めっきり冬になった。春~秋は自転車通勤していた自分も、さすがに12月に入ってからは電車通勤に切り替えている。快晴で風がない日限定でジテツウしようかな~とは考えることはあるが、たいてい(予報の)気温を見てくじけてしまう…。

平日はなかなか運動の時間を確保できないので、運動不足解消として自転車通勤は一石二鳥。往復(52キロ)で3時間は走る距離なので、よい有酸素運動になるのだ。

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※冬場は三本ローラーの上で過ごす時間が増えますが…

ということで、自分が愛して止まないGlobal Cycling Network の「自転車通勤で役立つ10個のコツ(Top 10 Tips For Commuting By Bike)」という動画を翻訳してお届けします。


Top 10 Tips For Commuting By Bike



1.荷物は最小限にとどめる

荷物は少なければ少ないほど快適。背中に大きくて重い荷物を背負うと、真冬と言えどぐっしょりと汗をかき、寒さの原因になる。夏場なら、着替えのTシャツ1枚で事足りるのだが、冬はどうしても「パーカー」とか「セーター」等のかさばる厚手の服が必要。これを毎回運ぶのはうっとうしいので、いっそ職場に置いておくのが賢い。

個人的な意見としては、(重さに直結する)ノートPCはいちいち自転車で運ぶのではなく、自宅用&職場用と使い分けるのがオススメ。振動にしょっちゅう晒すのはあまり気分の良いものではないし、気温差の激しい時期だと寿命を縮めてしまいそうな気がする。

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ちなみにサイモンさんは、「ノートPCを自転車で運ばない」派なのだそうだ。 もちろん、落車すれば壊れる可能性もある。精密機械はなるべく運ばないのが気楽で良い。

最近の風潮では、セキュリティ重視で職場PCを持ち出せないことも多いというのもあったりする。いずれにせよ、PCを運ぶなら短距離(せいぜい片道5キロ以内)にとどめておくのが良いと思う。

2.襟付きシャツを綺麗に運ぶ方法

職場は服装はかなりフリーダムなので、夏はTシャツ&短パン&サンダルという大人としてあるまじき格好で仕事できている。(お客様に会うときはちゃんとしますよ…)

だが、それなりの秩序とマナーの行き届いた職場だと、「襟付きシャツでないとね…」ということもあるだろう。バックパックにシャツを適当に放り込んでしまうと、「職場で開けたらシワだらけ><」という悲劇が起きる。

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以下、マットさんが実践している襟付きシャツをキレイに運ぶ方法がコレ。

用意するもの
  • 厚手の雑誌
  • シャツ
  • ビニール袋2枚
ct
※古雑誌を下敷きに使う
  1. シャツのボタンを締める
  2. 畳む
  3. 雑誌を下敷きのようにシャツの下に滑り込ませる
  4. 2枚のバッグで汗蒸れを防ぐ

ポイントは、雑誌で型くずれを防止するってことですね。お金もかからない賢い方法だ。

3.ときどきルートを変えてみる

通勤路は基本的に毎日同じ。自転車通勤もしかり。ただ、電車だと変更のしようがない通勤ルートも、自転車なら自由だ。来る日も来る日も同じ道を走るだけでは退屈してしまう。

サイモンさんのオススメは「ちょっぴり早起きして、違うルートを走って出社してみよう」だ。気分転換にもなるし、モチベーションになってもくれる。

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個人的には、慣れていない道(街)を夜間走行するのは事故防止の観点からも大事だと思っているので、自分は夜は慣れ親しんだ道をなるべく走るようにする。路面の荒れとか溝がぜんぶ頭に入っているので、予測しながら走れるからだ。

でも、明るい朝であれば、ルートを変えるのはたしかにアリ。今度、早起きしてやってみようかな。

4.同僚や友人と一緒に走る

こんな走り方があったのか…と感心したのが、「仕事の後に同僚と軽く走る」である。さすがに、誰かといっしょにジテツウ出勤をコーディネートするのは制約が多すぎて現実的ではない。

であれば、仕事の後に走ったらどうかという提案である。まったく同じ方向に帰るってことはないだろうから、互いに都合の良い目標を決めて、そこまで走ってバイバイする…わけ。

仕事帰りなので長時間走るわけにはいかないが、金曜の晩等、翌日が休みであればちょっと足を伸ばすことは可能。「どこそこのうまいラーメン屋に行ってみよう」とか、目的があるとより楽しさが増すだろう。

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社内にサイクリスト仲間がいれば、こういった平日夜のナイトライドを楽しむ…のも楽しそうである。ただ、夜間の慣れない道の走行はくれぐれも気をつけて。

5.メンテナンスは特に冬場はしっかりと

「メンテナンスに季節もへったくれもないだろう」と思ったあなたは正しい。きっと、四季を通じてメンテナンスをされていらっしゃるのだろう。でも、そうでない方にお伝えしたいのは、「冬場のメンテを怠って、道中でトラブルに見舞われると寒さでマジで死ねる」ということ。

その最たるものがパンクですね。自分はロードバイクもミニベロも丸2年パンクさせていないし、トラブルで足止めをくらったことはない。今でも鮮明に覚えているのだが、2014年の師走、23時過ぎに十条から赤羽に差し掛かる住宅街で当時乗っていたダホンのMuがパンクしてしまい、ガクガク震えながらパンク修理したことがある。それが直近のパンク。

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夏場のパンク修理はのんびりできるけど、冬場はきっつい。静止した途端に体温がみるみる奪われ、指はかじかみ、まるで冷蔵庫の中で作業をしているかのような感覚が味わえる。

東京~埼玉でこのアリサマなので、北関東とか、もっと寒い地域にお住まいの方が冬場にパンクしたらどうなるのか…想像しただけで恐ろしい。

最低でも、
  • チェーンを乾拭きする(2~3週に一度はルブを挿す)
  • ブレーキシューの汚れをウェスでこすってとってやる
  • タイヤに異物が入っていないかチェック
  • 乗る前に空気圧を適正値に入れる

を実践していただきたい。どれも大した手間ではない。習慣化しよう。

6.複数のバイクを使う

そもそもいくつかのバイクを所有していることが前提になるが、これも飽きさせない&刺激を作るという意味では効果的。距離にもよるが、クロスバイクやマウンテンバイクで通勤するのも変化になる。

自分は片道26キロをタイレル(Tyrell)のCSI で走ることにしている。この程度の距離であれば、ロードバイクに頼るまでもない。街中を走るには、ロードバイクよりもミニベロのほうが適しているって思っているのも理由。

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オクサマのボードウォークで通勤してみようかと考えたこともあるが、彼女の身長(146センチ)向けにポジションを合わせた結果、173センチの自分には窮屈すぎるバイクになってしまった。

7.ウェアに投資する

サイクリング用のウェアはけっこう高い。とくに冬用であればなおさらで、アウターで最低でも1万円、インナーで6千円、ウィンドブレーカーで8千円、グローブで8千円ほどしてしまう。一気に冬用ウェアを揃えようとすると、諭吉さんが4枚くらい軽く飛んでしまう。数ヶ月かけて、徐々に買い揃えてくのがいいだろう。

ただ、ハッキリと断言できるのは、「高いウェアは良い」のだ。安物は安いだけの理由がある。中途半端なウェアで妥協するのではなく、ちょっと無理して質の高いウェアをオススメしたい。

個人的に一押しなのは、型落ちウェア。デザインなんて、2016年モデルも2017年モデルも対して変わらないし、なんなら2014年のウェアであっても、性能的にはまったく問題ない。

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>> Raphaのクラシックソフトシェルジャケットを内房ツーリングで試してきたよ【前編】
>> Raphaのクラシックソフトシェルジャケットを内房ツーリングで試してきたよ【後編】
>> Rapha の冬用アウター、『クラシックソフトシェルジャケット』のインプレッション(実走編)

「なにがなんでも新型でないと気が済まない」ということでない限り、型落ち、アウトレットで十分。ちなみに自分はモンベルがお気に入りで、春と秋用ウェアとか、アームウォーマー、レッグウォーマーはモンベルの商品を使っている。自転車専門ウェアより、3割ほど定価が安い。
※ただ、モンベルは真冬用のサイクルウェアはあまり充実していない印象

8.ときどきおいしいものを食べる

自転車通勤の良いところは、通勤そのものがエクササイズであること。ほどよい有酸素運動で、カロリーもそこそこ消費する。よって、道中で補給しても罪悪感に苛まれなくて済む(笑)。

浮いた電車(バス)賃を朝食に費やすのもアリ。スターバックスやタリーズのようなカフェもよし、朝マックするもよし。あるいは、『いつかティファニーで朝食を』に登場するようなちょっぴり非日常なレストランに2週間に一度くらい行く…のもいいね。(自分はやったことはないが…)

いずれにせよ、どこかに立ち寄るのであれば、しっかりしたチェーンロックを持っておこう。自分は必ず2個使って地球ロックを心がけている。1つは安物だけど、それだけでは不安なので、もうひとつはABUSである。

9.汗臭くならないよう配慮を

汗に対しては十分に配慮しよう。夏場はもちろん、冬場であってもびっくりするほど汗をかくので着替えは欠かせない。それに加えて、汗拭きのウェットティッシュ、タオルも持参しよう。自分は専用のファブリーズを職場に置いていた。

ありがたいことに、今の職場には専用の自転車置き場があるので、汗臭いウェアを自転車に引っ掛けて干しておいても大丈夫。ただ、オフィス内にウェアを持ち込む場合は入念にファブリーズで匂いを消すエチケットは持っておきたい。

10.通勤をトレーニングにしてしまう

一石二鳥を狙い、いっそトレーニングにしてしまうという荒業。公道でこれをするのは危険だし、信号もあるので都内や市街地を通勤する人には現実的ではない。

せいぜい有酸素運動ととらえるほうがよろしいかと。 ひとけのない田舎などにお住まいの方や、遠回りして山を登ってから通勤するとか、あえてアップダウンの多い道を選ぶという方法はあるかも。がむしゃらにぶん回すトレーニングはできなくても、登坂トレーニングならできそうだ。

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※こんな激坂を探してわざわざ走るのもいいだろう(自分はしないが…)

とはいえ、疲労で仕事のパフォーマンスが落ちそうな気がするので、自分はちょっとマネできないかな…(^_^;)オッサンですし…


以上、Global Cycling Network の「自転車通勤で役立つ10個のコツ」のご紹介でした。冬場の自転車通勤は、夏場より寒くてキツいこともあり、ついつい急いで走りがち。どうか安全運転で…。