2016年の夏、ダイアテックさんの商品発表会に出席させていただいた際に、『 BlinderMini 』を見せていただいた。

もともとは、『 Oi 』という新型ベルの発表を目的とした会だったんだけど、自分はむしろ、『 BlinderMini 』のほうに目を奪われた。何しろ、見た目がスタイリッシュ。シートポストに装着しても取ってつけた感がなく、まるでバイクの一部のようにしっくりくるのだ。

ひとつ前のモデルである Blinder MOB は、サイズがやや大きくてさほど洗練されてはいない。が、BlinderMini にリニューアルして、印象がグッと変わった。

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2016年10月に『 BlinderMini 』のリアフラッシャーを購入し、すでに3ヶ月ほど使ってみたので、インプレッションをお届けしますね。 ※BlinderMiniにはフロントライトとリアフラッシャーの両タイプあります。買ったのはリアフラッシャーのほう。

結論から言いますと、100点満点で120点。ネガティブポイントがひとつも見つからないどころか、完全無敵なリアフラッシャーでした。

3タイプから選べます

BlinderMini は3タイプから選択可能。 遠くからの視認性を上げる、スポットライト式の「DOT」、ワイドな照射角(90°)で対向車&歩行者へのアピールが可能な「NINER 」、さらに広角に照射(120°)できる「CHIPPY」の3モデルをラインナップしている。

使用目的から3つの照射角度が選べるのはありがたいけど、「じゃあどれを選べばいいんだ?」って迷うことにもなるかも。自分は、中間を取って「NINER」にしておいた。

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コンパクトサイズに似つかず、むっさ明るい(11ルーメン)

ライトに限らず、ロードバイクやミニベロに装着するガジェット類は小さいほうが良い。軽くて、かさばらず、ルックスをスポイルしないほうがいいに決まってますもんね。

ライトも小型であるに越したことはないんだけど、サイズと明るさ(性能)はトレードオフの関係でして、あまりにも小さいモノを選んでしまうと明るさが足りず、「使えない・・・」ってことになってしまう。

BlinderMini ではその点だけが不安だった。 が!むちゃくちゃ明るい。ルックスに似つかず、いい意味で期待を裏切られた。リアフラッシャーの明るさは11ルーメンもある。「ルーメンってなんぞ?」って方に説明しますと、光束の単位でして、国際単位系(SI)の単位の一つです。詳細はウィキペディアをどうぞ。

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それまではBikeguy のリアフラッシャーを使っていて、それは66カンデラ。カンデラとルーメンの直接比較は難しい。というのも、ルーメンは全方向(つまり360°)に放射される光全体の量を表す。

それに対して、カンデラは光源から特定の方向に照射される光の強さを表す単位。一方向か、360°か、それによって明るさの感じ方は変わる。

小難しいことはさておき、感覚で言いますと、Bikeguy のリアフラッシャーよりもBlinderMini のほうが、はるかに目立つ。バイクの後方10mに立って確認したが、その差は明らか。「とにかく明るいリアフラッシャーがほしい」という方には、文句なしにBlinderMini をオススメする。

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点灯パターンは4+1=5

常灯以外に4パターンから選択可能。これだけあれば、十分だ。 文字で表現しづらいけど、こんなかんじ。

1.テッテッテッテ、テテテテ(リズミカルかと思いきや、高速点滅も)
2.テッテッテッテッテッテッテ(一定間隔で素早い)
3.テッ、テッ、テッ、テッ、テッ、テッ、テ(一定間隔でゆっくり)
4.テッテェェェェ、テッテェェェェ、テッテェェェェ、(ほわほわしてる)

お好みでいいと思うが、自分は1を基本に、気分で2にしている。3と4は使わない。
※ゆっくりよりも、早めの点灯のほうがドライバーさんに認識してもらいやすいような気がするので。

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充電のしやすさに感激

BlinderMini の素晴らしい点。購入の大きな決め手になったのが、「充電用のケーブルが不要で、そのままUSBに挿せる」ことだった。これまで、電池交換式、ボタン電池式、ケーブルを使ってUSB・・・の3タイプを使ってきたが、どれも一長一短ある。共通しているのは充電(電池交換)がメンドウ。

かろうじて、ケーブルを必要とするUSB充電が「マシかな…」と思う程度。でも、いちいち目的地にケーブルを持っていくのは、紛失してしまいそうなのでしない。充電は基本自宅。すると、「職場で充電しておきたい」って場合に困る。

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BlinderMini は、なんと本体をそのままUSBに挿して充電できるのだ。家のPC、職場のPC、そのへんに転がっているUSBアダプター、どこでだって充電できてしまう。これ、思っていたよりはるかに嬉しかった。 

ただ、ノートパソコンで充電中は、接続部分に負荷がかかってしまわないようにご注意をば。ポキンと折れてしまったら悲劇なので…。

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脱着がしやすいので、複数バイクでの共有が楽ちん

いくら充電がしやすいと言っても、シートポストからの脱着がやりにくかったら意味がない。しかし、BlinderMini はその点も安心設計で、ワンタッチでストラップを開放できる工夫が施されてある。

小さなレバーを引き上げることでゴムのストラップが持ち上がり、引っ掛けてある場所から外すことができるのだ。しかも、マウントレス・ストラップを採用している。マウント素材をシートポストと本体の間に噛ませる必要がなく、そのまま固定できる。これも隠れたナイスポイント。

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※ぐいっと押して開放

ライトのマウントって、なにげに紛失しやすい自転車パーツの筆頭なの。輪行とかでライトをつけたり外したりをしていると、ポロッと落ちて気づかないこともあったし、経年劣化で使い物にならなくなったことも何度もある。しかも、地味なパーツなので別売りされてなかったりするのよね。

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※この状態にして、引っかかっている部分を外す

なお、ベルクロタイプもワンタッチといえばワンタッチなのだが、繰り返しているとボロボロになってくるし、見栄え的にもみずぼらしくなってしまうの…。 ちなみに、エアロハンドルやシートピラーにも対応しています。フロントモデルに2種・リヤモデルには3種の交換用ストラップも付属している。

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※こんなかんじで外す

気になる防水性能は…?

ココまで読んで、 「USBにそのまま挿して充電できるってことは、(シートポストに密着しているとはいえ)端子がむき出しってことだろ?雨の中を走ったらぶっ壊れるんじゃないのか?」 という不安を感じた方もいるはず。自分もそうだった。

BlinderMini がスタイリッシュで明るくて、脱着しやすくて、充電もラクチンなのはよくわかった。正直、非の打ち所がない。でも、防水性能はどうだろう?

「筑波サーキットでのエンデューロでは100均で買ったリアフラッシャーが一発でぶっ壊れたし、二の舞いはイヤだぞ」 って心配していた。

>> 土砂降りの雨の中、筑波サーキットで8時間耐久レースに参加した

しかし、BlinderMini はその点も抜かりがない。なんと完全防水ですよ。なにしろ、水没させたって平気で動作するんですから。 これを見て心は固まった。「リアフラッシャーはBlinderMini で決まりだ」と。

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※安心の完全防水

BlinderMini のインプレッションまとめ

  • 用途に合わせて3タイプから選べる幅の広さ
  • 真夜中でも安心の照射力
  • バイクと一体化して、馴染むカッコいいデザイン
  • 脱着しやすく、充電しやすい構造
  • 照射は5パターン
  • 完全防水でオールウェザー対応

BlinderMini は、リアフラッシャーにしては少々お高い部類に入るとは思うけど、お値段以上のバリューがある。正直、なにひとつとしてネガティブポイントが見つからない…。 いろんなリアフラッシャーを試してきた中で、ずば抜けてすばらしいリアフラッシャーですよ。