9月9日に富士スピードウェイで開催された、『FUNRiDE presents 富士チャレンジ200』に参加してきた。

去年は大雨の中での開催で充分にコースを堪能できなかったので、そのリベンジも兼ねての参戦である。

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/ 2017年は快晴! \

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昨年は100キロを3人のチームで走ったので、一人33キロほどしか走れていない。(1周4.52キロメートルを7周した計算)

「せっかく富士スピードウェイまで遠征するのだから、なるべく長く走りたいよね」となり、何人かの仲間と全員ソロ100キロで出場した。

ということで、レポートしますね。

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/ 山中湖が近い(御殿場ICからもすぐ) \

種目は4+1の5つ

ソロ200km、ソロ100km、チーム200km、チーム100km、タイムトライアルの種目が用意されている。

タイムトライアルは一番最初に行われる種目で、いかにもガチっぽい方々が、異形の専用ヘルメットをかぶり、ディスクホイールを履かせて走っていらっしゃった。(もちろん、普通のロードバイクで出場しても問題ない)

1周を一人でフルスロットルで走るだけなので、競技そのものはあっという間に終わる。その後にエンデューロレース…という運び。

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/ タイムトライアルを終え、クールダウンする選手のみなさん \

最初はローリングスタート

ソロ200km、ソロ100km、チーム200km、チーム100kmが同時にスタートするので、かなりの人だかりとなる。よって最初の1周はローリングスタート(ゆっくり流すように走る)がルール。

これまでもてぎツインリンク、筑波サーキット、富士スピードウェイで走ったが、どれもローリングスタートだった記憶がある。

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試走できなかった人は、

このコーナーは角度がきついから、充分に減速しないと…

登りと登りの間に一瞬だけ平坦区間があるな…ここで一息つこう

といった具合にコースの形状を覚えるタイミングでもある。

100キロソロをどう走ったか

100キロをノンストップで走り続けた経験がないので、「どんなペース配分で走ろうか」とか、「どのタイミングで休憩を入れるのが良いのか」がわからない。

まあ、体力に自信のある人たちは休憩を一回も取らず、ボトル2本とバックポケットに補給食を多めに詰めて走るそうだが、自分はそれは厳しそうだと判断した。

描いたイメージは、「50キロ地点で1回休憩、80キロ地点で再度休憩、ゴールイン」というもの。疲労に合わせて50キロ >> 30キロ >> 20キロと距離を詰めていく作戦。

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/ PowerGel、初めて飲んでみた \


で、実際に走ってみたら想像通りになった。

ノンストップでずっと回し続けるのって、けっこうしんどい。周りもがんばっているのでチンタラ走る空気はなく、どうしても追い込んでしまうことになる。しかも、富士スピードウェイは高低差が大きく、けっこう長めの登りがあることで有名。

序盤は元気よく登れても、7周、8周、、、と回を重ねると脚が削られ、疲労が貯まる。

想定通りに50キロ地点(11周)で1本目のボトルが空になり、腹も減ったのでピットに戻る。パンやカロリーメイト等を食べ、5分ほど休んで再出発。

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/ ホームストレートは開放感バツグン \

いい感じに疲れているので、「たぶんもう1回休みたくなるだろうな」と思ったのだが、やはりそうだった。80キロ前後で再び疲労のピークが来る。平坦路と下りは快適に踏めるんだけど、例の長い登りがかなりキツい。

斜度は6~8%なので激坂ではない。しかし、断じてラクではない。ダンシングとシッティングを繰り返しながら、「あと6周、、5周、、、」とカウントダウンしながら登る。いっしょに参加した仲間も散り散りになっているので、トレインを組むこともできない。本当のソロとなってしまった。

80キロ地点で空腹と疲労のため、2回めの休憩に入る。ラスト20キロはさらにキツかった。結局、かかった時間は3時間30分ほど。

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ちなみにソロ100キロでは、タイムごとに3つの賞が用意されている。

  • ゴールドレーサー 2時間30分以内 (平均時速約40km!)
  • シルバーレーサー 2時間45分以内 (平均時速約36.3km)
  • ブロンズレーサー 3時間以内 (平均時速約33.3km)

ブロンズを獲れたらまあまあの体力の持ち主。下りである程度タイムを稼げるとは言え、そのぶん登りもあるわけで、1回も休まずに平均34キロで100キロ走るのは、カンタンではない。

シルバーとかゴールドに至っては、自分からしたらクレイジーな豪脚の持ち主にしか見えない。なにしろ、あの登リを平地のごとくグォォォォォォ…と音を立てながら集団で登っていくんですもの…。

ソロ200にはきっと出場しない

晴れた日の富士スピードウェイは景色がすばらしい。角度的に走りながら富士山は拝めないけど、そこそこ標高もあるし、「あぁ、富士山のふもとに来たなあ」って気分には浸れる。

ただ、いくら景色が良くてもそれを楽しめるのは前半だけで、苦しくなってくると眺めもヘッタクレもないが…(笑)。

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くわえて、サーキットは長くて5~6キロ弱、短いと2キロ(つくばサーキットとか)なので後半に飽きが来る。100キロ(22周)の自分ですら、ラスト3周はややうんざりしてくるのだが、自分の横を走っていたソロ200参加者数名が、「まだ半分も走ってないけどすでに飽きてきたよ、ここを44周も走るなんて拷問じゃない?」と笑いながら話していた。

自分は体力的にソロ200キロはちとムリ。100キロがちょうどいいと思った。体力(と精神力)に自信がある方でない限り、ソロ200は選ばないほうが良いと思う(汗)。

ふつうのサイクリストには、「ソロ100キロ」か「チーム200キロ」がオススメ

常識的な体力がある人であれば、ベストチョイスはソロ100キロ。長すぎず、短すぎず、適度に走れて満足感を味わえる。

チーム100キロにしたいなら、2名までかな。3名だと休憩時間ばかり長くなって、物足りない。3人以上で参加するならチーム200キロかと。一人65キロちょっと走れる計算になる。

FUNRiDE presents 富士チャレンジ200の良いところは、速い人も遅い人も走れる距離が同じであるところ。制限時間内に走る系のエンデューロだと、遅い人ほど走れる距離が短くなるのが、それがない。全員がまんべんなく、平等に同距離を楽しめる。

逆に言うと、速い人ほど終了時間も早くなる。走り終えた人は次々とコース外に退場するので、後半になるとコースがかなり空いてきて、走りやすくはなる。(そのかわり、トレインを組める集団の数も減るので、風をもろに受けて走ることが多くなる)

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目の前で落車事故が発生

昨年の大雨の中での大会では、濡れた路面のせいでかなりの落車事故が発生した。ヘアピンコーナー等、鋭角に曲がる場所はスリップと接触がどうしても増える。

晴天だった今回は、(自分の知る限り)大きな事故はなかったようで、救急車のサイレンも聞こえなかった。

ただ、ダンロップコーナーで2台のバイクのどちらかがライン取りを誤り、もう片方に接触して落車した。20メートルほどの目の前だったのと、充分に減速していたので余裕をもってよけることができた。

無題
/ 下りから登りになる箇所は危険 \

不特定多数のサイクリスト一斉に走るこういったイベントでは、”ラインを守って走る”のが鉄則。蛇行は大迷惑な行為でしかなく、厳禁である。好き勝手なライン取りで走る不届き者を見つけたら、近づかないようにしましょう。

落車の原因になりかねないのが、路面に落ちた補給食のパッケージのゴミ。スリップの原因になりかねないので、踏まないように注意したい。ゴミだけではなく、取り損ねて落下した開封前のジェルとか、ジェルを入れたプラスチックのミニボトルもちらほら発見。これらはさらに危険。


ということで、『FUNRiDE presents 富士チャレンジ200』のソロ100キロを無事に走り終えました。天候にも恵まれ、気持ちよく走ることができた。社会人は、怪我&トラブルなく走れたら丸儲けなのであります。

ちなみに人生初の PowerGel を飲んだ感想ですが、「世の中にこんなに甘くて濃厚なゲルがあったのか…」と目が飛び出た。サイクリング以外ではぜったいに食べないけど、疲れているときに飲むと「ふぉぉぉぉっ!」となれる(笑)。


ということで、来年もきっと参加すると思う。


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