフターだったのだが、むしろバーコンのほうが指先の動きがミニマムで済み、ラクに感じてしまう。

このへんは個人の好みかもしれないが。

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※前に押し出すようにシフトすると…

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※こうするとギアは軽くなる 



3 でも、70km地点で手が痺れてきた
復路は追い風のおかげでパイペースで帰れた。
 

東京ディズニーランドから2時間ジャストで帰宅。行きよりも15分早かった。脚の疲労は大したことはなかった。疲れたのは腕。70kmを越えたあたりから、二の腕が痺れてきた。
 

「自転車って、下半身ではなく上半身のほうが疲れることがあるんだ?」って知って驚いたもんね。サッカーを続けていたせいで脚力はそこそこ自信があり、実際足の疲労はあまりない。腕の次に疲れがあったのは「首」。たしかに前傾姿勢だと、首が疲れるのもわかる気がする。

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 ※ロードバイクほどではないが、ブルホーンにして、ハンドルポストを少々切断しており、まあまあ前傾姿勢になる


疲れは大したことなかったって強がり書いたけど、風呂入ってご飯食べたら急にだるくなり、睡魔に襲われ、その晩はいつもより早めに寝た。こういうときは、体の出すサインに素直に従うようにしておくのが吉。


4 サッカーにはない、サイクリングならではの素晴らしさ

サイクリングとサッカーを比較したとき、圧倒的にサイクリングが優れているのが「筋肉痛が全く無い」のと「膝や足首が傷まない」の2点。これは本当にありがたい。

サッカーは急激なストップ・アンド・ゴーを繰り返すスポーツ。自分の意志だけで動けないので、身体の節々に負荷がかかる。ダッシュもするし、ジャンプもするし、接触プレーもある。

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プレー後は体中に筋肉痛が残り、翌日も尾を引くものなのだが、サイクリングにはこれらが一切ない。どこも痛くはないが、ただただ疲労感がある状態なので、これって理想的。むっちゃカロリーを消耗しているのに、筋肉と関節のどこも痛くないのだから。

おかげで、サイクリングであれば、「昨日走って今日も走る」という連チャンができてしまうのだ。中年男性の趣味として、最高にステキな特徴だと思う。

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さすがに42歳を越えたあたりから、身体の痛みが半端なくなってきた。復活するのに丸2日かかるし、ヒザの古傷の再発もあって、本気でプレーできなくなってきた。

その点、サイクリングは”常に浮いた状態”なので、冠絶への負担が極めて少ない。サッカーやフットサルからすると、痛みとは無縁で楽しめるスポーツです。まさに生涯スポーツにふさわしいと思う。 

小径バイク(ミニベロ)ってのは、重いという宿命を抱えている。「え?タイヤが小さいから軽いんじゃないの?」と思うかもしれないが違うのだ。ピンキリなのでモノにもよるが、平均すると11kg前後はある。  重さの理由は、ヒンジ等の折りたたみ機構がかさむから。ダホンで ...

小径バイク(ミニベロ)ってのは、重いという宿命を抱えている。

「え?タイヤが小さいから軽いんじゃないの?」と思うかもしれないが違うのだ。ピンキリなのでモノにもよるが、平均すると11kg前後はある。
 

重さの理由は、ヒンジ等の折りたたみ機構がかさむから。ダホンで言えば、フレームを真っ二つに折るために1箇所、ハンドルポストを根本から折るために1箇所、シートポストを上げ下げするためのクランプが1箇所、ハンドルバーにも角度を変えるためのクランプがあったりして、とにかくヒンジだらけ。

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それらのヒンジに強度を持たせるために、いくつもの金属パーツでもって補強する。そりゃ、重くなって当然である。

もちろん、むちゃくちゃ軽量化したモデルもある。でも、軽さ=高価なのはしかたない。

ちなみにDahon Mu P8はデフォで11キロほどで、ボードウォークは12キロあった。

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数ヶ月使っているうちに、カスタマイズ欲がムクムクと沸き起こり、自分も軽量化したくなった。軽量化の方法はたくさんあるけど、手っ取り早いのはシートポストの交換。交換スキルは不要なわりに、効果はでかい。

で、交換したのがKCNCのアルミのシートポスト(型番とか品名は忘れた)。純正とコレを持ち比べるとその差が明らかで、「え、こんなに!?」というくらい軽い。


変なたとえだが、純正シートポストは護身武器になる。人を殴れば立派な凶器になるレベル。しかし、KCNCの軽量アルミシートポストはあまりにも軽すぎて武器にならない・・・そんなかんじ。
 

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※右のMuがKCNCのシートポスト(黒)で、左のボードウォークは純正のシートポスト(銀)

純正はシルバーだったのが、ブラックで精悍さがUP。軽量化だけでなく、見た目的にもかっこよくなったので、お気に入りのパーツである。

「交換してみて走りはどうなの?」という問いに対しては、「あんまりよくわからない」というのが正直な感想(笑)。タイムを争うような走り方はそもそもしないしね。
 

まあ、パーツ1個の軽量化だけではたいした体感はできないと思う。軽量化は、あれもこれもとやっていくうちに総合的に感じられる・・ようなものだと思う。カスタマイズというものは、実用性よりも自己満の世界。愛車がかっこよくなれば、それでもう満足できてしまうのだ。

シートポスト1本で15,000円もしたけど、交換してよかった。いま振り返ると、シートポスト交換がカスタマイズの底なし沼の入り口だった。そして、カスタマイズの沼はたいへん気持ちの良い世界でもあった(笑)。
 

ひとつ付け加えると、軽量シートポストの場合、いちおう制限体重はあるみたいだから、重めの人は購入前にチェックしたほうがいいですよ。(ちなみに自分は70kg)