スポーツに限らずなんでもそうだが、「初心者に優しいかどうか」「初心者でも安心して始められるか」ってとても重要。

自分は2017年に生まれて初めて二郎系ラーメンを食べたのだが、最初は単独で入店するのが怖かった(そもそも、呪文のような注文方法がわからない)ので、経験者に連れて行ってもらった。

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ミニマムサイズでこれ

「麺と野菜の量はどれくらいが適切なのか」
「1人前は額面通りに1人前と受け取っていいのか」 
「それとも、しれっと他店の2人前の量なのか」
「ニンニクはマシすべきなのか」
「油とはなんなのか」
「それらを追加した場合としなかった場合の違いはなんなのか」 
「辛いのか?そうでもないのか?」
「タワーのような野菜を完食してから麺にとりかかるのか」
「なぜあそこまでして盛るのだろうか」
「私語は慎むべきなのか」
「食べきれずに残したら店員に叱られるのか」
「熱狂的信者(ジロリアン)が多い理由はなんなのか」


…など、わからないことが多すぎて、1人だったら絶対に行ってなかったと思う。


で、複数店舗に行ってみた結果、「なんとなく再訪したい店」と「もうちょっといいかな…」って感じるお店の2種類にわかれた。理由は店の雰囲気。客と店員のやりとりに暖かさがあったり、店員さんに歓迎されている空気があると「少なくとも怒鳴られることはなさそうだ」とホッとする。

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個人的には丸亀製麺が大好き(山ほどネギを乗せる派です)

味ももちろん重要だけど、自分は割となんでも美味しいと感じられるタイプなので、よほどのことがない限り「二度と食べたくない」とはならない。まあ、味云々以前の問題で、二郎系はかなりコンディションが整ってないと完食できないが…(笑)。

ラーメンはこれくらいにして、サイクリングの初心者の話に戻しますと…。

Global Cycling Network の8 Cycling Mistakes We All Make という動画は初心者サイクリストさんに参考になると思う。経験者には既知すぎて面白くないだろうけど、よくよく思い出してみれば誰しも通った道。経験者さんは「あったわー」と懐かしみ、初心者さんは「そうなんだー」と思ってもらえればこれ幸い。

上記の8つに加え、自分もいくつかピックアップしてみました。合計9個ご紹介します。



目次


サイクリング初心者が犯しやすいミス 01 【何も食べない】

初心者の方にはなかなか理解してもらえないのが、補給食の存在。運動中に腹が減るって感覚、他のスポーツではあまりないのでイメージしにくいのだろう。

食いしん坊だなー。運動中に食うってなんだよ。たかがサイクリングでカロリーなんて不要でしょー」って思われるんだけど、マジで重要です。なにしろ、コンスタントにペダルを回しているわけだし、しかもそれが長時間(3時間とか4時間とか)続くので。

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ふつうの人なら、90分〜2時間も走れば空腹感を覚えるだろう。空腹になってから食べるのはタイミングとしては実は少し遅い。そうならないためには、1時間〜90分ごとにちょっとお腹に入れると良い。(目安はオニギリ1個か小さいドーナツ1個とか)

街中のポタリングであればいつでもコンビニが見つかるからいいけど、郊外を走ると都合よくコンビニが見つからなかったりするので、出発時に買っておきましょう。

サイクリング初心者が犯しやすいミス 02 【ボトルが小さすぎる】

さすがに運動するときに水を忘れるって人はいないだろうが、見積もりが甘いってことはある。食事以上に水は消費するものなので、最低でも500ccは入るものを用意したい。

なお、汗の量が尋常ではない夏場であればボトルは2本あったほうがいい。が、冬や秋なら一本で問題なし。

GCN動画の中で「おっしゃるとおり!」って膝を叩いたのが、「小さいボトルのほうがカッコいいから、つい水不足になる」ってセリフ。そういえば、ボトルって小さいほうがバイクへの収まりがいいし、なんとなくカッコいい(上級者感)って思いません?自分は意識していなかったが、言われてみて「そうだわ」って気づいた。

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※その証拠に、こないだ買い替えたボトルは小さいモノを選んでた…

が、気温や距離、ロケーションを考慮しないと「水を飲み干してしまった…辛い」ってなるので、最初の一本は600ccほど入る大きめのものを用意するのがベターかと。

たいていのペットボトルは500ccなんだから、500cc用のボトルでいいじゃん?」って思うかもですが、夏場は氷をいれるんですよ…そうすると、余剰スペースが必要になる。そういう意味でも、大きめのボトルを持っておくのは悪くない。セカンド用のボトルは500ccのものでもOKだ。

サイクリング初心者が犯しやすいミス 03 【最初から飛ばしすぎる】

これもあるある系。イベントでもグループライドでも、どうしても周囲に引っ張られてつい飛ばしてしまうものだ。最初のうちは体力もあるので、グイグイとペダルが踏めてしまうのだが、長くは持たずにすぐバテる。

筋肉は一度疲れると回復に時間がかかる。よって、なるべく負荷はかけず、歯を食いしばらなくて済むくらいのペースで回す。反面、心肺は回復が早い。序盤は「筋肉で走るのではなく、心肺で走る」ようにしよう。

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仮に仲間がかっ飛ばしていき、視界から消えても焦らなくてOK。きっと先で待っていてくれる。そして、素直に自分と仲間の体力差について言及し、ペースを合わせてくれるよう頼むこと。

というか、まともな経験者なら、すぐに察してペースを合わせてくれるはず。グループライドはもっとも体力のない人に合わせるのが当然で、好き勝手に走るものではない。力量&経験の差を全然察してくれないとか、ついてこれないことを暗に非難してくるような素振りを見せたら…その人とは付き合うのをやめてもいい。

初心者サイクリストがやるべきではないのは、無理してついて行ってしまい、体力差があることにも触れず、早々にバテてしまうこと。こうなってしまうとグループ全体に迷惑がかかる。情報共有は互いに早めに…が全員が楽しめるコツである。

サイクリング初心者が犯しやすいミス 04 【空力を意識しない】

空気抵抗は受けないほうがより楽に走れる。先頭を牽くより、後ろにつくほうが体力を温存できる。当然のことであるし、レースに出場するレベルの人には釈迦に説法だろう。

が、初心者はそれを忘れて…というか、そもそも「ポジションによって空気抵抗が変わる」ことを知らないので、風を受けまくってしまうこともある。

体力をセーブするにはポジションが肝。グループライドであれば、体力に劣る人はなるべく誰かの後ろを走る。体力がある人は前で風を受けてあげる。これだけでもずいぶんと消耗度に差があるものだ。

サイクリング初心者が犯しやすいミス 05 【準備不足】

運命の分かれ道は「パンク修理キット」を持ってるかどうか。初心者ほど「パンクなんて、滅多にないでしょ」と決めてかかる傾向がある。きっと自動車の感覚なのかもしれない。 だが、自転車ではかなりポピュラーなトラブルだ。自分のケースでいうと、自転車の経験年数が上がるに従ってパンク回数が減った。

記憶を遡ると、こんなかんじだろうか。

初年度:4〜5回
2年目:3〜4回
3年目:3〜4回
4年目:1〜2回
5年目〜8年目:パンク無し

経験年数が上がるにつれて走行距離は2~3倍に伸びているので、確率論ではパンク回数は増えてしかるべきだが、そうではない。この丸4年、1回もパンクしていない。ちなみに走行距離は初年度は3,000キロくらいだったが、今は8,000キロなので3倍弱。それでもパンクしない。

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原因は複数あるので一つに断定できないが、個人的にもっともノーパンクに寄与していると確信している心がけが「出発前の空気圧調整」。出かける前にフロアポンプで規定値に入れ直すだけ。所要時間45秒。たったこれだけで、たいした手間でもない。が、これをせず「昨日入れたし〜、大丈夫っしょ〜」と出かけてしまっていたことが…過去は多かった気がする。(んで、パンクする)

◇  パンクしないタイヤが2019年に出そうだけど、いますぐ使えるパンクしないコツを紹介するよ


もうひとつは「早めのタイヤ交換」。 まだ使えるかな~とギリギリまで使い切ろうとすると、当然パンクは起きやすくなる。もうちょいイケそう…くらいで思い切って交換してしまう。

まあ、どんなに注意していてもパンクは起きる。4年間ノーパンクでも、明日パンクするかもしれない。だから予備チューブとパッチとタイヤレバーは常に携行する。己を守る保険だと思って、サドルバッグかツール缶に入れてバイクに常時装着しておきましょう。

サイクリング初心者が犯しやすいミス 06 【互いの位置がわからない】

グループライドの仲間と互いの位置情報がわかるようにしておくのもアリ。ここまでやる人がどれくらいいるかはわからないが、安全を期するための方法のひとつになる。

wahoo のようなトラッキングアプリとかを使えば、スマホで双方の現在地が見れるそうな。ただ、アプリをオフにし忘れると、自宅住所がバレるというリスクはある。

こういうアプリは使ったことはないが、「あればよかったな」と痛感した出来事が2018年の夏にあった。グループライドの仲間の1人が何の連絡もなく、集合場所にも現れず、電話もメールもLINEの返事もせず、ついに夜になってしまったことがあった。

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独身で自宅電話は引いてないので、家に電話するわけにもいかない。もしかして、途中で事故に遭い、意識を失ってしまったのではないか?大怪我をしているのに自力で助けが呼べないのではないか…と不安が広がり、ついに彼のご両親にも連絡を入れたほうがいいのではないか…?あるいは警察に捜索願いを出すか?と仲間同士で心配した。

果たして、その日の深夜に件の彼からメールが来た。「生きていた!」と文面を見れば、なんと「体調を崩して自宅で爆睡してた」と。スマホも一度も確認できないほどくたばっていたらしいのだが、我々の心配はなんだったんだ…とズッコけた。

一時は最悪の事態も想像していたので、良い意味で覆ってそれは良かったんだが、ロケーションアプリがあれば一連のムダな流れはなかったわけである。(今でも仲間内の語り草になっているw)

サイクリング初心者が犯しやすいミス 07 【服を着込みすぎる】

これはかなり古典的な失敗で、初心者サイクリストのころにきっと全員が通った道だと思う。服を選ぶ目安は、玄関の外に出て「ちょっと寒いけど、耐えられなくもない」程度で抑えること。なぜなら、自転車に乗って動き出すと、10分くらいで身体は温まり、次第に汗をかいてくる。厚着をしていると、発汗は加速するし、かいた汗が蒸発せずに濡れたまま。こうなると悪循環で、汗で下着が濡れ、体が冷やされ、体温が奪われてしまう。

ちょっと肌寒い格好くらいが、運動時にちょうどいい塩梅となるのだ。

「でも、じっとしてたら寒いよね?もう1枚あったほうがいいんじゃないの?」

となるだろうから、そんなときはウィンドブレーカーを持参する。バックポケットにも収まるので荷物になりにくい。着たり脱いだりして体温調節も楽。

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ところが、秋用ジャージだと脱いでもコンパクトにならないので運びようがない!ってなってしまう。 ポイントは「やや薄着+ウインドブレーカー」の組み合わせである。

あとは、朝だけでなく、日中の気温もチェックしておくこと。日中に暑くなり、朝晩が冷える…といった寒暖差が激しい場合、やはりもう1枚羽織れるモノがあると凍えずに済む。

脱着可能なアームウォーマー、レッグウォーマーを活用するのもアリ。というか、自分は夏用半袖ジャージにアームウォーマーを合わせる…ことでオールシーズン対応している。長袖ジャージは脱着できないぶん、体温調節がしにくいと感じていて、買ったことは一度もない。

でも、厚手のジャージも万が一のために持って行きたいよー

人より寒がりだから、ウインドブレーカーだけだと心細いよー

ということなら、大型サドルバッグの導入を検討してはどうだろう?これがあれば、かさばるウェアも余裕で持てる。

こないだ白石峠を登ったときがまさにこれだったんだけど、麓より気温が下がるだろうし、下りは予想以上に寒いだろうから秋用ジャージは必須だと考えて、TopeakのBackloader(バックローダー) 6L に忍ばせておいた。結果、その日はむちゃくちゃ温かい日だったので使うことはなかったんだけど、それはあくまで結果論で、道中は安心だった。

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あと、使いはしなかったが、背中に背負っているわけでもないので、余分な荷物を持たされている感も無し。そういう意味で、大型サドルバッグってすごく有用だと思う。荷物が多くなりやすい冬場の日帰りツーリングでも積極的に活用しようと思う。

◇ TOPEAKのBackloader(バックローダー) 6L でバイクパッキング!ロードバイク&ミニベロの両方で試してみたのでインプレッションします

◇ 大容量サドルバッグをロードバイクに導入!「TOPEAKのBackloader 6L)」を買ってバイクパッキングを始めるまでの心の移り変わりとか背景など

サイクリング初心者が犯しやすいミス 08 【日焼け止めを塗り忘れる】

夏場は気にするけど、それ以外の季節って忘れがちなのが「日焼け止め」。じつは、自分はいまだに忘れているというか、暑くなくなった=もう日焼け止め対策はしなくてOK、と考えてしまう癖がある。

でも、季節を問わず紫外線は常時飛んでいるし、程度の差こそあれ、日焼けもする(夏ほどじゃないけど)。厳密には、曇りでも本当はやったほうがいいそうだ。

毎年夏になる後悔するのは、腕と太もものくっきりと線が引かれるような日焼け。これ、銭湯ですごく視線を浴びるんですよね…。 もっとひどいのが顔でして、顔とか首に塗り忘れると、あご紐のラインとかアイウェアの形が顔に残ってみっともない(逆パンダみたいになる)。

社会人がコレをやらかすと、かなり恥ずかしい。指切りグローブの痕はまだお愛嬌で済むが、顔面はさすがにね…。なので、日焼け止めクリームは通年で常備しておくべきだなと思い始めている。


以上がGlobal Cycling Network が8 Cycling Mistakes We All Make で紹介していた初心者サイクリストがやってしまいがちなミスである。それに加え、ひとつだけ自分からも挙げさせてもらいたい。それが、「仲間を無視して勝手に走ってしまう」である。


サイクリング初心者が犯しやすいミス 09 【後ろ(後続)の仲間を忘れて勝手に先を走る】

平坦路とか街中ではあまり起きない。起きるのはヒルクライムにおいて。登りの速さは体重の軽さ、心肺能力、筋力、コースを知っているかどうか、ダンシングのスキル…など、優劣がつきやすく、とたんに差がついてしまいやすい。

そんなとき、速い人が遅い人を顧みずにドンドン先を目指してしまうと、千切れた遅いほうが不安になったり、最悪道を間違えてしまう。そうなったら再会できるまでにすごく時間がかかるし、色々とロスが大きい。互いを探すために坂を上がったり下がったりしようものなら、体力だって消耗するし。

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基本は、先にいる速いほうが後続に常に注意を払うべき。道が二手に分かれているのなら、一時停止して仲間の到着を待つ。

なぜこんなことを書いているかというと、「速いほうが常に経験者とは限らない」から。初心者でも若くて体力があり、さらに痩せ型だったりするとオッサンライダーはついていけない。初心者が先、経験者が後ろ…という構図はヒルクライムだと起こり得るのだ。

グループでヒルクライムするとき、速い人も遅い人もいっしょに仲良く登るコツ

【僕らは皆、かつてロードバイク初心者だった】初心者がやらかしがちな失敗&その回避法を全力でお伝えしたい


まあ、色々ミスを犯すことで経験値は高まるものなので、ノーミスでいようなんて思わず、失敗して学ぶ…という姿勢で良いのではないでしょうか。( ◠‿◠ ) 


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